「お気遣い」と「お心遣い」の違いは?類語や英語表現も紹介

お気遣いの意味とは ビジネス用語

「お気遣い」は 「相手が自分に対して神経を使って何かをしたり、発言してくれることに敬意を表す言葉」です。

例えば風邪をひいたときに上司が「大丈夫かい?」と気遣ってくれたら、「お気遣いいただきありがとうございます」などと使います。

「お気遣い」によく似た言葉には「お心遣い」などの類語もあるので、使い方に迷ってしまうこともありますよね。

この記事では、違いがよくわからない方のために、「お気遣い」の類語との違いや使い方、英語表現まで解説します。

1.「お気遣い」の意味

相手が自分に対して気を使ってくれること

お気遣い

読み:おきづかい

相手が神経を使って何かをしたり、発言してくれることに敬意を表す言葉

「お気遣い」は、「相手が神経を使って何かをしたり、発言してくれること」を意味する「気遣い」に、「お(尊敬を表す接頭辞)」をつけた言葉です。

「気遣い」に「お」の尊敬語をつけることで、 相手の「気遣い」を尊敬する敬語表現になります。

例えば上司が気遣ってくれた場合は、目上の人の気遣いに敬意を表して、尊敬語の接頭辞「お」をつけて「お気遣い」と言います。

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  • 「気を使う」との違い

    「お気遣い」と書く場合、「遣」という字を書きます。

    道具を「使う」のつかうは「使」で、読み方はどちらも「つかう」です。

    「使う」も「遣う」も、どちらも下記の意味は同じです。

    1. ある物、事のために働かせる
    2. 言いつけて用をさせる
    3. 材料、手段として役立てる
    4. 費やす
    5. 技、術などをあやつる

    では何が違うかというと、 品詞や使われる範囲が異なります。

      品詞 範囲
    使う 動詞で使われることが多い 広い 道具を使う、金を使う、気を使う、心を使う
    遣う 名詞(遣い)で使われることが多い 限定的(気、心) 気を遣う(気遣い)、心を遣う(心遣い)

    使うの場合は、気を使うや心を使うなど、幅広く用いられます。

    一方、 「遣う」は気や心など限定的なものが対象です。

    ただし、名詞として用いる場合は「言葉遣い」「金遣い」「仮名遣い」など範囲が広くなります。

    また、「気を使う」と「気を遣う」もどちらもありますが、気や心に限定される「遣」の方が相手のことを思ってすることというニュアンスが強くなります。

    • 気を使う:相手の機嫌をとるためにすること。疲れてしまう
    • 気を遣う:相手を思いやってすること。やって気持ちいい

    それぞれの例文を見てみましょう。

    <例文>使う

    • 上司が側にいると、常に気を使わなければいけないので疲れる。
    • 姑から小言を言われないように、夫の服装には気を使っている。

    <例文>遣う

    • 職場のみんながスムーズに動けるように、こまめな連絡をするように気を遣っている。
    • 妻が具合が悪いと言っていたので、気を遣って早く帰ってきた。

    好きな相手に「気遣い」をするのは自然にできますが、苦手な相手にも「気遣い」をするのは難しいですね。

    2.「お気遣い」と「お心遣い」の違い

    まずはお心遣いの意味を解説します。

    お心遣い

    読み:おこころづかい

    1. 心からの思いやりで、相手が何かをしたり発言してくれること
    2. 相手からの祝儀、心付け

    「お心遣い」も、「お気遣い」も、 どちらも相手が自分のためを思って何かをしたり、発言してくれることです。

    心や気に対して用いられる「遣」という字が入っているところも同じですね。

    では何が違うかというと、 ポイントは心と言動(言葉と行動)です。

    1. お気遣い+お心遣い
    2. お気遣い+お気遣い以上の言動お心遣い

    では①と②をそれぞれ説明していきます。

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  • 2-1.「お気遣い」+心=お心遣い

    まず1つ目の違いは、「お心遣い」は「お気遣い」よりも心がこもっている、ということです。

    • お気遣い:相手が神経を使って何かをしたり、発言してくれること
    • お心遣い 心からの思いやりで、相手が何かをしたり発言してくれること

    「気遣い」は「あれこれ気を使うこと」という頭脳や神経を働かせるという意味があるので、神経を使って何かをするというニュアンスが強い言葉です。

    一方、「心遣い」は「あれこれ気を配ること、心配り」です。

    つまり、「心遣い」には 心から相手のことを思いやるという気持ちが「気遣い」にプラスされています。

    しかし、心がこもっているというのは微妙なニュアンスなので、よくわからないですよね。

    「お気遣い」でも心がこもっていないわけではないので、これだけで判断するのは難しいかもしれません。

    その場合は、お気遣い以上の言動が伴うかどうかで判断してみましょう。

    2-2.「お気遣い」+お気遣い以上の言動=「お心遣い」

    お心遣いには、 祝儀や心付け(感謝の印として渡す、少額のお金や物)という意味もあります。

    そのため、お心遣いはお気遣いに比べて物を渡したり、相手の役に立つことをするなど言動を伴うことが多いです。

    例えば、風邪をひいた時に「大丈夫?」と声をかけるのがお気遣いだとしたら、「具合が悪そうだから車で送るよ」という行動が伴うのがお心遣いです。

    「結婚おめでとう」と声をかけられるのは「お気遣い」ですが、それにプラスしてご祝儀をいただいたのであればそれは「お心遣い」になります。

    「お気遣い」が一般的な言動だとすれば、「お心遣い」はそれ以上の言動が伴うというニュアンスです。

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  • 2-3.何かをもらったときには「お心遣いありがとうございます」

    相手から何かをもらったときは「お心遣いありがとうございます」を使ったほうがいいです。

    例えば旅行に行った上司からお土産をもらったとします。

    上司が職場のみんなのことを気にかけてくれたのは「お気遣い」ですが、 さらにお土産という物を用意してくれたのは「お心遣い」です。

    この場合、上司の心とお気遣い以上の言動(お土産を買ってきてくれた行動)の両方が入っていますね。

    何かをもらったときは「お気遣い」よりも、「お心遣い」を使うのがふさわしいです。

    3.「お気遣い」と「お心遣い」の使い分け方

    お気遣い+心、お気遣い以上の言動=お心遣い」ということを覚えておけば、「お気遣い」と「お心遣い」の使い分けができますね。

    「お気遣い」も「お心遣い」も厳密に使い分ける必要はありませんが、細かい違いを知っておくと大人の対応ができるようになります。

    ここでは、具体的にどんなシーンで「お気遣い」と「お心遣い」を使うのか、例文を使って解説します。

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  • 3-1.「お気遣い」と「お心遣い」を使うシーン

    「お気遣い」にお気遣い以上の言動が加わったものが「お心遣い」だとすると、例えば以下のようなシーンで使うことができます。

    シーン例 お気遣い お心遣い
    風邪をひいたとき 心配してくれた 心配してくれた+薬を買ってきてくれた
    結婚したとき おめでとうと言ってくれた おめでとうと言ってくれた+ご祝儀をもらった
    上司から怒られて凹んでいるときに 慰めてくれた 慰めてくれた+こうすればうまくいくというアドバイスをくれた
    昇進したとき おめでとうと声をかけてくれた おめでとうと声をかけてくれた+ご馳走してくれた
    雨で足元が悪いとき 滑らないようにと注意してくれた 滑らないようにと注意してくれた+危ないので送ってくれた

    「お気遣い」の方は気にかけてくれているものの、 具体的にこちらの解決策や得になるような言動は起こしていないところがポイントです。

    では、今度は例文で「お気遣い」と「お心遣い」の使い方を見ていきます。

    3-2.「お気遣い」の使い方

    「お気遣い」と「お心遣い」はどちらも感謝の気持ちを述べるときに使うので、ほぼ同じ表現で使います。

    • お◯遣いありがとうございます
    • お◯遣いいただき、ありがとうございます
    • お◯遣いいただき、恐縮です
    • お◯遣い痛み入ります
    • お◯遣い賜(たまわ)りまして〜

    相手から「お気遣い」をしてもらったときには、以下のような表現を使います。

    • (上司が家族の心配をしてくれたとき)家庭のことまで心配していただいて、お気遣いありがとうございます
    • (取引先が納品日の変更に応じてくれたとき)納品日についてお気遣いいただき、ありがとうございます
    • (お礼状で)先日温かいお気遣いありがとうございました
    • (遠くから来てくれた取引先に対して)わざわざ遠方からのご挨拶、お気遣いいただき恐縮です。

    また、相手に「お気遣い」をしてほしくないと遠慮する場合は、「お気遣いなく」を使います。

    例文:(上司のお宅にうかがったとき)すぐにお暇(いとま)させていただくので、どうぞお気遣いなく

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  • 3-3.「お心遣い」の使い方

    相手から「お心遣い」をしてもらった場合は、以下のような表現を使います。

    • (ご祝儀のお礼に)お心遣いありがとうございます
    • (入院のお見舞いをいただいて)お心遣い痛み入ります
    • (結婚式で贈り物をもらったとき)この度はお忙しい中ご出席くださったうえに、たいそうなお心遣いまでいただき感謝申し上げます
    • (取引先へのお中元のお礼メール)いつも何かとお世話になり、その上このようなお心遣いまで賜りまして、大変恐縮しております。

    「お気遣い」の場合は「お気遣いなく」と言いますが、 用意してもらった 「お心遣い(物)」を断るのは失礼なので、「お心遣いなく」とは言いません。

    • ×:(お茶を勧められて)どうぞお心遣いなく
    • ◯:(お茶を勧められて)どうぞお気遣いなく

    「お気遣いなく」と同じ感覚で「お心遣いなく」と使ってしまわないように、注意してくださいね。

    4.「お気遣い」「お心遣い」の類語と例文

    「お気遣い」の理解を深めるために、ここでは「お気遣い」と「お心遣い」の類語を紹介します。

    1. ご心配(しんぱい)
    2. ご配慮(はいりょ)
    3. ご深慮(しんりょ)
    4. ご高配(こうはい)

    では、①〜④まで順番に解説していきます。

    類語1.ご心配(しんぱい)

    ご心配

    読み:ごしんぱい

    1. 相手が「何か起きはしないかと、気にかけてくれること」に敬意を表した言葉
    2. 相手が「心を配って骨を折ってくれること。色々と世話を焼いてくれること」に敬意を表した言葉

    「ご心配」と「お気遣い」の違いは、不安要素が強いかどうかです。

    悩みや不安に対する「お気遣い」→「ご心配」

    「お気遣い」とほとんど同じ意味ですが、「ご心配」の方が病気やケガなど不安な要素に対する気遣いのニュアンスが強くなります。

    例えば以下のように「ご心配ありがとうございます」「ご心配おかけしました」などと使います。

    <例文>

    • (入院のお見舞いに感謝して)このたびの入院の折(おり:〜の時)は、なにかとご心配をいただきまして、誠にありがとうごございました。
    • (納品が遅れたことへのお詫び)このたびは納品が遅れてしまい、大変ご心配をおかけしました。誠に申し訳ございません。

    「ご心配なく」はそのまま目上の方や上司に使って問題ない敬語ですが、 より丁寧に感謝を伝えたい場合は「ご心配くださり」や「ご心配いただき」などをつけるといいですね。

    相手から何かを心配してもらったときは、「お気遣い」や「お心遣い」よりも「ご心配」を使ってみてくださいね。

    類語2.ご配慮(はいりょ)

    配慮

    読み:ごはいりょ

    相手の心くばりや、気遣いに敬意を表す言葉

    「ご配慮」は、相手が自分に対して心遣いや気遣いをしてくれることです。

    配慮の「配」には「くばる、割り当てる」、「慮」には「思い、考えを巡らせる」という意味があります。

    ご配慮」は「お気遣い」や「お心遣い」よりも、より神経を使っている様子が伝わります。

    「お気遣い」や「お心遣い」をお願いするのはNGですが、 「ご配慮」の場合は「ご配慮願います」と言って周りに配慮を促す時にも使えます。

    <例文>

    • (急な訪問に対するお礼)先日は突然おうかがいしたにも関わらず、いろいろとご配慮いただき、ありがとうございます。
    • (周囲への配慮を促す)撮影を行う場合は、他のお客のご迷惑にならないようご配慮願いします。

    類語3.ご深慮(しんりょ)

    ご深慮

    読み:ごしんりょ

    相手が自分に対して深く考えをめぐらしてくれること。相手の深い考え

    「ご深慮」は「お気遣い」や「お心遣い」と違い、行動は伴っていません。

    深く考えてくれるだけで、それにプラスしてこちらの得や解決策になるような行動はしていません。

    「深慮」した結果、「お気遣い」や「お心遣い」をするという流れです。

    以下の例文のように使います。

    <例文>

    類語4.ご高配(こうはい)

    ご高配

    読み:ごこうはい

    相手からの気遣い、心配り

    「高配」は相手を敬って、その気遣いや心配りを丁寧に表す言葉です。

    さらに尊敬の意味がある「ご」をつけることで、より敬意を込めています。

    かしこまった場面で「お気遣い」を使いたいときには「ご高配」を使うといいですよ。

    ビジネスシーンでは、いつもありがとうございますというくらいの意味で、「平素は格別のご高配を賜りまして深くお礼申し上げます」と使われることが多いです。

    目上の人に使う言葉で合って、目下の人には使いません。

    例えば以下のように使います。

    <例文>

    • 日頃は弊社の商品に関しまして、ご高配いただき厚く御礼申し上げます。
    • 今後とも何卒ご高配のほどお願い申し上げます。

    5.「お気遣い」の英語表現

    「お気遣い」を英語で表現する場合、以下の単語が使えます。

    1. concern(心配、懸念)
    2. consideration(考慮、気遣い、配慮)
    3. kind(優しい、親切な、思いやりのある)

    これらの単語に 「Thank you」や「appreciate(感謝すること)」をつけることで、「お気遣いありがとうございます」という感謝の気持ちを表現することができます。

    英語1.concern(心配、懸念)

    concern(コンサーン)」は、心配や懸念を意味する名詞です。

    体調や状況を気にしている、心配しているという意味を含んでいます。

    体調が悪い時に気にかけてもらった時や、状況に応じて対応してくれた時などに使います。

    <例文>

    • I really appreciate your concern.
      お気遣いに感謝いたします。)
    • Thank you(Thanks) for your concern.
      お気遣いありがとうございます。)

    感謝の気持ちをメインに伝えたい場合は、「Thank you」ではなく「appreciate」を使います。

    英語2.consideration(考慮、気遣い、配慮)

    「consideration(コンスィダレイション)」は「考慮、気遣い、配慮」という意味を持つ名詞です。

    「気遣い」という意味でも使いますが、 考えてくれる「考慮」や、考えて何かしてくれるという「配慮」に近い言葉です。

    例文:Thank you so much for your kind consideration. 
    (ご親切なお気遣いありがとうございます。)

    また、形容詞の「considerate(コンスィダレット)」の「思いやりがある、思いやって」を使って以下のように表現することもできます。

    例文:Thank you for being so considerate.
      (お気遣いいただきありがとうございます。)

    英語3.kind(優しい、親切な、思いやりのある)

    Kind(カインド)は「優しい、親切な、思いやりのある」という意味を持つ形容詞です。

    「お気遣い」そのままの意味でありませんが、 親切で気が利くという点で「お気遣い」に通じる部分があります。

    形容詞を使う場合は、以下のように表現します。

    例文:It is very kind of you. 
      (お気遣い大変感謝しております。)

    もしくは名詞のKindness(カインドネス)の「親切であること、親切な行為、思いやりがあること」を使って表現することもできます。

    例文:Thank you for your kindness.
       (お気遣いありがとうございます。)

    まとめ

    「お気遣い」は 「相手が神経を使って何かをしたり、発言してくれることに敬意を表す言葉」です。

    「お気遣い」とよく似た言葉に「お心遣い」がありますが、「お心遣い」は「お気遣い+心、お気遣い以上の言動(物をくれる、役立つアドバイスをくれるなど)」という違いがあります。

    「お気遣い」も「お心遣い」もどちらも同じような意味で使われることも多いですが、もし相手から何かもらった場合は「お心遣い」を使った方が丁寧な印象になります。

    体調を気遣ってもらったなど、相手が自分を少し気にかけてくれたことへのお礼であれば、「お気遣い」を使うといいでしょう。

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