「幸甚」の読み方や意味は?正しい使い方と例文を紹介

幸甚の意味とは ビジネス用語

「幸甚」は、 「こうじん」と読み、「非常に幸いなこと」を意味している言葉です。

ビジネスシーンにおいて、目上の人に対し感謝の気持ちを伝える言葉ですが、正しく使えていますでしょうか?

今回は「幸甚」の意味や使い方のほかに、「幸甚です」や「幸甚に存じます」などの言い回しについても、例文を用いて詳しく解説しています。

この記事を読めば、正しい場面で正しく相手に伝えられるようになりますので、最後までしっかりチェックしてくださいね!

1.「幸甚」の読み方や意味とは?

非常にありがたいと思うこと

幸甚

読み:こうじん

  1. この上ない幸せ、非常に幸いなこと
  2. 非常にありがたいと思うこと

「幸甚」を訓読みすると、「甚だ幸せ(はなはだしあわせ)」と読めます。

「甚だ」は「程度が普通の状態を超えていること」、「幸せ」は「しあわせ、さいわい」を意味しています。

つまり、小さな幸せを表すのではなく、 「非常に幸せである、これ以上の幸せなことはない」という気持ちを表現するときに「幸甚」を使うということです。

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  • 2.「幸甚」の使い方と例文

    「幸甚」は、「もし~してくれたら幸いです、~してくれて幸いです」という意味を含んだ上で、 最上級の嬉しさや幸せを表現するときに使います。

    言葉そのものが少し堅い表現のため、メールや手紙などの書き言葉で使われることが多いです。

    ビジネスシーンやビジネス文書でも多く使われますので、ここでしっかり覚えておきましょう。

    2-1.「幸甚」を使う場面

    「幸甚」は、 使う場面に応じて使い分けることが必要です。

    具体的に3つの場面がありますので、それぞれ例文と合わせてご紹介していきます。

    何かを依頼する場面

    まず1つめは、目上の人や立場が上の人に対し、自分の要望や依頼事項を伝えるときに使います。

    • 至急、お返事をいただけましたら幸甚に存じます。
    • 弊社の発表会に、ご出席いただけましたら幸甚の至りに存じます。
    • ご多忙のところ恐れ入りますが、ご教示いただけますと幸甚に存じます。

    感謝を伝える場面

    2つめは、相手からの配慮や心遣いに対し、自分の感謝の気持ちを伝えるときに使います。

    • このようなお気遣いをいただき幸甚に存じます。
    • このような場にお招きいただき幸甚に存じます。
    • お忙しいところ起こしいただき幸甚に存じます。

    贈り物をする場面

    そして3つめは、目上の人に贈り物をするとき、喜んでもらいたい気持ちを伝えるときに使います。

    • お気に召していただければ幸甚です。
    • どうかご受容いただけると幸甚の至りに存じます。
    • ご笑納いただければ幸甚に存じます。

    「幸甚」は、このような3つの場面において、相手が目上の人や立場が上の人に対して使える表現です。

    ビジネスシーンでは特に、目上の人に対し何かを依頼する場面で使うことが多いです。

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  • 2-2.「幸甚」を使うときの注意点

    「幸甚」を使うときの注意点として、大切なことが3つあります。

    1. 多用しないこと。
    2. 無理なお願いをするときや、融通をきかせてもらうときに使う。
    3. 目上の人でも親しい間柄の人には使わない。

    「幸甚」は多用するべきではありません。

    毎回のようにメールや文章などで書いてしまうと、言葉の意味が軽くなり、形式的な印象をもたれてしまいます。

    そのため、ちょっとした手伝いや、ささいなお願いをするときではなく、無理なお願いを表現するときに使いましょう。

    また、「幸甚」は少し堅い表現であるため、親しい間柄の人に対して使うと、よそよそしいと感じてしまいますので、「幸い」「嬉しい」などのように言い換えてみましょう。

    3.「幸甚」の言い回し

    相手や場面を考えて、誤った言い回しをしないように注意することが大切です。

    また「幸甚」の持つ意味を、より強調して表現する言葉もあります。

    それでは具体的に「幸甚」の言い回しについて確認してみましょう。

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  • 3-1.幸甚です

    「幸甚です」は、一般的によく使われる丁寧な表現です。

    次に紹介する、「幸甚に存じます」では少し堅苦しく感じる相手には、丁寧語である「幸甚です」を用いて表現しましょう。

    3-2.幸甚でございます

    「幸甚でございます」は、「幸甚です」をさらに丁寧にした言い方で、使い方は全く同じです。

    通常であれば「幸甚です」で充分ですが、より丁寧に表現したい場合は「幸甚でございます」と言うことができます。

    しかしそのような場合であれば、 次で紹介する「幸甚に存じます」を使って表現した方が適切なことが多いため、「幸甚でございます」という表現は使われることが少ないです。

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  • 3-3.幸甚に存じます

    「幸甚に存じます」も「幸甚です」や「幸甚でございます」と基本的に同じ意味です。

    ただし、「存じます」は「思います」の謙譲語ですので、「幸甚です」よりも丁寧な表現をするときに使います。

    「幸甚に存じます」は、目上の人に対して最も多く使われる言い回しですので、1つの定型文として覚えておいてもいいでしょう。

    3-4.幸甚の至りです

    「至り」は、「物事が最高の状態に達していること」「極み」を意味しています。

    「幸甚」と組み合わせることにより、「幸せが最高の状態に達していること」「幸せの極み」を表し、感謝の気持ちを大きく表現するときに使うことが多いです。

    また「幸甚の至りに存じます」として使えば、より丁寧で敬意をこめた表現になります。

    そのほかに「幸甚の至り」と同じ意味で使われる言葉に、「幸甚の極み」があります。

    「極み」は口語でも使われる言葉ですので、 「幸甚の至り」よりは少しくだけた言葉と言えます。

     

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  • 3-5.幸甚に思います

    「幸甚に思います」という使い方は間違っています。

    「思います」の敬語が「存じます」ですので、同じように使えると思われがちですが、目上の人や立場が上の人に使うと、失礼であると捉えられてしまう可能性があります。

    「幸甚に思います」と言うのではなく、謙譲語であれば「幸甚に存じます」、丁寧語であれば「幸甚です」と表現しましょう。

    続いては、「幸甚」の言い換え表現について解説します。

    4.「幸甚」の言い換え表現

    「幸甚」は堅い表現のため、ビジネス文書には向いていますが、日常の文書や親しい間柄の人に対して使うことには向いていません。

    その場合は、 「幸い」「ありがたい」「嬉しい」といった言葉に置き換えてみましょう。

    堅苦しさが消え、柔らかい表現になりますので、日常的なビジネスシーンで表現しやすくなります。

    「幸い」「有り難い」「嬉しい」の言葉の前に、度合いを表す「非常に」「大変」「とても」を加えることがポイントです。

    「幸甚」を言い換えた例文をご紹介しますので、確認しておきましょう。

    • 至急、お返事をいただけましたら幸甚です。
      →お返事をいただけましたら非常に幸いです。

    • 弊社の発表会に、ご出席いただけましたら幸甚の至りに存じます。
      →ご出席いただけましたら大変ありがたく存じます。

    • ご多忙のところ恐れ入りますが、ご教示いただけますと幸甚に存じます。
      →ご教示いただけますと非常に幸いでございます。

    • ご参考までに資料を添付いたしますので、ご確認いただけると幸甚に存じます。
      →ご確認いただけると、大変幸いに存じます。

    • 先日の資料をお送りいただけましたら幸甚です。
      →お送りいただけましたら非常にありがたいです。

    • 今後とも何卒変わらぬご愛顧賜れば誠に幸甚の至りに存じます。
      →今後とも何卒変わらぬご愛顧賜れば誠に大変ありがたく存じます。

    • このような場にお招きいただき、幸甚に存じます。
      大変嬉しく存じます。

    • お気に召していただければ幸甚でございます。
      大変嬉しく存じます。

    5.「幸甚」の類語

    「幸甚」の類語をご紹介します。

    先ほどご紹介した、言い換え表現の言葉のほかにも「幸甚」に似た意味の言葉があります。

    使う場面やニュアンスが、多少異なる点がありますので、確認しておきましょう。

    類語1.幸い

    「幸甚」の類語の1つに「幸い」があり、意味は以下の通りです。

    1. 嬉しい、ありがたい

    「幸甚」と同じ意味として使うことができます。

    主に、 何かをお願いしたり依頼したりする場面で使われることが多い言葉です。

    「~してください」と頼むよりは「~していただけると幸いです」と言った方が、ストレート過ぎず「幸甚」よりも柔らかい印象になります。

    また「幸いです」を、より丁寧に表現したい場合は「幸いに存じます」と言い換えることができます。

    「幸甚」と「幸い」の違い

    「幸甚」と「幸い」は、幸せな気持ちを表現する意味としては同じです。

    ただし、 相手と場面により使い方が違います。

    「幸い」は、相手が本当に目上の人や立場が上の人の中でも、特に親しい間柄ではない場合や、格式が高い場では適していません。

    そのため「幸いです」は口語調の印象を与えてしまうため、「幸甚です」「幸甚に存じます」を使って表現しましょう。

    類語2.光栄

    「光栄」も「幸甚」の類語の1つです。

    「光栄」の意味は以下の通りです。

    1. 名誉や誇りに思うこと

    光栄です」は、業績や行動を褒められたり重要な役目を任されたりしたときに使います。

    「幸甚」と同様、 嬉しいことや、ありがたいことを表現するときに使い、一般的にもよく使われる言葉です。

    ただし、よくある間違いとして「お会いできて光栄です」という言い方があります。

    これは「会うことができて名誉に思う」という意味ですので、会って嬉しいだけの相手には使用しませんので注意しましょう。

    類語3.忝い(かたじけない)

    「忝い」は「かたじけない」と読み、意味は以下の通りです。

    1. 感謝にたえない、ありがたい
    2. もったいない、恐縮

    「幸甚」と同様に、感謝を伝えるときに使います。

    しかし「恐縮」という意味もあるため、相手がしてくれたことに対して 「ありがたすぎて恐縮だ・申し訳ない」気持ちを表現するときにも使われる言葉です。

    「忝い」は丁寧な言葉ですが、敬語ではないため、目上の人に使う場合は「忝く存じます」とすることで敬語表現になります。

    この上ない幸せを表現する「幸甚」と比べると、少し恐縮する気持ちが入ったときに使うとよいでしょう。

    6.「幸甚」の英語表現

    「幸甚に存じます」を英語で表現する際は、 「(much)appreciated」「(very)grateful」を主に使います。

    「幸甚」を英語で表現する場合、より丁寧に表現するために仮定法を使いましょう。

    具体的には、「もし…していただけるのなら幸いです」という意味で使われることが多く、以下のフレーズを用いて表現されます。

    1. It would be grateful if you would…
    2. It would be much appreciated if you could…

    補足として、「would」より「could」の方が丁寧な表現として使われることが多いです。

    以下に例文をご紹介しますので、確認しておきましょう。

    • I would appreciate your attention.(ご対応いただければ幸甚に存じます。)
    • Prompt payment would be appreciated.(迅速にお支払いをしていただけるのなら幸甚に存じます。)
    • Your prompt attention would be appreciated.(もしご返信いただけるのなら幸甚に存じます。)
    • I would be grateful if you could finish this by next Monday.(…これを次の月曜日までにやっていただけると幸甚に存じます。)

    まとめ

    「幸甚」は、 「非常に幸いである、この上ない幸せだ」という気持ちを表現するときに使います。

    使い方は、「依頼する場面」「感謝を伝える場面」「贈り物をする場面」の3つがあり、目上の人や立場が上の人に対して使う言葉です。

    また、堅苦しく感じるような相手や場面では、「幸い」「ありがたい」「嬉しい」と言い換えることにより、柔らかい印象になります。

    「幸甚」の使い方をマスターして、幸せな気持ちや嬉しい気持ちを正しく伝えましょう。

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