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ビジネス文書で見かける「謹啓」という言葉。
よく使われている「拝啓」との違いや、どのようなシーンで使う頭語なのか、わかりづらいですよね。
「謹啓」は目上の人に対して「謹んで申し上げます」という意味で使います。
しかし、使う場面を間違えると、逆に失礼になってしまうこともあるので注意が必要です。
今回は「謹啓」の使い方や例文などをご紹介します。
シーンによって「謹啓」を使い分けられるようにしておきましょう。
1.「謹啓」の意味とは
「謹啓」は「きんけい」と読み、「謹んで申し上げます」という意味です。
謹啓は、文頭に書くあいさつの言葉(頭語)で、手紙などの書き出しに用いられます。
書簡(てがみ)が漢文で書かれていた頃の名残で、現在も使用されています。
「謹」という字には、「言動に注意してかしこまる。細かく気を配る」という意味があります。
「啓」という字には、「申し上げる」という意味があります。
「拝啓」よりも畏まった言葉なので、目上の人に手紙を書くときなどに使用できるでしょう。
2.「謹啓」の使い方
謹啓は、手紙などの文頭に書くあいさつの言葉です。
頭語の1つで、結語(締めのあいさつの言葉)とセットで使うのが決まりです。
謹啓の結語や、使い方について見ていきましょう。
2-1.「謹啓」を使うシーン
謹啓を使うのは、フォーマルな場面です。
目上の人に送る手紙や、ビジネスでの文書などに使われます。
以下は、謹啓が使われるおもなシーンです。
- 社名変更のお知らせ
- 会社幹部の就任・退任のお知らせ
- 本社移転の案内
- 会社設立の案内
- 契約書などビジネスでの重要な書面を送るとき
- パーティー等の招待状
丁寧な言葉ですが、日頃から親しく接しているような距離の近い相手に使うと失礼になることもあるので気を付けましょう。
親しい相手への頭語は、「拝啓」を使うのが一般的です。
拝啓と謹啓の違いは、簡単にいうと「相手への敬意の違い」です。
例文のところで詳しく解説しています。
2-2.「謹啓」の結語
謹啓の結語は、「謹言」または「敬白」です(参考:weblio辞書)。
謹啓に続く言葉は、「拝啓」の場合と変わらないと思って問題ありません。
結語の書き方は、本文の終わりに一行空けて書くのがポイントです。
3.「謹啓」を使った例文
謹啓を使った例文をご紹介します。
謹啓を使う際は、以下のポイントに注意しましょう。
- 本文の最初に頭語を書く
- 1マス空けてから本文を書き始める
- 結語は本文の最後に改行して書く
- 末尾から1マス空けて結語を書く
シーン別に、謹啓の例文をご紹介します。
本社移転の場合
謹啓 貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、このたび弊社は業務拡大に伴い、11月1日より本社を下記に移転することになりました。
今度とも一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。
まずは、略儀ながら書中をもちましてご挨拶申し上げます。
謹言
転勤のお知らせの場合
謹啓 貴社益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、私○○は、このたび東京での勤務を命ぜられ着任致しました。
福岡支店での在勤中は公私に渡り大変お世話になり、厚くお礼申し上げます。
新天地におきましても心を新たにして努力する所存でおりますので、今後ともより一層のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
まずは、略儀ながら寸書にてお礼かたがたご挨拶申し上げます。
4.「謹啓」と他の頭語の使い分け
謹啓とよく間違える頭語が「拝啓」と「前略」です。
謹啓と2つの頭語がどう違うのか、それぞれ見ていきましょう。
4-1.「謹啓」と「拝啓」の使い分け
「拝啓」は謹啓と同じ意味を持つ頭語です。
しかし、謹啓の方がより丁寧で、敬意が高い頭語とされています。
一般的なビジネス文書なら、拝啓で問題ありません。
よりあらたまった文書や初めての相手に送る文書には、謹啓を使うと良いでしょう。
拝啓の結語は、「敬具」または「敬白」です。
4-2.「謹啓」と「前略」の使い分け
前略は「前文(頭語の後に続く時候のあいさつ)を省略することをお許しください」という意味の言葉です。
急用・災害見舞・親しい人への文書で使うのが一般的です。
目上の人への手紙やビジネス文書ではあまり使わないので、注意しましょう。
前略を使う時は、時候のあいさつを記載しません。
しかし、謹啓を使う時は時候のあいさつが必須なので、間違えないようにしましょう。
前略の結語は「草々」です。
まとめ
頭語 | 結語 |
謹啓 | 謹言/敬白 |
拝啓 | 敬具/敬白 |
前略 | 草々 |
謹啓は目上の人に対して「謹んで申し上げます」と伝えるときの頭語です。
謹言や敬白とセットで使います。
目上の人であっても、距離感が近い相手に使うと逆に失礼になるので注意しましょう。
シーンによって他の頭語と使い分けることができるとスマートです。