「拙速(せっそく)」の意味や読み方は?使い方や対義語も解説

拙速の意味とは ビジネス用語

「拙速すぎるわ、あなた」と上司に言われた。拙速ってどう言う意味だろう?

「拙速(せっそく)」は 「出来は良くないが、仕事は早いこと」を意味します。

仕事を早く終わらせようとした結果、出来上がりが雑になってしまったという経験はあるのではないでしょうか。

「拙速」は仕事に関する言葉であり、ビジネスシーンでも頻繁に使われるので、しっかり使いこなせると便利です。

そこで本記事では、「拙速」の意味や使い方、例文、類語と反対語、英語について解説します。

この記事を読んでいただければ、ビジネスシーンでも「拙速」を使いこなせるようになるはずです。

ぜひ、最後までご覧ください。

1.「拙速」の意味と読み方

拙速

読み:せっそく

出来は良くないが、仕事は早いこと

普段は「つたない」という読みで使われる「拙」ですが、「拙速」では「せつ」と読み「速」と合わせて「せっそく」と読むのです。

2−1.「拙」は「下手」「劣っている」、「速」は「スピードが速い」

「拙速」の感じについて見ていきましょう。

「拙速」の「拙」は、訓読みをすると「拙(つたな)い」となります

拙い」は 「下手だ」「劣っている」という意味です。

単に下手であるというよりも、以下の例文のように、 「まだ経験が浅くて下手である」という時に使われています。

<例文>

  • 免許を取ったばかりなので運転が拙い
  • 拙いながらも頑張って料理を作ってくれた。
  • 拙い絵だったが、才能は感じられた。

また「拙速」の「速」は訓読みをすると「速い」という意味です。

「速い」は 「スピード」などの速度のことを意味しています。

余談ですが間違われやすい「早い」は、「朝が早い」「時間が早い」などと使い、スピードなどの速さの意味はないので注意しましょう。

このように「拙い」と「速い」を合わせて「拙速」となり、 仕事の「速度」は高速だが、その出来栄えや質に関しては「下手で劣っている」という意味になるのです。

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  • 2.「拙速」の使い方と例文

    「拙速」の使い方として以下の3つを紹介します。

    1. 拙速な判断
    2. 拙速主義
    3. 拙速感

    それぞれ見ていきましょう。

    2-1.「拙速な判断」

    「拙速な判断」とは、 「よく考えもせずに早急に判断してしまう」ということです。

    判断が素早いということではなく、よく考えもしないで判断してしまうがゆえに「拙速」になってしまうのです。

    単に判断が素早い場合は「迅速な判断」と使われるので、区別しましょう。

    例えば以下のように使われます。

    <例文>

    • 焦っていたあまり拙速な判断を下してしまった。
    • ビジネスでは拙速な判断は身を滅ぼす。
    • 内閣の拙速な判断で、国家にとって重大な決断をしてしまう。
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  • 2-2.「拙速主義(せっそくしゅぎ)」

    「拙速主義」とは 「出来栄えよりも仕事を早く処理することに重きを置く考え」という意味があります。

    「仕事を完璧に仕上げようとして長引かせるよりも、完璧ではないながらも仕事を終わらせることが大事」という仕事のあり方を「拙速主義」で表すことができるのです。

    例えば以下のように使われます。

    <例文>

    • 日本社会では拙速主義がはびこっている。
    • 拙速主義が成功の秘訣だ。
    • 憲法改正は慎重にやるべきで、拙速主義だと失敗する。

    ちなみに「拙速主義」の対義語は「仕事を完璧にこなすことに重きを置く考え」という意味がある「完璧主義」です。

    2-3.「拙速感(せっそくかん)」

    「拙速感」とは、「 拙速な感じ」という意味です。

    他人の仕事を見た時に、主観的に「拙速だ」と感じた場合に使われる言葉であります。

    「仕事が早くても拙い感じだよな」という風に、マイナス方面のイメージが強い言葉です。

    例えば以下のように使われます。

    <例文>

    • 国会審議は短く、拙速感がある。
    • 彼の仕事は確かに素早いが、拙速感は否めない。
    • 会議はすぐに終わってしまい、拙速感は拭えなかった。
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  • 3.「拙速」の類語

    「拙速」の類語として以下の3つを紹介します。

    1. 短兵急(たんぺいきゅう)
      出し抜けであるさま。ひどく急なさま
    2. 性急(せいきゅう)
      気が短くせっかちであること
    3. 急造(きゅうぞう)
      急いで造ること

    それぞれ見ていきましょう。

    3-1.短兵急(たんぺいきゅう)

    「短兵急」とは「 出し抜けであるさま。ひどく急なさま」のことです。

    すぐに行動を起こすという意味では「拙速」と同じです。

    ただ「短兵急」には「拙速」のように「拙い」という意味はありません。

    「速い」という意味に偏っているので「拙速」のように「仕事が速いが拙い様」を「短兵急」で表す場合「彼は仕事が短兵急だけど、出来がよくないな」と「速い」以外の状態は入れる必要があります。

    <例文>

    • それはあまりにも短兵急な話だった。
    • 短兵急にことが進んでしまったせいで、準備が済んでいない。
    • この政策の実行はいささか短兵急だ。
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  • 3-2.性急(せいきゅう)

    「性急」とは「 気が短くせっかちであること」を意味します。

    「せっかちである」という意味では「性急」は「拙速」と同じです。

    しかし、「性急」は人間の性格を表しているので、仕事について表す「拙速」とはその点で異なるため、性格のせっかちさを表す場合は「性急」を使いましょう。

    <例文>

    • 短気な彼は性急に物事を進めてしまう。
    • 判断が性急すぎてついていけない。
    • 性急に決めてしまわずに、みんなでゆっくり議論しましょう。

    3-3.急造(きゅうぞう)

    「急造」とは「 急いで造ること」を意味しています。

    「仕事を急ぐ」と言う点では「急造」と「拙速」は同じです。

    しかし 「急造」は建設現場での工事など、何かを作る場合に限定的に使われるので、それ以外の仕事の場面では「拙速」と置き換えて使うことはできません。

    <例文>

    • 選手が欠けてしまったので、急造チームを結成した。
    • 戦時中の急造された量産船
    • 皇太子ご成婚のためビアホールを急造した。
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  • 4.「拙速」の対義語は「巧遅(こうち)」

    「拙速」の反対語は「巧遅(こうち)」です。

    「巧遅」とは「 仕事の出来は良いが、遅いこと」を意味します。

    「巧」は訓読みすると「巧み(たくみ)」となり、「上手である」「優れている」という意味があるのです。

    2つの漢字を合わせると「遅い・うまい」となり、転じて「仕事の出来は良いが、遅い」という意味になったのです。

    <例文>

    • 彼に仕事ぶりは巧遅だ。
    • 拙速よりも巧遅を信条に仕事をしています。
    • 巧遅な仕事ぶりに好感を覚えた。

    5.「拙速」に関することわざ

    「拙速」に関することわざには以下の2つがあります。

    1. 巧遅は拙速に如かず(こうちはせっそくにしかず)
    2. 兵は拙速を尊ぶ(へいはせっそくをたっとぶ)

    それぞれ見ていきましょう。

    5-1.巧遅は拙速に如かず(こうちはせっそくにしかず)

    「巧遅は拙速に如かず」とは「 上手に仕上げようと思ってぐずぐずするくらいなら、少しは拙くても早く仕上げよ」という意味のことわざです。

    完璧にこだわり過ぎている人に対して、嫌味やアドバイスのように使うことができます。

    例えば以下のように使われます。

    <例文>

    • 巧遅は拙速に如かず」と言うように、仕事はさっさと終わらせなさい。
    • 仕事が遅れているが、「巧遅は拙速に如かずだから早く仕上げたほうがいい。
    • 出来栄えはあまり良くないが、「巧遅は拙速に如かず」と言うし、納期に間に合えばいいとしよう。

    5-2.兵は拙速を尊ぶ(へいはせっそくをたっとぶ)

    「兵は拙速を尊ぶ」は「 少々まずい作戦でも、素早く行動して勝利を得ることが大切である」という意味のことわざです。

    「作戦よりも勝利が大事」ということが「仕事の計画が雑であっても結果が出る方が大事」などと表現できます。

    ぐだぐだと作戦や計画を立てて、なかなか実行にうつらない状況などがあれば、このことわざで背中を押すことができますね。

    例えば以下のように使われます。

    <例文>

    • 兵は拙速を尊ぶ」と言うし、少しくらい雑でいいから早く計画をまとめよう。
    • 早く仕事に手をつければ、「兵は拙速を尊ぶ」のことわざ通りライバルに勝てるだろう。
    • ビジネスはスピード勝負だから、「兵は拙速を尊ぶ」というように、何よりも素早い実行を心がけるべきだ。

    6.「拙速」の英語表現

    「拙速」の英語表は以下の2つです。

    1. hasty(早まった、軽率な、急な)
    2. rough and ready(間に合わせだけど目的にかなう)

    例えば以下のように使われます。

    <例文>

    • I thought of my hasty conclusions.(私は自分が出した拙速な結論を思い出した)
    • People nowadays have come to prefer rough and ready work to elaborate perfection.(最近では巧遅よりも拙速を尊ぶようになった)

    まとめ

    「拙速」は「出来は良くないが、仕事は早い」と言う意味で、「せっそく」と読みます。

    ビジネスでは素早く仕事を終わらせることが大事な時もあれば、時間をかけても丁寧に仕事をすることが大事な場合もあります。

    そのため 「拙速」はポジティブな意味に使うことができるし、ネガティブな意味にも使うことができます。

    どちらの意味の「拙速」でも使いこなせるといいですね。

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