「婉曲」の意味と正しい使い方!婉曲表現の例や対義語も紹介

婉曲の意味とは ビジネス用語

「婉曲」とは、「穏やかで角が立たないような言い回しにする」という意味です。

読み方は「えんきょく」です。今回は、「婉曲」の正しい使い方を詳しく解説していきます。

「婉曲」を意識すると、ビジネスで相手と円滑なコミュニケーションを取るのに役立ちます。

ぜひ正しい意味をマスターしましょう。

1.「婉曲」の意味とは?:穏やかな言いまわしにする

「婉曲」の大まかな意味は、以下の通りです。

婉曲

読み:えんきょく

  1. 角が立たないように、穏やかな言い回しにすること
  2. 露骨な表現を避けること

湾曲(わんきょく)」と文字の見た目が似ているため、混同されてしまうことがあります。

しかし「湾曲」は「曲がって弓形であること」を意味する言葉であり、「婉曲」とは意味が異なります。間違いに注意しましょう。

1-1.「婉曲」を使った例文

次に、「婉曲」を使った例文を見ていきましょう。

<例文>

  • お客を不快にさせないよう、婉曲表現を心がけてホームページを作成した。
  • 患者が亡くなったことを、親族に婉曲に伝えた。
  • せっかくの誘いだが、行けないのでなるべく婉曲にお断りしよう。

このように「婉曲」は 「相手を思いやって、優しい表現をする」というニュアンスで使われることが多いです。

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  • 2.「婉曲表現」の具体例を4つ紹介

    日常やビジネスシーンで使われる具体的な婉曲表現の例は、以下の通りです。

    それぞれの言葉を婉曲表現する意味と例文を、以下でご紹介します。

    2-1.「できません」→「ご遠慮します」

    目上の人からの誘いや提案を断るとき、「できません」とはっきり言ってしまうと角が立ってしまうことがあります。

    その場合は、 「ご遠慮します」「ご遠慮させていただきます」「ご辞退させていただきます」などの婉曲表現を用いると丁寧な印象になります。

    例文:せっかくのお誘いですが、午後から予定が入っているのでご遠慮させていただきます

    2-2.「死亡した」→「息を引き取った」

    身近な人が亡くなったことを相手に伝えるとき、「死亡した」とはっきり言ってしまうと、相手を驚かせてしまうかもしれません。

    「息を引き取った」「逝去(せいきょ)した」「他界した」という婉曲表現を用いると良いでしょう。

    例文:父が先月入院し、そのまま息を引き取りました

    2-3.「確認してください」→「お手数ですが~」

    ビジネスシーンで相手に何かを確認してほしいとき、いきなり「確認してください」とだけ言って渡すと不躾な印象になります。

    「お手数ですが」「お手数おかけしますが」という婉曲的な言葉を最初に付けることで、穏やかな印象に変わります。

    例文:お手数おかけしますが、このマニュアルの内容を確認していただけますか。

    2-4.「お願いします」→「恐縮ですが~幸いです」

    上司や顧客など、目上の人に何かを頼むとき「お願いします」とだけ言ってしまうと少し無遠慮な印象を与えます。

    その場合は 恐縮ですが~して頂けると幸いです」「恐縮ですが~をお願いいたします」という婉曲表現を用いると良いでしょう。

    例文:恐縮ですが、この書類の最終チェックをして頂けると幸いです

    続いては「婉曲」の同義語を解説します。

    3.「婉曲」の同義語:「遠回し」「間接的」「差し障りのない」

    婉曲の類語

    「婉曲」の同義語を使えば、「言いにくいことをはっきり言わない様子」を表現することができます。

    「婉曲」の代表的な同義語は次の通りです。

    それぞれの同義語と「婉曲」とのニュアンスの違い、例文について解説していきます。

    【類語1】「遠回し(とおまわし)」

    「遠回し(とおまわし)」とは「直接的に示さず、それとなくにおわせること」を指す言葉です。

    「婉曲」とのニュアンスの違いは以下の通りです。

    婉曲:相手を気遣って言い回しを考慮すること。

    遠回し:はっきりさせないこと。回りくどく言うこと。

    「相手を気遣っているわけではなく、言いたいことを暗ににおわせている様子」を表したいときは「婉曲」より「遠回し」の方が適しています。

    例文:叔母は私に対して遠回しに嫌味を言ってきた。

    【類語2】「間接的(かんせつてき)」

    「間接的(かんせつてき)」とは「他の何かを間に立てて働きかけること」を表す言葉です。

    「婉曲」とのニュアンスの違いは以下の通りです。

    婉曲:言い表したい物事をより柔らかく表現する。

    間接的:言い表したい物事を明確に示さず、別の物事に置き換えることで表現する。

    例えば「風が吹いている」という光景を「木が揺れている」と言い表すのが「間接的な表現」です。

    間接的な表現をビジネスシーンで多用してしまうと、回りくどく感じられることがあるので注意が必要です。

    例文:拍手をすることで、間接的にお祝いの気持ちを表した。

    【類語3】「差し障りのない(さしさわりのない)」

    「差し障りのない(さしさわりのない)」という言葉は「物事に支障がないこと」「他人に迷惑がかからないこと」を表す言葉です。

    「婉曲」とほぼ同じ意味で使われていますが、少しだけ異なるニュアンスも持っています。

    婉曲:相手を思いやり、角が立たないようにすること。

    差し障りのない:相手に迷惑がかからないようにすること。

    相手への思いやりや気遣いの気持ちより、遠慮や恐縮のニュアンスが強いときは「差し障りのない」を用いるといいでしょう。

    例文:差し障りのない範囲で結構ですので、転職理由を教えてください

    続いて、「婉曲」とは逆の意味を持つ対義語をご紹介します。

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  • 4.「婉曲」の対義語:「率直」「露骨」

    婉曲の対義語

    「婉曲」の代表的な対義語は、以下の2つです。

    順に詳しく説明していきます。

    【対義語1】「率直(そっちょく)」

    「率直」は「自分の感情を偽らず、ありのままであること」を意味する言葉です。

    「ストレート」「素直」というポジティブなニュアンスがあり、誉め言葉として使うこともあります。

    例文:お客様からの率直なご意見は、店舗の改善に役立ちます。

    【対義語2】「露骨(ろこつ)」

    「露骨(ろこつ)」は「感情などを隠さずにありのまま出すこと」を意味する言葉です。

    「率直」と意味がよく似ています。

    ただし、「露骨」は「率直」より「感情がむきだしで、慎みがない」という否定的なニュアンスが強いです。

    例文:苦手な人から電話が来たので、露骨に嫌な顔をしてしまった。

    続いては、「婉曲」の英語表現について解説します。

    5.「婉曲」の英語表現:「euphemism」

    婉曲の英語表現

    「婉曲」を表すことのできる代表的な英単語は3つあります。

    1. euphemism:言いにくいことを丁寧に言い表すときの言葉
    2. roundabout:回りくどく
    3. indirect:間接の

    日本語の「婉曲」のニュアンスに一番近いものは①の「euphemism」です。

    「婉曲的に言うこと」は「tell something in a roundabout way」という英文で表現できます。

    <例文>

    1. Be no more” is a euphemism for “be dead.”
      (「もういない」は「死んだ」の婉曲表現だ)
    2. He speaks in a roundabout way.
      (彼の話は回りくどい)
    3. question someone indirectly
      (遠回しに質問すること)
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  • 5-1.英語の婉曲表現

    英語でも日本語と同じように「物事を露骨に表現する」ときと、「物事を婉曲に表現する」ときの違いがあります。

    その例をご紹介します。

    • 露骨な表現の例文:He’s fat(彼は太っている)
    • 婉曲な表現の例文:He is portly(彼はかっぷくがいい)

    「fat(脂肪)」という露骨な単語を使うと、「He(彼)」を傷つけてしまう可能性があります。

    そのため、 彼を気遣って「portly(かっぷくがいい)」という優しい表現を選ぶのが、英語における婉曲表現(euphemism)と言えます。

    6.古典・古文での婉曲表現:助動詞「む」

    古典の世界でも、しばしば婉曲表現が使われています。 代表的なものは助動詞「む」です。

    「む」が使われている古文は、現代語で「~のような」と訳されます。物事をはっきりと明言しないことで、物言いを柔らかくする目的で使用されていました。

    このような婉曲による表現は、古くから日本の美学として愛されてきました。

    古典における代表的な婉曲表現の例として、枕草子の一節をご紹介します。

    例文:いま秋風吹か折ぞ来むとする。(秋風が吹くような季節に来るつもりだ。)

    「む」には「婉曲」の他に「推量」「意思」「適当・勧誘」「仮定」などの意味があります。

    例文の「吹かむ」の「む」は婉曲、「来む」の「む」は意思を表しています。

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  • まとめ

    「婉曲(えんきょく)」は 「角が立たないように穏やかな言い回しにすること」を表す言葉です。

    ビジネスシーンにおいては、相手に失礼のないように露骨な表現を避け、婉曲な表現を用いることが大切です。

    婉曲は古典の世界でもしばしば使われてきました。そのため、日本人の感性になじみやすい言い回しと言えますね。

    婉曲な表現を心がけることで、円滑な人間関係を築きましょう。

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