「啓蒙(けいもう)」の意味とは?使い方や類語、英語表現を徹底解説

啓蒙の意味とは ビジネス用語

「啓蒙(けいもう)」には「無知な人に正しい知識を与えて導くこと」という意味があります。

簡単に言うと、「相手の知らないことを教える」という意味です。

あまり馴染みのない言葉のため、使い方に自信のない人もいるのではないでしょうか。

そこで、本記事では「啓蒙」の使い方や類語、英語表現などを例文を用いて詳しく解説します。

この記事を読めば「啓蒙」を使いこなせるようになりますよ。

1.「啓蒙」の意味

意味は「無知な人を啓発して正しい知識に導くこと」

啓蒙

読み方:けいもう

意味:無知な人々に正しい知識を与えて合理的な考え方をするように導く

※合理的…道理や論理にかなっている様子

「啓」と「蒙」、それぞれの漢字の意味が次の通りです。

  • 「啓」…わからないことを教えて導く、開放する
  • 「蒙」…愚かで無知なこと、物知らずで道理がわからない

これらを合わせて、「物知らずで無知な人を教えて導く」という意味になります。

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  • 2.「啓蒙」の使い方と例文

    「啓蒙」の使い方は以下の通りです。

    1. 啓蒙する
    2. 啓蒙される
    3. 啓蒙的

    1つずつ見ていきましょう。

    1.「啓蒙する」

    上の立場の人が下の立場の人を「啓蒙する」という形で使います。

    使い方を誤ってしまうと、「上から目線だ」「侮辱している」という印象を与えてしまうため注意しましょう。

    <例文>

    • 市民を啓蒙しています
    • 彼は社会人のマナーについて熱心に啓蒙しています
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  • 2.「啓蒙される」

    下の立場の人が上の立場の人に「啓蒙された」という形で使います。

    また、何か手本となるものに導かれたというときも「啓蒙された」と言います。

    <例文>

    • 恩師の言葉に啓蒙されました
    • 読んだ本に啓蒙されました

    3.「啓蒙的」

    「初学者向きにわかりやすく教えるさま」を「啓蒙的」と言います。

    名詞「啓蒙」に接尾語「的」が付いた形です。

    接尾語とは、単独では用いず、常に他の語の下について、その語とともに一語を形成するものです。

    <例文>

    • 啓蒙的思想を聞きます。
    • 啓蒙的な本を購入しました。
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  • 3.「啓蒙」を含む熟語

    「啓蒙」を含む熟語は以下の通りです。

    1. 啓蒙活動
    2. 啓蒙思想

    1つずつ見ていきましょう。

    1.「啓蒙活動」

    啓蒙活動

    読み方:けいもうかつどう

    意味:無知な人に教え導く活動・運動のこと

    「啓蒙活動」は組織や団体などが一般的に広めたいことや主張したいことを教え導く活動のことを言います。

    たとえば、「乳がんの正しい知識を広めるピンクリボン活動」や「動物に関する愛護啓発・啓蒙活動」といったものがあります。

    現状を伝え、より良くなるために声掛けを行ったり、資料を配布したりする活動です。

    また、「啓蒙」には「無知な人に教える」というニュアンスが含まれているので、「啓蒙活動」ではなく「啓発活動」という表現を使うことが多いということを把握しておきましょう。

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  • 2.「啓蒙思想」

    啓蒙思想

    読み方:けいもうしそう

    意味:理性による思想の普遍性と不変性を主張する思想のこと

    ※普遍性…すべての物事に通じる性質

    ※不変性…ほかの物事に影響を受けずに変わらない性質

    「啓蒙思想」とは、18世紀フランスにおこった、従来の封建社会のなかでのキリスト教的世界観に対して、合理的な考え方を説き、人間性の開放を主張した思想のことです。

    イギリスの哲学者ロックやフランスの哲学者ルソーが中心となって唱えました。

    4.「啓蒙」の注意点

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  • 差別や不適切な用語とされている

    「啓蒙」は「相手が無知であるという認識をした上で教え導く」というニュアンスがあります。

    「上から目線だ」「侮辱している」という印象を与えるため、差別や不適切な用語とされています。

    そのため「啓蒙」を使われることはほとんどなく、代わりに「啓発」という単語が使われています。

    <例文>

    • 動物愛護の啓蒙キャンペーンを行っています。

    (大衆を下に見ているニュアンスを含む)

    • 動物愛護の啓発キャンペーンを行っています。

    (大衆を下に見ているニュアンスを含まない)

    続いては、「啓蒙」と「啓発」の違いを解説します。

    5.「啓蒙」と「啓発」の違い

    「啓蒙」は差別的なニュアンスを含むが、「啓発」は含まない

    「啓蒙」と「啓発」の違いは次の通りです。

    • 「啓蒙」無知な人に知識を与えること
    • 啓発:人を教え導き高い知性や理解を与えること

    「啓蒙」には無知な人に教えるという意味があります。

    一方、「啓発」には無知な人に教えるという意味はないので、差別的ニュアンスは含んでいません。

    <例文>

    • 医者が患者に病気に関する正しい知識を広めるため、啓蒙キャンペーンを行っています。(無知な患者に知識を与えるというニュアンス)
    • 医者が患者に病気に関する正しい知識を広めるため、啓発キャンペーンを行っています。(患者を教え導いて知識を与えるというニュアンス)

    6.「啓蒙」の類語・言い換え表現

    「啓蒙」の類語や言い換え表現は以下の通りです。

    1. 教育
    2. 指導

    1つずつ見ていきましょう。

    類語1.「教育」

    教育

    読み方:きょういく

    意味:望ましい状態にさせるために教え育てること

    上の立場の人が下の立場の人を教え育てることを表現するときに使います。

    <例文>

    • 新人教育を担当することになりました。
    • きちんと教育しないと責任者として管理能力を問われます。

    類語2.「指導」

    指導

    読み方:しどう

    意味:ある目的に向かって教え導くこと

    上の立場の人が下の立場の人を教え導くことを表現するときに使います。

    <例文>

    • 重なる不祥事をお詫びいたします。今後、指導を徹底します。
    • 先生が生徒の服装に関する指導をしています。

    7.「啓蒙」の英語表現

    英語.「enlightenment」

    「啓蒙」は英語で “enlightenment”と書きます。

    日本語の「啓蒙」とは違って差別的なニュアンスを含みません。

    <例文>

    He enlightened people.

    ⇒彼は民衆を啓蒙しました。

    まとめ

    「啓蒙(けいもう)」には「無知の人を啓発して正しい知識に導くこと」という意味があります。

    上の立場の人が下の立場の人に対して使う言葉であり、差別的ニュアンスを含みます。

    今では不適切な言葉とされているため、使うときには注意が必要です。