「穿つ(うがつ)」「穿った」とは?意味や正しい使い方などを解説!

穿つの意味とは ビジネス用語

「穿つ」とは、穴を開ける、突き抜けて進む、物事を掘り下げる、衣類を履くという複数の意味があります。

また、「穿った見方」という使い方は、本質を捉えた見方という意味を指します。

小説やゲームなどで出てくる言葉ですが、日常的にはあまり見聞きしないので、よく意味が分からないのではないでしょうか。

そこでこの記事では「穿つ」の詳しい意味や使い方、対義語や「穿つ」が含まれることわざ、英語表現などをお伝えします。

間違って使ったり解釈したりしないように、これを機に理解を深めていきましょう。

1.「穿つ」の意味とは

1-1.意味は「穴を開ける・通り抜ける・掘り下げる・履く」

穿つ

読み方:うがつ

  1. 穴を開ける。掘る。ほじる。
  2. 突き抜けて進む。通り抜けていく。押し分けて進む。貫く。
  3. 物事を深く掘り下げる。本質を見抜いて的確にとらえる。隠れた真相を見抜く。
  4. 袴や衣類を履く。ズボンやスカートを履く。

「穿つ」には、「穴を開ける・通り抜ける・物事を深く掘り下げる・下半身に身に着ける衣服を履く」という意味があります。

「穿」は「穴」と「牙」という字で成り立っていますが、もともと住居としての穴を牙で開けるという意味から生まれた漢字です。

「穴を開ける」ということから転じて「深く掘り下げる・本質を見抜いて的確に捉える」といった意味も生まれました。

また、袴や衣類を履く、衣服を下半身に身に着けるという意味もあります。

穴を開けることと履くことは関係ないように思えますが、「穴の開いた衣服に下半身(足)を貫通させる」とイメージすると納得できるのではないでしょうか。

ただ「衣類を穿つ」というのは古風な表現で、現代では使われることはほとんどありません。

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  • 1-2.「穿つ」の読み方は「うがつ」

    「穿」は音読みだと「セン」、訓読みだと「うがつ・はく」と読みます。

    例えば、「石を穿つ(うがつ)」「ズボンを穿く(はく)」「穿孔(せんこう)」とそれぞれ読み方が異なります。

    「穿く」と「履く」は同じ「はく」と読みますが、「穿く」は常用外漢字のため、日常的には使われません。

    2.「穿つ」の使い方と例文

    「穿つ」の意味を把握したところで、次に使い方をマスターしていきましょう。

    ここでは、以下の2つの意味で使う場合についてお伝えします。

    1. 穴を開けるという意味で使う場合
    2. 物事を深く掘り下げる意味で使う場合

    正しい使い方が出来るように、一つ一つ見ていきましょう。

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  • 2-1.穴を開けるという意味で使う場合

    「穿つ」は、物理的に穴を開けるという意味で使います。

    例えば、岩に穴を開けたり、山にトンネルを掘ったり、壁に穴を開けたりするなど、何かで物理的に穴を開けることに対して使います。

    以下、例文を紹介します。

    <例文>

    • 山を穿ってトンネルを開通させた。
    • 石を穿ってひもを通す。
    • 石を穿つほどの信念を持っている。

    2‐2.物事を深く掘り下げるという意味で使う場合

    「穿つ」は、「物事を深く掘り下げる」や「本質を捉える」という意味でも使います。

    例えば、表面的に捉えずに物事を深く観察して、本質を見極めようとすることに対して使います。

    以下、例文を紹介します。

    <例文>

    • 穿って物事を見る姿勢が上司に評価された。
    • 彼の意見は穿っていて、誰も反論できなかった。
    • 穿ったことを言う。
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  • 3.「穿った見方」の本来の意味は「本質を捉えた見方」

    「穿った見方」とは、「表面的な情報に惑わされずに、本質を捉えた見方」という意味です。

    ただし現代では、「疑ってかかるような見方をする」という意味で理解している人が多いです。

    実際、文化庁が発表した「国語に関する世論調査(平成23年度)」では、以下のような調査結果が載っていました。

    <「うがった見方をする」の意味についての調査>

    • 物事の本質をとらえた見方をする…26.4%
    • 疑ってかかるような見方をする…48.2%

    なので、誰かが「穿った見方」といった言葉を使った際は、どのような意味で使われているのかを見極めるようにしましょう。

    4.「穿つ」の類語や言い換え表現

    「穿つ」の類語や言い換え表現を、以下4つ紹介します。

    1. 抉る(えぐる)
    2. 穿孔する(せんこうする)
    3. 核心を突く(かくしんをつく)
    4. 正鵠を得る(せいこくをえる)

    それぞれ知ることで表現の幅が広がります。

    なので、これを機に知っておきましょう。

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  • 類語1.抉る

    抉る

    読み方:えぐる

    1. 刃物や鋭いもので刺し、回して掘りぬく。
    2. 心を突き刺すような衝撃を与える。
    3. 追求して暴く。物事の隠れた面を鋭く追及する。

    「抉る」は、「何かを突き刺して掘りぬく・心を突き刺すような衝撃を与える・追及して暴く」という複数の意味を持つ言葉です。

    「穿つ」のように「貫く」という意味はないのですが、「掘りぬく」や「追及する」など、近い意味を持っています。

    以下、「抉る」の例文を紹介します。

    <例文>

    木を抉って樹液を採り出した。

    類語2.穿孔する

    穿孔する

    読み方:せんこうする

    意味:穴を開けること。

    「穿孔する」は、穴を開けるという意味があります。

    「穿孔」は「穿つ」と「孔(あな)」という2つの言葉が合わさった熟語です。

    「穿つ」のように「物事を深く掘り下げる」という意味は含まれていません。

    以下、「穿孔する」の例文を紹介します。

    <例文>

    木を穿孔してひもを中に通す。

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  • 類語3.核心を突く

    核心を突く

    読み方:かくしんをつく

    1. 物事の重要な部分を的確に攻めること。
    2. 議論の根本に言及すること。
    3. 論理の要となる部分を追及すること。

    「核心を突く」は、「物事の重要な部分を的確に攻める・議論の根本に言及する・論理の要となる部分を追及する」という意味です。

    「穿つ」のように「深く掘り下げる」というニュアンスはありませんが、本質を見抜くことや隠れた真相を追及するといったニュアンスが含まれます。

    以下、「核心を突く」の例文を紹介します。

    <例文>

    名探偵が、事件の核心を突いた

    類語4.正鵠を得る

    正鵠を得る

    読み方:せいこくをえる

    1. 物事の要点を的確に捉えていること。
    2. 核心を突いていること。

    「正鵠を得る」は、「物事の要点を的確に捉えていること・核心を突いていること」という意味があります。

    意味としては「穿つ」と似ているのですが、物事を深く掘り下げるというニュアンスはありません。

    以下、「正鵠を得る」の例文を紹介します。

    <例文>

    上司の正鵠を得る意見には、いつも頷かされる。

    5.「穿つ」の対義語と例文

    「穿つ」の対義語と例文について、以下4つ紹介します。

    1. 筋違い
    2. 頓珍漢(とんちんかん)
    3. 表面的な
    4. 的外れ

    どれも「本質を見抜いて的確に捉える」という意味の対義語となります

    表現の幅を広げるためにも、これを機に知っておきましょう。

    対義語1.筋違い

    筋違い

    読み方:すじちがい

    1. 斜めに交差していること。
    2. 物事の道理から外れていること。
    3. 間接などの筋肉を、無理な動ったりひねったりして痛めること。

    「筋違い」には、「斜めに交差している・物事の道理から外れている・関節などの筋肉を痛める」といった意味があります。

    「筋違いな意見」というのは物事の道理から外れている意見という意味で、本質を見抜いて的確に捉えた「穿った意見」とは逆の意味を持ちます。

    以下、「物事の道理から外れている」という意味の「筋違い」の例文を紹介します。

    <例文>

    彼の意見は筋違いで、本質を捉えられていない。

    対義語2.頓珍漢

    頓珍漢

    読み方:とんちんかん

    1. 物事のつじつまが合わないこと。見当違い。
    2. 間の抜けた言動をすること。

    「頓珍漢」には、「物事のつじつまが合わないこと・間の抜けた言動をすること」といった意味があります。

    本質とは外れた意見に対して「頓珍漢な意見」と言ったり、間の抜けた言動をする人に対して「あの人は頓珍漢だ」と言ったりします。

    以下、「頓珍漢」の例文を紹介します。

    <例文>

    頓珍漢な意見だ」と、周りに呆れられてしまった。

    対義語3.表面的な

    表面的な

    読み方:ひょうめんてきな

    1. うわべだけのさま。
    2. 取り繕われているさま。

    「表面的な」は、「うわべだけのさま・取り繕われているさま」を表現する言葉です。

    物事を深く掘り下げておらず、思考が浅はかなことに対して「表面的な考え」と言います。

    以下、「表面的な」の例文を紹介します。

    <例文>

    会議で発言をしたが「それは表面的な意見で、参考にならない」と一蹴されてしまった。

    対義語4.的外れ

    的外れ

    読み方:まとはずれ

    意味:要点を抑えていないこと。見当違いなこと。

    「的外れ」は、「要点を抑えていないこと・見当違いなこと」という意味があります。

    物事の要点を抑えておらず、見当違いなことに対して「的外れな意見」「的外れな考え方」と言ったりします。

    以下、「的外れ」の例文を紹介します。

    <例文>

    あの人の意見はいつも的外れで、周りから相手にされていない。

    6.「穿つ」が含まれることわざ

    「穿つ」が含まれていることわざを、以下3つ紹介します。

    1. 雨垂れ石を穿つ(あまだれいしをうがつ)
    2. 渇して井を穿つ(かっしていをうがつ)
    3. 微に入り細を穿つ(びにいりさいをうがつ)

    表現の幅を広げて、知識を増やしていくために、ぜひ知っておいてください。

    6‐1.雨垂れ石を穿つ

    雨垂れ石を穿つ

    読み方:あまだれいしをうがつ

    意味:努力を絶えず続けていれば、成功できるという意味。

    「雨垂れ石を穿つ」は、努力を絶えず続けていれば、必ず成功できるという意味のことわざです。

    長い間、滴(しずく)が石の同じところに落ち続ければ、その部分に穴が開くということからこのことわざが生まれました。

    また、同じ意味として、以下のことわざや熟語もあります。

    • 点滴岩を穿つ(てんてきいわをうがつ)
    • 小水石を穿つ(しょうすいいしをうがつ)
    • 水滴穿石(すいてきせんせき)

    以下、「雨垂れ石を穿つ」の例文を紹介します。

    <例文>

    雨垂れ石を穿つというように、努力を積み重ねることが何事においても大切だ。

    6‐2.渇して井を穿つ

    渇して井を穿つ

    読み方:かっしていをうがつ

    意味:必要に迫られてから慌てて準備しても間に合わないという意味。

    「渇して井を穿つ」は、必要に迫られてから慌てて準備をしても、間に合わないという意味のことわざです。

    喉が渇いてから井戸を掘っても遅すぎる、ということから生まれました。

    以下、「渇して井を穿つ」の例文を紹介します。

    <例文>

    「彼は今日の会議のプレゼン資料を作っていなかったらしい。慌てて準備しているけど、まさに渇して井を穿つような状況だね」

    6‐3.微に入り細を穿つ

    微に入り細を穿つ

    読み方:びにいりさいをうがつ

    意味:非常に細かいところまで気を配ること。

    「微に入り細を穿つ」は、非常に細かいところまで気を配ることという意味のことわざです。

    「細かいところにまで入って、さらに小さな穴を開ける」ということから、このことわざが生まれました。

    以下、「微に入り細を穿つ」の例文を紹介します。

    <例文>

    彼の微に入り細を穿ったレポートにはいつも感心する。

    7.「穿つ」の英語表現と例文

    「穿つ」は、以下の英語で表現することが出来ます。

    1. drill a hole(穴を開ける)
    2. perforate(穿孔する)
    3. capture the essence of(本質を捉える)

    それでは、一つずつ見ていきましょう。

    英語1.「drill a hole」

    穴を開けるという意味の「穿つ」は、「drill a hole」という英語で表現することが出来ます。

    また「drill」を「make」にしても同じ意味となります。

    以下、例文を紹介します。

    <例文>

    • I drilled a hole in the board.
      (私は板を穿った
    • He made a hole in the wall.
      (彼は壁を穿った

    英語2.「perforate」

    「perforate」という英語でも、穴を開けるという意味の「穿つ」を表現することが出来ます。

    以下、例文を紹介します。

    <例文>

    She perforated a stone and passed the strings through the hole.
    (彼女は石を穿って、その穴にひもを通した)

    英語3.「capture the essence of」

    物事を深く掘り下げるという意味の「穿つ」は、「capture the essence of(~の本質を捉える)」という英語で表現することが出来ます。

    以下、例文を紹介します。

    <例文>

    His opinion captures the essence of things.
    (彼の意見は穿っている=彼の意見は本質を捉えている)

    まとめ

    「穿つ」には、「穴を開ける」「突き抜けて進む」「本質を捉える」「衣服を履く」といった複数の意味があります。

    「穿った見方をする」とは「本質を捉えた見方をする」が正しい意味ですが、現代では「疑ってかかる見方をする」という意味で覚えている人が多数派です。

    なので、誰かが「穿った」という言葉を使っていたら、どのような意味で使われているのかを見極めるようにしましょう。

    また、あなた自身が「穿つ」を使う際は、間違って使わないように注意してみて下さい。

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