「折衝」の意味は?「交渉」「渉外」などとの違いとは?ビジネス用語の使い方を解説

折衝の意味とは ビジネス用語

「折衝」は、「せっしょう」と読み、 利害関係が一致しない相手と駆け引きをし、妥協して折り合いをつけるという意味です。

「折衝」や「折衝力」といった言葉を聞いたことはありませんか?

ビジネスシーンにおいて折衝力は非常に大切な能力です。

とはいえ「正しい意味がよくわからない」「交渉と何が違うの?」といった疑問をお持ちの方が多いのも事実です。

「折衝」の意味や言葉の由来、「折衝力」の向上方法をご紹介します。

似た意味の言葉との違いも詳しく解説しますので、ぜひ正しい使い方をマスターしましょう!

1.「折衝」の読み方や意味とは?

意味│利害関係が一致しない相手とかけひきをすること

折衝

読み:せっしょう

  1. 有利に事が運ぶように、利害関係が一致しない相手と駆け引きをすること
  2. 外交その他の交渉の、相手との談判・駆け引き

お互いが納得して話し合いを進めるといった意味合いよりも、 相手を妥協させて折り合いをつけていく意味が強い話し合いのこと」を言います。

そのため簡単で軽い話し合いよりは、内容が複雑な場面で使うことが多く、主に外交的・政治的な、公の場で用いられます。

例文

  • 担当者の役割は顧客と折衝することです。
  • この件の折衝は難しそうです。
  • 今日こそはきちんと折衝できるようにしましょう。
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  • 由来│中国の言葉で「敵の矛先を折ること」が元になった

    「折衝」は、中国の「晏子春秋(あんししゅんじゅう)」と呼ばれる作品から出た言葉で、 敵が衝(つ)いてくる剣を折って攻撃を防ぐことが語源・由来です。

    「折衝」の字を見てもわかるとおり、「折(お)る」と「衝(つ)く」という言葉でできています。

    「折衝」は、戦いの要素を含んでおり、決してかんたんな話し合いではないことがわかるでしょう。

    折衝力│交渉を優位に進めるための能力

    「折衝力」とは、 「お互いの利害関係や意見が一致していない状況から始め、お互いに折り合いがつくまで妥協点を探り、話し合いを解決する能力」です。

    そのため、年齢や経験、本人の能力など非常に高いスキルが必要とされます。

    例文

    • 彼はとても高い折衝力を持っています。
    • 折衝力を高めないといけません。
    • 入社したての彼に高い折衝力を求めてはいけません。
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  • 顧客折衝│顧客と利害が一致しない状況で折り合いをつけること

    「顧客折衝(こきゃくせっしょう)」とは、 「顧客と利害が一致しない状況の中で、問題や課題を解決するために折り合いを付けること」です。

    最初は難色を示していますが、最終的にはお互いの妥協点を見つけ、話し合いに折り合いをつけることが必要になります。

    また顧客はお客のことですので、自分の利益のためだけではなく相手の利益や立場も考えた上で、うまく話し合いを進めていくことが大切です。

    例文

    • うまく話し合いを進める顧客交渉は大切なスキルです。
    • 明日は顧客交渉をしてきます。
    • うまくいっていないので顧客交渉を重ねる必要があります。

    対人折衝│対人関係において有利なほうへ駆け引きすること

    「対人折衝(たいじんせっしょう)」とは、 「様々な人間関係において物事が有利に運ぶように駆け引きをすること」です。

    ビジネスの場では、社内外の全ての人が含まれますし、プライベートでは家族や友人、配偶者など広い範囲の人が対象になります。

    このように様々な人間関係が対象になりますので、私たちが生きていく上で大切なコミュニケーション能力の1つです。

    また「対人折衝力」を磨くことにより、ビジネスの場だけではなくプライベートの場でも、順調に物事を進めていくことができます。

    例文

    • うまく対人折衝できるようにいつも心がけています。
    • 社会人3年目になるのでそろそろ対人折衝力を高めたいです。
    • 対人折衝のスキルを身につける講習を受けました。
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  • 2.「折衝」の使い方と例文

    「折衝」は主に、外交的・政治的な規模の大きい場面で使うことが多い言葉です。

    しかしビジネスシーンにおいても、 問題や課題の内容により「折衝」を必要とする場面があります。

    職種や業種に関係なく、取引先や顧客以外に、場合によっては社内でも「折衝」することがあるでしょう。

    ビジネスシーンにおける「折衝」を使った例文をこれからご紹介します。

    外交的・政治的な規模の大きい場面で使うことが多い

    「折衝」は、外交的・政治的な規模の大きい場面で使うことが多いです。

    国境を越えて折り合いをつけるときなどに使います。

    「折衝」を使った例文

    • これからA国に出向き、折衝してきます。
    • B国と折衝した結果をご報告いたします。
    • 海外の企業と契約内容について、折衝するためにこれから出発します。
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  • 利害が一致しない関係のときに使う

    「折衝」は利害が一致しないときに使います。

    どの場面でも共通して言えることは、 「折り合いをつける必要のない簡単な打ち合わせや商談などでは使えない」ということです。

    あくまで相手と駆け引きを行い、妥協点を見つけていく話し合いの際に使います。

    「折衝」を使った例文

    • A社との折衝で使う資料を確認させてください。
    • 融資を受けるにあたり、銀行と折衝を重ねる必要があります。
    • 折衝を重ねることにより、やっと解決できそうです。

    3.「折衝」の類語とその違い

    折衝の類語

    「折衝」と似た意味を持つ類語は以下の通りです。

    1つずつ見ていきましょう。

    「交渉」との違いは、利害が一致する場合も含む

    「交渉」は「折衝」と違って、利害が一致するケースも含みます。

    「交渉」は、相手と話し合いをして取り決めようとすること、という意味です。

    「折衝」は、妥協点を見つけて折り合いをつけるための話し合いであることに対し、「交渉」はお互いが納得して話し合いを解決します。

    「交渉」の例文

    • 電気屋さんのスタッフと値引き交渉をしました。
    • 夫がお小遣いを上げてもらうために、妻に交渉しています。
    • 交渉した結果、報酬がアップしました。

    「渉外」は、外部と交渉すること

    「渉外(しょうがい)」は、 外部と連絡・交渉することの意味です。

    「渉」は、各方面にわたり見聞する、離れている先方にまで関係する、といった意味があり、「外」は、外国、会社外などの意味があります。

    「渉外」は基本的にあまり使われない言葉であり、「話し合いの場において渉外する」とも使いません。

    しかし金融業界や百貨店業界などの一部の業界では、「渉外担当」や「渉外業務」という用語を営業職の代わりに使います。

    銀行や百貨店などでは、特定の顧客に対して営業活動のことを「渉外」と呼びます。

    一方、「折衝」は、対象となる顧客が限定されていません。

    「渉外」の例文

    • 私は銀行の渉外業務が希望職種です。
    • 我が家にはよく百貨店の渉外担当の方が来ます。
    • 今度の春から渉外担当になります。

    「談判」は、もめごとに決着をつけるために相手方と話し合うこと

    「談判」は事件やもめごとに決着をつけるために相手方と話し合うという意味があります。

    「談判」はもめごとや問題があることが前提となります

    「談判」の例文

    • 騒音問題について向上と談判します。
    • 労働条件の問題について会社と談判しましょう。
    • 長時間話し合いましたが、談判が決裂しました。

    「取引」は、商人と商人・客との間で行われる経済行為

    「取引」は、 「物品を売買する際に金銭の授受を行うこと」という意味があります。

    そのため話し合いの場面では、お互いに利益が出るために話を進めていくことが特徴です。

    ビジネスの場において「取引」は、契約や合意をもとに金品や事柄のやり取りを行う、という意味があります。

    お互いが利益を得るために、条件を出し合い、交渉していく話し合いです。

    「取引」の例文

    • 顧客と取引します。
    • 相手先企業との取引が成立しました。
    • 顧客との取引は気をつかいます。
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  • 4.「折衝」の英語表現

    折衝の英語表現

    英語では「negotiation(ネゴシエーション)」

    「折衝」の英語表現は 「negotiation(ネゴシエーション)」です。

    もともとラテン語で楽しいことを意味する「otium(オシウム)」に、物事を否定する「neg(ネゴ)」を付けて英語になりました。

    また「negotiation」は、「折衝」のほかに「交渉」の意味も含まれています。

    日本語では意味合いが違いましたが、英語では同じ単語で表現することも覚えておきたいポイントです。

    例文

    • engage in negotiations with the public.(外部と折衝する)
    • the company quickly concluded negotiations with the union.(会社は組合との折衝を迅速にまとめた)

    まとめ

    「折衝」は、 利害関係が一致しない相手と駆け引きをすることです。

    お互いの妥協点を見つけて、折り合いをつけていく必要があるため、簡単な話し合いの場では使えません。

    「折衝」と似た言葉に「交渉」という言葉があります。

    「折衝」は、お互いが妥協して納得することに対し、「交渉」はお互いが満足して納得することです。

    意味合いが違いますので区別して使い分けるようにしましょう。

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