最終更新日:2020/05/19
Could you submit the data asap?
(できるだけ早く、データを提出してもらえるかな?)
asapは 「as soon as possible」の省略英語で「できるだけ早く、可能な限り急いで」という意味があります。
英語圏では日常会話にはもちろん、ビジネスシーンでも耳にする機会があります。
しかし、使いやすいからといって気軽に使うと、相手に悪い印象を与えてしまう場合があるので、注意が必要です。
そこで今回は asap の意味や正しい使い方、ビジネスで使える言い換え表現、よく見る他の省略英語を詳しく解説していきます。
1.「asap」の意味とは?
意味は「できるだけ早く」
asap
as soon as possible の省略
読み方:エイサップ・アサップ
意味:できるだけ早く、なるべく急いで
上記の4つの読み方がありますが、メールなどで「asap」と書かれている場合は「エーエスピ―エス」または「エイサップ」と読むことが多いです。
標記方法は 「asap」の他、「ASAP」や「a.s.a.p」と書く場合もあります。
as…as possible の文法
「as…as possible」は以下の意味がある文法表現です。
【as…as possible】⇒可能な限り…で
例えば「soon」の代わりに「much」や「long」を入れると以下の意味になります。
- as much as possible:できるだけ多く
- as long as possible:できるだけ長く
日常的にも頻繁に使う文法なので、ぜひ覚えておきましょう。
2.「asap」の使い方
日本語では「できるだけ早く頼む」のように文頭に来ることが多いですが、英語では 「asap」は文末に置きます。
日常的なやり取りだけではなく、時にはビジネスシーンでも見る表現なので、場面ごとに分けて詳しく見ていきましょう。
2-1.日常会話での使い方
日常的なシーンでは、メールやテキストで書き言葉として使われるのが一般的です。
しかし、口頭での会話でも「エイサップ」と使われることがあります。
口頭での会話の場合は、近い友人や家族に対して使う場合が多いです。
ただし親しい人以外に「asap」を使いたい時は、 「Please」や「Could you…?」といった丁寧な表現を加えましょう。
日常的なやりとりでは以下の例文のように「asap」が使われます。
<例文>
- Call me asap.
(急いで電話して。) - Please finish it ASAP.
(至急終わらせてください。) - Could you pick me up asap?
(出来るだけ早く迎えに来てくれますか?) - ASAP.
(できるだけ急いでね。)
2-2.ビジネスシーンでの使い方
ビジネスでは「asap」は、基本的には 自分の行動に使います。
フォーマルな場面で相手の人の行動に「asap」を使うと、急かしているような意味合いが強くなり、失礼になります。
どうしても相手に対して「急いで」「出来るだけ早く」と使いたい場合は、「please」などを加えましょう。
ビジネスシーンでは以下の例文のように「asap」が使われます。
<例文>
- Could you make the files for the meeting asap?
(明日の会議のファイルを至急作ってくれるかな?) - Please return the call to Mr. Walker asap.
(ウォーカー様に急いで折り返し電話してください。) - I’ll bring the paper asap.(直ぐに資料を持ってきます。)
3.「asap」をビジネスで使う際の注意点
「asap」を使う時は、以下の点に注意しましょう。
- 相手に指示している意味合いが強い
- 明確な期限が決まっていない
では、それぞれの点を以下で詳しく紹介します。
3-1.相手に指示している意味合いが強い
「asap」または「as soon as possible」は相手や状況によっては、指示している意味合いが強いため失礼になります。
目上の人などに対しては 「できるだけ早く」という表現が急かしているように聞こえ、失礼です。
目上の人に対して「asap」を使いたい場合は、以下の表現も加えると柔らかい印象になります。
- Please(お願いします)
- Could you…?(…してくださいますか?)
- Thank you (so much).(ありがとうございます)
- I appreciate…(…に感謝します)
では、これらの表現を用いた例文を以下で確認してみましょう。
<例文>
- Please come back asap.
(直ぐに戻ってきてください。) - Could you buy me the tickets asap?
(できるだけ急いでチケットを買ってもらえますか?) - Please call me asap. Thank you.
(できるだけ早く電話してください。ありがとう。) - I appreciate if you can meet me up asap.
(できるだけ直ぐに会ってもらえると嬉しいです。)
3-2.明確な期限が決まっていない
「asap」は、あくまでも「できるだけ急いで」と言っているだけなので「いつまでに」という明確な期限は決まっていません。
そのため 「絶対に、この期日までに間に合わせてほしい」という依頼であれば「asap」ではなく明確に日時を伝えましょう。
自分は「asap」は3日間程度と認識していても、相手は「asap」を1週間程度と認識しているかもしれません。
また「できるだけ早く○○します」のように、自分の行動に「asap」を使う際も「いつまでを期限に、できるだけ早く○○します」と具体的な期日を伝えると、相手も安心できます。
3-3.フォーマルな資料などには使わない
「asap」のような 省略英語は、会議資料や提出資料などのフォーマルなものに対しては使いません。
資料などで「できるだけ早急に」と標記したい場合は、「as soon as possible」と書きましょう。
またプレゼンテーションや発表などの際に口頭で「できるだけ早く」と使う場面も、省略せずに「as soon as possible」を使いましょう。
4.「asap」の代わりに使える言い換え表現
「asap」の代わりに使える類語表現には、以下の表現があります。
- immediately:直ぐに、迅速に
- at the earliest:最優先に、なるべく早く
では以下で、それぞれの表現について詳しく見ていきましょう。
4-1.immediately
「immediately」 は 「直ぐに、迅速に」という意味があります。
日常的にも頻繁に使われる単語で「early」などに比べて、より早さを強調した表現です。
ただし「asap」と同様、相手の行動に対して用いると、「急いで!」と急かしている印象があります。
ビジネスシーンなどでは、できるだけ自分の行動に限定して使うようにしましょう。
「immediately」は以下の例文のように使われます。
<例文>
- Please come to my house immediately.
(直ぐに私の家に来てください。) - I’ll call you back immediately.
(直ぐに折り返し電話するよ。)
4-2.at the earliest
「at the earliest」は 「最優先に、なるべく早く」という意味です。
「earliest」は「early」の最上級形で「最も早く」という意味合いになります。
ただし相手に使う際は「他の仕事を差し置いてでも真っ先に」と解釈される場合があります。
ビジネスシーンでは、できるだけ自分の行動に限定して使いましょう。
「at the earliest」は以下の例文のように使います。
<例文>
- I will finish this homework at the earliest.
(この課題を最優先で終わらせる。) - Mom, could you come to pick me up at the earliest?
(お母さん、なるべく早く迎えに来てくれる?)
5.よく見るその他の省略英語
以下の省略英語は日常的にも、よく見られるものです。
- FYI:for your information
- AKA:also known as
- IDK:I don’t know
それぞれの英語表現を以下で詳しく見ていきましょう。
5-1.FYI
「FYI」は以下の意味があります。
【FYI】
for your information
意味:参考までに、一応伝えておくが
相手に何か情報を伝える際の表現で、以下の例文のように使います。
<例文>
- FYI, I didn’t date with that girl.
(一応言っておくけど、彼女とはデートなんてしてないよ。) - The deadline is tomorrow, just FYI.
(締め切りは明日だよ。参考までにね。)
5-2.AKA
「AKA」の意味は以下の通りです。
【AKA】
also known as
意味:~としても知られている、別名、つまり
あるものに 別名がある場合や、ほかの言い方がある場合に以下の例文のように使います。
<例文>
- The plant uses carbon dioxide and create oxygen(a.k.a. photosynthesis ).
(植物は二酸化炭素を使い、酸素を作る(光合成)。) - I love going to the most famous coffee place, aka Starbucks.
(一番有名なコーヒー店、つまりスターバックスに行くのが好きだ。)
5-3.IDK
「IDK」は以下の意味があります。
【IDK】
I don’t know.
知らない、分からない
「IDK」は、 文章の一部としてだけではなく、それだけでも使える英語です。
「IDK」は以下の例文のように使います。
<例文>
- Where is your dad?-IDK.
(お父さんはどこ?-分からないよ。) - Idk if you like this cake.
(このケーキが気に入るか分からないけど。)
まとめ
asapは 「as soon as possible」の省略英語で「できるだけ早く、可能な限り急いで」という意味です。
日常的なやりとりでは非常に使いやすい表現ですが、相手に対して使う時は急かしている印象があり失礼になります。
そのため目上の人やフォーマルシーンなどでは「please」や「Thank you」といった丁寧な表現を忘れずに加えるようにしましょう。