「暖簾に腕押し」の意味は?「糠に釘」など類語・例文・英語も解説

暖簾に腕押しの意味とは ビジネス用語

「暖簾に腕押し(のれんにうでおし)」の意味は、 手ごたえを感じられず、張り合いがないことです。

相手の反応が薄いというマイナスイメージの言葉なので、使い方には注意が必要です。

そこで、この記事では「暖簾に腕押し」の意味や使い方、似たことわざや四字熟語を解説します。

1.「暖簾に腕押し」の意味:何の張り合いも手ごたえもないこと

暖簾に腕押し

読み方:のれんにうでおし

意味:こちらから働きかけても反応や手ごたえがなく、張り合いがないさま。

「暖簾(のれん)」とは、旅館やお店の出入り口にかかっている布のことです。

「腕押し」ですが、暖簾というのはくぐる際に、押しても引いても布が破れたり反動でぶつかってきたりすることはありません。

そのような様子から「暖簾に腕押し」とは、 「働きかけても受け流される」や「手ごたえを感じられず張り合いがない」という意味を持ちます。

1-1.「暖簾に腕押し」の語源

「暖簾に腕押し」の語源には二通りの説があります。

  1. 「暖簾をくぐる際、力を入れずとも簡単に布を押し上げることができる」ことからの語源。
  2. 腕押しを腕相撲と捉えた例で、「暖簾と腕相撲をしても勝負にならない」ことからの語源。

どちらの語源でも、意味は「相手の反応の薄さにより、張り合いが持てなくなる」ことを表しています。

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  • 2.「暖簾に腕押し」の使い方と例文

    「暖簾に腕押し」は 手ごたえが感じられず、報われない虚無感におそわれることがあるため、マイナスなイメージのことわざとして使われます。

    実際に、ビジネスシーン、日常生活の中での「暖簾に腕押し」の正しい使用例を例文を用いてわかりやすく解説をしていきます。

    2-1.ビジネスシーンの中にある「暖簾に腕押し」

    ビジネス社会の中では「暖簾に腕押し」になることが、結構あります。

    「暖簾に腕押し」はマイナスな意味を持つことわざなので、本来ならば使いたくないものです。

    こちらから働きかけても、相手の反応がいまひとつだと対処法に頭を抱えてしまいます。

    どのようにビジネスシーンで使うのか、例文をご紹介します。

    <例文>

    • 新プロジェクト立ち上げによる企画書を提出したのに、上司は暖簾に腕押しで話にならない。
    • 新入社員にビジネスマナーをレクチャーしているが、暖簾に腕押しでメモを取ることもしないので呆れている。
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  • 2-2.日常生活の中にある「暖簾に腕押し」

    日常生活の中で「暖簾に腕押し」を使う場面は、 こちらからの要望に相手の言動がのらりくらりする状態のときです。

    残念ながら日常生活の中で、「暖簾に腕押し」な状況に陥ることは多々あります。

    相手にやってもらいたいことがありお願いしたのに、その相手は気にも留めないとなると悲しくなりますね。

    日常生活の中でよくありがちな「暖簾に腕押し」の正しい例文をご紹介します。

    <例文>

    • 彼女に結婚を申し込んだが、暖簾に腕押し状態だ。
    • 欲しいものがあり母親に頼んでみたが、暖簾に腕押しでかわされている。
    • 妻にお小遣いのアップをお願いしたが、暖簾に腕押しされたままなので今月はピンチだ!

    3.「暖簾に腕押し」に似たことわざ・類語

    「暖簾に腕押し」の類語として、次の3つのことわざをご紹介します。

    1. 糠に釘(ぬかにくぎ)
    2. 沼に杭(ぬまにくい)
    3. 馬の耳に念仏(うまのみみにねんぶつ)

    どの類語を使うかは、状況や相手によって使い分けをすると良いです。

    それぞれの持つことわざの意味と、実際にどんな場面で使うのかを例文を用いて解説します。

    それでは詳しくみていきましょう。

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  • 類語1.「糠に釘(ぬかにくぎ)」

    糠に釘

    読み方:ぬかにくぎ

    意味:何の意味もなく、全く手ごたえがないこと。

    何かしらの行動をしてみたが、変化も見られず手ごたえを感じないときに「糠に釘」ということわざを使います。

    糠は非常にやわらかく、釘を打てば簡単に入っていってしまいます。

    相手を思って良かれとした言動でも、相手の心には響かない表現するときにぴったりです。

    「暖簾に腕押し」の意味である「相手に対して手ごたえが感じられず、張り合いがない」と非常に似た意味です。

    <例文>

    健康でいられるよう夫にタバコを止めてと促してきたが、糠に釘なのでもう金輪際言わないことにした。

    類語2.「沼に杭(ぬまにくい)」

    沼に杭

    読み方:ぬまにくい

    意味:効き目や手ごたえが全くないこと。

    「沼に杭」と「糠に釘」は、 どんなに工夫や努力をしても全くてごたえを感じられないときに使うことわざです。

    「暖簾に腕押し」は、押しても引っ張っても暖簾だと何の手ごたえもないことを意味します。

    「沼に杭」も、どろどろの沼に杭を打っても何の手ごたえも感じられないという意味なので、「暖簾に腕押し」とほぼ同じ意味をもつことわざと言えます。

    <例文>

    英語の基礎が理解できていないのに、英文を訳すなんて沼に杭だ。

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  • 類語3.「馬の耳に念仏」

    馬の耳に念仏

    読み方:うまのみみにねんぶつ

    意味:人の助言や忠告に耳を貸さず反応が乏しい様子。

    「馬の耳に念仏」とは、 いくらありがたい話を聞かせても、まったく聞こうとせず反応が乏しいという意味です。

    馬にありがたい念仏を唱えてあげても、馬にとっては何の意味も持たず、理解もできないことから「馬の耳に念仏」ということわざが生まれたのです。

    「馬の耳に念仏」は、こちらからの忠告に耳を貸してくれないときに使い、「暖簾に腕押し」は、こちらから働きかけても反応がないときに使います。

    耳栓をがっちりして完全に忠告をシャットダウンしているのが「馬の耳に念仏」で、耳栓はしていないものの忠告が全く耳に入っていないのが「暖簾に腕押し」です。

    <例文>

    転職するかどうか悩む彼に、私の経験談を話してあげたが、馬の耳に念仏だったので時間の無駄でした。

    4.「暖簾に腕押し」に似た意味の四字熟語

    「暖簾に腕押し」とは、こちらから一生懸命働きかけても相手からの反応が薄い場合に使います。

    ただし少々伝わりにくいことわざなので、わかりやすいことわざも覚えておくと便利です。

    相手に伝わりやすく、「暖簾に腕押し」と似たような意味を持つ四字熟語を2つご紹介します。

    1. 馬耳東風(ばじとうふう)
    2. 対牛弾琴(たいぎゅうだんきん)
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  • 四字熟語1.馬耳東風(ばじとうふう)

    馬耳東風

    読み方:ばじとうふう

    意味:人の意見をまったく聞かず、受け流すこと。

    「馬の耳に東風が吹いても感じない」意から、 人の言葉に耳を貸さず気にも留めないことを意味します。

    「馬耳東風」はただ話を聞いていないという意味ばかりではなく、大事な話ですら聞く耳がない様子を表します。

    <例文>

    • いくら丁寧に教えても響かない後輩には馬耳東風に過ぎなかった。
    • 働き方改革をいくら社長に訴えても、馬耳東風なのでやりきれない。

    四字熟語2.対牛弾琴(たいぎゅうだんきん)

    対牛弾琴

    読み方:たいぎゅうだんきん

    意味:せっかくの好意や努力が無駄になること。

    「牛に対して琴を弾いて聞かせる」意から、 何の効果も無く無駄なことを意味します。

    他人からのアドバイスには素直に耳を傾けるスタンスでないと、「あいつは対牛弾琴だから」と言われてしまいます。

    ことわざで一番近い意味を持っているのは「馬の耳に念仏」ですが、忠告に耳を貸そうともしないという点では「暖簾に腕押し」と同じ意味です。

    <例文>

    • 部下に何度も同じミスを指摘しても直らない。これが本当に対牛弾琴だとしみじみ思った。
    • 毎晩の晩酌を欠かさない夫に酒量を減らすように行ってみたが対牛弾琴で耳を貸してくれない。

    5.「暖簾に腕押し」の対義語

     

    対義語「大黒柱と腕押し」

    大黒柱と腕押し

    読み方:だいこくばしらとうでおし

    意味:いくらやっても歯が立たないこと。

    「大黒柱と腕押し」は、「 いくらやっても歯が立たない、敵わない」を意味することわざです。

    大黒柱(だいこくばしら)

    意味:家の中心にある特別に太い柱で、家の象徴とも言えることから、「一家や団体の中心的存在である人のこと」

    「暖簾に腕押し」の対義語として「大黒柱と腕押し」があります。

    「暖簾は手で押しても引いても手ごたえがない」に対し、「大黒柱は押しても引いてもびくともしない存在感があるもの」です。

    ビジネスシーンでも「大黒柱と腕押し」のことわざで例えてもらえるような人物になっていってください。

    <例文>

    同期で入社した彼の統率力は大黒柱と腕押しだ。

    6.「暖簾に腕押し」の英語表現と例文

    「暖簾に腕押し」ということわざの英語表現ですが、海外でも同じような意味で使われる文章があります。

    いくつかご紹介していきます。

    • All is lost that is given to a fool. (愚か者に与えるものは無駄になる)
    • It is like beating the air. (空気を叩いているようだ)
    • He catches the wind with a net.(彼は網で風をとらえる)
    • It’s like taking candy from a baby.(赤ちゃんから飴を取り上げることは簡単だ)
    • It’s no compertition.(張り合いがない)

    いずれの英文でも、「 やっても意味がない、何の手ごたえもない」ということを表現した英語です。

    また「暖簾に腕押し」ということわざに近い言い方として、「There is no point in doing it.」(やっても意味がない)という英語表現もあります。

    英会話で単刀直入に言いたい場合には、「There is no point in doing it.」と言うと相手に伝わりやすいです。

    <例文>

    There is no point in going on talking with them anymore.(これ以上先方と交渉を続けても無駄だ。)

    まとめ

    「暖簾に腕押し」には、「 こちらからいくら働きかけても、相手からの反応は乏しい」という意味があります。

    会話で使うことは滅多にありませんが、知識の肥やしとして覚えておくと良いでしょう。

    注意すべき点として、マイナスイメージを想像させる「暖簾に腕押し」は失礼な表現方法に当たるので、目上の人や関係の浅い人への使用は避けるべきです。

    何気なく使うのではなく、正しい意味をきちんと理解して的確に使いましょう。

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