「対岸の火事」の意味を再確認!「他山の石」との明確な違いも解説

対岸の火事の意味とは ビジネス用語

「対岸の火事(たいがんのかじ)」は「自分にはまったく関係のないことのたとえ」です

友人や同僚との会話の中で「対岸の火事」ということわざが出てきて、何となくうなずいていた経験はありませんか。

耳にしたときはだいたいの意味は分かっているのだけれど、という気持ちを持っていることかと思います。
この記事を読むことで、「対岸の火事」のことわざの関連知識まで知ることができ、普段の使い道で役に立てることができますよ。

本記事ではことわざ「対岸の火事」の意味詳細や、類語や反対の意味をも、さらには比較する言葉としてよく出る「他山の石」との違いについても解説します。

1.「対岸の火事」の意味とは:周囲の一大事だが自分には何の関係もないこと

「対岸の火事」の意味詳細は以下です。

対岸の火事

読み:たいがんのかじ

意味:自分には何の関係もなく、痛くも痒くもないということ

「対岸」は川を挟んで向こう岸であり、 反対側に火事が起きても自身側には被害が出る心配がないことを表しています。

火事が起きることは大変で一大事なことですよね。ですが、向かい側の離れたところで起きたのだとしたら、自身のところにまで燃え移ることはないだろうと思うこともできほっと安心するはずです。

一方で、どんなに大ごとが川向こうの反対側に起こっていても、自分には影響がなく全く関係がない、といった無関心さやちょっとした冷たさも感じさせます。

2.「対岸の火事」の使い方・例文

実際に「対岸の火事」の使い方や用い方を見てみましょう。

「対岸の火事」は以下の2点の使い方をされることが多いです。

  1. ~の件は対岸の火事とは思えない
  2. ~はあくまでも対岸の火事である

「対岸の火事」単体でことわざを見ると、相手に対しての無関心さや冷たさを感じさせてしまうことから、一般的にその冷たさを感じさせない形で用いることがほとんどです。

つまり 自分自身に関係のあることのように用いることで、戒めとする例が多く見られます。

それぞれ具体的に見ていきましょう。

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  • 2-1.○○の件は対岸の火事とは思えない

    <例文>

    • 同僚が仕事で怒られた件は対岸の火事とは思えない
    • 友人が進路のことで悩んでいるのは対岸の火事と思うことができない

    「対岸の火事」とは「思えない」と否定の言葉と一緒に使うことで、「他人事とは思えない」という本来とは反対の意味として使うことができます。

    どちらの例文も身近な他者に起こったことを自分のことと関連させつつ受け止めています。

    その上で身近な他者と同様のことを起こさないようにするために、 自分自身にできる工夫があるのかどうかを考えるためのきっかけとしています。

    2-2.○○はあくまで対岸の火事である

    こちらは珍しい例となりますが、小説などで使われることがあります。

    「○○はあくまで対岸の火事である」とし、「○○は自分には関係のないことなので『高みの見物ができる』、『距離を置いて見ることができる』」といった意味を含んで使うことができるのです。

    そのため物語や小説の中で話を盛り上げるために、また現実に起こっている事実を冷静に伝えるために用いられることがあります。

    <例文>

    • 他人の不幸というのはあくまで対岸の火事なので、盛り上がれば盛り上がるほど面白い
    • 全く関わりのない戦争というのはあくまで対岸の火事である

    上記のような例文は 小説の中などで用いられることがほとんどであり、実際の会話の中で使われることは少ないといっていいでしょう。

    続いて「対岸の火事」の類語と、「対岸の火事」と混同されやすい「他山の石」について解説します。

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  • 3.「対岸の火事」の類語:「川向こうの火事」「高みの見物」

    ことわざ「対岸の火事」には以下の2つのような類語があります。

    ①川向こうの火事

    ②高みの見物

    それぞれ説明します。

    類語1.川向こうの火事

    川向こうの火事

    読み:かわむこうのかじ

    意味:自分には少しも影響がないことのたとえ

    「川向こう」が「対岸」とほぼ同じ意味と考えられ、「対岸の火事」とほぼ同義語となります。

    こちらは「対岸の火事」から シンプルに言葉を言い換えた形になります。

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  • 類語2.高みの見物

    高みの見物

    読み:たかみのけんぶつ

    意味:周りに起きた出来事を、第三者の立場から興味本位に見ていること

    こちらは「対岸の火事」とは若干違う意味があるものの、類語として用いられています。

    「対岸の火事」では、周りでの出来事を自分とは無関係のこととしてとらえます。
    一方「高みの見物」では、その出来事を自分とは無関係なこととしつつも、面白がって見ているという意味合いが出てきます。

    「高みの見物」は、どちらかというと 周りで起きた出来事を距離を取って上から見下ろしている感覚です。

    実際に文章として使われるときには、印象の良い使われ方をしないことが多いようです。

    3-1.混同されやすい「他山の石(たざんのいし)」との違い

    他山の石

    読み:たざんのいし

    意味:他人の誤った言行も自分の行いの参考となる

    「他山の石」は「対岸の火事」とは対義語に近い印象のことわざです。

    「他山の石」とは他人の山でとれた質の悪い石のことを指していて、それが転じて「他者の誤った行いを自分の行いの参考にする」という意味を表しています。

    これは「他山の石」がもともと「他山の石以て玉を攻むべし(たざんのいしもってたまをおさむべし)」という中国の古典由来の言葉であり、「質の悪い石でも玉を磨くのに役立つ」という意味を持つことからきています。

    「対岸の火事」のもとの意味は「自分には何の関係もないこと」ですが、 使い方によって「他山の石」のように用いることができる、という点で相違があるのです。

    すなわち「他山の石」は、「他人のよくない行いも自分を高めるための行いの参考にする」という意味ですので、「自分には何の関係もないこと」を表す「対岸の火事」の類語とは言えないのです。

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  • 4.「対岸の火事」の反対語:「隣の火事に騒がぬ者なし」

    対岸の火事は、川を挟んで向こう岸という点で自分には被害が及ぶことはないから大丈夫という意味でした。

    隣の火事に騒がぬ者なし

    読み:となりのかじにさわがぬものなし

    意味:利害関係が身に迫ってくると、人はだれでもじっとしてはいられないことのたとえ

    一方で「隣の火事」というと、火が燃え移ってくることがある可能性が高いという点で、 自分にとっても危機が迫っているという意味を持っています。

    <例文>

    • 同僚がミスをした。隣の火事に騒がぬ者なし。一緒に修正点を探っていこう
    • 近辺で災害があった。隣の火事に騒がぬ者なし。私たちも何かあったら対応できるよう準備しておこう

    上記の例文では、身近に起こったことを他人事とせず、以降に対応していけるようにするためにどうしたらよいのかについて考える姿勢を持った表現になっています。

    続いては「対岸の火事」の英語表現と例文を解説します。

    5.「対岸の火事」の英語表現・例文

    英語で「対岸の火事」であることを示すときは、表現の仕方が異なってきます。

    <英語表現>

    • That’s nothing to do with me.(それは私には何の関係もない)
    • That’s somebody’s else problem.(それは私ではなく他人の問題だ)

    上記のような文章が「対岸の火事」の英語表現になります。

    「対岸の火事」をそのまま表現すると「That’s a fire on another shore.(別の海岸の火事)」となりますが、言葉通りの意味となってしまい、ことわざのニュアンスが上手に伝わりません。

    もともと欧米圏は個別的であり個性的であることが特に大切とされている文化ということもあり、その表現方法も変わってきます。

    ですので、先に紹介した英語表現では「私には関係がなくどうすることもできない問題であること」から、「自分自身のやるべきことに集中しよう」、といった意味合いを感じることができます。

    また「対岸の火事」と似たことわざは英語表現にもあり、以下に紹介します。

    <英語表現>

    • The comforter’s head never aches.(慰めを言う人の頭は決して痛くない)
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  • まとめ

    「対岸の火事」は「自分には何の関係もないこと」を意味する言葉でした。

    ことわざ「対岸の火事」は一見して理解しやすい言葉ですが、 「他山の石」を含めたたくさんの用語の広がりがあったかと思います。

    また「対岸の火事」は一般的に「~としない」「~と思わない」といった形で用いることがほとんどです。

    会話では相手に冷たい印象を与えないよう、また自分自身を戒める気持ちも込めて、「~は対岸の火事と思わない」といったように用いるようにしましょう。

    私たちも周りで起こったことを「対岸の火事」とせず、人生の教訓として自身を高めるきっかけとしていけたらいいですね。

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