「惰性」とは?意味や使い方、類語や英語まで例文付きで詳しく解説

惰性の意味とは ビジネス用語

入社から数年、仕事にも人間関係にもひと通り慣れてきた頃、上司から、「惰性で仕事をするな!」といわれたら、どのように捉えればよいのでしょう?

「惰性(だせい)」とは 「 今までの習慣や癖、勢い」を意味する言葉です。

ビジネスシーンでは、「漫然と、だらだらと」の意味で使われることが多く、あまりいい意味で使われることはありません。

本記事では「惰性」の意味や使い方、類語や英語表現、さらには辞書で類語とされる「慣性」との違いも紹介していきます。

この記事を読むことで、上司が「惰性」を使い発言した真意が読めたり、また、自分として「惰性」を使う事例なども知ることができます。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

1.「惰性」の意味とは

1-1.意味は「今までの習慣や癖、勢い」

惰性

読み:だせい

  1. 今までの習慣や癖
  2. 勢い

ビジネスは元より、人間関係や日常生活ででも、「今までの習慣や癖、勢い」の意味で、一般的に多く用いられています。

  • スポンサーリンク

  • 1-2.読み方は「だせい」

    漢字を分けたうえで、「惰」「性」それぞれの意味をみてみましょう。

    1. 「惰」:緊張や慎みがなくなり、おこたる、なまける、手を抜く
    2. 「性」:そういった様子、性格、さが

    「惰」と「性」の意味を繋げると「手抜きの状態のまま」「なまけてそのまま」となります

    そこから転じて、「惰性」は、「今までの習慣や癖、勢い」と解釈されるのです

    「今までの習慣や癖」の意は、人間の事柄(心理や行動)に対して使われますが、後者の「勢い」の意は、人間だけではなく機械や物(の運動)に対しても使われます。

    2.「惰性」の使い方と例文

    「惰性」は、「今までの習慣や癖」と「勢い」の2つの意味があります。

    また、「勢い」に関しては、 その対象が 「人間の事柄(心理や行動)の場合」と、「機械や物(の運動)の場合」で大きく意味合いが違ってきます。

    ここでは、「惰性」がよく日常で使用される 「惰性的」「惰性で~」をとりあげ、それぞれの表現ごとに、例文を用いながら紹介します。

  • スポンサーリンク

  • 2-1.惰性的

    「今までの習慣や癖」という意味での「惰性」の使い方を、「惰性的~」の例文で示します。

    「惰性的」は、「漫然と」「だらだらと」など、大した思慮や目的がなく、いままでの行動が何となく継続されている様を表します。

    <例文>

    • 現状のままが一番いいという心理から、 惰性的な行動が生まれる。
    • 決して満足してはいないが、億劫で変える気がしないので、 惰性的に今の仕事スタイルを続けている。
    • 環境を変えて変化を求める気持ちがれば、 惰性的な日常生活から抜け出せる

    2-2.「惰性で~」「惰性で付き合う」

    「惰性」の2つ目の意味である「勢い」の使い方を、「惰性で~」の例文で示します。

    「惰性で~」は、 「これまでの勢いで」「 勢いのまま」など 、行動や運動が改められずにそのまま続く様を表しています。

    <例文>

    • 自転車は、ペダルを漕がなくても、しばらくは惰性で前に走ります
    • 「彼とは結婚しない」と決めたら、迷わず、惰性で付き合うことをやめるべき
    • 上司から「惰性で仕事をせずに、業務の改善をしてほしい」と指導された
  • スポンサーリンク

  • 3.「惰性」と「慣性」の違い

    「惰性」と「慣性」の違いについて解説します。

    3-1.「慣性」は対象が物体のみに使える

    辞書をひくと、「惰性」の類義語は「慣性」とでます。

    物理や物体の運動を示す場合は、実は、「惰性」と「慣性」は全く同じ意味です。

    ある物体が、外部からの力を受けない時、止まっている物体は静止状態のまま、動いている物体はその運動状態を続けるという「慣性の法則」は、学校で習った人も多いはずです。

    辞書には類語とされる「惰性」と「慣性」ですが、実際の言葉遣いでは「慣性」は対象が物体のみに使います。

    一方、「惰性」は 人間の心理や行動(習慣や癖)を表す場合にも、 物体の運動を表す場合にも両方で使える言葉なのです。

  • スポンサーリンク

  • 4.「惰性」の類語と言い換え表現

    ここでは、「惰性」の類語を3つ紹介します。

    同じような意味の類語でも、肯定的・否定的など、含まれる意味が反対の場合があるので、注意しましょう。

    1. 因習(いんしゅう)
    2. 流儀(りゅうぎ)
    3. 怠惰(たいだ)

    それぞれ解説します。

    類語1.因習(いんしゅう)

    因習

    読み:いんしゅう

    意味:古くからの習慣に従うこと。弊害のあるしきたり

    「因習」は、「古くからの習慣に従うこと。弊害のあるしきたり」を意味する言葉です。

    現代にはそぐわなくなった生活スタイルや伝統行事を表現する時に、「因習」は用いられます。

    「古くからの習慣に従う」という意味は「惰性」と同義ですので、その意味で使われている場合には言い換えもできます。

    <例文>

    • 無形文化遺産に登録された行事の中には、因習的な祭りとみなされるものもある
    • 因習に縛られたこの土地では、新しいビジネスが成り立ちにくい
  • スポンサーリンク

  • 類語2.流儀(りゅうぎ)

    流儀

    読み:りゅうぎ

    意味:物事のやり方。技能・芸術など、その人・家・派などの独得のしきたり。

    「流儀」は、「物事のやり方」を意味する言葉ですが、特に技能・芸術など、その人・家・派などの独得のしきたりを表現する時に、よく用いられます。

    「しきたり、物事のやり方」という意味では「流儀」と「惰性」は似ていますが、 「流儀」のほうが磨き上げられたやり方の意味合いが強く、「惰性」の言い換えはできません。

    <例文>

    • 第一線で活躍中のプロの仕事の仕方には、それなりの流儀があることが多い
    • ただ惰性で続けるのではなく、流儀と見なされるまでに工夫をこらしたい

    類語3.怠惰(たいだ)

    怠惰

    読み:たいだ

    意味:意欲がなく怠けているさま。ダラダラしている、だらけている

    「怠惰」は、「意欲がなく怠けているさま。ダラダラしている、だらけている」を意味する言葉です。

    「意欲がなく怠けているさま。ダラダラしてえる」という意味は「惰性」と同義ですので、その意味で使われている場合には言い換えもできます。

    <例文>

    • 幸せを感じると現状維持を望んでしまい、怠惰な生活に陥りやすいものだ
    • 休日は一日中家でゴロゴロしているのは怠惰の極みだが、私の至福の時間なのだ

    5.「惰性」の対義語と例文

    名詞としての「惰性」には厳密な意味での対義語はありませんが、「惰性的」の反対を表す言葉はいくつかあげられます。

    ここでは、 「惰性」の対義語を3つあげ、例文でその使い方を説明します。

    1. 積極(せっきょく)
    2. 意欲(いよく)
    3. 進取の気性(しんしゅのきしょう)

    それぞれ解説します。

    対義語1.積極(せっきょく)

    積極

    読み:せっきょく

    意味:物事を進んで働きかけようとするさま、意欲的に行動すること

    物事を進んで働きかけようとするさま、意欲的に行動することを「積極」といい、普通は「積極的」「積極性」のように、複合して使われます。

    前出のように「惰性的」は、大した思慮や目的がなく、いままでの行動が何となく継続されている様を表します。

    何となく継続されている状態ではなく、進んで働きかけようと行動する 「積極的」は、 「惰性的」の反対の意味の言葉となります。

    <例文>

    • 業務を覚え慣れてしまうと、積極的な業務の改善提案には億劫になりがちだ
    • 惰性的な生活をやめるには、外部とのコミュニケーションへの積極性も求められる

    対義語2.意欲(いよく)

    意欲

    読み:いよく

    意味:進んで何かをしようと思うこと。積極的に行おうとする気持ち

    進んで何かをしようと 思うこと。積極的に行おうとする 気持ちを「意欲」といい、「意欲的」という形でよく使われます。

    いままで通りただ何となく継続されている状態ではなく、進んで何かをしようと 思うだけでも、すでに「惰性」からの脱出を始めていると捉えられます。

    その意味で、「意欲的」も「惰性的」の反対の意味と位置づけられます。

    <例文>

    • だらだらとした勉強法を改めて、意欲的に取りくんだところ、テストで100点をとれた
    • 「少年よ大志を抱け」は、大きな志をもち実現のため意欲的に取り組む姿勢を示唆している

    対義語3.進取の気性(しんしゅのきしょう)

    進取の気性

    読み:しんしゅのきしょう

    意味:従前にとらわれることなく、積極的に新しい物事へ取り組んでいこうという気質や性格

    積極的に新しい物事へ取り組んでいこうという 気質や性格を「進取の気性」といいます。

    「進取の気性」に富んだ人にとっては、惰性的状態そのものが、落ち着けるところではないはずです。

    「進取の気性」は、 「惰性」を予防・回避できる気質や性格として位置づけられます。

    <例文>

    • マンネリ化したビジネススタイルを改め、進取の気性で新しいプロジェクトを企画した
    • 進取の気性が備わっていれば、怠惰な生活には陥りにくいものだ

    6.「惰性」の英語表現と例文

    最後に、「惰性」の英語表現を3つ紹介します。

    1. coasting:惰性で進む、惰走する
    2. aimless:これという目的のない
    3. out of habit:習慣で

    それぞれ説明していきます。

    英語1.「coasting」

    「coast」は 「惰性で進む」「惰性走行する」などを意味する動詞です。

    その名詞「coasting」が「惰性」の英語表現に該当します。

    <例文>

    • He came coasting down the hill on his sled.
      (彼は、自分のソリに乗って、丘を滑り降りてきた)
    • At the top of the hill I switched off the engine and we just coasted down the hill. 
      (丘の頂上でエンジンのスイッチを切り、惰行走行で斜面を下った)

    英語2.「aimless」

    明確な目的・目標のないという形容詞が「aimless」です。

    「何となく、漫然と」といった意味での「惰性」の英語表現に該当します。

    <例文>

    • We wander aimlessly.
      (私たちは、目的もなく惰性的にさまよい続けた。ブラブラしつづけた)
    • I wander aimlessly through life
      (目的もなく、惰性で生きる)

    英語3.「out of habit」

    「out of habit」は、「習慣で」を意味します。

    「今までの習慣や癖で」といった意味での「惰性」の英語表現に該当します。

    <例文>

    • She eats so-called junk food out o habit.
      (彼女は、いわゆるジャンクフードを習慣的に(惰性的に)食べている)
    • He scratched his head out of habit.
      (彼は、いつもの癖で、頭をかいていた)

    まとめ

    「惰性」は「今までの習慣や癖、勢い」を意味します。

    人間関係でも、普段の生活でも、ビジネスシーンでも、「惰性」は、「漫然と、だらだらと」などの意味で使われることが多く、あまりいい意味ではありません。

    上司から「惰性で仕事をするな!」と言われた場合には、「目的をもって積極的に!」「ボーっとしてないで!」といった指摘と捉えてよいでしょう。

    そんな望ましくない状態に陥らないためにも、「惰性」の意味を正しく把握することが必要です。

  • 3分で分かる!転職サービス診断

    1. 希望の勤務地は?

    2. 現在の年収は?

    3. 転職サービス


    4. こだわり条件

    最適度0%