最終更新日:2020/06/25
ベンチマークテストとは ハードウェアやソフトウェアの性能を比較する為に行うテストです。
パソコンに詳しい方や商品開発に関係する方でなければ、何の事かさっぱり分からない言葉ですよね。
そもそもベンチマークって何?そのテストって何?と言う方も少なく無いでしょう。
今回はベンチマークテストの意味や使い方、ベンチマークテストが行われる理由などを紹介します。
1.ベンチマークテストの意味
ベンチマークテストとは ハードウェアやソフトウェアの性能を比較する為に行うテストです。
ベンチマークテストは特定の負荷状況を再現するように設計されており、その負荷に対する処理速度で優劣がつけられます。
分かりやすく言うと、容量の多いデータを読み込ませた時の処理スピードの比較などがベンチマークテストです。
近年はスマートフォンが普及した事もあり、パソコンだけでなくスマートフォンの性能テストにも用いられています。
2.そもそもベンチマークとはどの様な意味?
本来ベンチマークは、測量において使用する水準点を意味する言葉です。
転じる形で様々なシーンで使われています。
代表的な例は以下の3つです。
- 測量
- 投資
- ビジネス
それぞれの具体的な使用シーンと意味を詳しく説明します。
2-1.測量
ベンチマークの本来の意味として使われているのが測量です。
建築物の位置や高さを決める際の水準点(ベンチマーク)の意味として用いられます。
建築物や構造物を作る際には必ず設定される項目です。
なお、測量を行う業界ではベンチマークをBMと略した形で表現することもあります。
2-2.投資
株式投資や資産運用でベンチマークは、運用成果を測定し、評価するための基準・尺度の意味として使われます。
具体的には、多くの方が周知している日経平均株価やTOPIXなどをベンチマークとして設定されるのが一般的です。
ベンチマークに対して運用成績が上回ったか下回ったかで判断をします。
2-3.ビジネス
ベンチマークはビジネスの世界でも広く使われている表現です。
企業が 優れた他社の商品や経営方針などを規範にする際に使われます。
単に事例を取り入れるのでは無く、自社や市場環境に合わせて課題解決に結び付けていくのがポイントです。
なお、ベンチマークをもとに自社の経営改善に繋げていく一連の流れをベンチマーキングとも呼びます。
3.ベンチマークテストが行われる理由
ベンチマークテストが行われる理由は大きく分けて2つです。
- 商品開発
- 商品比較
それぞれの行われる理由をチェックしていきます。
3-1.商品開発
ハードウェアやソフトウェアの商品開発で欠かせないのがベンチマークテストです。
まず、自社製品が他社製品と比べて、どの程度のパフォーマンスが発揮されるかを計測します。
そのベンチマークテストの結果をもとに、どの様な風に商品開発を続け、どの様なマーケティング手法を使うかを検討していくのです。
例えば、ベンチマークテストの結果が高ければ、「世界最速」や「業界最高レベル」などのキャッチコピーを使ったプロモーションが練られていきます。
ベンチマークテストは製品の訴求力を高める事が出来る商品開発に欠かせないプロセスです。
3-2.商品比較
パソコンやスマホ、各種ソフトウェアは様々な企業が参入をしており、競合が多い商品です。
その為、一般消費者の中には ベンチマークテストのスコアを参考に商品選定を行う人も少なくありません。
例えば、1秒の処理速度の違いが結果に大きな違いを生む株取引を行なっている方やオンラインゲームを行なっている方の場合には処理速度が重要な指標となります。
また、一般家庭の場合、消費電力も気になるところです。
ベンチマークテストではモデルAは100ワット、モデルBは200ワットと言った形で消費電力をチェックし比較する事が出来ます。
なお、パソコンやスマホであれば雑誌やネットの特集記事などでベンチマークテストのスコアを比較してレビューをしているケースも少なくありません。
4.ベンチマークテストの行い方と測定対象
ベンチマークテストは特定の負荷状況における処理速度を計測し、比較する事を目的としたテストです。
ここではベンチマークテストの実際の行い方と測定項目を見ていきます。
4-1.ベンチマークテストの行い方
ベンチマークテストはアプリケーションやソフトウェアを用いて行われます。
自社でベンチマークテスト用のソフトウェアを作って自前で行うケースもありますが、フリーソフトなどで公開されているソフトウェアを使うのが一般的です。
スマホでもアプリケーションを起動するだけで手軽にテストを行う事が出来ます。
4-2.ベンチマークテストの測定対象
ベンチマークテストにおいて計測する内容は目的によって異なります。
また、使用するソフトによっても計測する対象は異なりますが、下記が一般的な計測対象です。
- OS
- CPU
- HDD
- メモリ
対象の読み込み時間や書き込み時間などの項目が計測され、ベンチマークスコアとして比較されます。
まとめ
ベンチマークテストは 特定の負荷状況における処理速度を計測し、比較する事を目的としたテストです。
商品開発だけでなく、パソコンやスマートフォンなどを選ぶ際の商品比較にも使える便利な指標として一般消費者の方にも使われています。
今回紹介した内容を参考に、ベンチマークテストの理解を深めましょう!