運行管理者資格とは?資格要件や難易度・合格率・資格証について解説

資格

運行管理者は、運転者の休憩や睡眠施設の保守管理や、運転者の指導監督、健康状態や安全運行の支持把握などを行う仕事です。

自動車運送事業者で一定の台数以上の自動車を保有している場合、一定の人数以上の運行管理者を選任しなければなりません。

運送業界で働いている人であれば、会社から運行管理者資格を取得するようにと命じられることもあります。

そこで本記事では運行管理者資格の 難易度や仕事内容、資格要件、資格証などについて解説していきます。

この記事を読んでいただければ、運行管理者とはどのような資格なのか正確な知識を身につけることができますよ。

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1.運行管理者資格とは

運行管理者資格は、 運送会社で運転者に指導監督をしたり、運転者の健康状態や安全運行の指示把握をする国家資格です。

ここではは運行管理者の仕事や運行管理者資格について、以下の基本的な内容をご紹介します。

  1. 仕事内容と配置基準
  2. 国家資格であること
  3. 2つの資格要件
  4. 受験要件
  5. 難易度と合格率

それぞれ解説します。

それよりも、先に運行管理者の資格試験の内容について知りたい場合は、先に「2.運行管理者の資格試験」をご確認ください。

1-1.運行管理者の仕事内容と配置基準

運行管理者は運送会社において 運行の安全を確保するための仕事に従事します。

具体的な仕事内容は多岐に渡っており、以下のような仕事を行うのです。

  • 常務割の作成(運転者が乗務する時間割を作成すること)
  • 運転者の休憩・睡眠施設の保守管理
  • 運転者の指導監督
  • 点呼による運転者の疲労・健康状態の把握
  • 安全運行の指示

一定の台数以上の自動車を保有している営業所では、一定の人数以上の運行管理者を配置しなければならないと決められています。

配置基準は、貸切、乗合・常用、トラックで以下のように定められているのです。

  • 貸切:保有車両39両まで2名、以降20両ごとに1名追加
  • 乗合・常用:保有車両39両まで1名、以降40両ごとに1名追加
  • トラック:保有車両29両まで1名、以降30両ごとに1名追加
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  • 1-2.運行管理者は国家資格 

    運行管理者資格は 国土交通省が認定する国家資格です。

    国家資格であるということは、その資格の根拠が法律にあるということを意味します。

    運行管理者資格の根拠法令は道路運送法と貨物自動車運送事業法です。

    1-3.運行管理者資格の資格要件は2つ 

    運行管理者の資格要件は、大きく分けると以下の2つに分かれます。

    1. 実務経験者
    2. 資格試験の合格者

    それぞれ見ていきましょう。

    実務経験者

    運行管理者資格は、実務経験者であれば試験を受けないで取得することができます。

    実務経験とは、取得しようとする事業用自動車の種類に応じた経験が必要です。

    事業用自動車には以下の5種類があります。

    1. 一般乗合旅客
    2. 一般貸切旅客
    3. 一般乗用旅客
    4. 特定旅客
    5. 貨物

    これら5種類のうちのいずれかについて、 運行管理の実務を5年以上経験し、その間に 運行の管理に関する講習を5回以上受講していることが条件です。

    資格試験の合格者

    運行管理者資格を取得する場合、 実務経験よりも試験に合格する方が一般的です。

    公益財団法人運行管理者試験センターが実施する試験に合格すると、資格を取得することができます。

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  • 1-4.受験要件は「実務経験が1年以上」「基礎講習修了者または予定者」

    運行管理者の資格試験は誰でも受験できるわけではありません。

    運行管理者の受験要件は以下の2つです。

    1. 実務経験1年以上
    2. 基礎講習修了または修了予定

    それぞれ見ていきましょう。

    実務経験1年以上

    第一の受験要件は、 事業用自動車の運行の管理に関して1年以上の実務経験を有することです。

    この場合、貨物、観光、宅配便、乗合など事業の種別は問われません。

    受験をするためには1年以上、実務経験を積んでください。

    基礎講習修了または修了予定

    第二の受験要件は、 国土交通大臣が認定する機関の基礎講習を修了または修了予定であることです。

    基礎講習を実施する認定機関は、北海道、東北、北陸信越、関東、中部、近畿、中国、四国、九州の各地域にある自動車学校です。

    このように実務経験と、基礎講習の両方を合わせて、受験要件が満たされます。

    1-5.難易度と合格率

    運行管理者資格の難易度は、合格率30%です。

    運行管理者資格の試験は、ツアーバス事故の影響で合格判定が厳しくなり、難易度の上昇のため年々合格率が低下しています。

    ただ、それでも 合格率は30%台なので、国家資格としては少し優しい部類に入ります。

    例えば、超難関と言われている弁理士の資格が8%なので、30%となると多く感じますね。

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  • 2.運行管理者の資格試験

    ここからは運行管理者試験について、以下の7つのポイントを解説していきます。

    1. 試験の種類
    2. 試験日程
    3. 合格基準
    4. 受験に必要な書類
    5. 試験地
    6. 受験申請方法

    それぞれ見ていきましょう。

    2-1.試験の種類と試験科目

    運行管理者の資格試験は、 貨物と旅客の2種類に分かれています

    貨物の試験を受ける人は、1日で以下の5科目を受験する必要があります。

    貨物

    1. 貨物自動車運送事業法
    2. 道路運送車両法
    3. 道路交通法
    4. 労働基準法
    5. その他運行管理者の業務上必要な知識・能力

    旅客の試験を受ける人は、1日で以下の5科目を受験する必要があります。

    旅客

    1. 道路運送法
    2. 道路運送車両法
    3. 道路交通法
    4. 労働基準法
    5. その他運行管理者の業務上必要な知識・能力
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  • 2-2.試験日程は年二回

    運行管理者の試験は 年二回で、以下の日程で行われます。

    1. 3月第一日曜日
    2. 8月第四日曜日

    2-3.合格基準

    合格基準は旅客と貨物で共通で、 満点の60%以上です。

    また、以下の①から④の出題分野ごとに正解が1問以上、⑤の分野の正解が2問以上であることが必要になってきます。

    1. 貨物自動車は貨物自動車運送事業法、旅客自動車は道路運送法:8題
    2. 道路運送車両法:4題
    3. 道路交通法:5題
    4. 労働基準法:6題
    5. その他運行管理者の業務に関し、必要な実務上の知識及び能力:7題

    5つの分野のうちどれか1つでも0点を取ってしまうと、他の分野が満点でも合格できないのです。

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  • 2-4.受験に必要な書類

    受験に必要な書類は、以下のように 受験要件ごとに異なります。

    実務経験1年以上

    1. 運行管理者試験受験申請書(写真を貼付)
    2. 運行の管理に関する実務経験証明書(受験申請書の実務経験証明欄に記載)
    3. 証明書の貼付用紙(住民票の写し(マイナンバーの記載がないもの)又は運転免許証のコピー)

    基礎講習修了または修了予定

    1. 運行管理者試験受験申請書(写真を貼付)(受験申請書の実務経験証明欄は未記入のまま提出)
    2. 証明書の貼付用紙
    3. 住民票の写し(マイナンバーの記載がないもの)又は運転免許証のコピー
    4. 試験の種類に応じた基礎講習修了証書のコピー
      又は、
      試験の種類に応じた運行管理者講習手帳の、
      発行者が記載された箇所(1ページ)及び、
      受講者の氏名等が記載され、かつ、写真が貼付された箇所(2ページ)並びに
      基礎講習を修了したことが証明された箇所(3ページ以降)
      の写し

    自分がどちらにあたるか確認した上で、受験に必要な書類を準備しましょう。

    2-5.受験手数料等かかる費用は「6864円」

    運行管理者の 受験に関わる手数料等かかる費用は以下の通りです。

    1. 受験手数料:6,000円
    2. インターネット申請(システム手数料):648円
    3. 採点結果通知手数料(希望者のみ):216円

    上記合計6864円が最低必要になってきます。

    2-6.受験申請方法

    受験申請には、以下の2つの方法があります。

    1. インターネット申請
    2. 書面申請

    インターネット申請は、 「運行管理者試験センター」の公式サイトで行うことができます。

    書面申請はトラック協会、バス協会、ハイヤータクシー協会及び(公財)運行管理者試験センターで 頒布されている申請書を購入する必要があります。

    3.運行管理者資格を取得するメリット

    ここからは運行管理者を取得するメリットとして以下の3つを解説していきます。

    1. 昇給・昇進がある
    2. 資格手当がある
    3. ドライバーから転職できる

    それぞれ見ていきましょう

    3-1.昇給・昇進がある

    まず第一のメリットとして、 会社での昇給・昇進があることです。

    自動車運送を行う事業者では、自動車の保有台数に応じて運行管理者を営業所ごとに配置する義務があります。

    よって、会社にとっては運行管理者の資格取得者を配置することが営業上必要となるため、昇給や昇進の条件となっている場合があるからです。

    会社の規定によって金額は異なりますが、 数千円から数万円の昇給がある場合があります。

    このように運行管理者を取ることで、会社での昇給・昇進に繋がるというメリットがあるのです。

    3-2.別の運輸業界に転職しやすくなる

    第二のメリットは、運行管理者資格を取得することで、 別の運輸業界に転職しやすくなることです。

    運行管理者は事業用自動車を保有している営業所であれば必ず配置しなければならないので、幅広い業界で活躍できます。

    もしあなたが現在、貨物トラックの運送会社で働いていたとしても、タクシーやバス、鉄道といった他の運輸業界に転職することも可能です。

    このように、運行管理者を取得することで、別の運輸業界でも活躍できる可能性が広がるのです。

    3-3.ドライバーから転職できる

    第三のメリットは、ドライバーが運行管理者の資格を取得すると、 運行管理者の仕事そのものに転職するのに役立つことです。

    運行管理者はデスクワークなので、ドライバーのように不規則な生活をすることがなくなります。

    また、ドライバーでは常に事故を起こすリスクがありますよね。

    運行管理者ではそのようなリスクがなくなります。

    ドライバーの仕事に不安を感じている人は、運行管理者の資格を取ることでそちらに転職できるメリットがあるのです。

    4.運行管理者試験合格後の流れ

    運行管理者試験合格後の流れとして、以下の4つを解説します。

    1. 注意事項
    2. 申請に必要なもの
    3. 資格者証の申請方法
    4. 運転管理者資格を履歴書に記入する方法

    それぞれ見ていきましょう。

    4-1.注意事項

    運転管理者試験に合格したら、まずやることは 資格者証を申請することです。

    試験に 合格してから3ヶ月以内に申請しないと、合格は無効になってしまいます。

    面倒臭いと思って放置しているととり返しにつかないことになりかねません。

    できるだけ早く申請手続きをしましょう。

    4-2.資格者証の申請に必要なもの5つ

    資格者証の申請には以下の5つのものが必要になります。

    1. 合格通知書
    2. 運転免許証のコピー
    3. 返送用の封筒
    4. 切手450円
    5. 収入印紙270円

    合格通知書は、 試験合格後一週間程度で送られてきます。

    合格通知書には申請書も同封されているので、申請書に合格通知書の原本を貼り付けましょう。

    返送用の封筒とは、資格者証を送ってもらうために運輸支局に送るためのものです。

    封筒のサイズは、「 折らずにA4サイズが入る大きさ」を選ぶようにしましょう。

    450円の切手は、返送用の封筒に貼り付けるためのものです。

    収入印紙270円は、申請書に貼り付けるために必要になります。

    4-3.資格者証の申請方法

    資格者証の申請をするには、申請書を各都道府県にある運輸支局に直接持ち込むか、郵送する必要があります。

    郵送するときは、 紛失を防ぐため、記録が残る簡易書留を使うようにしましょう。

    ちなみに、運輸支局とは、国土交通省の地方支部分局である地方運輸局の下部組織のことです。

    4-4.運行管理者資格を履歴書に記入する方法

    運行管理者資格を履歴書に書く場合は、以下のように記入しましょう。

    <記入方法>

    平成○年○月○日 運行管理者試験 合格

    5.運行管理者資格者証に有効期間はない

    運行管理者資格に合格すると、4で説明した手順を踏むと資格者証を取得することができます。

    そんな運行管理者の資格者証ですが、 有効期間はありません。

    そのため、運転免許証のように更新を忘れたら資格が無効になる、ということはありません。

    ですが、返納を命じられる場合があるので注意しましょう。

    運行管理者の資格者証は、以下の2つの場合に国から返納を命じられる場合があります。

    1. 解任届出をしたとき
    2. 法律違反をした時

    それぞれ見ていきましょう。

    解任届出

    解任届けを出した場合に、国から返納を求められることがあります。

    運行管理者の資格保有者が死亡した時、支局の窓口に解任の届出をします。

    そのときに 解任の理由を「死去」とすると、資格者証の返納を求められます。

    「死去」した人に、資格証は必要ないからということですね。

    死去したけど、資格証を返納したくない事業者は、理由を「退職」とするところもあるようです。

    法律違反

    運行管理者の資格は、 法律違反をすると返納を命じられます。

    その根拠として、貨物自動車運送事業法第20条には以下のように定められています。

    国土交通大臣は、運行管理者資格者証の交付を受けている者がこの法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したときは、その運行管理者資格者証の返納を命ずることができる。

    参考:e-Gov

    例えば、酒気帯び運転、薬物運転などがあります。

    普通運転の時でもしてはいけないことばかりなので、当たり前にしないようにしましょう。

    6.運行管理者資格の受験テキスト・過去問

    運行管理者の勉強は学校に通うよりも、独学で勉強する人が圧倒的に多いです。

    独学する上で重要なのは、受験テキストと過去問選びです。

    そこで、ここからは運行管理者試験の受験テキスト、過去問の中から、特に人気のあるものを紹介していきます。

    6-1.受験テキスト

    受験テキストの中で最も人気があるのは、『 ユーキャンの合格テキスト&問題集』(U-CAN)です。

    この受験テキストの優れているところは、 テキストと問題集が一体になっていることです。

    テキストを読んでから問題を解くことで、自分の理解度や習熟度を確認することができます。

    6-2.過去問

    過去問の中で最も人気があるのは、『 運行管理者試験 問題と解説』(公論出版)です。

    この過去問の特徴は、年度ごとに問題を並べるのではなく、分野ごとに問題をまとめていることです。

    収録されている過去問は8年分と、他の過去問に比べて多く、たくさん演習することができます。

    7.資格取得のためのおすすめ通信講座3選

    仕事や、家事・育児をしながら資格を取得するのに欠かせないのが通信講座です。

    ここでは、 キャリアピックスおすすめの通信講座を3つご紹介します

    それぞれの通信講座の特徴を、順にご紹介します。

    ①事務系・美容や健康など女性向け資格なら「たのまな(ヒューマンアカデミー)」

    資格難易度 たのまな 資格難易度 たのまな

    たのまな」は、ヒューマンアカデミーが運営する通信講座です。

    『たのしい未来へ導く、学びサポーター』 というコンセプトから、「たのまな」という名前が付けられています。

    事務系はもちろん、女性ならではの美容系やフード系の講座も充実しています。

    「たのまな」の講座は、基本的にテキストとDVDが中心です。

    ただし、学習教材や学習方法は講座によって異なるため、まずは希望の講座ホームページを確認しましょう。

    また、同じ資格取得を目指す者同士のコミュニティがあったり、最寄の校舎でサポートを受けることの出来るコースがあるのも嬉しいポイントです。

    質問無制限、受講延長制度などのサポートも利用者からの評価が高い通信講座です。

     

    ②財務・法律系の国家試験に強い「クレアール」

    資格難易度 クレアール
     
    クレアール」は、1998年設立の資格教育機関です。
     
    公認会計士、税理士、司法書士といった財務・法律系に特に力を入れています。
     
    「クレアール」は、Webに特化した通信学習の専門スクールのため、忙しい方でも時間を効率的に使うことができます。
     
    また、独自の学習法である「非常識合格法」は、勉強時間を圧倒的に減らせるという点で注目されています。
     
    合格に必要な学習範囲だけを徹底的に習得することで、勉強時間は圧倒的に減らすことが可能になるのです。
     

    教員など公務員資格に強い「東京アカデミー」

    資格難易度 東京アカデミー 資格難易度 東京アカデミー

    東京アカデミー」は、全国に75拠点あり、25万人以上が受講している通学・通信講座最大手です。

    「東京アカデミー」では、公務員をはじめ、教員や看護師の採用・資格試験対策の講座を中心に行っています。

    DVDやWEB講義中心の通信講座が多い中、「生」講義にこだわっていることが大きな特徴のひとつです。

    大手ならではのノウハウと、資格に応じた対策と指導ができることが「東京アカデミー」の強味と言えるでしょう。

    まとめ

    運行管理者は、安全な運行ができるように、運転手や施設を管理するのが仕事です。

    運行管理者は、バスの居眠り運転で事故が起きてしまったことから、事件が難しくなっています。

    受験生にとっては確かに残念なことではありますが、 運転管理者の仕事はそれだけ責任が重いということを意味しているのです。

    運送業は現在、人手不足なので、一人当たりの運転手の負担も大きくなり、事故のリスクも高まります。

    安全な運行を管理し、事故のリスクを減らす運行管理者の仕事は今後は益々重要になっていきます。

    運行管理者の仕事に興味があるなら、ぜひ目指してみてくださいね。

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