「君子危うきに近寄らず」の意味と使い方を解説!すぐ使える例文付き

君子危うきに近寄らずの意味とは ビジネス用語

上司が「君子危うきに近寄らずだぞ!」と言っていて、注意されたのか悩んでしまった…なんてことありませんか?

「君子危うきに近寄らず」とは「教養があり徳がある者は、自分の行動を慎むものだから、危険なところには近づかない」という意味です。

日常生活やビジネスシーンでもあまり多くつかわれる言葉ではありませんが、目上の方と話をするときには出てきやすい言葉ではあるため、正しい意味と使い方を理解しておくべきでしょう。

今回は「君子危うきに近寄らず」の意味、使い方、類語、対義語、英語表現、語源まで詳しく解説します。

1.「君子危うきに近寄らず」の意味は?

「危険に自分から近づく必要がない」という教え

君子危うきに近寄らず

読み:くんしあやうきにちかよらず

意味: 教養があり徳がある者は自分の行動を慎むものだから、危険なところには近づかない

教養や徳がある人は、人格者と呼ばれます。

人格者は常識をもって行動をしているため、自分や世間の常識からはずれたことをしません。

つまり、「君子危うきに近寄らず」は 人格者は安全と危険の分別をつけ、回避ができる人であるという意味を持っています。

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  • 「君子危うきに近寄らず」の語源

    「君子危うきに近寄らず」の語源は、中国の春秋三伝の1つ「春秋公羊伝」という書の「君子不近刑人」という漢文であるという説があります

    中国思想家である孔子が残した言葉であるという説もあるのですが、彼が残した論語には「君子危うきに近寄らず」に酷似した言葉は載っていません。

    ではなぜ、孔子が残した言葉とされたのでしょうか。

    実は、孔子の作品には「春秋」という歴史書があります。

    その「春秋」を、後に孔子の弟子である公羊高が解釈し「春秋公羊伝」を作成しました。

    この流れの中で伝え間違いが生じ。「君子危うきに近寄らず」は孔子が残した言葉であると噂されるようになったのです。

    ちなみに、「君子不近刑人」という漢文は「君子刑人に近寄らず」となり、「聡明で徳のある人は。罪を犯した危険な人間には近づかない」という意味を持ちます。

    どちらも危険には近寄らないという意味で似ていますね。

    2.「君子危うきに近寄らず」の使い方と例文

    「君子危うきに近寄らず」は日常生活よりもビジネスシーンで上司がよく使う言葉です。

    使い方は以下の2通りあり、どちらも覚えておくと会社で後輩にアドバイスをするときや人を称賛するときに使えるでしょう。

    • 相手の賢明な判断や行動を褒めるとき
    • 相手に注意喚起をするとき

    それぞれ解説します。

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  • 2-1.「君子危うきに近寄らず」は誉めるときに使う

    「君子危うきに近寄らず」は人を褒めるときに使います。

    危険を察知し、それを回避した、または近寄らなかったというその賢さを褒めているのですね。

    例えば、友人が犯罪に巻き込まれそうな話を持ちかけられたとして、それを拒否したとします。

    後々その話が犯罪であるとわかったときに「君子危うきに近寄らずだね、さすが」などと使えるのです。

    このように「君子危うきに近寄らず」は「あなたは賢明な判断をしたね」と褒める言葉としてつかえるのです。

    2-2.「君子危うきに近寄らず」は注意喚起ができる

    「君子危うきに近寄らず」は注意喚起をする言葉としても使えます。

    わざわざ危険なことに近づく必要はない、賢明な判断をしようね、と「危険に近づかないで」ということを伝えることができるのです。

    例えば、性格に難がある人がおろ、その人に近づこうとする友人がいたとしましょう。

    それに対し、友人へ「君子危うきに近寄らずだよ」と言うことで、その人が危険を含んでいることを示唆し、近づかない方が良いという注意喚起をすることができます。

    このように「君子危うきに近寄らず」は注意喚起をする時にも使える便利な言葉です。

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  • 2-3.「君子危うきに近寄らず」の例文

    「君子危うきに近寄らず」を使った例文は以下です。

    <例文>

    • 君の行動は正しかった。まさに君子危うきに近寄らずという言葉が似合う
    • 君子危うきに近寄らずの言動とはこのことだ
    • 君子危うきに近寄らずだ。もう少し待ってみよう
    • きみが君子危うきに近寄らずという気持ちになってしまうのはよく理解できる
    • いくら有名な人でも暴言や暴力がある人に近づいてはいけないよ。君子危うきに近寄らずだからね。

    例文のように、危険なことを回避した後なのか、する前なのかで使い方が変わります。

    褒めるときはプラスのイメージを、注意喚起をするときはマイナスな結果になる前の最終アドバイスのようなニュアンスで使われることが多いでしょう。

    使うときは場面をしっかり把握したうえで使いましょう。

    2-4.「君子危うきに近寄らず」は教訓にしても平気?

    「君子危うきに近寄らず」は教訓の言葉にするには最適でしょう

    被害を被ってしまいそうな話や、うますぎる話や勧誘などにひっかかり金銭をだまし取られてしまう事件も現代では多発していますよね。

    特に高齢者を巧みな話術で丸め込み、商品を高額で売りつける悪党商法などは、まさに危険の巣窟です。

    そんなときこそ「君子危うきに近寄らず」を教訓にしていると、いったん落ち着き周りに相談することができるようになります。

    素直な正確な人や、うまい話に乗っかりやすい人はぜひ教訓にすると良いでしょう。

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  • 3.「君子危うきに近寄らず」の類語

    「君子危うきに近寄らず」には類語がいくつかあります。ここでは以下の3つを解説します。

    1. 李下に冠を正さず
    2. 瓜田に履を納れず
    3. 触らぬ神に祟りなし

    それぞれみていきましょう。

    類語①「李下に冠を正さず」

    「李下に冠を正さず」の意味は以下です。

    李下に冠を正さず

    読み:りかにかんむりをたださず

    意味:誤解や疑いをかけられるようなおこないをするべきではないということ、またはその教え

    中国では「李下」とはスモモの木の下を指します。

    スモモの木の下で冠の位置を直していると、まるでスモモを盗んでいるような姿になることから、現代で使われている意味になりました。

    「疑われるような行動は避けるべき」といった、賢明さや危険に対する意識が「君子危うきに近寄らず」と同じとして扱われるのです。

    「李下に冠を正さず」の例文は以下の通りです。

    <例文>

    • その行為は李下に冠を正さずといえるだろう
    • 間違えたとしても女性専用車に乗るのは李下に冠を正さず
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  • 類語②「瓜田に履を納れず」

    「瓜田に履を納れず」の意味は以下です。

    瓜田に履を納れず

    読み:かでんにくつをいれず

    意味:疑いをかけられるような行いは避けよというたとえ

    「瓜田」とはウリの畑のことを指します。

    ウリ畑で靴が脱げ、履きなおしをしようとかがんでいるとウリを盗んでる姿に見えることがこの言葉の由来です。

    ウリ畑でかがむことがウリを盗む行為と捉えられるため、疑わしい行為はするべきではないという意味になりました。

    この言葉もまた「君子危うきに近寄らず」の危険な行為を避けるべきだという点で似ていますね。

    「瓜田に履を納れず」の例文は以下です。

    • 症勇者の許可なしに山に入るなんて、瓜田に履を納める行為だ
    • 瓜田に履を納めずを心に留めて行動するように

    類語③「触らぬ神に祟りなし」

    「触らぬ神に祟りなし」の意味は以下です。

    触らぬ神に祟りなし

    読み:さわらぬかみにたたりなし

    意味:危険なことに関わりさえもたなければ、災いを招くことはなのだから最初から近づかない方が良いという教え

    もともとは尾張のいろはかるたから用いられた言葉です。

    また「触らぬ神に祟りなし」の「神」は天地を支配する神ではなく、現世で強い不満を持ってなくなった人間「祟り神」のことを指します。

    つまり祟り神に触れる事さえしなければ災いは起きないという解釈になるのです。

    このことから派生し、 危険なことがなるべく避けたほうが良いという意味で使われるようになりました。

    「君子危うきに近寄らず」の意味と、とてもよく似ていますね。

    「触らぬ神に祟りなし」の例文は以下の通りです。

    • 触らぬ神に祟りなしというじゃないか、ここは避けておこう
    • あの人は今日は期限が悪いみたいだ、触らぬ神に祟りなし

    4.「君子危うきに近寄らず」の対義語

    「君子危うきに近寄らず」の対義語2つあります。以下です。

    1. 虎穴に入らずんば虎子を得ず
    2. 危ないところに上らねば熟柿は食えぬ

    対義語①「虎穴に入らずんば虎子を得ず」

    「虎穴に入らずんば虎子を得ず」の意味は以下です。

    虎穴に入らずんば虎子を得ず

    読み:こけつにいらずんばこじをえず

    意味:危険を冒さなければ、臨むものを手に入れることはできないということ

    「虎穴に入らずんば虎児を得ず」は、自ら危険に立ち向かうように薦めているため、危険を回避することを薦めている「君子危うきに近寄らず」とは対義語になります。

    ただし、この言葉は虎穴の中に虎児がいることを知っていることが前提です。

    虎児(危険に見合った成果)が得られる見込みがあるからこそ、虎穴に入る価値があります。

    むやみやたらに危険を冒していいという意味ではないため、注意しましょう。

    ちなみに、この言葉は中国西域の辺境諸民族と通じていた班超という武将の言葉が由来となっています。

    戦が激しかった時代、班超の軍は40名足らずでその倍以上の軍を相手にしないといけない窮地に追いやられました。

    当然勝ち目などはほぼなかったため、班超は「このまま受け身の状態では死を迎えるだけだ、いっそのこと敵の懐に切り込んでいこう」という提案を出したと言われています。

    その時に、鼓舞する意味を込めてはなった言葉が「虎穴に入らずんば虎子を得ず」だったのです。

    つまり、この言葉は危険に向かうことを推奨しているため、「君子危うきに近寄らず」の対義語として扱われます。

    「虎穴に入らずんば虎子を得ず」の例文は以下の通りです。

    • 成功をおさめるためには虎穴に入らずんば虎子を得ずの精神も必要だ
    • 虎穴に入らずんば虎子を得ずな状況なのはわかるが、それに見合った成果を得られる確証はあるのか

    対義語②「危ない所に登らねば熟柿は食えぬ」

    「危ないところに登らねば熟柿は食えぬ」の意味は以下です。

    危ないところに登らねば熟柿は食えぬ

    読み:あぶないところにのぼらねばじゅくしはくえぬ

    意味:冒険を恐れては富や名声は得られないということ

    「熟柿」とは熟した柿のことを指し、熟した柿は木の上の方に実ると言われています。

    そのため、 木の上の熟した美味しい柿を食べるには、ある程度の危険を冒す必要があるのです。

    この状況が由来となり、時を経て派生し、「冒険を恐れては富や名声は得られない」という意味になりました。

    こちらも「君子危うきには近寄らず」とは反対の意味になるため、対義語となっています。

    • 危ないところに登らねば熟柿は食えない、私の目標としている先生がおっしゃった言葉です
    • 危ないところに上らねば熟柿は食えないかもしれないが、私はそこまで昇りつめようとは思っていない

    5.「君子危うきに近寄らず」の英語表現

    「君子危うきに近寄らず」の英語表現を見てみましょう

    1. He that fears drowning comes near no wells.(水死を恐れる者は井戸に近づかない)
    2. A wise man keeps away from danger.(賢者は危険を避ける)

    1つ目の英語表現は、危険な行為を「井戸に近づくこと」とし、危険を「水死」とたとえている言葉です。

    2つ目の英語表現は「君子」を「賢者」にたとえていますね。

    どちらも危険なことには近づかない方が良いという意味です。

    ビジネスシーンでかつ英語で使うことはごく稀かもしれませんが、外国人から英語で言われたときにさっと意味が理解できるようにはしておきましょう。

    まとめ

    「君子危うきに近寄らず」は「教養があり徳がある者は、自分の行動を慎むものだから、危険なところには近づかない」という意味で用いられます。

    使い方は主に2通りあり、場面にあわせて使い分けることが大事でしょう。

    類義語の「触らぬ神に祟りなし」や対義語の「虎穴に入らずんば虎子を得ず」は日本語表現としてよく使われるため、一緒に覚えてきましょう。

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