貶める意味・読み方とは?類語から英語「貶める人の心理」も解説

貶めるの意味とは ビジネス用語

「貶める」は「おとしめる」と読み、相手を自分より劣った存在として「見下す」ことです。

また、 「下落させる」という意味もあります。

「貶」という漢字は「貶す(けなす)」「貶すむ(さげすむ)」とも読むので、送り仮名にも注意が必要。使い方をしっかり覚えておきましょう。

実際のビジネスシーンでも、人を「貶める」ようなシーンがよく見られます。「貶められる」方にはなりたくないですよね。こちらも要注意。

今回は英語表現も合わせてお届けいたしますので、用法とともに意味をしっかり覚えておきましょう!

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1.「貶める」の意味

貶める

読み:おとしめる

  1. 見下すこと
  2. 下落させること

①見下すこと

「見下す」という意味での「貶める」は、 高い位置に立って、人を見下ろすことです

ここでいう高い位置とは物理的に高い位置のことではなく、精神的に高い位置という意味です。

従って、この言葉の背後には、精神的に優位に立ちたいという意識が働いているといえるでしょう。

例文を見てみましょう。

例文

  • 彼女は後輩たちを貶めることで自分が優位に立とうとしている。
  • お局たちは人を貶める方法を見つける天才だ。
  • 人を貶めるような真似をして、何が楽しいのだろう。

御覧のように、あまり気持ちの良い使われ方をしない言葉といえるでしょう。

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②下落させること

次は 「下落させる」という意味で使う場合。

この場合、「貶める」対象は人でも物でも構いませんが、「下落させる」という意味ですので、元々高い位置にあったものが対象になります。

高いところから落とされて嬉しい人はいませんので、深刻かつ否定的な文脈で使われることの多い用法です。

例文

  • 野球部の八百長騒ぎは、名門▽▽学園高校の名を大いに貶めた。
  • 今回の事件は、江戸時代から続く老舗〇〇〇の屋号を貶めるに十分なスキャンダルだった。
  • 「うちは代々続く名家なのよ。家名を貶めるような真似だけはやめてちょうだいね」

「貶める」の読み方は「おとしめる」

「貶める」は「おとしめる」と読みます

「貶」という漢字は音読みで「ヘン」、訓読みで「けなす」「おとしめる」と読みます。

また、「貶める」とほぼ同じ意味の「さげすむ」は現代国語では「蔑む」と書きますが、「貶すむ」とも書けます。

さらに、「貶」の字に「する」をつけて、「貶する(へんする)」という表現もあります。この場合も「人を貶す」「悪口を言う」という意味と、「下げる」「低くする」という意味があります。

「貶」という字は貝偏に乏しいと書きますよね。貝は古い時代のお金のこと、お金が乏しいと蔑まれるということなのですね。

「貶」という字の語源について、官吏が地位を落とされて俸給が下がったことだと説明されることもあります。

毀誉褒貶(きよほうへん)」という四字熟語でもよく知られていますね。「毀誉褒貶」は悪口をいうことと褒めること。「誉」と「褒」がほめること、「毀」と「貶」が人を悪く言うことです。

2.「貶める」と「陥れる」の違い

「貶める」と似たような言葉に「陥れる」があります。

「陥れる」は「おとしいれる」、発音が似ていることもあって、「見下す」意味の「貶める」と混同して覚えてしまっている人もいるようですが、意味はまったく違います。

「陥れる」は謀(はかりごと)や企(たくら)みによって誰かを騙しうちにし、追い落とすことです

「見下す」意味の「貶める」は自分が優位に立ちたいという自己満足に過ぎませんが、「陥れる」は実際に相手を困った立場に追い込むので、より性質が悪いといえるかもしれません。

例文

  • 古参社員たちは人気者の新人を陥れて退社に追い込んだ。
  • 人を陥れる人は、いつか人から陥れられるだろう。
  • 彼はトップセールスをあげたおかげで同僚から陥れられたんだ。

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3.「貶める」の類語と例文

貶めるの類語

次は類語と例文を見ていきます。

「貶める」には「見下す」と「下落させる」の二つの意味がありますので、類語のそれぞれのものを見ていきましょう。

「見下す」の意味の類語

「下落させる」意味での類語

類語1.嘲る

「見下す」の意味の「貶める」の類語の一つ「嘲(あざけ)る」は、「嘲笑(ちょうしょう)」の「嘲」ですね。

「嘲笑」というのは人を馬鹿にしたような嫌な笑い方のこと、 「嘲る」は人を馬鹿にすること、つまらないもの、人だと思って見くびることをいいます。

「嘲笑」という言葉からも分かるように、「貶める」よりもあからさまに蔑視が表現されています。

例文

  • 嘲りたければ嘲れば良い
  • どんなに嘲っても、彼はびくともしなかった。
  • 彼女は嘲るような口調で「あなた、かわいいわね」と言った。

類語2.侮る

「見下す」の意味の「貶める」の類語、二つ目は「侮(あなど)る」です。

こちらは「侮蔑」「侮辱」の「侮」ですね。

これは相手を軽く見ること、軽視することです。

相手のスペックから自分の方が上だと判断し、相手を馬鹿にする態度ですね。

例文

  • 彼女は若いけどやり手だ。侮っていたら火傷するよ。
  • A氏は新人だと思って侮っていた相手に選挙で大敗した。
  • 女性だからと侮っていたら痛い目にあったよ。

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類語3.穢す

「下落させる」という意味での「貶める」の類語、一つ目は「穢(けが)す」です。

「穢す」は「汚す」と同じ意味ですが、 単に「よごす」という意味より強く、神聖なもの、大事なものを損なうという意味が含まれます。

「貶める」と比べてもより具体的で、損なうイメージが明確です。

例文

  • 「貴方の行いは当社の輝かしい歴史を穢しました」
  • チームの乱交によって日本選手団の栄誉が穢された。
  • 一度穢された名誉は決して元通りにはならない。

類語4.辱める

「下落させる」という意味の「貶める」の類語二つ目は、「辱(はずかし)める」です。

「辱める」は「侮辱」の「辱(じょく)」という字を使いますが、その文字通り、 辱めを与えること、恥辱を与えること、そして、それによってそのものの値打ちを下落させることです。

「辱める」も「貶める」より意味が明確な表現で、取り返しのつかない行為であることを強調しています。

例文

  • 「沢田君、君は本当に我が部の名前を辱めたよ。分かってるのか?」
  • 長い歴史と多くの優勝経験を誇るC学園テニス部の名前がコーチの贈賄によって辱められた。
  • 自分の地位を辱めないように、しっかり考えて行動しなさい。

4.「貶める」の対義語と例文

貶めるの対義語

次は「貶める」の対義語と例文を見ていきましょう。

これまでの説明で「貶める」という言葉は上から下への視線を意味していることは理解できましたね。

ということは、その対義語は下から上への視線を持つことになりますので、「敬う」「崇める」などが対義語になります。

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対義語1.敬う

対義語の一つ目は「敬(うやま)う」。

子供の頃は親や教師、大人になってからは恩師、上司など、私たちの周りには目上の人の存在がありますが、 そうした人々に対して慕い、大事に思うことが「敬う」です

「敬う」は日常的にもよく使われる言葉、「尊敬」の「敬」ですね。

例文

  • 上司となるからには部下から敬われる人間になりなさい。
  • あの人は敬うほどの人じゃないですよ。
  • B先生は貧乏だけど、人間のできた人として多くの人から敬われていました。

対義語2.崇める

二つ目の対義語は「崇(あが)める」。

日本なら天皇、西洋なら王族、さらには神や仏に対して用いられるような仰ぎ見る姿勢です

「崇める」は「崇拝(すうはい)」の「崇」、「敬う」より強い思慕を表します。

例文

  • 山田さんは課長のことを神のように崇めているね。
  • 彼女は高校の恩師を崇めるがごとくに慕っていた。
  • 「そんなに崇めないでくださいよ。僕は普通の人間なんですから」

5.「貶める」の英語と例文

貶めるの英語表現

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直訳すると「regard somebody as inferior」

次は、「貶める」を英語で何というのかを見てみましょう。

「見下す」という意味の「貶める」を、意味通り直訳すると「 regard somebody as inferiorとなります

inferiorは形容詞にも名詞にもなりますが、意味は地位や立場が低いもの、劣等なもののことですので、「regard somebody as inferior」は「誰かを劣ったものとみなす」となります。

例文

  • Reiko regarded Amy as inferior because of her childish behavior. (レイコはエイミーの子供じみた行動から、彼女を見下していた)
  • If you regard a friend as inferior, you are already not friends. (もし君が友人を劣った者とみなしているなら、君たちはもはや友人ではない)

「見下す」を強調するなら「look down upon (on)」

「見下す」という意味を強調して、英語っぽい表現にするなら、「l ook down upon (on)」という表現が自然でしょう。

中学英語で習った簡単な単語ばかりですので、理解しやすいですね。

これも文字通り、見下げることですが、物理的な意味だけではなく、精神的な意味での「見下し」を込めています。

反対の表現は「 look up to」で、「尊敬する」「崇拝する」「憧れる」といった意味になります。

日本語の表現とマッチしていますね。

例文

  • We should not look down upon the poor and old. (貧者と老人を見下してはならない)
  • My wife’s father looked down on me as an upstart. (妻の父は私のことを成り上がりと見下していた)

【補足】「人を貶める心理」と「貶められないための方法」

最後に、「人を貶める心理」と「貶められないための方法」について一筆しておきます。

社内や取引において、またプライベートでも、人を貶めようとする人というのが、残念ながら、います。

そういう人に対してどう対処したら良いのか?

これは社会人にとって大切な心構えの一つといえるでしょう。

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「人を貶める人」の3つの心理と特徴

「人を貶める人」の心理には、「競争意識」「劣等感」「焦り」が見られます

・競争心

・劣等感

・焦り

人を貶めて優位に立とうとする人は一見優越感に浸っているように見えますが、実は劣等感の強い人です。

自分に自信がなく、その焦りから他人の言動が気にかかり、その結果、いわゆるマウンティングしようとする、それが「人を貶める人」の基本心理です。

対処法は「聞き流す・相手にしない・関わらない」

こういった「人を貶める人」に対してどう対処するには、 「スルー力」をフル活用するに限ります。

何を言われても、 聞き流す、相手にしない、そして、できるだけ関わらないようにします。

相手にすると、向こうは一層焦り、劣等感を刺激されて、攻撃的になってきます。

「馬鹿にされてるなぁ」と思ったら、敢えてへらへら聞き流しておきましょう。

こういうタイプの人は、対抗意識を持っている人が相手にしてくれないと、自滅していくものです。

人を陥れようとする人は本当は弱い人なので、上から目線の皮肉や嫌味は放置してスルーしましょう。

まとめ

今回は「貶める」の意味を解説いたしました。

「貶める」には「見下す」と「下落させる」という二つの意味があります

文脈からどちらの意味か判断して、正しく理解しましょう。

「陥れる」との混同にも要注意。

また、会社や一般社会で「貶めようとする人」は徹底的にスルーして乗り切りましょう!

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