「俗世」の意味は?「俗世間」「世俗」との違いや対義語も解説

俗世の意味とは ビジネス用語

「俗世」は「ぞくせ」、または「ぞくせい」と読み、意味は「この世の中」「普通の人間が生活する世の中」 です。

小説や日常会話でたまに耳にする言葉ですが、正しい言葉の意味まではよく知らない人も多いのではないでしょうか?

そこで、この記事では「俗世」の意味と使い方を例文で分かりやすく解説します。

ニュアンスが微妙に異なる「世俗」との使い分けや類語、対義語や英語表現も覚えて理解を深めましょう!

1.「俗世」の意味・読み方

俗世

読み方:ぞくせ ぞくせい

  1. 世間・世の中・身近で日常的な世界。
  2. 世の中の風習・習慣。世の習わし。「俗世に染まる」

「俗世」がプラスなニュアンスで用いられることは多くありません。

それは、「俗世」の「俗」という字が「世間に染まっており、下品なさま」を表しているからです。

また、似たような用法として「俗世界」「俗世間」といった言葉もありますが、意味に違いはありません。

「俗」の意味

「俗世」の「俗」について理解していきましょう。

ここで説明する「俗」の意味は、後ほど説明する「世俗」や、対義語である「超俗」「脱俗」の「俗」と同じ意味に当たりますので、詳しく見ていきましょう。

[名詞形]
  1. 一般の世間。また、一般人。聖人・聖域に対する一般的な人間や社会。
  2. 特に、仏門に対する一般人。出家していない人。
  3. 世間の習わし。時代の風俗。
[形容動詞]
  1. ありふれているさま。「俗なところが逆に受ける」
  2. いやしいさま。下品なさま。「俗な人間」⇔雅

意味を見ればわかるように、「俗世」とほぼ同じ意味です。

しかし、意味は同じでも「俗世」や「世俗」を「俗」と言い換えることは出来ないので、注意しましょう。

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  • 2.「俗世」の使い方を例文で解説

    俗世の使い方

    ここでは、「俗世」の意味の解説をしていきます。

    「俗世」の意味は「ありふれた世間一般」で共通です。

    しかし、「俗世」の使い方は2つあります。

    1. 単に「一般的な人々が住む世間」を指すもの
    2. 世間に染まっていて、下品であるさま

    それぞれの意味の使い分けと、派生語の使い方を、例文でわかりやすく解説します。

    2-1.「一般的な人々が住む世間」指す「俗世」の例文

     「一般的な人々が住む世間」と言う意味で「俗世」を用いた場合、例文は以下のようになります。

    • 外の俗世には実に多様な人間が住んでいる。
    • 俗世の人付き合いを煩わしく思う。
    • まだ俗世に出ていない子供を宿している。
    • 俗世を捨て、宗教の道へ進む。
    • 俗世の労働から解放され、芸術に溺れる貴族。

    このように、「世俗」は 「世間」「社会」それ自体を指す言葉 でもあります。

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  • 2-2.「世間に染まっていて、下品なさま」を指す「俗世」の例文

    次に、「世間に染まっていて、下品なさま」を指す「俗世」の使い方を例文で見ていきましょう。

    • その俗世に潜り込んで、俗人になってしまった。
    • 俗世にまみれていない、清らかな少女。
    • 俗世の不浄から離れた場所の、ゆったりした空気が心地よい。
    • 俗世から離れて、静かに暮らしたいものだ。

    確かに、このように「俗世」のみで用いることもあります。

    しかし、「世の中の慣習やしきたり」をマイナスなニュアンスで指す場合には、「俗世にまみれる」と言った派生語 で用いることも多いです。

    「俗世的」の例文

    今度は、「俗世的」の使い方を例文で見ていきましょう。

    • 俗世的出世とは絶縁する。
    • 彼女は俗世的 な財宝をかなぐり捨てて、彼のもとに向かう。
    • 俗世的な雑誌や本は排除され、スポーツ雑誌と聖書だけが置いてある。

    このように、「俗世的」も「世間に染まること」を悪く言う場合に使います。

    2-3.「俗世界」「俗世間」の使い方

    「俗世間」「俗世界」は、「俗世」と同じように用いることができます。

    あえて挙げるなら、「世間」と「世界」で少し意味合いが違うことでしょう。

    • 世間:自分と直接関係のある範囲。

    • 世界:自分と直接関係のない範囲まで含めた広い範囲。

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  • 3.「俗世」の類語と使い分け

    俗世の類語

    3-1.「世俗」との違いとは?

    「俗世」の似たような言葉に、「世俗」があります。

    これらの2つの言葉には、どのような違いがあるのでしょうか?ここではそれを明らかにします。

    「俗世」と「世俗」の違いを説明する前に、「世俗」の意味から明らかにしておきましょう。

    世俗

    読み:せ-ぞく

    1. 世間の風俗・習慣。世の中の習わし。
    2. 世の中・俗世間。また、そこで生活する人々。

    では、「世俗」と「俗世」との違いは一体何でしょうか?それは以下の通りです。

    世俗
    意味: 「世間一般」それ自体を表す意味合いが強い
    俗世
    意味:「世間一般」の「慣習」を指す意味合いが強い

    これが、「俗世」と「世俗」の違いです。では、「世俗」の使い方を例文で見ていきましょう。

    • 世俗 のことに夢中になる人々に、彼は警告していた。
    • 幸か不幸かと言った世俗的な概念こそ、文学をやる人間の敵である。
    • 彼の発表は世俗的で、パッとしない。
    • この町には昔からの世俗があり、代々守られてきた。
    • あのような悪い世俗に染まることだけはしたくない。

    例文でも出てきた「世俗的」をはじめとして、「世間一般の物事」を指して「世俗主義」「世俗文学」と言った表現もします。

    「世間一般のしきたり」という意味で用いるのも、「世俗」独特の表現です。

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  • 3-2.その他の「俗世」の類語

    「俗世」には「浮世」「娑婆」など、さまざまな類語が存在します。

    こうした言い換え表現も覚えておくと、表現の幅が広がって便利ですね。

    「浮世」(うき-よ)

    「俗世」の類語として代表的なものに、「浮世(うき-よ/ふ-せい)」 があります。

    早速、意味を見ていきましょう。

    浮世

    読み: うき-よ 、 ふ-せい

    1. 辛く、はかない世の中。変わりやすい世間。(仏)いとうべき現世。
    2. (死後の世に対して)この世の中。 現世。 ≒俗世
    3. (名詞の上について)現代風の、好色なさま。「浮世草子」「浮世絵」
    4. 男女の恋情。情事、色事。また、京楽。
    5. 遊里(近代初期における売春街を指す)。また、遊里で遊ぶこと。
    6. 辛いことの多い男女の仲。

    浮世絵」等でもおなじみの単語です。「俗世」とはどのような違いがあるのでしょうか。

    俗世
    意味:「世間そのもの」を指す。
    浮世
    意味:「世間そのもの」に「はかない」、または「享楽的」「好色」と言ったニュアンスがつく

    「浮世」はもともとは平安時代からある言葉で、「憂き世」、要するに「辛いことが多い世の中」を意味しています。

    平安から時代が進むにつれ、仏教的思想の台頭で「はかない世の中」と言う意味が加わりました。

    浮世絵」のように、「享楽的な」「好色な」という意味が加ったのは江戸時代の話です。

    早速、例文で使い方を見てみましょう。

    • 浮世の楽しみに身を投じる。
    • 何かが廃れるのもまた、浮世の常だ。
    • まさに浮世離れした雰囲気の場所だった。
    • 彼の浮世話は聞いたことがない。

    使い方自体は、「俗世」とほぼ同じようなものです。

    ただし、「世間」に「享楽的な」、または「はかない」と言った意味もあるので注意しましょう。

    「娑婆(しゃ-ば)」

    刑務所から出所した人間が使う「娑婆の空気」といった言い方でおなじみの「娑婆」も、「俗世」の類語として挙げられます。

    早速、意味を見ていきましょう。

    娑婆

    読み:しゃ-ばさ-ば

    1. 煩悩や苦しみが多いこの世界。(仏教用語)釈迦が人々を救い導く、この世界。
    2. (軍隊・刑務所内や遊郭など)自由が拘束されている世界に対して、外の束縛のない世界

    「娑婆」の読みは、元はサンスクリット語の「サハー」という言葉から派生したものです。

    では、「俗世」とはどう違うのでしょうか?それは以下の通りです。

    俗世
    意味:(主に悪い意味での)一般的な世間。
    娑婆
    意味:(刑務所・軍隊・裏社会などの)拘束から離れた、自由な世間。

    仏教用語において、「耐え忍ぶ場所」としての「この世の中」 の意味もあります。

    また、「現世に執着すること」を指して「娑婆気(しゃば-け/しゃば-き)」、「ただ生きているだけで役に立たないこと」を指して「娑婆をふさぐ」といった表現もします。

    • 隔離された入院生活を終え、娑婆の空気を存分に吸う。
    • 娑婆ではできない、様々な経験をしてきた。
    • 海外旅行が楽しくて、娑婆に戻るのが憂鬱だ。
    • あの男はまだ娑婆気が抜けない。
    • 彼には娑婆をふさぐ権利はない。

    4.「俗世」の対義語

    俗世の対義語

    ここでは「俗世」の対義語として、「世間を離れる」「世間を超える」といった意味を指す3つの言葉を紹介します。

    「離俗(り-ぞく)」

    読み:り-ぞく

    「離俗」に特別な意味はありません。単に「俗世から離れること」を指すだけの言葉です。

    日常会話やビジネスシーンで目にすることも少なく、 難しめの文学作品に使われるぐらいです。

    • 第一に、離俗の精神である。
    • 離俗には俗から離れるという方向はあっても、俗に還るという契機はない。

    以上のとおり、名詞形で使うことが多いです。

    「超俗(ちょう-ぞく)」

    読み:ちょう-ぞく

    • 世間一般の事柄にとらわれないこと。俗事・俗界を超越している事。 「超俗の境地」

    「超俗」の意味は「人の世を超える」こと、要するに字の通り「俗世」を「超える」こと です。

    ただし、「超俗」が使われるシーンは少なく、日常会話はもちろん、ビジネスシーンでもほぼ見かけません。

    • 旅と孤独を愛し、超俗の人として生涯を過ごした。
    • 彼のような超俗的な人にも憧れたが、やっぱり無理だと諦めた。
    • 詩は、小説にはない芸術的な超俗性を持つ。

    「超俗的」のほか、「超俗性」といった使い方もします。

    「脱俗(だつ-ぞく)」

    「俗世」の対義語として、「脱俗(だつ-ぞく)」 もあります。

    意味は以下の通りです。

    読み:だつ-ぞく

    世間から離れて、つまらない物事にまどわされないこと。

    利益や名声など、世間に執着しないで、あっさりしていること。=超俗

    「脱俗」は、「世間から離れる」ニュアンス以外にも「世間に執着しない」 というニュアンスを含むみます。

    だたし、これも会話でもビジネスでも耳にしない言葉です。

    例文で使い方を見てみましょう。

    • 仙境 のように、脱俗していて奥が深い。
    • 脱俗した生き方。
    • 彼は、脱俗した人特有の柔和なほほえみを見せた。

    「離俗」とは打って変わって、名詞形で用いることは少ない です。

    また、「世俗の利益や名声を超越して、普通の人よりも優れている」さまを指して「脱俗超凡(だつぞく-ちょうぼん)」という四字熟語もあります。

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  • 5.「俗世」の英語表現

    俗世の英語表現

    「俗世」の英語表現を見ていきましょう。

    「俗世」の英語表現を例文で表現

    「俗世」を英語で表現するには、以下のような表現を用います。

    1. secular

      意味:現世の、非宗教的な

    2. mundane

      意味:ありふれた、平凡な

    ただし、それだけで使えるわけではありません。

    世界(the world)」「社会(society)」など、「普通の人間が住む場所」を指す単語の先頭につけることで表現します。

    • a person of secular society

      俗世間の人

    • impurities of the mundane world

      俗世間のよごれ

    • in Buddhism, to retain one’s desires for the secular world

      俗世の欲望に)いつまでもとらわれる

    • to renounce the secular world and become a Buddhist priest

      俗世を捨てて仏門に入る

    まとめ

    「俗世」は「ぞくせ・ぞくせい」と読み、「普通の人間が暮らすこの世の中」を意味する言葉でしたね。

    また、「世間や社会に染まること」を悪い意味で指す言葉にもなります。

    言い換え表現「浮世」「娑婆」や、「俗世界」「俗世間」も同様の意味で使えることも覚えておきましょう。

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