
「日本の年収はどのくらいなんだろう?」と気になっていませんか?
国税庁の「民間給与実態統計調査結果」(令和元年分)によれば、日本の平均年収は436万円です。
しかし、436万円という数字は「平均値」ではあり、「中央値」ではありません。
中央値で考えると、日本人全体の年収は370万円程度。
本記事では、この中央値について主に以下の内容を解説します。
- 「平均」と「中央値」の違い
- 日本全体の年収中央値
- 男女別の年収中央値
- 雇用形態別の年収中央値
- 職業別の年収中央値
- 年代別の年収中央値
- 夏冬のボーナスの中央値
このページを読んでいただければ、日本人の年収中央値を把握できるだけではなく、参考にすることで年収アップも目指せます。
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1.「平均年収」と「年収中央値」には差がある
「平均値」と「中央値」には、どのような違いあるのでしょうか。
この章では、 平均値と中央値の違いについて詳しく解説します。
先に日本全体の年収中央値について知りたい方は「2.【日本全体】年収中央値は370万円程度」以降をご覧ください。
平均はデータの総数で割った値
平均値は、 データすべてを足し、総数で割った値を指します。
平均値を求めるときの例は、以下の通りです。
【平均値の例】
・年収データ:
300万円・400万円・500万円・600万円・800万円・1,000万円・2,000万円(計7データ)
・平均値の計算:
(300万円+400万円+500万円+600万円+800万円+1,000万円+2,000万円)÷7=800万円
年収300~600万円のデータがあるにも関わらず、平均は800万円と高額。
平均値は飛びぬけて大きなデータがある場合、それに応じて値が大きくなる性質があるのです。
上記の例の場合、年収1,000万円・2,000万円につられて平均値が高くなっています。
中央値はデータを並べて真ん中にくる値
中央値は、 データを小さい順もしくは大きい順に並べて真ん中にくる値を指します。
中央値を求めるときの例は、以下の通りです。
【中央値の例】
・年収データ:
300万円・400万円・500万円・600万円・800万円・1,000万円・2,000万円(計7データ)
同じ年収データを使用しているにも関わらず、平均値と中央値では200万円の差があることがわかります。
大多数の感覚に近い数値は「中央値」
平均値と中央値は、性質が異なるもの。
年収を考えるときは、大きいデータの影響を受けにくい「中央値」が理想的です。
中央値は、 大きすぎたり小さすぎたりするデータがあっても、ちょうど真ん中をとるので最終的な数値に影響を及ぼしません。
そのため平均値と中央値を比較した場合、一般庶民の感覚に近いのは中央値になります。
2.【日本全体】年収中央値は370万円程度
中央値
370万円
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」(令和元年)をもとに算出すると、全体の年収中央値は、370万円程度です。
国税庁の「民間給与実態統計調査結果」(令和元年分)によれば、日本の平均年収は436万円。
そのため、中央値で考えた場合、平均年収よりも60万円ほど低くなります。
3.【性別・年代別】30代で400万円以上の年収中央値
30代
~431万円
年収の中央値は、年代や性別によって大きく異なります。
そこでここでは、 性別・年代別の年収中央値について解説します。
※数値は、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」(令和元年)をもとに算出しています。
年代別年収中央値一覧(20代~60代)
年代別の年収中央値は、以下の通りです。
年代 | 中央値 |
---|---|
20代 | 289~342万円程度 |
30代 | 333~431万円程度 |
40代 | 349~516万円程度 |
50代 | 335~556万円程度 |
60代 | 252~357万円程度 |
40~50代の中央値が最も高く、男性の場合、この年代で500万円を超えます。
また女性の場合は、全体的に250~350万円程度の中央値となっています。
男性・女性別の年収中央値|男性の方が高い
性別 | 中央値 (月収中央値×12+平均賞与額で算出) |
平均年収 |
---|---|---|
女性 | 315万円程度 | 296万円 |
男性 | 425万円程度 | 540万円 |
男性の年収中央値は425万円程度、女性は315万円程度です。
国税庁の「民間給与実態統計調査結果」(令和元年分)によると、男性の平均年収は540万円、女性の平均年収は296万円です。
女性の平均年収が中央値よりも下回っている理由は、時短勤務や非正規で働く人が影響していると考えられるでしょう。
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4.【正規・非正規】雇用形態別の年収中央値
正規
410万円程度
正規社員・非正規社員によっても、年収の中央値は違います。
この章では、 雇用形態別の年収中央値について解説します。
※数値は、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」(令和元年)、国税庁の「民間給与実態統計調査結果」(令和元年)をもとに算出しています(平均値・雇用形態間賃金格差)。
正規雇用の年収中央値は410万円程度
正規の平均年収 | 503万円 |
---|---|
正規の年収中央値 | 410万円程度 |
正規雇用とは、期間を決めず契約している雇用形態のこと。
「正社員」が正規雇用に当てはまります。
そんな正規雇用の年収中央値は、410万円程度です。
非正規雇用の年収中央値は230万円程度
非正規の平均年収 | 175万円 |
---|---|
非正規の年収中央値 | 230万円程度 |
非正規雇用とは、期間を定めて契約している雇用形態のこと。
「アルバイト」「パート」「派遣社員」「契約社員」などが非正規雇用に当てはまります。
データの中には、「週3日だけ働く主婦」「1日4時間だけ働く学生」なども含まれているため、非正規雇用全体の年収中央値はかなり低めです。
5.【職業別】医師は1,000万円以上!仕事別年収中央値
職種 | 中央値 |
---|---|
医師 | 1,400万円 |
プライベートエクイティ | 899万円 |
ファンドマネージャー | 850万円 |
財務アドバイザリー | 850万円 |
アクチュアリー | 800万円 |
戦略コンサルタント | 750万円 |
食品工場長 | 749.5万円 |
金融商品開発 | 700万円 |
M&A | 650万円 |
プロダクトマネージャー | 650万円 |
事業企画 | 625万円 |
データサイエンティスト | 625万円 |
公認会計士 | 624.5万円 |
弁護士 | 600万円 |
弁理士 | 600万円 |
人事コンサルタント | 600万円 |
ゲームプロデューサー | 600万円 |
(参考:職種別年収中央値ランキング発表、求人検索エンジン「スタンバイ」調べ)
2018年のデータではありますが、もっとも高い年収中央値は、医師の1,400万円です。
医師に続いて高年収の中央値になっているのは、プライベートエクイティなどの金融系専門職です。
金融系専門職は成果主義になっており、高年収の傾向にあります。
その他も、高度な専門性や知識、経験を求められる仕事ばかりです。
6.【ボーナス】2019年・2020年夏冬の中央値
年度 | 時期 | 平均 | 中央値 |
---|---|---|---|
2019 | 夏 | 39.1万円 | 32.5万円 |
2019 | 冬 | 36.4万円 | – |
2020 | 夏 | 39.5万円 | 30万円 |
2020 | 冬 | 35万円 | 30万円 |
(参考:【2020年 夏ボーナス調査】平均支給額39.5万円、昨対比は14.7%減|まねーぶ)
(参考:【2020年 冬ボーナス調査】平均支給額35万円、昨対比は4%減|まねーぶ)
2019年・2020年夏冬のボーナスの中央値は、30万円前後と予想できます。
また少し前の2016年夏冬のボーナスの中央値は、以下の通りです。
時期 | 平均 | 中央値 |
---|---|---|
夏 | 46万円 | 35万円 |
冬 | 72万円 | 36万円 |
(参考:【年齢別】2016年夏ボーナス(賞与)平均支給額は? 転職への思いが強くなる額は?|マイナビ転職)
(参考:冬期賞与に関する実態調査2016(マイナビ転職)|中途採用サポネット)
近年のボーナス額の減少は、コロナによる業績低下が理由と言われています。
7.年収を上げるためには昇進と転職がおすすめ
この章では、 年収をアップする方法について解説します。
年収を上げる方法としてもっとも一般的な方法が、以下となります。
方法1.昇進する
今の会社に属しながら年収を上げる方法としては、昇進を目指すのが効率的です。
昇進するためには、周りからの評価を得る必要があります。
業務のスキルを磨くことはもちろん、コミュニケーション能力も重要となるでしょう。
「成績が良いから」というだけで、昇進はできません。
昇進を目指したい方は、以下のことを実践してみてくださいね。
- 協調性を持つ
- 人をまとめる力を持つ
- 健康管理をしっかりする
- ストレス耐性を身につける
- 周りを気遣う
- 仕事をスピーディーにこなす
- ポジティブ思考を身につける
また、以下の書籍では上に行く人の思考や習慣について執筆されています。
気になる方は、チェックしてみてはいかがでしょうか?
方法2.転職する
転職によって給料の高い仕事に移るのも、給料を上げる効果的な方法です。
全く同じ仕事内容でも、会社を変えるだけで数倍給料が変わることもあります。
今の給料に少しでも不満があるのならば転職も視野に入れておくべきでしょう。
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(引用:doda)
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(参考:doda)
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まとめ
全体の年収中央値は、370万円程度です。
【年収中央値の詳細】
- 20代:289~342万円程度
- 30代:333~431万円程度
- 40代:349~516万円程度
- 50代:335~556万円程度
- 60代:252~357万円程度
- 女性:315万円程度
- 男性:425万円程度
- 正規雇用:410万円程度
- 非正規雇用:230万円程度
- 医師:1,400万円
- アクチュアリー:800万円
- 食品工場長:749.5万円
- 公認会計士:624.5万円
- 弁護士:600万円 など
平均をチェックすることが多い年収ですが、 一般庶民の感覚に近いのは「中央値」です。
本記事を参考に、自分の年収と比較してみてくださいね。
また、年収をアップするためには転職という選択もあります。