アーク溶接資格の種類を紹介!アーク溶接技能者の試験の難易度も解説

資格

アーク溶接の資格を取りたい…。でも、資格の種類が細かすぎて、どれがどう違うのかわからない…。

アーク溶接の資格であるアーク溶接作業者は、対象材料や溶接方法ごとに細分化されているので、どの資格がど違うのか困りますよね。

そこで、本記事ではアーク溶接作業者の資格の種類について、 対象材料と溶接方法ごとの細かい資格の分類を解説していきます。

この記事を読んでいただければ、非常に細かく分かれたアーク溶接作業者の資格についてしっかりと理解することができますよ。

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1.アーク溶接とは

アーク溶接とは、 「アーク放電」と呼ばれる放電現象を利用して、金属同士を溶接することです。

アーク溶接は、自動車や鉄道、建築物、航空機、船舶など、金属を使用する様々なものを製造するときに使われます。

ここからはアーク溶接の仕事について、以下の3つを解説していきます。

それぞれ見ていきましょう。

アーク溶接の仕事をするには「アーク溶接作業者」という国家資格が必要

アーク溶接の仕事をするには、 「アーク溶接作業者」という国家資格を取得する必要があります。

アーク溶接作業者の資格は、指定された特別教育を受けることで取得することが可能です。

アーク溶接の資格はアーク溶接作業者しかありませんが、アーク溶接作業者は 「対象材料」と「溶接方法」によって細かく種類が分かれています。

「対象材料」とは、ステンレス鋼やチタンなど、溶接する対象の金属のことです。

「溶接方法」とは、金属をアーク溶接する際の様々な方法のことを指しており、次から解説していきます。

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  • アーク溶接の方法は7種類

    アーク溶接の方法は7種類あり、それぞれの特徴は以下の通りです。

    溶接方法 特徴
    被覆アーク溶接 金属の棒の周りに「被覆」と呼ばれる保護材を巻いて溶接する方法
    ティグ溶接 電極棒に「タングステン」と呼ばれる消耗しない金属を使用して溶接する方法
    マグ溶接 シールドガス(溶接中に大気を遮断するためのガス)に不活性ガスと炭酸ガスを混合して溶接する方法
    ミグ溶接 シールドガスに不活性ガスのみを用いて溶接する方法
    セルフシールドアーク溶接 シールドガスを用いないで溶接をする方法
    ホットジェット溶接 熱風を用いて溶接する方法
    トーチろう付 ガストーチを用いて溶接する方法

    アーク溶接作業者の年収は400万前後

    アーク溶接作業者の 年収は400万円前後です。

    ただし、アーク溶接作業者は職人なので、 キャリアや技術の習熟度によって年収が異なることに注意しましょう。

    アーク溶接作業者になりたててあれば、年収は300万円未満です。

    しかし、ベテランであれば600〜800万円くらいの年収を稼ぐことができます。

    また、会社に勤めるのではなく、独立することで1000万円以上稼ぐことも可能です。

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  • 2.アーク溶接の資格について

    アーク溶接の仕事をするには、国家資格である「アーク溶接作業者」を取得する必要があります。

    アーク溶接作業者の資格は、 満18歳以上であること以外に受験資格はないので、性別や学歴、職歴等に関係なく誰でも取得可能です。

    そこで、ここからはアーク溶接の資格である「アーク溶接作業者」について、以下の3つを解説していきます。

    それぞれ見ていきましょう。

    2-1.試験の合格率はほぼ100%

    アーク溶接作業者の資格の 合格率はほぼ100%です。

    アーク溶接作業者の資格は、アーク溶接の取扱に関する講習を受けた人であれば、誰でも資格を取得することができます。

    アーク溶接の取扱に関する講習にかかる時間は以下の通りです。

    学科講習 2日間(11時間)
    実技講習 1日間(10時間)
    合計 3日間(21時間)

    講習の時間からも分かる通り、短時間で取得可能な、難易度の非常に低い資格であることがわかります。

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  • 2-2.資格取得にかかる費用は実施団体によって異なる

    アーク溶接作業者の資格は講習を受講するだけで取得できるので、 受講料以外の費用は不要です。

    アーク溶接作業者の受講料は、以下の通り講習の実施団体によって異なります。

    公益社団法人東京労働基準連合会 15,420円
    一般社団法人労働技能講習協会 12,330円
    一般財団法人労働安全衛生管理協会  11,330円

    2-3.資格の更新は必要ない

    アーク溶接作業者の資格には期限がないので、更新の必要はありません。

    そのため、 一度取得すれば一生有効になる資格です。

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  • 3.アーク溶接の資格の種類

    ここからはアーク溶接の資格の種類について、以下の9つを解説していきます。

    それぞれ見ていきましょう。

    種類1.手溶接

    手溶接とは、 溶接を機械によって自動化するのではなく、手によって行う溶接のことです。

    手溶接を行う場合、溶接棒が短くなったら頻繁に交換しなくてはならないため、大量に溶接する場合には向いていません。

    手溶接は風に強いため、屋外で溶接を行う場合は専ら手溶接によって行われます。

    対象材料 炭素鋼
    溶接方法
    • 被覆アーク溶接
    • ティグ溶接
    • 被覆アーク溶接とティグ溶接の組み合わせ
    受験資格
    • 基本級:1ヵ月以上溶接技術を習得した15歳以上の者
    • 専門級:3ヵ月以上溶接技術を習得した15歳以上の者で、 各専門級に対応する基本級の資格を所有する者。ただし、基本級の試験に合格することを前提として基本級の試験と専門級の試験を同時に受験することができる。
    評価試験の内容
    • 学科試験:(溶接の一般知識、溶接機の構造と操作、鉄鋼材料と溶接材料、溶接施工、溶接部の試験と検査、溶接作業での安全衛生)
    • 実技試験 
    研修テキスト 新版JIS手溶接受験の手引き 日本溶接協会出版委員会編(産報出版株式会社)
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  • 種類2.半自動溶接

    半自動溶接は、 ワイヤーなどの溶加材(溶接の際に加える添加剤)とシールドガスを連続的に供給することで、アークの長さを一定に保って行う溶接のことです。

    手溶接とは異なり、溶加材として長いワイヤーを使用するので、大量に溶接を行う場合に向いています。

    ただし、半自動溶接は風に弱いため、専ら屋外で使用されます。

    対象材料 炭素鋼
    溶接方法
    • マグ溶接
    • ティグ溶接とマグ溶接の組み合わせ
    • セルフシールドアーク溶接
    受験資格
    • 基本級:1ヵ月以上溶接技術を習得した15歳以上の者
    • 専門級:3ヵ月以上溶接技術を習得した15歳以上の者で、 各専門級に対応する基本級の資格を所有する者。ただし、基本級の試験に合格することを前提として基本級の試験と専門級の試験を同時に受験することができる。
    評価試験の内容
    • 学科試験:(溶接の一般知識、溶接機の構造と操作、鉄鋼材料と溶接材料、溶接施工、溶接部の試験と検査、溶接作業での安全衛生)
    • 実技試験 
    研修テキスト 新版JIS半自動溶接受験の手引き 日本溶接協会出版委員会編(産報出版株式会社)

    種類3.ステンレス鋼溶接

    ステンレス鋼溶接とは、ステンレス製の金属の溶接を行うことです。

    ステンレス鋼は機械的性質、加工性、耐熱性などの優れた特性を持っており、 医療器具や食器、建築材料、航空機など幅広い分野で使用されています。

    対象材料 ステンレス鋼
    溶接方法
    • 被覆アーク溶接
    • ティグ溶接
    • ガスシールドアーク溶接
    受験資格
    • 基本級:1ヵ月以上溶接技術を習得した15歳以上の者
    • 専門級:3ヵ月以上溶接技術を習得した15歳以上の者で、 各専門級に対応する基本級の資格を所有する者。ただし、基本級の試験に合格することを前提として基本級の試験と専門級の試験を同時に受験することができる。
    評価試験の内容
    • 学科試験:(溶接の一般知識、溶接機の構造と操作、鉄鋼材料と溶接材料、溶接施工、溶接部の試験と検査、溶接作業での安全衛生)
    • 実技試験 
    研修テキスト JISステンレス鋼溶接受験の手引き ステンレス協会編(産報出版株式会社)

    種類4.チタン溶接

    チタン溶接とは、 チタン製の金属の溶接を行うことです。

    チタンの溶接は他の金属とは異なり、ガスの激しい吸収性があるため、 チタン加工技術の中でもっと難しい技術だとされています。

    対象材料 チタン
    溶接方法
    • ティグ溶接
    • ミグ溶接
    受験資格
    • 基本級:1ヵ月以上溶接技術を習得した15歳以上の者
    • 専門級:3ヵ月以上溶接技術を習得した15歳以上の者で、 各専門級に対応する基本級の資格を所有する者。ただし、基本級の試験に合格することを前提として基本級の試験と専門級の試験を同時に受験することができる。
    評価試験の内容
    • 学科試験:(溶接の一般知識、溶接機の構造と操作、鉄鋼材料と溶接材料、溶接施工、溶接部の試験と検査、溶接作業での安全衛生)
    • 実技試験 
    研修テキスト JISチタン溶接受験の手引き 日本溶接協会 広報出版委員会編(産報出版株式会社)

    種類5.プラスチック溶接

    プラスチック溶接とは、ホットジェットを使ってプラスチックを熱することで溶接を行うことです。

    プラスチック溶接は、 製品を作るときだけでなく、製品が割れてしまった場合の修理にも使われます。

    対象材料 プラスチック
    溶接方法 ホットジェット溶接
    受験資格
    • 基本級:1ヵ月以上溶接技術を習得した15歳以上の者
    • 専門級:3ヵ月以上溶接技術を習得した15歳以上の者で、 各専門級に対応する基本級の資格を所有する者。ただし、基本級の試験に合格することを前提として基本級の試験と専門級の試験を同時に受験することができる。
    評価試験の内容
    • 学科試験:(プラスチックの一般知識、溶接法と溶接施工法、溶接機の諸性質、試験検査及び補修、安全衛生)
    • 実技試験 
    研修テキスト JISプラスチック溶接受験の手引き 日本溶接協会広報出版委員会編(産報出版株式会社)

    種類6.銀ろう付

    銀ろう付とは、「銀ろう」を使ってろう付けを行うことです。

    数あるろうの中でも、銀ろうは アルミニウムとマグネシウム以外のほとんどの金属に使用可能で、強度と汎用性に優れています。

    対象材料
    • ステンレス鋼
    • 炭素鋼
    溶接方法 トーチろう付
    受験資格

    1ヵ月以上ろう付技術を習得した15歳以上の者で、かつ、次の事項のいずれかを満足していること。

    1. 労働安全規則に基づく「ガス技能講習」を修了している。
    2. 在学中の高等学校または職業訓練機関におい①と同等の安全教育・技能講習を修了している。
    3. ガス溶接作業主任免許を取得している。
    評価試験の内容
    • 学科試験:(銀ろう付の一般知識、銀ろう付の構造と操作、銀ろう付材料材、銀ろう付継手の性質、銀ろう付部の試験と検査、銀ろう付作業での安全衛生)
    • 実技試験 
    研修テキスト JIS銀ろう付受験の手引き 日本溶接協会広報出版委員会編(産報出版株式会社)

    種類7.すみ肉溶接

    すみ肉溶接とは、 鋼板同士を重ねること、または直角に配置して溶着する方法のことです。

    開先(垂直に切断した切断上面または切断底面に面取りをつけること)を取る必要がないので加工する上で有利であるのが特徴です。

    対象材料 炭素鋼
    溶接方法
    • 被覆アーク溶接
    • マグ溶接
    受験資格
    • 基本級:JIS Z 3801(手溶接技術検定における試験方法及び判定基準)及びWES 8201(手溶接技能者の資格認証基準(解))に基づく「N-1F、A-2F、N-2F、A-3F、N-3F」のいずれかの資格を有すること
    • 専門級:基本級Fil-Fを所有する者。ただし、基本級の試験に合格することを前提として基本級の試験と専門級の試験を同時に受験することができる
    評価試験の内容

    実技試験のみ

    研修テキスト なし

    種類8.基礎杭溶接

    基礎杭溶接とは、 建築物の基礎杭を溶接することです。

    建築物の基礎杭とは、軟弱な地盤に建物を建てる際に、深く杭を打ち込んで建物を支えるもののことを指します。

    対象材料 炭素鋼管
    溶接方法
    • 被覆アーク溶接
    • マグ溶接
    • セルフシールドアーク溶接
    受験資格
    • JIS Z 3801(手溶接技術検定における試験方法及び判定基準)にもとづくいずれかの資格所有者
    • JIS Z 3841(半自動溶接技術検定における試験方法及び判定基準)にもとづくいずれかの資格所有者
    評価試験の内容

     実技試験のみ

    研修テキスト なし

    種類9.石油工業溶接

    石油工業溶接とは、圧力容器やポンプ、貯槽などの石油工業関係の設備の溶接を行うことです。

    対象材料
    • 高張力鋼
    • 耐熱鋼
    • ステンレス鋼
    溶接方法
    • 被覆アーク溶接
    • ティグ溶接
    • ティグ溶接と被覆アーク溶接の組み合わせ
    受験資格

    JIS Z 3801(手溶接技術検定における試験方法及び判定基準)に規定される「A-2F、N-2F、A-3F、N-3F、C-2F、C-3F」のいずれかの技術資格を有すること。
      

    評価試験の内容

    実技試験 のみ

    研修テキスト なし

    4.資格取得のためのおすすめ通信講座3選

    仕事や、家事・育児をしながら資格を取得するのに欠かせないのが通信講座です。

    ここでは、 キャリアピックスおすすめの通信講座を3つご紹介します

    それぞれの通信講座の特徴を、順にご紹介します。

    ①事務系・美容や健康など女性向け資格なら「たのまな(ヒューマンアカデミー)」

    資格難易度 たのまな 資格難易度 たのまな

    たのまな」は、ヒューマンアカデミーが運営する通信講座です。

    『たのしい未来へ導く、学びサポーター』 というコンセプトから、「たのまな」という名前が付けられています。

    事務系はもちろん、女性ならではの美容系やフード系の講座も充実しています。

    「たのまな」の講座は、基本的にテキストとDVDが中心です。

    ただし、学習教材や学習方法は講座によって異なるため、まずは希望の講座ホームページを確認しましょう。

    また、同じ資格取得を目指す者同士のコミュニティがあったり、最寄の校舎でサポートを受けることの出来るコースがあるのも嬉しいポイントです。

    質問無制限、受講延長制度などのサポートも利用者からの評価が高い通信講座です。

     

    ②財務・法律系の国家試験に強い「クレアール」

    資格難易度 クレアール
     
    クレアール」は、1998年設立の資格教育機関です。
     
    公認会計士、税理士、司法書士といった財務・法律系に特に力を入れています。
     
    「クレアール」は、Webに特化した通信学習の専門スクールのため、忙しい方でも時間を効率的に使うことができます。
     
    また、独自の学習法である「非常識合格法」は、勉強時間を圧倒的に減らせるという点で注目されています。
     
    合格に必要な学習範囲だけを徹底的に習得することで、勉強時間は圧倒的に減らすことが可能になるのです。
     

    教員など公務員資格に強い「東京アカデミー」

    資格難易度 東京アカデミー 資格難易度 東京アカデミー

    東京アカデミー」は、全国に75拠点あり、25万人以上が受講している通学・通信講座最大手です。

    「東京アカデミー」では、公務員をはじめ、教員や看護師の採用・資格試験対策の講座を中心に行っています。

    DVDやWEB講義中心の通信講座が多い中、「生」講義にこだわっていることが大きな特徴のひとつです。

    大手ならではのノウハウと、資格に応じた対策と指導ができることが「東京アカデミー」の強味と言えるでしょう。

    まとめ

    アーク溶接をするならアーク溶接作業者の資格を取る必要がありますが、対象材料と溶接方法ごとに非常に細かく種類が分かれています。

    どの資格を取るのかを考えるにあたっては、 どのような工場で働きたいのかを基準に、自分の将来の方向性に合ったものを選ぶようにしましょう。

    アーク溶接の資格を取得して、アーク溶接作業者として活躍してください!

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