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「来年○月△日完成を目処とする」…一見正しいように感じますが、「来年○月△日完成を目途とする」と指摘されたら、混乱しますよね。
「目処(めど)」とは 「物事の見通し」や「目当て、目標」の2つの言葉の意味があります。
「目処」の正しい意味や使い方を知ることで「目途」の意味も理解し、微妙な使い分けもできるのです。
そこで本記事では「目処」の正しい意味や使い方、比較されやすい「目途」との違いや類語、英語表現も紹介します。
スケジューリング構築や問題解決の見通しなど、各種予想を周囲に伝えやすくなりますよ。
是非、参考にしてみてくださいね。
1.「目処(めど)」の意味は?
「物事の見通し」または「目当て、目標」という意味
最初に「目処(めど)」の読み方や意味を紹介します。
「目処(めど)」とは、「物事の見通し」や「目当て、目標」などの意味を表す言葉です。
以下の例文のように、 ビジネスや日常生活で幅広く使われる言葉です。
<例文>
- 私はそれの改善の目処を知りたい。
- それらの出荷の目処は立ちましたでしょうか。
さらに、漢字を分けて意味を確認してみましょう。
- 「目」:(様々な意味がある中)めじるしとするもの。内容を表すもの。
- 「処」:(様々な意味がある中)場所の意を表す。
2つの漢字を繋げると「目印とし内容を示す場所(地点)」という意味になります。
「目処」の言語由来
また「目処」は、「メドハギ」という名前の植物が由来ともされています。
この「メドハギ」とは易占いで使用する竹棒の材料とされており、「メド」という別名でも呼ばれています。
将来に向けての方向性を示す「易占い」は先を見通す行為であることから、「メド」は「目当て、目標、見当」という意味を持つようになったといわれています。
2.「目処」の正しい使い方
次に「目処」の正しい使い方を紹介します。
「目処」の意味に「目標」や「目的」も含まれていますが、 主に「物事の見通し」の意味で使われ、特に以下の3つの「目処」の使い方が多いでしょう。
- 目処が立つ
- 目処がつく
- 目処をつける
それぞれ説明します。
「目処」が立つ
長期スパンの開発プロジェクトや、サービス展開の場合、どうなるか先が見えないものです。
そのような状況の中、 開発プロジェクトが終了する時期が見える、またはサービス展開が満了するタイミングが見えた時に「目処が立つ」を用いて表現します。
<例文>
- お陰様で、辛うじて何とか目処が立ちそうな状況です。
- 新規店舗を何とかオープンさせたが、スタッフ増員への目処が立つ動きが全くない。
「目処」がつく
さまざまな問題やトラブルが立て込み、詰んでいた状態からの脱却や解決の見込みが付きそうなときに「目処がつく」が用いられます。
時間的な区切りがつくという意味よりは、「解決手段が決まった」という意味合いが強い「目処」の使い方です。
<例文>
- 解決の目処がつかない限り、モチベーションがいつまでも維持できるはずがない。
- 書類完成の目処がついたから、少し休憩したいと先輩にいうと「とりあえず仕上げろ!」と突っ込まれた。
「目処」をつける
「目処がつく」が「解決手段が決まった」という意味合いなのに対し、 「目処をつける」は「解決手段を決める」という意味を表します。
また、時間的な区切りにも用いられます。
<例文>
- 今建築中の病院完成の、おおよその目処をつけたらしい。
- このままではスケジュールの埒が明かないから、先に締め切りの目処をつける。
「目処」を使った例文
以下は「目処」を使った例文の一例です。
- 本日16:00を目処に、第2工場へ出荷準備の連絡をしていただけますか?
- B部長が企画会議に参加する時間を目処に、先方の担当者に連絡した方が無難でしょう。
- 帰社時刻を目処に業務日誌の提出をお願いします。
- 各種会議資料は「まとめ」を目処にした上で、一旦A部長に仮提出をお願いします。
3.「目処」と「目途」の違い
次に、「目処」とよく比較される「目途」との違いについてご紹介します。
「目途(めど)」の意味:目標
「目途」は「めど」と読む人が多いですが、正しくは「もくと」と読みます。
意味としては「目処」と同じなので、どちらを使っても大丈夫でしょう。
「目処」と似たような使い方ができますが、主に「目標」の意味で多く使われます。
また「目途」は、「目処」を元にしたいわゆる「和製漢語」とされており、「目途」の「途」は当て字です。
つまり「目途」は「目処」より新しい言葉になります。
さらに「もくと」が正しい読み方であり「めど」は後から読まれるようになった読み方です。
ちなみに「和製漢語」とは、日本国内で 日本人によって作られた「漢語」のことを言います。
「目処」と「目途」の違いまとめ
「目処」と「目途」の違いをまとめました。
|
目処 |
目途 |
読み方 |
めど |
もくと |
言葉の意味 |
目指すところ。目当て。また、物事の見通し |
目指すところ。目当て。また、物事の見通し |
主な意味 |
見通し |
目標 |
読み方は違いますが、同じ意味を持つ言葉です。
ただし、意味するニュアンスが異なるので、シーンによって使い分けてみましょう。
4.「目処」の類語表現と例文
「目処」の類語や言い換え表現と例文を紹介します。
それぞれの言葉の意味も一緒にご紹介します。
- 見当がつく(けんとうがつく)
⇒大体において妥当と思われる予想、見込みができるさま - 見通しが立つ(みとおしがたつ)
⇒大体において妥当と思われる予想、見込みができるさま - 目算が立つ(もくさんがたつ)
⇒ 目で見て数量の見当をつけたり、だいたいの計算をしたりすること - 目鼻がつく(めはながつく)
⇒物事の大体のところが決まる。おおよその見通しが立つ
(参考:weblio辞書)
それぞれの類語を使った例文は以下の通りです。
<「見当がつく」を使った例文>
- 担当のその表情から先が明るいと見当がつく。
- 先方との交渉がきっかけで解決の見当がつき、やっと予算が認められた。
<「見通しが立つ」を使った例文>
- 主任の連日の交渉とスタッフの頑張りで、締日までの見通しが何とか立った
- スタッフがアサインできたから、やっとプロジェクト立ち上げの見通しが立った。
<「目算が立つ」を使った例文>
- これだけのスタッフと予算と時間があれば、余裕で目算が立つ。
- 当初の目算では費用は 20 万円以下で収まるはずだった。
<「目鼻がつく」を使った例文>
- 3か月前はまだ影も形もなかった企画なのに、目鼻がついてから変貌した。
- 拙い提案だったけどおかげさまで目鼻がつき、今や主力案件となっている。
いずれの類語や言い換え表現も「目処」の意味と非常に近く、「目処」に置き換えても問題が無い表現でしょう。
まとめ
「目処(めど)」とは 「物事の見通し」や「目当て、目標」などの意味がある言葉です。
「目処」の意味や使い方を知ることで、「目途」などの類語についても理解できたことでしょう。
社会人ならこれらの言葉を正しく使いこなし、計画目標やスケジュール管理に役立ててください。