「差し上げる」は相手に失礼?相手を不快にさせない使い方とは

差し上げるの意味とは ビジネス用語

差し上げる」ってよく聞くけど、どんな意味なんだろう

「差し上げる」は「与える、あげる、やる」の謙譲語です。謙譲語とは、自分の立場を低めて、相手の立場を高める敬語です。

ただ、「上げる」という言葉が相手を見下しているように聞こえるため、相手によっては失礼と受け止められる可能性があります。

相手を不快にさせないよう、丁寧な言葉で「差し上げる」を使うにはどうすればいいのか、また使う際の注意点や、言い換え方を解説します。

1.「差し上げる」の意味:与える、あげるの謙譲語

差し上げる

読み方:さしあげる

意味:「あげる」「与える」「やる」の謙譲語で、自分が相手に差し出す時に使われる

「差し上げる」は敬語表現として、ビジネスの場だけでなく広く使われます。

ただし相手に「あげる」「与える」意味で使う場合であっても、 受け取る側にとっては上から目線で「ほどこす」といった受け止めされ方をされることがあるので、注意が必要です。

悪気がなくても、相手に誤解されることも多いので、正しい使い方を覚えておく必要があります。

2.「差し上げる」の正しい使い方

「差し上げる」を使う場合に、注意すべきポイントは2つです。

  1. 目上の人には使わない
  2. 相手にメリットがある場合に使う

その理由について、詳しく見ていきましょう。

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  • 2-1.目上の人相手には失礼

    「差し上げる」は「あげる」「与える」の敬語表現であり、自分がへりくだって相手を上げる謙譲語として使われます。

    ただし 組み合わせる言葉によっては、相手に失礼になることがあります

    例えば、「お貸しして差し上げる」や「お教えして差し上げる」といった使い方です。

    どちらの場合も、相手がそうして欲しいかどうか確認する前に、「私が~してあげますよ」と言ってしまうことになります。

    そのため、言われた方は相手が「自分の好意を一方的に押しつけている」と感じてしまうのです。

    特に目上の方に対し、「教える」という言い方が失礼にあたりますので、この場合は「ご説明します」「お教えいたします」と言い換える必要があります。

    「お貸しして差し上げる」の場合は、「傘をお貸しいたします」の表現の方が丁寧です。

    2-2.相手にメリットがある場合にのみ使う

    「差し上げる」を相手に使う場合、失礼にならないのは「相手にメリットがある」状況の時です。

    相手にニーズがある、また相手が期待している場合にそれにこたえる行動をする時に使います。例えば、「参加していただいた方全員に参加賞を差し上げます」なら問題はありません。

    よく間違って使いやすいのが「謝礼として○千円差し上げます」という使い方です。

    謝礼を相手に渡すのですから、相手にメリットがあることだと考えてしまいがちです。ただし、この場合謝礼と引き換えに相手はなんらかの労働をしています。

    この場合、相手に「お礼にお金をやるからありがたく受け取りなさい」といったニュアンスになるため、失礼になります。

    「差し上げる」ではなく「お支払いいたします」が失礼のない言い方です。

    続いては、「差し上げる」を使った例文について、詳しくご紹介します。

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  • 3.「差し上げる」を使った例文

    相手に失礼にならないように、問題なく「差し上げる」を使う状況について、例文で見ていきましょう。

    <例文>

    • 後ほどお電話差し上げたいと思いますが、ご都合のよい日や時間の希望をお聞かせください。
    • この本を購入していただいた方に、先着順にサイン会の整理券を差し上げます。
    • 出張のお土産を差し上げたいので、ご都合よろしければお目にかかれないでしょうか。
    • またお手紙を差し上げてもよろしいでしょうか

    「差し上げる」は物を相手に渡す場合に広く使うことができます。また 「差し上げましょうか」など疑問形にすると言葉のトーンが柔らかくなります。

    4.「差し上げる」の言い換え表現2つ

    「差し上げる」をそのまま使うと、目上の人に対しては失礼になったり、不快な思いをさせる場合もあります。そういった場合に、 失礼にならない「差し上げる」の言い換え表現には2つあります。

    1. いたします
    2. させていただきます

    それぞれの表現について、例文を交えながら詳しくご紹介します。

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  • 4-1.「いたします」

    いたします

    意味:「する」の謙譲語

    「いたします」は、「する」の丁寧な表現で、目上の人に対しても使うことができる謙譲語です。丁寧語には「します」もありますが、 「いたします」の方がより相手を敬う言い方です。

    <例文>

    お忙しいと思いますので、こちらの書類は私が確認し、後ほどご連絡いたします

    4-2.「させていただきます」

    させていただきます

    意味:「させていただく」(「させてもらう」の謙譲語)をより丁寧にした言い方

    させていただきます」は、相手に許可を取る場合に使う言い方です。「させていただく」だと強い言い方になってしまうので、「させていただきます」と柔らかく表現することで、目上の人に対しても使うことができます。

    <例文>

    この後打ち合わせが入っておりますので、これで失礼させていただきます

    続いては、「差し上げる」の類語をご紹介します。

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  • 5.「差し上げる」の類語4つ

    「差し上げる」と同じ意味で使うことができる類語には、以下の4つがあります

    1. 進呈(しんてい)
    2. 贈呈(ぞうてい)
    3. 謹呈(きんてい)
    4. 寄贈(きぞう)

    それぞれの意味と、使い方を例文でご紹介します。

    類語1.「進呈」(しんてい)

    進呈

    読み方:しんてい

    意味:親しい人に個人的な贈り物を渡す時、気軽に人に物をあげる場合に使う。

    「進呈」は「形式ばっていない場で、軽い気持ちで物をあげる」時に使う言葉です。

    目上の人に「つまらない物ですが」と恐縮しながら渡す意味がありますが、年齢や地位の上下に関係なく相手を敬う言葉です。

    「差し上げる」よりも丁寧な言葉です。

    例文を見ていきましょう。

    <例文>

    本日の参加者全員に、参加賞を進呈します。

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  • 類語2.「贈呈」(ぞうてい)

    贈呈

    読み方:ぞうてい

    意味:人に物を贈ること。公式の場など改まった場で贈る場合に使う。

    「贈呈」は「進呈」と同じような意味で、「相手に物を贈る」場合に使われます。

    「相手のことを敬って使う」意味では、「進呈」と同じですが、公式な場や目上の人が目下の人をねぎらって贈り物をする場合に使う点で違いがあります。

    ただし結婚式の「花束贈呈」など、目下から目上の人に贈る場合にも使われますので、実際には年齢や地位に関係なく相手を敬う言葉です。

    「差し上げる」よりも、改まった場で使われるという違いがあります。

    例文を見てみましょう。

    <例文>

    今日のパーティーでは、受賞者にメダルが贈呈されることになっています。

    類語3.「謹呈」(きんてい)

    謹呈

    読み方:きんてい

    意味:つつしんで差し上げること。

    「謹呈」は「相手に敬意を表し、物を差し上げる」という意味です。

    「謹呈」は「進呈」や「贈呈」と意味としては同じですが、「送る側も礼儀正しくかしこまる」という点で違いがあります。

    「差し上げる」が取引先や会社の人間など身近な人に使うことに対し、「謹呈」はよりかしこまった態度で相手に差し上げるという違いがあります。

    例文を見てみましょう。

    <例文>

    大学時代にお世話になった教授からいただいた本に、「謹呈」と書いてあった。

    類語4.「寄贈」(きぞう)

    寄贈

    読み方:きぞう

    意味:物品を相手に贈り与えること。

    「寄贈」は先に挙げた言葉と違い、 「学校や図書館などの公共機関に物品を贈る」場合に使われます。そのため日常ではあまり使うことのない言葉です。

    「寄贈」と似た言葉に「寄付」がありますが、こちらは「公共事業に金品を贈る」場合です。

    「寄贈」も相手に恩恵があるという意味では「差し上げる」と同じですが、対象が違うため「差し上げる」は使わない点に注意しましょう。

    例文を見ていきましょう。

    <例文>

    図書館に祖父のコレクションを寄贈することにした。

    6.「差し上げます」の英語表現:give

    「差し上げる」を英語で表現する場合、英語には敬語表現はありませんので「give」を使います。

    例文を見てみましょう。

    <例文>

    To give something to a member of the nobility.

    (高貴な人に物を差し上げる)

    まとめ

    「差し上げる」は相手に物を渡す時に、へりくだった言い方をする場合に使われます。

    ただ「上げる」という言い方が、「相手を見下している」と受け止められることもあるため、使う場合には「差し上げましょうか?」と疑問形にするとソフトな言い回しになります。

    また相手にメリットがある場合に使うのが無難なので、丁寧な言葉だからと言って多用しないよう使い方には注意しましょう。

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