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「ぬか喜び」とは、一度喜んだ後に、実は勘違いだと分かってがっかりするような喜びという意味です。
一瞬の喜びという意味で、喜びが小さいことを意味する言葉ではありません。
「ぬか喜び」はなんとなく意味が分かるようで、詳しい意味や正しい使い方は分からないのではないでしょうか?
そこでこの記事では「ぬか喜び」の意味と正しい使い方、類語や別の言い方などをお伝えします。
間違った使い方をしないためにも、この機会に理解を深めていきましょう。
1.「ぬか喜び」の意味とは
意味は「一瞬の喜びのこと」
ぬか喜び
読み:ぬかよろこび
- 一度喜んだあとに、実は当てが外れてがっかりするような、一瞬の喜びのこと。
- はかない喜び。
ぬか喜びとは、一度喜んだ後に勘違いだと分かって、その喜びが消えてしまうことを言います。
あくまで「一瞬の喜び」という意味で、喜びが小さいことを指す言葉ではないので注意です。
また、ぬか喜びの「ぬか」は、穀物を精白する際に生じる種皮や果皮、胚芽の粉末である「糠」を指します。
2.「ぬか喜び」の語源・由来
「ぬか喜び」の語源には、以下の3つの説があります。
- 糠の「細かい」という意味が変化した
- 「糠に釘」ということわざから来ている
- 糠の「抜け殻」という状態と「喜び」を組み合わせた
一つずつお伝えします。
2-1.糠の「細かい」という意味が変化した
1つ目の説は、 糠の形状の「細かい」「小さい」という意味が変化したものだとされています。
それが後に「頼りない」「(抜け殻になってしまって)はかない」という意味も加わって「ぬか喜び」という言葉が生まれました。
2-2.「糠に釘」ということわざから来ている
2つ目の説は、 「糠に釘(ぬかにくぎ)」ということわざから来ているというものです。
糠に釘を刺してもすぐに抜けてしまい、釘を打ち込めた喜びが一瞬で終わってしまうことから「ぬか喜び」という言葉が生まれました。
2-3.糠の「抜け殻」という状態と「喜び」を組み合わせた
3つ目の説は、 糠の「抜け殻」という状態と「喜び」を組み合わせたというものです。
一瞬の喜びが「抜け殻」のようであること、また糠が抜け殻のような状態であるということから、それぞれを組み合わせて「ぬか喜び」という言葉が生まれました。
3.「ぬか喜び」の使い方・例文
「ぬか喜び」の使い方は、以下の2通りあります。
- 喜びが勘違いになると予想して使う
- 喜びが勘違いだと分かった後に使う
それぞれの使い方について、例文と一緒に紹介します。
3-1.喜びが勘違いになると予想して使う
「ぬか喜び」は、その喜びが勘違いになるだろうと予想できる時に使います。
喜びが勘違いになると予想して使う場合の例文は以下の通りです。
- 「好きな子と両想いだという噂を聞いて舞い上がったけど、本人から聞いたわけじゃないし、ぬか喜びになるかもしれない」
- 「テストの手ごたえは完ぺきだった。でもぬか喜びしたくないから、期待はしないでおく」
- 「敵にとどめを刺したけど、ぬか喜びにならないと良いね」
3-2.喜びが勘違いだと分かった後に使う
「ぬか喜び」は、その喜びが勘違いだったと後になって分かった時にも使います。
喜びが勘違いだと分かった後に使う場合の例文は以下の通りです。
- 本命チョコを貰えたと思ったら義理チョコだった。ぬか喜びしてしまった。
- サンタさんからのプレゼントが望んでいたものと違っていたので、息子をぬか喜びさせてしまった。
- 「結局きれいごとを言うだけで、誠意を見せなかったんだろう?相手をぬか喜びさせた君が悪いよ」
4.「ぬか喜び」の類語・言い換え
「ぬか喜び」の類語や言い換え表現を、5つ紹介します。
- 期待外れ(きたいはずれ)
- 小糠祝い(こぬかいわい)
- 雀の糠喜び(すずめのぬかよろこび)
- 空喜び(そらよろこび)
- 元の木阿弥(もとのもくあみ)
どれも同じような使われ方をしますが、 「ぬか喜び」とはニュアンスが異なる言葉もあります。
類語を知っておくことで表現の幅が広がりますし、また「ぬか喜び」の理解を深めることにもつながります。
間違った使い方をしなくなるので、それぞれ見ていきましょう。
4-1.期待外れ
期待外れ
読み:きたいはずれ
意味:期待していた結果や未来がその通りにならないこと。思惑が外れてしまうこと。
期待外れとは、文字通り「期待していたこと」が外れることです。
「ぬか喜び」と違って、「喜び」という感情は含まれません。
以下、「期待外れ」の例文です。
<例文>
「今年こそ優勝するかなと思っていたけど、期待外れだったね」
4-2.小糠祝い
小糠祝い
読み:こぬかいわい
意味:後で勘違いだったことがわかり、がっかりするような喜びのこと
小糠祝いとは、喜びが勘違いだったことが分かり、がっかりする様を意味する言葉です。
「ぬか喜び」と同じ意味で使われます。
以下、「小糠祝い」の例文です。
<例文>
ようやく転職できたと思ったら夢だった。小糠祝いとはまさにこのことだ。
4-3.雀の糠喜び
雀の糠喜び
読み:すずめのぬかよろこび
意味:雀が実の入っている籾(もみ)だと思って食べたら、実際には実がなかった籾だったことにがっかりするということの例え
雀の糠喜びとは、喜びが勘違いでがっかりすることを雀で例えた慣用句です。
雀に例えているだけで、意味は「ぬか喜び」と同じです。
以下、「雀の糠喜び」の例文です。
<例文>
貰った誕生日プレゼントが、お願いしていたものと違ったそうだ。雀の糠喜びのように、ひどくがっかりしている。
4-4.空喜び
空喜び
読み:そらよろこび
- なんとなく嬉しいこと
- 後に勘違いだと分かり、がっかりするような喜びのこと。喜んだ甲斐がないこと。
空喜びには、2つの意味があります。
1つは、 なんとなく嬉しいことという意味です。
もう1つは、喜んだ後に勘違いだと分かってがっかりするという意味を指します。
後者は「ぬか喜び」と同じ意味です。
以下、「空喜び」の例文です。
<例文>
「誕生日プレゼントに欲しいものを伝えておいたから、今からワクワクする。けどもし相手が間違って、別のものを買っていたらどうしよう。空喜びじゃないといいけど」
4-5.元の木阿弥
元の木阿弥
読み:もとのもくあみ
意味:一度良くなったものが、再び元の状態に戻ること。
元の木阿弥は、一度良くなったものが元の状態に戻ることという意味です。
元の木阿弥には「無駄になる」というニュアンスが含まれますが、「喜び」という感情は含まれません。
以下、「元の木阿弥」の例文です。
<例文>
「新規プロジェクトを進めていたが、代表の考えが変わって、プロジェクトが中止になってしまった。元の木阿弥だ」
5.「ぬか喜び」の対義語・反対語
「ぬか喜び」の反対の意味を持つ言葉を、2つ紹介します。
- 杞憂(きゆう)
- 懸念(けねん)
対義語も知っておくことで表現の幅が広がり、正しい言葉も使えるようになるため、間違った使い方をして失敗してしまうことがなくなります。
それでは一つずつ見ていきましょう。
5-1.杞憂
杞憂
読み:きゆう
意味:心配しなくても大丈夫なことを心配すること。無用な心配。
杞憂は、心配する必要がないことを心配するという意味です。
後になって、その心配が無用だったことに気づく場合に使われます。
一方「ぬか喜び」は、本来喜ぶものではないことを喜ぶことです。
後になって、その喜びが勘違いだったことに気づく場合に使われれます。
以下、「杞憂」の例文です。
<例文>
インフルエンザにかかっているかもしれないと思って病院に行ったが、結果は陰性で杞憂に過ぎなかった。
5-2.懸念
懸念とは、あることが気にかかって不安に思うことです。
先のことや未来のことに対して不安を抱く場合に使います。
以下、「懸念」の例文です。
<例文>
この商品企画の懸念点は、需要があるのかどうかが不明で、実際に売れるか分からないということだ。
6.「ぬか喜び」の英語表現
「ぬか喜び」は「premature joy」という英語で表現することが出来ます。
また「one’s elation was short-lived(ぬか喜びだった)」という英語でも表現可能です。
以下、例文を見てみましょう。
<例文>
- It was a misunderstanding. It was premature joy.
(それは勘違いだった。ぬか喜びだった) - I thought that I could get what I expected, but my elation was short-lived.
(期待しているものが貰えると思っていたが、ぬか喜びだった)
まとめ
「ぬか喜び」は、一瞬の喜び・はかない喜びという意味です。
小さい喜びという意味ではないので、間違った使い方をしないようにしていきましょう。