最終更新日:2020/06/16
存外(ぞんがい)の意味は、「思っていたのと程度や様子が違うこと」です。
日常ではあまり使用しませんが、たまにビジネスで使っている方を聞いたことがあるかもしれません。
そんなときに「?」とならないように、正確な意味や使い方、細かなニュアンスを理解していきましょう。
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1.「存外」の意味:思っていたのと程度や様子が違うこと
存外
読み:ぞんがい
思っていたのと程度や様子が違うこと。また、そのさま
「存外」は、 物事の程度などが予想と異なることです。
自分の予想を少し超えた程度のことに対して、使います。
また、昔は「非常識な言動をすること」という意味もありました。詳しく説明しますね。
1-1.昔は「非常識なふるまいをすること」という意味もあった
昔は 「非常識なふるまいをすること」という意味を持つ単語でした。
例えば、このように用いました。
<例文>
初対面だというのに、家族の内情をしつこく聞いてくる。なんと存外な人なのだろう。
非常識、無礼、ぶしつけという意味で用いられれましたが、現代では、このように用いることはありません。
2.「存外」の使い方と例文:予想していなかったことに使う
「存外」は、自分が予想していた想像を、超えた事柄に対して使います。
ここでは、ビジネスで使用する例文を3つご紹介します。順にみていきましょう。
例文1.「存外な謝礼」
例えば、ボランティアのつもりで、ある会社の講演を行った方が、謝礼をいただいた場面です。
ビジネスでも、以下のように使います。
<例文>
このたびは、存外な謝礼を誠にありがとうございました(お礼の意味を込めて)
予想していなかったことが起きた時に、このように使います。
例文2.「存外な成績」
続いて、営業課長が営業リーダーを集めての定期ミーティングで、成績報告をする場面です。
<例文>
先月の営業成績は、存外な成績でしたので、部長も皆さんを讃えていました
目標数よりも成績が良かったという、 予想以上の成績を上げた意味を込めて、使っています。
例文3.「存外、◯◯である」
今までの例文は、良い意味で「存外」を使っています。
しかし、悪い意味で「存外」を使うこともあります。
<例文>
今日の先方との打ち合わせを通して、自分は存外、気を配れない人間だと気付いた
自分自身が予想していたよりも、足りていないという意味を込めて、使っています。
3.「存外」の類義語と例文を5つ紹介
「存外」には「案外」「意外」など、類義語がいくつかあります。
ここでは、普段使う類語の知識として、知っておいた方が良い5つの言葉を厳選して紹介していきます。
また、それぞれの類義語と「存外」との違いもお伝えします。
- 案外(あんがい)
- 意外(いがい)
- 予想外(よそうがい)
- 思いの外(おもいのほか)
- 望外(ぼうがい)
順番が後になればなるほど、自身の予想と反している度合いが大きくなります。
では、順番に解説していきます。
類語1.「案外(あんがい)」
案外
読み:あんがい
予想していたことと違うさま。
「案外」とは、予想が外れること。思いがけないことを意味します。
「自分が考えていたことと違った」という意味で案外という言葉は使いますね。
<例文>
難しそうな仕事だと思ったが、案外スムーズに進んだ
「案外」と「存外」との違いは、ほとんどなし
「案外」も「存外」も大きく予想と外れたという意味ではありません。
自分が想像していたことよりも、少し違った、という程度のニュアンスです。
そのため、「案外」と「存外」のニュアンスは、ほぼ等しいです。
類語2.「意外(いがい)」
意外
読み:いがい
考えていたことと実際とが、非常に違うこと。
「意外」とは、考えていた状態と非常に違っていることです。
考えていた状態とは大きく異なっていた時や、予想もしていなかった時に使います。
<例文>
真面目な彼が、無断で仕事を欠勤するとは、意外だった
「意外」は「存外」よりも、更に想定外
予想もしていなかったことが実際に起きた時に、「意外」を使います。
そのため、 予想と外れたという意味の「存外」よりも、強いニュアンスを持ちます。
類語3.「予想外(よそうがい)」
予想外
読み:よそうがい
予想もしなかったこと。また、そのような展開になるさま
「予想外」とは、予想と違った成り行きとなることを言います。
つまり、自分が予想した範囲の外を、越えてきたときに使います。
<例文>
万年営業成績が最下位だったAさんが、年間MVPを取るなんて、予想外だ
「予想外」は「意外」と同じくらいの度合いで想定外
「予想外」も「意外」と同じくらい、予想をしていなかったことが起きた時に使います。
そのため、「存外」よりも更に想定外だというニュアンスです。
類語4.「思いの外(おもいのほか)」
思いの外
読み:おもいのほか
考えていたことと違っているさま
「思いの外」とは、予想と違うさまを意味します。
自分が思っていたことと違ったことがあった時に、使いますね。
<例文>
注文をしていた新入社員の名詞が、思いの外早く到着した
「思いの外」も「意外」と同じくらいの度合いで想定外
「思いの外」も自身が思っていたことの、予想が大きく外れることをいいます。
そのため、「存外」よりも更に想定外のニュアンスです。
「意外」と同じくらいの度合いですね。
類語5.「望外(ぼうがい)」
望外
読み:ぼうがい
望んでいた以上によい結果であること
「望外」とは、望んでいた以上にいいことを意味します。
自身が予想していたよりも、遥かに大きな結果を得た時に使います。
また、「望外」は良い結果に使います。悪い結果には使いません。
<例文>
予想販売数の5倍もの方に、商品を購入していただいたことは、望外の喜びです
「望外」は最も想定に反している意味
「望外」は「存外」や「意外」と比べても、更に想定外であるニュアンスを持っています。
この5つの類義語の中でも、最も予想に反している意味を示します。
5.「存外」の対語と例文:「想定内」「結局」「案の定」
「存外」の対義語には、どのようなものがあるでしょうか?
「存外」の対義語は、以下の3つです。
- 想定内(そうていない)
- 織り込み済み(おりこみずみ)
- 案の定(あんのじょう)
予想や想像していた範囲の通りという意味で対となっています。
では、順番に解説していきます。
対義語1.「想定内(そうていない)」
想定内
読み:そうていない
事前に予想した範囲の内に収まっていること
「想定内」とは、あらかじめ想定されていた状況や出来事のことをいいます。
想像していて範囲外のことを意味する「存外」とは逆の意味になります。
<例文>
この程度の相場の変動は、想定内だ
対義語2.「織り込み済み(おりこみずみ)」
「織り込み済み」とは、計画や予算などに、ある事柄や条件などをすでに取り入れてあることを言います。
想定をしていない状況である「存外」とは逆の意味になりますね。
<例文>
その件は、事業計画に織り込み済みです
対義語3.「案の定(あんのじょう)」
案の定
読み:あんのじょう
予想していたとおりに事が運ぶさま
「案の定」とは、思ったとおりのさまをいいます。
基本的には、好ましくない物事について使います。
予想していることと外れる「存外」とは逆の意味ですね。
<例文>
準備も甘いプレゼンだったから案の定、競合にコンペで負けてしまった
6.「存外」の英語表現
「存外」の英語表現を見てみましょう。
英語表現では 「存外」は◯◯よりも、◯◯だという比較を通して使います。
比較の表現は「〜er than」や「more 〜 than」を使います。
例を見ていきましょう。
<例文>
- I find it easier than I expected.
(予想していたよりも存外簡単だった) - The situation is more complicated than it seems.
(この状況は、見た目よりも存外複雑だ)
まとめ
「存外」とは「思っていたのと程度や様子が違うこと」です。
「案外」「意外」「思いの外」といった言葉と同じような意味を持ちますが、異なるニュアンスもありました。
そうした点も理解しながら、表現の幅を広げていきましょう。