司法書士とはどんな資格?就職に有利?難易度や取得条件も解説

資格

司法書士は、 登記や供託手続きの代理など、裁判所や検察局、法務局に提出する書類を作成するのが仕事です。

司法書士について、どうすれば資格を取得できるのか、また取得することにメリットがあるのかわからなくて困ってはいませんか?

そこで、今回は司法書士資格を取得するための条件や難易度、試験内容、司法書士講座がある学校、就職に有利かどうかといったことについて解説していきます。

この記事を読んでいただければ、司法書士がどのような資格なのか他人に語れるくらい詳しくなることができますよ。

ぜひ、最後までご覧ください。

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1.司法書士とは?仕事内容と5つのメリット

司法書士資格とは、登記や供託手続きの代理など、 裁判所や法務局、検察局などに提出する書類を作成する国家資格です。

登記…
会社や家、建物などが誰の所有物なのか、誰がどのような権利や義務を持っているのか、ということについての公式な証明書を作る」こと

供託…
お金や有価証券(株式など)などの財産を、国家機関である供託所に保管してもらう」こと

では、司法書士資格を取得したとして、どのようなメリットがあるのでしょうか?

そこで、ここからは司法書士資格の取得条件や試験内容について確認する前に、まずは司法書士資格のメリットについて解説していきます。

それよりも、先に司法書士資格の受験資格や取得条件について知りたい場合は、「2.司法書士資格を取得するための条件と方法」をご確認ください。

メリット1.独立開業ができる

司法書士の第一のメリットは、 独立開業ができるということです。

司法書士として仕事をする場合、事務所に勤める方法と、自分で事務所を開業する方法があります。

どこかに勤めるのが苦手な方、会社勤めが自分に合わないと感じる方は、開業して自営業として仕事をすることができます。

司法書士はサラリーマンを辞めて自営業を始めたいという人におすすめの資格です。

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メリット2.年齢や性別に関係なく就職や転職が自由

司法書士の第二のメリットは、 年齢や性別に関係なく就職や転職ができるということです。

一般的な会社勤めの場合、就職や転職には年齢制限があります。

また、男性は就職する上で有利だけど、女性には不利であったりする場合もあります。

しかし、司法書士は資格さえあれば自由に就職や転職が可能な仕事です。

そのため、司法書士の就職や転職に年齢制限はありませんし、男性と女性で有利不利はありません。

メリット3.在宅勤務が可能で女性も活躍できる

司法書士の第三のメリットは、 在宅勤務が可能で女性が活躍できるということです。

女性の場合、どうしても出産や育児で一度仕事を離れなければならない時期があります。

一度離職してしまうと、もう一度同じ待遇で職場に戻ることは難しいです。

しかし、司法書士は独立開業ができる資格なので、育児の合間に仕事を行うこともできます。

そのため、司法書士は女性が実力発揮して活躍できる仕事として人気なのです。

メリット4.司法書士資格は一般企業への就職にも活かせる

司法書士の第四のメリットは、 一般企業への就職にも活かせるということです。

近年ではコンプライアンス(法令遵守)が厳しくなっていることから、一般企業でも法律の専門家に対する需要が高まっています。

特に、法務部のある会社では、弁護士や司法書士といった法律資格を持った人を採用したいというニーズがあります。

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メリット5.司法書士の資格手当がある企業もある

司法書士のの第五のメリットは、 資格手当がある企業もあるということです。

司法書士の資格手当があるかどうかは、企業によるので確認しておくことが必要です。

企業の中でも、特に司法書士法人のような企業であれば、司法書士の資格手当がある可能性が高いです。

2.司法書士資格を取得するための条件と方法

司法書士試験には 受験資格はないので、誰でも受けることができます。

しかし、司法書士資格を取得する方法は試験に合格するだけではありません。

特定の公務員であれば無試験で司法書士資格を取得することができます。

とはいえ、ほとんどの人は司法書士試験を受験する必要があるので、無試験での資格取得は例外的な場合です。

ここからは司法書士試験の受験資格のほかに、資格試験の難易度や勉強時間、取得にかかる費用も解説します。

2-1.司法書士資格に受験資格条件はない

司法書士資格の試験には受験資格はありません。

年齢、性別、学歴、国籍などに関係なく誰でも受験することができます。

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2-2.司法書士資格取得方法は資格試験を受けて合格すること

司法書士資格を取得するには、法務省の「司法書士試験」に合格する必要があります。

では、司法書士試験に合格するのはどれくらい難しいのでしょうか?

ここからは司法書士試験の難易度と勉強時間、取得にかかる費用について解説します。

 司法書士の資格の難易度と勉強時間

平成30年度の司法書士試験の 受験者数は17,668人、合格率は3.5%でした。

受験者数は年々減少傾向にありますが、平成元年から平成30年までの受験者数は17,000人から33,000人の間で推移しています。

合格率は最低で2.2%、最高でも3.5%なので、100人中2人か3人しか受からない試験だということです。

司法書士試験は合格率が一桁であり、公認会計士試験や裁判所事務官、国立国会図書館と並んで、 日本最難関の試験です。

 司法書士資格の取得にかかる費用

司法書士資格を取得する費用は、独学なのか学校に通うのかで異なります。

独学であれば、テキスト代のみで 総額3万円程度に抑えることができます。

しかし、学校に通うのであればかなり高額な費用がかかってしまうことを覚悟しなければなりません。

学校にもよりますが、 総額で20万円から50万円程度です。

2-3.特定の公務員は無試験で取得可能

司法書士資格は、 特定の公務員に従事した経験があると無試験で取得可能です。

そのためには以下の2つのいずれかの条件を満たす必要があります。

  1. 裁判所事務官、裁判所書記官、法務事務官又は検察事務官として登記、供託若しくは訴訟の事務又はこれらの事務に準ずる法律的事務に従事した者であって、これらの事務に関し自己の責任において判断する地位に通算して10年以上あった者
  2. 簡易裁判所又は副検事としてとしてその職務に従事した期間が通算して5年以上の者

3.司法書士の試験内容

司法書士試験は大きく分けると以下の4つに分かれています。

  1. 択一式(午前の部)
  2. 択一式(午後の部)
  3. 記述式(午後の部)
  4. 口述試験

それぞれ見ていきましょう。

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2-1.択一式(午前の部)

司法書士試験の択一式は、 午前の部と午後の部で試験科目が異なります。

午前の部の試験科目は以下の4つです。

午前の部(択一式):合計35問(105点満点)

  1. 憲法
  2. 民法
  3. 商法
  4. 刑法

2-2.択一式(午後の部)

午後の部の択一式の試験科目は以下の7つです。

午後の部(択一式):合計35問(105点満点)

  1. 不動産登記法
  2. 商業登記法
  3. 民事訴訟法
  4. 民事執行法
  5. 民事保全法
  6. 供託法
  7. 司法書士法

2-3.記述式(午後の部)

午後の部の記述式の試験科目は以下の2つです。

午後の部(記述式):各1問(70点満点)

  1. 不動産登記法書式
  2. 商業登記法書式

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2-4.口述試験

司法書士の口述試験では、 面接形式で口頭で質問に答えます。

口述試験で問われる科目は以下の3つです。

  1. 不動産登記法
  2. 商業登記法
  3. 司法書士法

4.司法書士資格の講座がある学校

司法書士資格は日本でも最難関の試験なので、学校に通って資格取得を目指す人は多いです。

司法書士講座のある学校はとても多く、ここでは特に代表的な以下の6つの学校をご紹介します。

  1. TAC
  2. クレアール
  3. 資格スクエア
  4. 伊藤塾
  5. LEC
  6. 辰巳法律事務所

それぞれ見ていきましょう。

4-1.TAC

TACは、講座の費用が50万円と比較的高額です。

TACでは多くの書籍を出版している山本講師と竹下講師が在籍しています。

特に山本講師は元実務家なので、実務家的な視点からの講義には定評があります。

答練(答案練習会)では、 ホップ答練、ステップ答練、ジャンプ答練と受講生の段階に合わせた答練が用意されています。

問題の質が良く、解説が丁寧だと高評価です。

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4-2.クレアール

クレアールは講座の費用が20万円から30万円なので、司法書士の学校の中でも、比較的安いです。

クレアールでは「非常識合格法」により、 一発合格をすることにこだわっているのが特徴です。

テキストは無駄をなくしているため薄く、オリジナルの六法を使用しています。

4-3.資格スクエア

資格スクエアは講座の 費用が15万円程度で、司法書士の学校の中で最も安いです。

費用が安いと質が悪いのではないかと不安に思うかもしれませんが、講師の質は決して悪くはありません。

資格スクエアでは15年以上のキャリアがある三枝りょう講師が司法書士講座を担当しています。

4-4.伊藤塾

伊藤塾は 使用しているテキストが非常に評価が高いことで知られています。

また、伊藤塾は費用が50万円ほどかかるので、司法書士の学校の中でも比較的高いです。

ですが、伊藤塾で講師を担当している山村講師のクラスでは、多くの一発合格者を輩出するなど実績が高いです。

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4-5.LEC

LECには 全日制の講座があるのが特徴です。

そのため平日昼間から学校に通うことができるので、集中して合格をしたいならおすすめです。

ただし、全日制は費用が70万円と、司法書士の学校の中で最も高いです。

通常の講座は費用が50万円で、伊藤塾と同じで比較的高いです。

司法書士講座を担当している根本講師は初級者にとってはわかりやすい授業を展開してくれると評価されています。

4-6.辰巳法律事務所

辰巳法律事務所の費用は50万円程度ですが、 合格すると支払金額の半額を返金してくれます。

司法書士講座を担当しているのは松本雅典講師で、司法書士受験界では著名な人物です。

松本雅典講師は 司法書士にわずか5ヶ月で合格したという実績があり、短期合格を目指している人にとっては憧れの存在です。

5.司法書士の資格取得後は研修を受講する

司法書士試験に合格した後は、すぐに仕事ができるわけではありません。

司法書士として登録するために、まずは司法書士会が開催する研修に参加する必要があります。

参加が必要な研修は以下の5つあります。

  1. 中央新人研修
  2. ブロック研修
  3. 司法書士特別研修
  4. 単位会研修
  5. 配属研修

それぞれ見ていきましょう。

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5−1.中央新人研修

中央新人研修は、 全国を東西で2つに分けて行われます。

会場は全国各地にあり、現住所によって異なります。

研修は 前期と後期に分かれており、前期3日、後期4日となっています。

前期と後期の会場と時期は以下の通りです。

前期:12月下旬

 東西で開催日程は異なる。

後期:1月下旬

会場は北海道、東北、東京、中部、近畿、中国、四国、九州。

5−2.ブロック研修

ブロック研修では、 より実務に即した研修が行われます。

場所は選択することができ、開業予定地が推奨されます。

ブロック研修では、以下の8つのブロックに分かれています。

  1. 北海道
  2. 東北
  3. 関東
  4. 中部
  5. 近畿
  6. 中国
  7. 四国
  8. 九州

5-3.司法書士特別研修

司法書士特別研修では、司法書士が 簡裁訴訟代理関係業務を行うために必要な研修を行います。

簡裁訴訟代理関係業務とは、簡易裁判所での訴訟や和解手続きなどのことです。

この特別研修を受けることで、その後の6月初旬に行われる認定考査という試験を受けられます。

そしてその認定考査に合格すると、認定司法書士になることができるのです。

司法書士試験の合格者は、この特別研修も受講します。

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5-4.単位会研修

単位会研修とは、 都道府県の司法書士会が行う研修のことです。

都道府県の司法書士会のことを「単位会」と呼びます。

実施時期やカリキュラムなどは単位会ごとに異なります。

5-5.配属研修

配属研修とは、 実際に司法書士の事務所で働き、実務を学ぶための研修です。

あくまでも現場の雰囲気に慣れるための研修なので、給料はでません。

配属研修は単位会の研修と切り離されているものと、単位会の研修に組み込まれているものがあります。

単位会の場合、この研修を受講しないと単位会の研修を修了したことになりません。

司法書士登録をする際、不安要素になるので、受けた方がいい研修です。

まとめ

司法書士は登記や供託代理など、裁判所や法務局、検察局に提出する書類を作成するのが仕事です。

土地を売買した時や、相続した時に、所有者が変わったりすると、司法書士に登記を依頼することになります。

また、会社を作ったり、会社の役員や定款(決まりごと)を決める時も、司法書士に登記を依頼します。

こういった登記は司法書士の独占業務であり、試験に合格しないと司法書士の業務を行うことはできません。

受験回数の制限もないので、 司法書士になりたいという気持ちが続く限り何回でも受験することができます。

もし登記の仕事に興味があるなら、司法書士試験に挑戦してみてくださいね。

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