「勝てば官軍負ければ賊軍」の意味とは?詳しい由来から英語まで解説

勝てば官軍負ければ賊軍の意味とは ビジネス用語

「勝てば官軍負ければ賊軍」とは「かてばかんぐんまければぞくぐん」と読み、“道理はどうあれ勝った方が正義になること”を指すことわざです。

一般的に会話のなかで使うことは少ないため、正しい意味を知らなかったのではないでしょうか。

そんな皆さんに向けて、本記事では「勝てば官軍負ければ賊軍」の意味や由来・例文・類義語・対義語・英語表現までを一気に解説いたします。

記事を通じて 「勝てば官軍負ければ賊軍」の意味を理解し、自身の語彙(ボキャブラリー)を豊かに していきましょう。

1.「勝てば官軍」の意味:道理はどうあれ勝った方が正義になる

勝てば官軍

読み:かてばかんぐん

意味:道理はどうあれ勝った方が正義になること。また、何事も強い者や最終的に勝ったものが正義とされることのたとえ。

「勝てば官軍」とは、 勝負ごとに勝ってしまえば過程がどうであれ正義となることを指すことわざです。

ちなみに、「官軍」とは君主に属する正規軍のことを表し、日本では朝廷や天皇に仕える軍隊のことを意味しています。

1-1.正式には「勝てば官軍負ければ賊軍」

先ほどご説明した「勝てば官軍」という言葉は、正式には「勝てば官軍負ければ賊軍」といいます。

現代では、 特に会話の場面で「勝てば官軍」と省略して使われることが多いため、記事では「勝てば官軍」と略して表記しています。

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  • 2.「勝てば官軍」の語源・由来:戊辰戦争

    「勝てば官軍」の由来は、慶応4年(1868年)におきた戊辰戦争のエピソードといわれています。

    戊辰戦争とは、西郷隆盛率いる「新政府軍」と徳川慶喜率いる「旧幕府軍」が衝突した、明治時代幕開けのきっかけとなった内戦です。

    戊辰戦争は鳥羽・伏見の戦いから始まり、全国を股にかけた攻防の末、開戦から1年後の五稜郭の戦いにて新政府軍の勝利で終戦します。

    終戦後、それまで官軍として仕えていた旧幕府軍は座を奪われ、戦争に勝利した新政府軍が新たに官軍に任命されたのです。

    このエピソードから「勝負ごとに勝ってしまえば道理がどうであれ正義となること」を意味する「勝てば官軍負ければ賊軍」という言葉が誕生したのです。

    3.「勝てば官軍」の使い方と例文

    「勝てば官軍」の意味はご理解いただけたかと思いますが、では、実際にどのように使われるのでしょうか。

    ビジネスシーンと日常シーンに分けて、使い方と例文をご紹介します。

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  • 3-1.ビジネスシーンで使う場合

    ビジネスシーンでは、 会社全体や組織の結果に対して、または個人の業績に対して使われることが多いでしょう。

    「手段は問わないからとにかく結果を出そう」という意味でポジティブに使われるケースがあります。

    一方で「結果にこだわりすぎて、過程をないがしろにしてはいけない」というネガティブな意味合いで使われるケースもあります。

    <例文>

    • 仕事なんて「勝てば官軍」なのだから、とにかく今月の目標を達成してください。
    • 「勝てば官軍」の考えで、なんとしてもM&Aを成功させよう。
    • 経営は「勝てば官軍」という考えでは、いずれ失敗するだろう。

    3-2.日常シーンで使う場合

    ビジネスシーンを離れた日常シーンならば、「勝てば官軍」はより広い場面で用いることができます。

    「とにかく勝負に勝てばよい」「結果を出しさえすればいい」といった文脈で使用してみるのがよいでしょう。

    <例文>

    • A子さんとの三角関係も「勝てば官軍」で付き合ってしまえばこっちのもんだ。
    • 「勝てば官軍」ではないが、当日のテストで合格点さえ取れればいい。
    • 友達とのケンカは勝ったとしてもいいことはない。「勝てば官軍」ではないんだ。
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  • 4.「勝てば官軍」の類語と例文

    勝てば官軍の類語

    「勝てば官軍」という言葉は、仰々しく堅苦しい印象があるため、自分で使うのは少し抵抗がありますよね。

    ビジネスシーンや日常シーンで使うのが難しい場合は、同じような意味をもつ以下の類義語をぜひ使ってみてください。

    これらの言葉は「勝てば官軍」とは、若干意味が異なる点があるので気をつけましょう。

    詳細の意味と言葉を用いた例文は以下にご紹介しますので、参考にしてみてください。

    類語1.弱肉強食

    弱肉強食

    読み:じゃくにくきょうしょく

    1. 弱者が強者の犠牲になること。
    2. 強い者が弱い者を餌食にして栄えること。

    「弱肉強食」は弱者が強者の犠牲になる”現象そのもの”をあらわします。

    一方で「勝てば官軍」は、 “結果が出るまでのプロセスの正しさと結果が出た後の正しさは関係しない”ことをあらわします。

    この点で「弱肉強食」と「勝てば官軍」は意味が少し異なりますので、注意して使うようにしてください。

    <例文>

    • ビジネスの世界は強い企業が利益を総取りする、まさに「弱肉強食」の世界だ。
    • サバンナの野生動物たちは「弱肉強食」の原理で生きている。
    • この業界は競争が激化したことで「弱肉強食」ともいえる状態となった。

    類語2.小股取っても勝つが本

    小股取っても勝つが本

    読み:こまたとってもかつがもと

    意味:どんな手を使っても勝つことが一番であるということ。

    「小股取っても勝つが本」は、 どんな手を使っても勝つことが一番である”考え方”をあらわしています。

    一方で「勝てば官軍」は、勝者が正義となる現象は意味していますが、「どんな手を使っても勝てばよい」という考え方を主張しているわけではありません。

    その点の違いに気をつけて、「小股取っても勝つが本」を使用するようにしましょう。

    <例文>

    • 何より勝負に勝つことが重要だから「小股取っても勝つが本」の考えで攻め続けよう。
    • 仕事は「小股取っても勝つが本」ではなく、業務の進め方にもこだわろう。
    • 「小股取っても勝つが本」というように、彼は汚い手を使って競争に勝った。

    5.「勝てば官軍」の対義語と例文

    勝てば官軍の対義語

    では、「勝てば官軍」と反対の意味をもつ対義語には、どのような言葉があるのでしょうか。

    言葉は対義語など関連する言葉とセットで覚えることで、定着が早くなります。

    また、「勝てば官軍」を会話中で使用したあとは、反対の意味を表現したいときに備えて対義語も覚えておきましょう。

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  • 対義語1.勝負は時の運

    勝負は時の運

    読み:しょうぶはときのうん

    意味:勝負に運はつきものだから、必ずしも実力通りに決まるとは限らないこと

    「勝負は時の運」は、勝負に運はつきものだから、必ずしも実力通りに決まるとは限らないことを指す言葉です。

    言葉の由来は、中国・南北朝時代の「太平記」に記されている「軍の勝負は時の運によることなれば、あながち恥ならねど」とされています。

    「勝てば官軍」と比べ、 より勝負事や競争について述べる際に使用されることが多い言葉です。

    <例文>

    • 「勝負は時の運」というから、劣勢でも諦めずに戦い続けよう。
    • 偶然に自社商品がTVで紹介され、業績は一気に回復した。まさに「勝負は時の運」だ。
    • 経営は勝つべくして勝つのが基本だから「勝負は時の運」ではない。

    6.「勝てば官軍」の英語表現と例文

    勝てば官軍の英語表現

    最後に「勝てば官軍」を英語で表現するならば、どのような言葉があるのでしょうか。

    調べてみると「勝てば官軍」の意味をそのままにあらわす英語はありませんが、意味が近い表現には以下の言葉があります。

    それでは、2つの英語表記の詳しい使い方や例文をみていきましょう。

    6-1.The result is everything.(結果がすべてだ)

    「The result is everything.」は直訳すると「結果がすべてだ」を意味します。

    より強調した表現として「The result is all that matters.」(結果だけが重要だ)もよく使われます。

    また「is」の前後を入れ替えて「All that matters is the result.」(重要なのは結果だけだ)も「勝てば官軍」の英語表現として用いることができます。

    <例文>

    • The result is everything in the business.

     (ビジネスは結果が全てだ)

    • He says the result is everything in today’s match.

     (今日の試合は結果が全てだ)

    • The result is not everything in my life.

     (私の人生は結果が全てではない)

    6-2.winners take all.(勝てば総取り)

    「winners take all.」は直訳すると「勝てば総取り」を意味します。

    「winner-take-all」は 勝者総取り方式(ウィナーテイクオール方式)の英語表記として使われることが多いです。

    勝者総取り方式とは、選挙で勝利した陣営が選挙区に割り当てられた議席や得点を全て獲得することができる選挙方式のことをいいます。

    以下には「winner-take-all」を用いた例文をいくつかご紹介します。

    <例文>

    • This is called a winner-take-all system.

    (これは勝者総取り方式と呼ばれている。)

    • The researchers observed a winner-take-all phenomenon in this society.

    (学者たちは勝者総取りの現象が社会のなかで起きていることを確認した。)

    • In all the big swing states, electors are allotted on a winner-take-all basis.

    (スイング・ステートでは選挙人には基本的に勝者総取り方式が割り当てられる。)

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  • まとめ

    記事でご説明したように「勝てば官軍」とは、“道理はどうであれ勝ったものが正義になること”を指す言葉です。

    普段、あまり使用する機会は少ないかもしれませんが、正しい文脈で「勝てば官軍」を用いれば、周囲から少し知的な印象を得ることができるかもしれません。

    語彙の豊かさは思考力の豊かさともいえますので、ぜひ記事をきっかけにコツコツと自分の語彙を増やしていきましょう。

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