「忸怩」の意味や読み方とは?「忸怩たる思い」の使い方も解説!

忸怩の意味とは ビジネス用語

「忸怩」は、 「自らの言動を深く恥じること」を意味する言葉です。

「忸怩たる思い」という表現でよく使われますが、「悔しい」「憤り」という意味で用いるのは誤用表現ですので、注意が必要な言葉になります。

そこで今回は、「忸怩」の正しい意味と使い方を説明し、「忸怩たる思い」を使用した例文も紹介していきます。

「忸怩たる思い」を使いこなせれば、反省や謝罪を行うシーンなどで、相手方によりよく気持ちを伝えることができるので、ぜひ参考にしてください。

「忸怩(しくじ)」
一覧表

忙しい人のために、内容が一目でわかる一覧表を用意しました。

▼各項目をクリックすると詳しい解説を読むことができます。

意味 自らの言動を深く恥じること。
使い方 忸怩たる思い など
間違った使い方 「忸怩」という表現には 「悔しい」「憤り」は含まれないので注意
類語 「自責の念(じせきのねん)」
「慚愧に堪えない(ざんぎにたえない)」
「羞恥心(しゅうちしん)」
英語表現 「ashamed」
「embarrassed」など

1.「忸怩」の意味・読み方・語源とは

1-1.意味は「自らの言動を深く恥じること」

忸怩

読み:じくじ

自らの言動を深く恥じること。

忸怩は、「他人に褒められて気恥ずかしい」などの肯定的な文脈ではなく、 「自らの行動を恥じる」などの否定的な文脈で使用される言葉です。

そのため、フォーマルな場面で使用されることが多いですが、日常会話で使用されることはありません。

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  • 1-2.忸・怩も恥じるという意味がある

    「忸」と「怩」には、それぞれ以下の由来があります。

    1. 「忸(じく)」は、「恥じる」「慣れる」の意味。
    2. 「怩(じ)」は、「恥じる」の意味。

    「忸」のツクリである「丑」は、元々「ちゅう」と読み、「植物の芽が伸びきっていない様子」を意味することから「恥じる」という意味合いを持ちます。

    一方、「怩」のツクリである「尼(あま)」は、「女性をののしる」意味を指すことから「恥じる」という意味を持つことが知られています。

    したがって、「忸」と「怩」は、どちらも「恥じる」という意味を持ちますので、「忸怩」は 「とても恥ずかしい様子」を意味することになります。

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    2.「忸怩」の使い方とシーン別の例文

    「忸怩」の意味について確認したので、次は具体的な使い方と例文を紹介していきます。

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  • 2-1.自分に対して反省の意を示すために使う

    「忸怩」の主な使い方は、「忸怩たる思い」という表現が最も多いです。

    「忸怩」は、「自らの言動を深く恥じること」を意味するので、他人を対象にとることはできません。

    使用シーンとしては、大きな失敗や過ちを犯してしまった際に、反省の意を示すために使用することができます。

    2-2.3つのシーンで使える例文

    「忸怩」の例文を、以下の3つの表現に分けて説明していきます。

    1. ビジネスで使用する場合
    2. 目上の方に使用する場合
    3. 政治家が使用する場合

    それぞれの例文を紹介し、使い方を解説していきます。

    「ビジネス」で使用する場合

    「忸怩」は、ビジネスシーンにおける 「失敗・不祥事・未達成」などを起こした際に、反省の意として使用することができます。

    「忸怩」は、「恥じる」の丁寧な言い方ですので、フォーマルな場所でよりよく使用することができるのです。

    <例文>

    • プロジェクトを完遂することができず、忸怩たる思いであります。
    • このような不始末を起こしてしまい、忸怩たる思いにかられております。

    「目上の方」に使用する場合

    「忸怩」は、目上の方に 「怒り・憤り・失礼」などを与えてしまった際に、謝罪の意として使用することができます。

    「忸怩」は、「恥じる」の丁寧な言い方ですので、目上の方に対して敬意をもって接する言葉になるのです。

    <例文>

    • この度は先生方にご迷惑をおかけし、忸怩たる思いでいっぱいです。
    • 度重なる失敗や誤りを指摘され、忸怩たる思いでございます。

    「政治家」が使用する場合

    「忸怩」は、政治家の 「不正・不整備」が明らかになった際、謝罪会見のスピーチなどで使用されることがあります。

    本来「忸怩」は、「恥じ入る気持ち」を表す言葉ですが、政治家は「悔しい」「憤る」という文脈で使用することがあるため、間違った使い方を覚えないようにしましょう。

    <例文>

    (間違った例)

    同じ政治家として、今回の不正については、忸怩たる思い糾弾していきます。

    (正しい例)

    同じ政治家として、今回の不正については、忸怩たる思いをもって対処に当たります。

    続いては、「忸怩」の誤用表現について解説していきます。

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  • 3.「忸怩」の誤用表現

    具体的な使い方・例文を確認したので、ここからは「忸怩」の誤用表現について紹介します。

    「忸怩」の誤用表現は、以下の2つです。

    1. 「悔しい」「憤り」と混同するケース
    2. 「うじうじする」「しくじる」と混同するケース

    「忸怩」という表現には 「悔しい」「憤り」は含まれず、「恥じる」という心情のみを意味します。

    「不正・不祥事」が起きた際に「忸怩たる思いである」と、怒りながら発言する人がいますが、「悔しい」「憤り」の意味はありませんので、間違った使い方です。

    また、「うじうじする」「しくじる」などは、「忸怩(じくじ)」と語感が似ているため、混同している人が多い表現です。

    「うじうじする」は「未練がある様子」、「しくじる」は「失敗する」を意味し、「恥じる」という意味はありませんので、間違いになります。

    「忸怩」は日常会話で使用することはなく、文脈と語感から曖昧に使っている人が多いので、「恥じる」という意味を忘れないようにしましょう。

    続いて類語について解説します。

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    4.「忸怩」の類語

    「忸怩」の注意点を確認したので、次からは類語を解説していきます。

    「忸怩」の類語は、以下の3つです。

    1. 「自責の念(じせきのねん)」
    2. 「慚愧に堪えない(ざんぎにたえない)」
    3. 「羞恥心(しゅうちしん)」

    それぞれの類語について、例文と一緒に意味を解説していきます。

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  • 4-1.「自責の念(じせきのねん)」

    「自責」は、 「過ち・失敗を自分自身で責めること」を意味する言葉です。

    「自責」は、自責の念に駆(か)られる」と使用されることが多く、「忸怩」と同様に謝罪シーンで使われる表現になります。

    <例文>

    部下が取引先に失礼な態度をとったため、上司が自責の念に駆られ、代わりに謝罪した。

    4-2.「慚愧に堪えない(ざんぎにたえない)」

    「慚愧に堪えない」は、 「自分の行いについて、残念に思うこと」「恥ずかしく思うこと」を意味する言葉です。

    慚愧」は仏教用語であり、「慚」は「自らの心に罪を恥じること」、「愧」は「罪を恥じて告白すること」を意味し、「恥じる」を繰り返した固い表現ですので、「忸怩」に近い意味として使えます。

    <例文>

    労働問題が発覚した企業の社長は、慙愧に堪えないとメディアの前で発言した。

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  • 4-3.「羞恥心(しゅうちしん)」

    「羞恥心」は、 「恥ずかしいと感じる気持ちのこと」を意味する言葉です。

    「忸怩」は、自分自身に対する「恥の気持ち」を表現することが多いですが、「羞恥心」は相手に対して使用することができるため、「不満・苦情・批判」を遠まわしに表現することができます。

    <例文>

    彼は人前で堂々と裸になるのだが、羞恥心はないのだろうか。

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    5.「忸怩」の英語表現

    最後に、「忸怩」の英語表現を紹介していきます。

    「忸怩」の英単語は、以下の2つがあります。

    1. 「ashamed」
    2. 「embarrassed」

    それぞれについて、例文と合わせて解説していきます。

    5-1.「ashamed」

    「ashamed」は、 直訳で「恥ずかしい」を意味する英単語です。

    「be ashamed of~」という熟語を使うことで、「恥を感じる物事」を具体化し、文章を構成することができます。

    <例文>

    I‘m  ashamed of the same mistakes.

    (同じミスをして恥ずかしいです。)

    5-2.「embarrassed」

    「embarrassed」は、 直訳で 恥ずかしい」「当惑する」を意味する英単語です。

    「embarrassed」は日常会話でよく使用される英語表現であるのに対し、「ashamed」はフォーマルな場所で使用される言葉ですので、使い分けてみてください。

    <例文>

    I was really embarrassed at that time.

    (私はその時、とても恥ずかしかった。)

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    まとめ

    「忸怩」は、 「自らの言動を深く恥じること」を意味する言葉です。

    「悔しい」「憤り」などの意味合いはありませんので、間違わないようにしましょう。

    謝罪を申し入れたい場合には、「忸怩」を用いて導入文を作ると、よりよく相手に意図を伝えることができますので、ぜひご活用ください。

     

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