「武士は食わねど高楊枝」の意味や使い方!反対語や類語、英語も解説

武士は食わねど高楊枝の意味とは ビジネス用語

「武士は食わねど高楊枝」は、 「武士は貧しくて食事に困る時でも、食べたばかりのように装ってゆうゆうと楊枝を使う」という意味です。

やせ我慢をしたり、見栄を張っている時に使うことわざですね。

本記事では、「武士は食わねど高楊枝」の意味や語源、使い方を詳しく解説していきます。

また、似たようなことわざや、反対語、英語表現についても紹介していきます。

1.「武士は食わねど高楊枝」の意味

「何事も無いかのように振る舞う」「やせ我慢をしている」

武士は食わねど高楊枝

読み方:ぶしはくわねどたかようじ

武士は貧しくて食事に困る時でも、食べたばかりのように装ってゆうゆうと楊枝を使う。やせ我慢をすること

「武士は食わねど高楊枝」は、 武士はたとえ貧しくて食事ができない時でも、それを周囲には見せないように誇り高く生きている、ということを表したことわざです。

誇り高く生きているという意味で使われることもありますが、現在では転じて、「やせ我慢をしている、見栄っ張り」というようなマイナスのイメージで使われる場合が多くなりました。

ちなみに「高楊枝」とは、「食後にゆったりと爪楊枝を使うこと」を表しています。

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  • 「武士は食わねど高楊枝」の語源

    「武士は食わねど高楊枝」という言葉は、 武士の気位の高さを表したことが由来になっています。
    ※気位:自分の品位を誇りに思い、それを保とうとする心の持ち方

    武士にとって名誉というのは、命よりも大事なものです。
    そして「名誉」の反対の言葉である「恥」を、武士は嫌っていました。

    武士の子供は小さい頃から、「恥ずかしくないのか」「名を汚すな」「笑われるな」と指導されながら育ちます。

    そんな武士にとって、「貧相で食事が取れない」というのは恥ずべきことです。

    つまり、 武士であれば「貧相で食事が取れない」ような姿を見せるべきではない、という気位の高さが「武士は食わねど高楊枝」の言葉の由来になっているということですね。

    余談ですが、今の日本人が消極的なのは、江戸の時代より恥を嫌う慣習が引き継がれているからと言えるでしょう。

    2.「武士は食わねど高楊枝」の使い方や例文

    「武士は食わねど高楊枝」は 誇りを保つために見栄を張ったり、やせ我慢をしている時に使う言葉です。

    「武士は食わねど高楊枝」を使った例文を紹介します。

    例文

    • この間、あまりお金のない彼に何食わぬ顔で奢られた。まさに武士は食わねど高楊枝だった。
    • 武士は食わねど高楊枝といいつつも、やはり空腹には勝てない。
    • 今月はあまりお金はないけど、武士は食わねど高楊枝だ。いつも通り奢ってやろう。
    • 武士は食わねど高楊枝という言葉もあるが、弱い部分をさらけ出しても良いと思う。
    • 武士は食わねど高楊枝と言うだろう。まずは外見からでもよく見せなさい。
    • かっこよく見せようとしたが、武士は食わねど高楊枝だとバレてしまった。
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  • 3.「武士は食わねど高楊枝」の4つの類語

    「武士は食わねど高楊枝」の似たような言葉は以下の4つあります。

    1. 伊達の薄着
    2. 世間は張り物
    3. 渇(かっ)しても盗泉(とうせん)の水を飲まず
    4. 鷹は飢えても穂を摘まず

    順に解説していきます。

    【類語1】伊達の薄着

    伊達の薄着

    読み方:だてのうすぎ

    厚着をすると不格好になるので、寒い時にも無理に薄着をすること

    「伊達の薄着」は、 厚着をすると格好が悪くなるので、寒くても我慢して薄着でいることを表した言葉です。

    周囲によく見られたいという意味では、「武士は食わねど高楊枝」と似たような表現ですね。

    「伊達の薄着」の例文を紹介します。

    <例文>

    • 伊達の薄着とはいえ、風邪を引いたら元も子もない
    • 痩せて見られたいがために伊達の薄着で出かけてきたが、さすがに寒い。
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  • 【類語2】世間は張り物

    世間は張り物

    読み方:せけんははりもの

    世の中は見栄を張るのが普通であること

    「世間は張り物」は、 世の中は見栄を張るのが普通である、という意味です。

    「武士は食わねど高楊枝」は、見栄を張るという意味があるので、似ている表現ですね。

    「世間は張り物」の例文を紹介します。

    <例文>

    • 出来もしないことは出来るという人が多い。世間は張り物とはよくいったものだ。
    • お隣が新しい車を買った1週間後に、またその隣も新しい車を買っていた。世間は張り物だね。

    【類語3】渇しても盗泉の水を飲まず

    渇しても盗泉の水を飲まず

    読み方:かっしてもとうせんのみずをのまず

    どんなに困っていても不正なことには手を出さない

    「渇しても盗泉の水を飲まず」は、 どんなに困っていても不正なことには手を出さない、という意味です。

    プライドが高いという意味では、「武士は食わねど高楊枝」と同じような意味ですね。

    ただし、「不正なことはしない」という意味なので、いい意味で使います。

    「渇しても盗泉の水を飲まず」の例文を紹介します。

    <例文>

    • 渇しても盗泉の水を飲まずという言葉があるが、本当に困っていたら手を出してしまうのが人間だろう。
    • 簡単に稼げるという言葉は魅力的ではあるが、渇しても盗泉の水を飲まずという言葉のように、悪いことには手を出すべきではない。
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  • 【類語4】鷹は飢えても穂を摘まず

    鷹は飢えても穂を摘まず

    読み方:たかはうえてもほをつまず

    気高い鷹はどんなにお腹を空かせていても、人間の作った穂は摘まない

    「鷹は飢えても穂を摘まず」は、 気高い人はどんなに困っていても不正な行為はしない、という意味です。

    「渇しても盗泉の水を飲まず」と同じで「不正をしない」という、いい意味で使います。

    武士はどんなに困っていても、その姿を見せないという意味の「武士は食わねど高楊枝」と似たような表現ですね。

    「鷹は飢えても穂を摘まず」の例文を紹介します。

    <例文>

    • 鷹は飢えても穂を摘まずという言葉があるように、どんなに困っていて人の物を盗んではいけない。
    • 目の前に美味しい話があったが、鷹は飢えても穂を摘まずだ。悪いことはすべきではない。

    4.「武士は食わねど高楊枝」の3つの反対語

    「武士は食わねど高楊枝」の反対語は以下の3つです。

    1. 見栄は張るより頬張れ
    2. 痩せ我慢は貧(ひん)から起こる
    3. 背に腹はかえられぬ

    順に解説していきます。

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  • 【反対語1】見栄張るより頬張れ

    見栄張るより頬張れ

    読み方:みえはるよりほおばれ

    見栄を張るより、利益のことを考えるべき

    「見栄張るより頬張れ」は、 見栄を張るより、利益のことを考えるべきという意味です。

    「見栄張るくらいなら、食べなさい」という意味ですので、「武士は食わねど高楊枝」の反対語と言えるでしょう。

    「見栄張るより頬張れ」の例文を紹介します。

    <例文>

    • 見栄張るより頬張れって言うじゃない?車のために節約するよりまずはご飯を食べるべきだよ。
    • せっかくのお誘いなんだから断らないほうが良い。見栄張るより頬張れって言うでしょ。

    【反対語2】痩せ我慢は貧から起こる

    痩せ我慢は貧から起こる

    読み方:やせがまんはひんからおこる

    不自由を我慢しているのは、貧乏でどうしようもないからやっていることである

    「痩せ我慢は貧から起こる」は、 不自由を我慢しているのは、貧乏でどうしようもないからやっていることである、という意味です。

    「武士は食わねど高楊枝」との違いを比べてみましょう。

    • やせ我慢は貧から起こる:やせ我慢をしているのは、貧乏だから
    • 武士は食わねど高楊枝:やせ我慢をしているのは、誇り高く生きるため

    我慢をしている行為は同じですが、その理由は違いますよね。

    「痩せ我慢は貧から起こる」の例文を紹介します。

    <例文>

    • お金があれば我慢をすることもないんだろうね。痩せ我慢は貧から起こるとはよくいったものだ。
    • 食べ物がないと我慢をすることになる。まさに痩せ我慢は貧から起こるだね。

    【反対語3】背に腹はかえられぬ

    背に腹はかえられぬ

    読み方:せにはらはかえられぬ

    さし迫った苦痛を逃れるためには、他を犠牲にすることもやむを得ない

    「背に腹はかえられぬ」は、 苦痛を逃れるためには、他を犠牲にすることもやむを得ない、という意味です。

    「空腹から逃れるためには、恥を犠牲にしても良い」と捉えることもできるので、「武士は食わねど高楊枝」の反対語と言えますね。

    「背に腹はかえられぬ」の例文を紹介します。

    <例文>

    • 本当は働きたくないが、背に腹はかえられない。アルバイトを始めようと思う。
    • 後輩に奢られるのは嫌だが、背に腹はかえられぬ。財布を忘れたから今日は奢ってもらおう。

    5.「武士は食わねど高楊枝」の英語

    「keep up with the Joneses」

    「武士は食わねど高楊枝」という言葉を英語で直訳すると以下のようになります。

    Samurai uses a toothpick even when they don’t eat anything.
    (武士は何も食べない時でさえ、爪楊枝を使う。)

    直訳だと意味が伝わりにくいですよね。

    そこで本記事では、見栄を張るという意味である「keep up with Joneses」という表現を紹介していきます。

    「keep up with Joneses」は、 周りに対して見栄を張るという意味で使われています。

    「keep up with Joneses」は、直訳すると「ジョージ家を何とか続けて行く」となり、それが転じて「近所の人達に対して見栄を張る」という意味になりました。

    「Jones」とは日本で言う「山田さん」のように、よくある名字のことを表しており、「お隣さん、周り」という意味として使われています。

    「keep up with Joneses」を使った例文を紹介していきます。

    例文

    • He keep up with the Joneses.
      (彼は周りに見栄を張っている。
    • Stop Trying to keep up with the Joneses.
      周りの目を気にして頑張るのは辞めよう。)

    まとめ

    今回は「武士は食わねど高楊枝」について解説しました。

    「武士は食わねど高楊枝」は、 「武士は貧しくて食事に困る時でも、食べたばかりに装ってゆうゆうと楊枝を使う」という意味です。

    やせ我慢をしたり、見栄を張っている時に使うことわざですね。

    気位が高く、かっこいいというイメージで出来た言葉ですが、現代では転じて、「プライドが高い、見栄っ張り」というようなマイナスなイメージで使われている場合が多いです。

    そのため、相手を褒める時に「武士は食わねど高楊枝で、かっこいいですね」などと使わないようにしましょう。

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