最終更新日:2021/02/11
「中小企業に勤めてるけど、大手に転職したい」「エンジニアになるなら、大手で働きたい!」
大手は収入や福利厚生などが充実している傾向があり、中小企業よりも将来安定と考えている方も多いと思います。
しかし、大手企業で働くことにはデメリットもあります。
この記事では、実際に中小から大手IT企業に転職した筆者が、大手で働くメリットデメリットを解説します。
中小企業との違いを理解して、理想の働き方を手に入れてください。
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(引用:ワークポート)
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1.中小企業との仕事内容の違い
著者は新卒で従業員数60名程の中小企業にエンジニアとして入社しましたが、1年後に従業員数1,000名以上の一部上場企業の大手に転職しました。
大手でも同じ職種のエンジニアでしたが、実際に働いて感じたのは仕事内容の違いでした。
同じ職種のエンジニアでも、会社が違えばもちろん文化も違いますが、以下に挙げたものは大手企業だからこそ感じられた仕事の違いについての視点になります。
<大企業の定義ってあるの?>
明確な定義はありませんが、中小企業基本法によると「資本金3億円以下、従業員数300人以下、製造・建設・運輸その他の業種に当てはまる事業」は中小企業です。
したがって、この数値以上に当てはまれば大企業だと判断できそうです。
指標として、企業のIR情報などから従業員数・資本金をチェックすると良いでしょう。
違い1.関わるシステムの規模
大手企業は金融や証券、国や行政のシステムに関わるものなど、「絶対に障害で止められない」ような大規模な案件が多いです。
信用が高い大手だからこそ、この規模のシステムに立ち会えるのだと思います。
誰もが知っている会社のシステムに関われる点は、やりがいを感じられる一方、たくさんの人が関わるので、自分が作ったシステムという感覚はあまりないかもしれません。
違い2.担当する作業工程
エンジニアであれば、ひたすらプログラムを書き続ける仕事をイメージする方も多いと思います。
しかし、キャリアアップしていくとお客さんとシステムの要件について調整をしたり、システムの設計も担当するようになります。
通常は、新人の頃にひたすらプログラムを組んだり、システムの構築作業などを経験しますが、大手では、早い人は1年目からお客さんとの要件定義やシステムの設計に関わるのです。
実際にプログラミングをしたり、手を動かすような作業は他の人にお願いする事が多いです。
大規模なシステムを作るにはたくさんの人手がかかるため、作業担当者も細かく分けられます。
そのため、プログラミングのような作業は全て他の会社に外注して、自分たちはお客さんに近いところで仕事をする機会が多いのです。
違い3.重要なスキル
大手企業で特に感じたのは、必要とされるスキルの違いでした。
お客さんとの仕様調整や、手を動かす作業を他の人にお願いする「タスク管理」や「マネジメント業務」を担当する事が多く、コミュニケーション力が欠かせません。
もちろん、エンジニアとしてのプログラミングスキルなども重要です。
しかし、技術を極めるスペシャリストよりも管理やマネジメントを極めてくれる人を求める傾向が強いと思います。
部署や上司の人にもよりますが、エンジニアとしての「個」のスキルよりも、会社の看板を背負ってプロジェクトを成功に導く事で評価されます。
2.大手企業のエンジニアで働くメリットとデメリット
ここでは、大手企業でエンジニアとして働くメリットとデメリットについてそれぞれ解説していきます。
メリット
まずはメリットから解説してきます。
メリット1.給与が高い
給与に関しては、会社によって一概に比較出来ない部分もありますが、給与水準は安定して高いと言えます。
「800万~1,000万円」の年収ゾーンの多くを占めるのが超大手企業ですが、中小企業や派遣・受託になると「300万~600万円帯」まで下がります。
もちろん会社や年齢によって異なりますが、それでも平均してみると大手企業の給与は中小企業に比べて高いのです。
私自身は、大手企業は新卒の月収や年収の額面だけを見るとどこも横並びに見えたので、給与が高い事に最初はあまりピンときませんでした。
しかし、ボーナスや残業代もしっかり支給されるので、忙しい時や業績が良い年は、提示されていた額面以上にもらっている事もありました。
②メリット2.福利厚生が整っている
やはり大手なので福利厚生の面はしっかりしています。私の周りでも、特に女性の人は産休後に現場に復帰する人も多く、時間の融通も利かせてもらっていました。
最近は国を上げて残業を規制する動きがあるため、会社の方でも過剰な残業を抑止したり、産業医の診断も積極的に活用するように言われます。
社会的信用も高いので、カードやローンの審査も通りやすく、30代前半でマイホームを購入する人も結構います。
③メリット3.研修・社員教育が充実している
大手企業ともなれば、新卒社員も毎年100人単位で採用します。
そのため、新人研修では外部の研修機関で実施されることも多く、カリキュラムがしっかりしています。
私のところでも、マナー研修から始まり、プログラミング学習、現場配属後も上司が着いてOJT教育が行われていました。
中小企業やベンチャーだと、ここまでの余裕がありません。
いきなり現場配属で戦力にならないので放置されたり、逆に経験も無いのに過剰な要求をされる人もいます。
デメリット
ここまでは、大手企業のエンジニアとして働いていて良かったと感じた事ですが、逆に大手だからこそ感じた不満点についても触れていきます。
デメリット1.お客さんと下請けの板挟みになりやすい
大きなプロジェクトでは、システムの開発をするのに自社の人間だけでは足りないため、別の会社にも作業を依頼します。
これを「下請け」と言って、自分たちはお客さんに近いところで作業をして、決められた手順通りに開発をするものは「下請け」の会社にお願いすることになります。
お客さんからの要求に応えつつ、下請けの会社に作業を依頼することになるため、調整するのがとても大変なのです。
無謀なスケジュールの中で作業をすることになると、お客さんからは「もっと納期を早くしろ!」と言われ、下請けの会社からは「過労死させる気か!」と恨まれます。
そのため、自分が人一倍働かないといけない上に人間関係のストレスもキツいので、気を病んで倒れてしまう人も中にはいます。
一方で、仕事の管理やマネジメントスキルが付くので、技術よりもそれを自分の武器にする人もいます。
大企業にいて板挟みによる社内調整に追われる経験も、基本的な仕事の進め方だったり偉い人に物怖じしないメンタルなんかを自然と身につけている。
未経験参入が価値を見出すのはこういう部分だし、十分に戦える。
大丈夫、みんな絶対エンジニアにない武器をひとつは持ってる!
— きわっち🛠「みんなのポートフォリオまとめサイト」作ってます (@kiwatchi1991) October 9, 2019
デメリット2.企業体質が古い
大企業や、国の行政サービスを提供するシステム部門の中には、日本の古臭い企業体質が残っている事が多いです。
お客さんは大企業のトップや、国の官僚が関わっていたりするので非常に権限が強く、彼らの些細な一言が現場を混乱させたり、対応に追われて徹夜の作業になる事もありました。
「上から言われたことは絶対」で、時には会社の法令すら無視した労働を強いられた事もありました。
生産性のない無駄な会議、夏場でもスーツにネクタイ着用義務、遅刻や私語厳禁など、形だけで何も作業効率につながらない事ばかりを押し付けられる現場もあります。
作業にあたるシステムも非常に古く、セキュリティも甘いものだったり、現場で支給された作業端末が十年以上昔のものだったりします。
この方のツイートでも言われてますが、大規模なシステムは改修が難しく、20年以上も前の老朽化したシステムを目にする事もあるのです。
昔は大企業なら5年に一度程度のペースで基幹系システムを刷新していたが、徐々に構築後10年以上経ったシステムが増え、今では20年以上の老朽システムもごろごろある。つまり40代前半までのIT部員は刷新の経験がなく、古株のIT部員も20年以上前の記憶しかない。で、もはや刷新不可能なシステムとなる。
— 木村岳史(東葛人) (@toukatsujin) June 9, 2019
デメリット3.プログラミングスキルが身につきにくい
大企業や行政サービスのシステムに関わると、最新でハイテクなシステムを導入することよりも、「前例踏襲」の文化が根強く、新しいシステムが導入されることは少ないです。
例えば金融や行政インフラは、システムが止まるだけで大混乱になってしまうので、障害で止まらないシステムが求められます。
そのため、若手のエンジニアはむやみにシステムを触ったり出来ないし、上でも挙げたように直接現場でプログラミングするような作業は下請けに回したりするのです。
自分はお客さんへの説明資料の作成に追われて、長く大手企業でエンジニアをしていると、全くスキルが身につかない事もあるのです。
これは実話なんだけど、僕がエンジニア歴2年のときに、大企業でエンジニア歴10年の人に会いました。
少しエンジニアトークしたんだけど、ぶっちゃけ「相手のスキルが低すぎて驚愕」でした…。もちろん本人には伝えてないけど、大企業で「末端部分の作業だけ」をしてると、まじでスキル伸びません— マナブ@バンコク (@manabubannai) July 23, 2018
3.大手企業のエンジニアをこれから目指す方法
大手企業のエンジニアのメリットとデメリットが理解できたところで、今度はなり方を解説します。
新卒と中途採用の場合に分けて解説するので、当てはまる方をチェックしてみてください。
新卒の場合
新卒で大手企業の就職を目指すなら、以下の二つの方法が考えられます。
方法1.派遣やアルバイトから入社
企業によっては、手順書や設計書通りにやれば誰でも出来るコーディング作業や簡単なデータ入力作業をアルバイトや派遣に依頼する事があります。
学生時代のうちに、大手で派遣やアルバイトの仕事をこなし、現場の責任者の人に気に入られると「人事部に話を通しておくよ」と言われて正社員として採用される事があるのです。
現場の社員は、自分で新卒社員を選べないので、最初から少しでもスキルを持っている人がいれば自分たちのところに欲しいと思うため、こういう話は結構多いと聞きます。
方法2.学生時代の実績をアピールする
実際に自分で動くシステムを作った経験があれば、面接の時に大きなアピールポイントになります。
単にプログラミングが出来るだけのアピールだと、会社の研修があるのでそこで身につければ良いだけだと言われてしまうかもしれません。
「何故、そのシステムを作ろうと思ったか、採用されたらそのスキルがどのように会社の中で活かせるのか」をしっかり説明出来ると採用されやすくなります。
転職(中途採用)の場合
既に働いている方で、大手企業の転職(中途採用)を目指すなら、以下の二つの方法が考えられます。
方法1.大手社員からの紹介を受ける
20代の若手のエンジニアなら、どこの企業でも欲しがる人材なので知人やお客さんからのスカウトで転職する人は珍しい事ではありません。
未経験ではなく、実際に現場で仕事をしている若手社員は、その時点で「エンジニアとしての適性が高い」と思われています。
客先常駐でいろんな会社のエンジニアの人に会う機会があると、結構声が掛かったりします。
私自身も先輩や上司がいない間に、何度か名刺を渡されて勧誘を受けた事がありました。
逆に私がいた会社でも社員の紹介には人事部も柔軟に動いてくれて、上司の人が優秀な他社の人に声をかけていたりする場面も何度かありました。
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まとめ
大手企業のエンジニアの仕事内容や、メリット・デメリットを紹介しました。
新卒で大手企業への就職を目指す方は、以下の方法を実践してみてください。
既に働いている方で、転職して大手を目指すという方は、こちらの方法を実践してみてください。
大手企業への転職におすすめのエージェントは以下になります。
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大手企業にも良いところ、悪いところはありますので、就職・転職をする際にはしっかり考えて選びましょう。