最終更新日:2021/02/24
転職活動中に前職からの空白期間が気になる方は多いもの。
「空白期間があると採用してもらえないのでは?」と不安になってしまいますよね。
実は、空白期間は伝え方しだいで面接官からの印象を大きく変えることが出来るんです。
本記事では、採用担当者がなぜ空白期間を不安視していて、どのように説明すればその不安を解消できるのかご紹介します。
あなたの転職活動に役立つ知識が得られますので、ぜひ最後までお読みください。
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1.空白期間があっても転職はできる!?
転職するにしてもお金がかかるからしばらくバイトしなければならないのだけれど、この空白期間は既卒としての就活に影響されるのだろうか
バイトしながら転職活動したいけど、そうすると夜しかバイトできないし、もしすぐに転職先見つかったら、せっかく雇ってもらったバイト先に辞めるのは言いづらい— うま@20卒退職RTA 新卒1日で辞めた人 (@uma0716) April 8, 2020
上記の通り、転職する前に前職からの空白期間(ブランク)があるために、採用されるか不安という声は多くの方が持っています。
一般的には2~3ヶ月以上のブランクがあると企業側は「何かあるのかな?」と身構えます。
しかし、結論から言うと空白期間があっても転職は可能です。
事実としては変わらない空白期間をどう伝えるかが重要です。
面接官はあなたが空白期間に、何をしていたかが分からないから不安になります。
もしあなたが人事だったら、どちらの人を採用したいと思うでしょうか。
- 実績はそこまでではないが、空白期間を利用して資格を取得したことが分かるAさん
- 実績は優れているが、空白期間何をしていたか明瞭ではないBさん
「もしかしたら凄くBさんが仕事ができるかもしれないけど不安だから」とAさんを選ぶケースも多いでしょう。
これから紹介する空白期間の伝え方を意識して、あなたの空白期間をどう伝えれば良いか意識してみてください。
2.転職先企業が空白期間を不安視する4つの理由
転職活動では、採用する側の立場に立って考えることが大切です。
空白期間があると、それだけで採用担当者は不審に思います。
採用担当者が空白期間を不安視する4つの理由をご紹介します。
計画性の無さ
空白期間があることを考慮して転職活動が出来ていない点に、不安を抱かれてしまいます。
「仕事でも計画性がないところがあるのでは」と思われる可能性もあります。
あなたが上司だったら、どちらの人物に仕事を与えたいですか?
来週の水曜日がタスクの期限ですので、今週中には素案をまとめて来週は体裁を整える時間に充てます。
来週の水曜日がタスクの期限なので、とりあえず今週のどこかで手をつけます。
ほとんどの人が、いつ・どこまでやるかが明確な「計画性あり」の人を選ぶでしょう。
ビジネスシーンでは、計画性がない人は疎まれてしまうのです。
勘が鈍っていないか
空白期間があることで、最新情報に乗り遅れている可能性を疑われます。
特に動きの速い業界では、勘が鈍っていることが致命傷になることがあります。
例えば、以下のような業界が挙げられます。
- IT(エンジニア)
- 医療(人の命にかかわるため)
- コンサルティング(常に最新の知見を求められるため)
もちろん例外はありますが、一度失った勘を取り戻すのは思ったよりも時間がかかるものです。
仕事に対する意欲
そもそも仕事に対する意欲が欠けているのではないかと思われます。
空白期間を利用して遊び惚けていたのではと、懸念を抱かれてしまうのです。
仕事に対する意欲が低いのが透けて見えると、採用担当者は以下のように思います。
どうせ、うちでも仕事が辛くなったらすぐ辞めちゃうんでしょ。。。?
採用担当者もここまでストレートに聞くことはないでしょうが、心の中では思っていることです。
能力不足
能力不足で次が決まらない人だと思われる恐れがあります。
どこも雇ってもらえないブラック人材だと捉えられてしまうのです。
特に、前職が会社都合による退職だった場合、能力不足でリストラに遭ったのではと邪推されてしまうでしょう。
実際にはそうでなくとも、空白期間が長いだけで能力不足を疑われるので、注意してください。
3.転職面接でおすすめの空白期間の伝え方
空白期間はただ正直に伝えるだけでは採用される確率が下がります。
伝え方が大切ですので、正しい伝え方を4つのステップに分けて紹介します。
やっていた事を具体的に伝える
採用担当者にもイメージが湧くように、細かくやってきた事を伝えます。
具体的であればあるほど、採用する側からすれば不安を解消することができます。
例えば、以下のように伝えられたら、面接官の不安は払しょくされる可能性が高いです。
転職をするにあたって、当初は仕事をしながら活動をしておりました。
しかし、多忙な日々を送っていたため、転職活動が思うように進みませんでした。
私としては、キャリアアップのために転職する事は決めていたので、思い切って退職し転職活動に専念しました。
貯金との兼ね合いもあり、期間は半年と決めて、以下の4点に励んでまいりました。
①業界における企業の位置づけ把握
②希望企業の在職者へのヒアリング
③個人的なスキルの棚卸し
④転職期間を使ってのスキルアップ
実際に活動した事を伝えることで、採用に値する人材か良い判断材料になるでしょう。
そこから学んだ事を伝える
その経験から何を学んだか、その期間が自分にとってどれだけ重要だったかを伝えます。
空白期間も意味のある時間だったことを、面接官に理解してもらうためです。
在職者へのヒアリングを行う中で、スキルアップに対する意識が高い印象を受けました。
そのため、転職期間を活用し業務に関連する知識を習得することで、大きくスキルアップを図ろうと考えました。
まだ学習途上ではありますが、知識がしっかりついた分、以前に比べると最新情報に対する理解が深まりました。
また、企業間の位置づけがハッキリし、各社の強み・弱みを知ることが出来ました。
学んだ事を伝えることで、成果を上げる意識がある人なんだという印象を与える事ができます。
活動の証拠を見せる
クリエイティブ系の方なら実際に作ったもの、資格勉強をしていた方なら勉強していたツールや実際に取得した資格証明書など行動の証拠を提示しましょう。
「論より証拠」という言葉があるくらいですので、口で説明するよりもはるかにインパクトがあります。
こちらが実際に企業間の位置づけについてまとめた資料です。
また、学習した内容はいつでもお客様にご説明できるように、このようにルーズリーフにまとめてファイリングしています。
活動の証拠を見せることで、あなたの能力がより面接官に伝わるでしょう。
その経験がどう会社に役立つか伝える
採用担当者が最も知りたいポイントです。
その前の3つのステップは全て、あなたがどう自社で役立ってくれるかを説明するための根拠です。
以下のように伝えられたら、採用担当者からの評価も高まるでしょう。
私は転職期間中に業界における企業の位置づけや、各社の強み・弱みを知ることができました。
また、スキルアップを図ったことで体系的な知識を得る事もできました。
そのため、業界特有の難解な内容を、他社と自社の比較を交えながら、お客様に分かりやすく説明することが可能です。
業界トップシェアを狙っている御社のさらなる発展に、営業として貢献したいと考えております。
順番の兼ね合いで最後に説明する事になりましたが、最も大切な内容ですので面接では必ず「御社でどう役立てるのか」を伝えましょう。
4.空白期間があっても不利になりにくい転職理由3選
同じ空白期間でも、転職時に不利になりにくい理由があります。
この章では、3つの理由を取り上げていきます。
資格試験の勉強をしていた
将来のキャリアアップのため、資格取得の勉強をしていたという理由は転職が不利になりにくい理由の1つです。
明確な目標を持って、1つのことに集中する忍耐力を評価されるからです。
また、業務内容の習得への意欲の高さもアピールできます。
公認会計士になるために資格取得の勉強をしていた、弁護士を目指して勉強を続けていたなどが挙げられます。
ただし、いくら難解な資格であっても転職先で役立たない資格ではアピール材料としては不十分です。
また、誰でも取れるような資格を取ってアピールしても、「逆にそれ以外はアピールするポイントが無いの?」と面接官が不安になることがあるため、資格の種類には注意が必要です。
留学に行っていた
キャリアアップを図るために留学に行っていた場合も、転職時には不利になりにくいです。
他の人には無い視点を持っている事が評価されることがありますし、何よりチャレンジ精神は高く評価されるからです。
特に海外とのやり取りが盛んな企業では高く評価される傾向があります。
ただし、業界や職種によってはあまり評価されない可能性もあるため、注意が必要です。
家族の介護をしていた
家族の介護でやむを得ず空白期間が生じた場合、その点を考慮してくれる可能性はあります。
家族の問題にキチンと向き合える、責任感がある人だという印象を持たれることがあるからです。
介護をしていた経験を後ろ向きに捉えるのではなく、ポジティブな発言を心がければむしろ評価は上がる可能性があります。
ただ、まだ家族の介護が続く場合、企業によっては敬遠される可能性もあるので注意してください。
5.転職活動で空白期間を武器にしよう
空白期間は捉え方を変えれば、チャンスになります。
マイナスに捉えるのではなく、逆に武器にしてしまいましょう。
この章では、面接に臨むうえでの心構えについて解説します。
空白期間でしか作れない強みを作ろう
空白期間はあなたにしか作れない強みを持てるチャンスです。
なぜなら、普通に働いている人だと時間的な制約があって挑戦できない事に取り組めるからです。
例えば、フリーランスとして半年間働いていた経験や、難しい資格試験の経験などが挙げられます。
普通に働いている人では挑戦できない事をすれば、それがあなたにとっての強みです。
自信をもって堂々とした態度で臨む
面接官も多忙な日々を送っています。
採用する気が無い人は面接には呼ばれませんので、自信をもって臨みましょう。
自信を持つためにも、上記で紹介したように自分なりの強みを作ることが大切です。
自分では強みと思ってなくても、相手から見れば強みな事もあるため、出し惜しみなく伝えるのがポイントです。
例えば、以下のような例が挙げられます。
- 企業が提供するサービスを利用する側だったため、元利用者という視点で営業できる
- 業界的にITに詳しい人がいないため、IT企業での経験があるだけでも助かる
- 営業をしていた経験を活かして、現場のリアルな声をサービス開発に活かせる
【これはNG】嘘をつく
嘘の説明をすることだけは絶対にしてはいけません。
その時点で人としての信頼が地に落ち、最悪の場合はその後のキャリアに影響をもたらすことがあるからです。
例えばプログラマーで、Pythonが書けますと嘘をついて入社できたとしても、実務能力が無いことはすぐにバレます。
嘘が後で判明することほど、恐ろしい事はありません。
そして、面接官もあなたの話の辻褄が合わない事はすぐに気づくので、絶対に嘘はついてはいけません。
嘘がばれたら最悪内定取消にされてしまいますよ。
不安なら転職エージェントを活用する
もし空白期間を上手く伝えられそうにないと不安なら、転職エージェントを活用するのも1つの手段です。
転職エージェントは企業と応募者をマッチングするプロです。
書類選考の段階でアドバイスをもらえたり、面接の練習をしてくれたりと、転職活動に関するさまざまなサービスが受けられます。
しかも、利用者はお金がかからないので、非常におすすめです。
転職エージェントの選び方で悩んでいる方は、下記記事を参考にしてみてください。
まとめ
今回は、転職活動時の空白期間の伝え方について紹介してきました。
是非とも試していただきたい、空白期間を伝える際のおすすめの4ステップは以下の通りです。
- やっていた事を具体的に伝える
- そこから学んだ事を伝える
- 活動の証拠を見せる
- その経験がどう会社に役立つか伝える
空白期間はどのような伝え方をするかがポイントです。
採用担当者が不安に思う点を考慮して、その不安を解消するようにあなたの経験を伝えましょう。