最終更新日:2020/06/05
「もののふ」とは、武士の読み方のひとつです。
ネットや様々なメディアなどで使われたり、アイドルグループ「ももいろクローバーZ(ももクロ)」のファンの名前に用いられたりと、最近は目にする機会も多くなりました
そこで本記事では、「もののふ」の詳しい意味や名前の由来を、わかりやすく解説していきます。
さらに、なぜ「ももいろクローバーZ(ももクロ)」ファンを「モノノフ」としている理由についても紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
1.「もののふ」とは?
1-1.武士という漢字の読み方のひとつ
武士の中でも「もののふ」は、室町時代から江戸時代にかけて存在していた武道を修業した戦士や兵士をいいます。
また、その当時の武官や兵法家も「もののふ」に含まれます。
兵士、または武官や兵法家とは?
- 兵士:軍を構成する軍人
- 武官や兵法家:学問として戦略や戦術を説く軍の専門家
1-2.なぜ「武士」を「もののふ」と呼ぶ?
「もののふ」とは、その武人や武士を「大和言葉」に置き換えた読み方です。
「大和言葉」とは奈良時代以前から存在していた日本独特の言葉「和語」をいいます。
東海道新幹線「のぞみ」の名前が「大和言葉」で「希望」を意味していた、といえばイメージしやすいでしょう。
1-3.なぜ「物部」を「もののふ」と呼ぶ?
一方で 「物部」を「もののふ」と呼ぶ読み方もあります。
物部氏とは5世紀頃に実在した軍事や刑罰に携わった氏族です。
「物部(もののべ)」の読み方が「もののふ」へと変化し、そのまま軍事に携わる人を意味するようになりました。
「武士」も「物部」も軍事に関わる言葉であるのが興味深いですね。
2.なぜ「ももクロ」のファンが 「モノノフ」と呼ばれるのか?
幅広い人気を誇るアイドルグループ 「ももいろクローバーZ(ももクロ)」のファンも「モノノフ」と呼ばれています。
これは「主君(ももいろクローバーZ)」の元に「モノノフ(ファン)」が「合戦(ライブ)」に集うという意味で「モノノフ」という名前が使われています。
2-1.ファンが「モノノフ」と呼ばれるようになったきっかけ
ももいろクローバーがデビューして数年の頃に東京都池袋のサンシャインにて開催されたイベント がきっかけです。
そのイベントの際、当時のマネージャーが「 『いざ鎌倉』ならぬ『いざ池袋』で、ファンも甲冑姿で参戦を。」と宣言。
そのイベント以降、その宣言に沿うかのように、兜型帽子、甲冑エプロンなどが「モノノフグッズ」としてリリースされました。
以上の事がきっかけで「ももいろクローバーZ(ももクロ)」のファンを「モノノフ」と呼ばれるようになりました。
3.「もののふ」と「モノノフ」の使用参考例文
以上の意味などを踏まえた上で「もののふ」と「モノノフ」の意味の違いは、実際に例文比較した方が解りやすいでしょう。
言葉の使い方から全く違うのが解ります。
<もののふの使用参考例>
「e-スポーツに没頭するB君とC君は、オンラインゲーム上でのもののふかもしれない」
「あの2人の棋士は将棋盤上のもののふみたい」
「サッカー日本代表は、まるでフィールド上のもののふのようだ」
<モノノフの使用参考例>
「マー君もモノノフで結構有名だよね?」
「この前の東近江市のイベント、2日間で3万2,000人のモノノフが集まったんだって」
「へぇ?Aちゃんの彼氏、モノノフだったんだ?」
もののふとは主に武士に例える使い方、モノノフとはズバリももいろクローバーZ(ももクロ)のファンを意味する使い方になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「もののふ」という言葉だけが先行し、今ひとつ意味が掴めていなかった人も多かったでしょう。
確かに昔の読み方であり結構ハードな意味があるもののふですが、 主君に付き従うスタンスは「モノノフ」にも当て嵌ります。
もののふとは?の本当の意味を知る事で、 モノノフをはじめ様々な形で主に付き従う姿が周りに点在している事に気が付きます。
主君に純粋につき従う姿は、現代にも通用すると考えますがいかがでしょうか?