「頂く」と「いただく」はどちらが正しい?使い方や類語も解説

頂くの意味とは ビジネス用語

「頂く」って何気なくよく使うけど、正しい意味で使えてるのかな…?「いただく」とどう違うんだろう。

「頂く」も「いただく」もビジネスシーンで使い分けることは重要ですが、「どちらを使えばいいんだろう?」と迷ってしまう場合もありますよね。

「頂く」には2通りの意味があり、 1つは「もらう」「食べる」「飲む」といった動詞の敬語表現で、もう1つは「していただく」と他人から動作をしてもらうことです。

ひらがなの「いただく」の場合はどちらの意味でも使いますが、漢字の「頂く」は動詞の敬語表現だけで使われています。

本記事では、「頂く」と「いただく」の違いや、それぞれの使い方と例文、類語について解説します。

この記事を読んでいただければ、ビジネスシーンで「頂く」と「いただく」を適切に使いこなすことができますよ。

ぜひ、最後までご覧ください。

1.「頂く」の意味は「他人から何かをしてもらうこと」

「頂く」の意味は2つあります。

頂く

読み:いただく

  1. 「もらう」「食べる」「飲む」の敬語表現
  2. 他人から動作をしてもらうこと

「頂く」と漢字表記する場合は、「もらう」「食べる」「飲む」の敬語表現として使われます。

そして「いただく」とひらがな表記する場合は、「食べる」「飲む」の敬語表現と、「他人からある動作をしてもらうこと」の2通りに使われるのです。

「他人からある動作をしてもらうこと」とは「していただく」という表現のことで、例えば以下のように使われます。

<例文>

  • 室内では靴を脱いでいただきます
  • 当社の方に来ていただきます
  • 月末に所定の金額をお振込いただきます

1-1.敬語の「頂く」は、意味によって「謙譲語」でもあり「丁寧語」でもある

敬語の「頂く」は 「もらう」の意味なら謙譲語、「食べる」「飲む」の意味なら謙譲語と丁寧語として使われます。

謙譲語とは、「 相手に敬意を表すために自分をへりくだって表現する敬語」のことです。

丁寧語とは、「 品な言い回し言葉遣い」を意味しています。

「食べる」「飲む」の場合、相手からもらった物を食べたり飲んだりした時は謙譲語、単に「食べる」「飲む」を丁寧に言うときは丁寧語となります

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  • 2.「頂く」の使い方と例文

    ビジネスシーンでよく使われる以下の4つの「頂く」の使い方を紹介します。

    1. 頂く所存(しょぞん)です
    2. 頂くべく
    3. 了解いただく
    4. 電話いただく

    それぞれ見ていきましょう。

    2-1.頂く所存(しょぞん)です

    「頂く」は「所存(しょぞん)」と合わせ「頂く所存です」などと使います。

    「所存(しょぞん)です」とは 「思います」「考えます」「つもりです」と言う意味です。

    単に「思います」「考えます」「つもりです」と言うより、より丁寧な表現となっています。

    そのため「頂く所存」は、「自分が〜をさせてもらおうと思っている」ということを丁寧に伝えるときに使う言葉なのです。

    例えば以下のように使われます。

    <例文>

    • 今回は辞退させて頂く所存です。
    • 微力ながらご支援させて頂く所存です。
    • 今後もサービスを提供させて頂く所存です。
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  • 2-2.頂くべく

    「頂く」に「べく」をつけて「頂くべく」という使い方が可能です。

    「べく」は「べし」の連用形で、「べし」には「〜して当然である」という意味があり、「頂くべく」のあとに「行動や言動」などの動きをつけることで、転じて「〜してもらうために、(その行動は)当然である(する)」という意味で使えるます。

    つまり「頂くべく」とは「何かをしてもらうため」という意味です。

    例えば以下のように使われます。

    <例文>

    1. 学生の皆に当社のことを理解して頂くべく説明会を開催します。
    2. より一層ご支援頂くべく精進してまいります。
    3. より高品質なサービスを提供させて頂くべく市場調査を実施してまいりました。

    このように、例文①だと「理解してもうらうために説明会を開催するのは当然です」などと解釈することができるのです。

    2-3.了解頂く

    「了解」に「頂く」をつけ「了解頂く」という使い方もします。

    「了解頂く」とは そのまま「了解してもらう」という意味です。

    例えば以下のように使われます。

    <例文>

    • 明日の予定が変更になりましたので、了解頂きたく存じます
    • 先日の件ですが、課長に了解頂きました
    • 予定時間の変更について了解いただき、感謝いたします。
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  • 2-4.電話頂く

    また、電話をしてもらう、もらったことを丁寧に表現する時などに「電話頂く」という風にも使います。

    「電話頂く」とは 「電話をしてもらう」と言う意味です。

    例えば以下のように使われます。

    <例文>

    • 電話頂きありがとうございます。
    • 先日確認のお電話を頂きました。
    • 折り返し電話頂くことは可能でしょうか?

    このように相手から電話をもらった際は「お電話頂きありがとうございます」などと「お」をつけ、より丁寧さを出します。

    3.「頂く」の「戴く」「頂戴する」「くださる」との使い分け方

    「頂く」と意味が似ていて、使い分けが必要な以下の3つの言葉を解説します。

    1. 戴(いただ)く
    2. 頂戴(ちょうだい)する
    3. 下さる

    それぞれ見ていきましょう。

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  • 3-1.「頂く」と「戴く」の違い

    「戴く」は「もらう」という意味があり、その点では「戴く」と同じです。

    しかし、 「戴く」には「頭の上に乗せる」という意味があり、その点が「頂く」と異なります。

    そして、 「戴く」には「食べる」「飲む」という意味はなく、敬語としても使われないので、その点でも「戴く」とは異なっているのです。

    例えば以下のように使われます。

    <例文>

    • 表彰状を戴く
    • 以前お菓子戴きました
    • 王冠を戴く

    「もらう」という意味に限定したい場合は「戴く」、敬語や「食べる」「飲む」という意味で使うなら「頂く」と使い分けましょう。

    3-2.「頂く」と「頂戴する」の違い

    「頂戴する」は「もらう」という意味があり、その点では「頂く」と同じです。

    しかし、 「頂戴する」と言うことで「頂く」よりもさらに丁寧な表現となります。

    また、「頂戴する」は「頂く」のように「食べる」「飲む」という意味としても使うことができるのです。

    例えば以下のように使われます。

    <例文>

    • お客様からお叱りを頂戴しました
    • お名前を頂戴してもよろしいですか?
    • お食事は十分頂戴したので、もう結構です

    「頂く」よりもさらに上品な表現や丁寧な表現をしたい場合は「頂戴する」の方を使うようにしましょう。

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  • 3-3.「頂く」と「下さる」の違い

    「下さる」は「くれる」を丁寧に表現した言葉です。

    「物をもらう」という意味で使えるので、その点では「下さる」は「頂く」と共通しています。

    また「下さる」には「相手に何かをしてもらう」という意味があるので、その点でも「頂く」と同じです。

    ただ「頂く」は「自分が相手に頼んだ結果として、なにかをしてもらう」という意味があります。

    対して、 「下さる」は自分が頼んだかどうかに関係なく、単に「相手になにかをしてもらう」という場合に使うのです。

    例えば以下のように使われます。

    <例文>

    • 今日、お客様が会社に来て下さる
    • 私が作った料理を食べて下さる
    • 駅まで送って下さるそうです。

    相手が自主的に何かをしてくれる場合は「下さる」、こちらから頼んだ結果、相手が何かをしてくれる場合は「頂く」と使い分けましょう。

    4.「頂く」の類語

    「頂く」の類語として、以下の3つの言葉を解説します。

    1. 収める
      (しまう、自分のものにする)
    2. 賜(たまわ)る
      (目上の人から何かをもらう)
    3. 拝受(はいじゅ)
      (うけとること)

    それぞれ見ていきましょう。

    類語1.収める

    「収める」には 「しまう」「取って自分のものにする」という意味があります。

    「自分のものにする」という意味では「頂く」と同じです。

    しかし、「収める」は 相手に対して「もらってください」と言う場合に使われるので、その点では「頂く」と異なります。

    また、「収める」は物品だけでなく、 心や景色といったものに対しても使われるのが特徴です。

    例えば以下のように使われます。

    <例文>

    • どうぞお収めください
    • 忘れないよう心に収める
    • 良い景色を写真に収める

    類語2.賜(たまわ)る

    「賜る」とは 目上の人から何かをもらう場合に使われる言葉です。

    「賜る」は相手から何かをもらったり、何かをしてもらったりするという意味では「頂く」と同じです。

    しかし、「頂く」とは異なり、「賜る」は物品以外のものに対して使われるので注意してください。

    例えば以下のように使われます。

    <例文>

    類語3.拝受(はいじゅ)

    拝受」は「受け取る」という意味があります。

    「拝受」は「人から何かをもらう」という意味では「頂く」と同じです。

    しかし、「拝受」は「頂く」とは異なり、ビジネスシーンでの事務的なやりとりに適しています。

    「頂く」は事務的なやりとりだけでなく、 「相手からの好意によってなにかをしてもらう」という場合にも使われています。

    例えば以下のように使われます。

    <例文>

    • 発注書の方、拝受いたしました。
    • 貴社からいただいた資料を拝受いたしました。
    • お見積書の方、拝受いたしました。

    5.「頂く」の反対語

    「頂く」を 「もらう」という意味で使う場合、反対語は「差し上げるです。

    それに対して、「頂く」を 「食べる」「飲む」という意味で使う場合、反対語は「吐く」の丁寧語である「戻す」となります。

    例えば以下のように使われます。

    <例文>

    • 贈り物を差し上げます
    • 以前差し上げたお菓子はいかがでしたか?
    • 一度食べた物を戻してしまいました
    • 気分が悪くなって戻してしまったようです。

    「頂く」の意味によって、反対語が「差し上げる」か「吐く(戻す)」と変わるので、その時の意味によって反対語を考える必要があります。

    まとめ

    「頂く」は「もらう」「食べる」「飲む」の丁寧語と謙譲語としての使い方と、「相手に何かをしてもらう」という使い方があります。

    「頂く」には、複数の意味や使い方があるため、何を意味しているのかを意識することが大切です。

    「頂く」を使うときは、ビジネスシーンで誤解が生じないように、他の似ている言葉と使い分けていきましょう。

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