最終更新日:2021/02/25
子育てなどが一段落し、再就職を考える薬剤師は多くいます。
「ブランクがあると働き口が見つからないのでは?」と不安になることも多いですが、需要が高い薬剤師は、再就職しやすい傾向にあります。
ただし、ブランクがある状態で再就職をする場合、事前の準備が必須です。
そこで本記事では、ブランクのある薬剤師が準備しておくべきこと、おすすめの再就職先等について詳しく解説します。
ブランクを乗り越え、再就職を成功させましょう。
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1.ブランクがある薬剤師でも再就職できる?
薬剤師は需要が高いので、ブランクがあっても再就職することが可能です。
実際に令和2年2月分の有効求人倍率をみると、全体の倍率が1.38倍であるのに対し、医師・薬剤師等は3.41倍と需要が高い状況であることが分かります。(出典:一般職業紹介状況(令和2年2月分)|厚生労働省)
さらに、転職雑誌・求人サイトには「未経験OK」「ブランク可」の求人も多数掲載されています。
上記を踏まえると「薬剤師はブランクがあっても十分再就職できる」といえるでしょう。
ただし、ブランクの期間によって、再就職の難易度は異なります。
また、ブランクがあると「業務についていけないなど」再就職後に苦労する可能性があるので、事前の準備が必要です。
2.薬剤師のブランク年数による再就職への影響
再就職のしやすさは、ブランクの年数によって異なります。
ここでは、薬剤師のブランク年数による再就職への影響についてご紹介します。
1年半以内「スムーズに再就職可能」
1年半以内のブランクの場合、選考にそれほど影響することはなく、比較的スムーズに再就職できる可能性が高いです。
1年半以内であれば、必要な技術や知識がそれほど抜け落ちていないと考えられるためです。
注意が必要なのは、「診療報酬改定」がブランク期間中にあったかどうか。
「診療報酬改定」は、2年に1度行われますが、新しい情報を再就職前にキャッチしておけば、問題ないでしょう。
1年半~3年以内「ブランクがあると判断されやすい」
1年半~3年のブランクの場合は、「ブランクがある」と判断されやすい傾向にあります。
というのも、1年半~3年のブランクがあると、診療報酬改定・保険制度や法改正など、変更点が多数あるのです。
また、身に着けた知識や技術を思い出すまでに、時間がかかります。
1年半~3年以内のブランクの場合、新人同様の扱いを受ける可能性があったり、選考で不利になることも少なくありません。
3~5年以上「完全に復帰するのに時間がかかる」
3~5年以上のブランクがあると、完全に復帰するのに時間がかかります。
3年以上ブランクがあると、必要な技術や知識が抜け落ちてしまうためです。
例えば、取り扱う医薬品に関する知識や、服薬指導の方法などを忘れてしまいがち。
即戦力を求める職場には、採用してもらえない可能性が高いでしょう。
完全復帰までにはある程度の時間を要するため、「ブランクOK」の求人を探すことをおすすめします。
3.ブランクのある薬剤師が働き方を選ぶポイント
ブランクがある方は、「働き方をどうしよう…」と迷いますよね。
ブランク明けで働く場合は、状況に応じて無理なく働ける雇用形態を選ぶことも大切です。
ここでは、ブランクのある薬剤師が働き方を選ぶポイントをご紹介します。
フルタイムでバリバリ働くなら「正社員」
フルタイムでバリバリ働きたい場合は、「正社員」として働くのが良いでしょう。
ブランクがあると「正社員として働くのが不安…」と感じがちですが、ブランクが1年半以内であれば問題なしと判断されるケースが多いです。
「退職後3ヶ月間ゆっくり休み、リフレッシュしてから正社員に戻った」という方も少なくありません。
ブランク期間が短く、がっつり働きたい場合は、正社員としてチャレンジしてみると良いでしょう。
短時間・自分のペースで働くなら「パート」
短時間だけ働きたい方や、ブランク期間が長く「仕事についていけるか不安…」「体力に自信がない…」という方におすすめなのがパートです。
ブランク明けの再就職では、長時間勤務するのが負担に感じる可能性がありますが、パートであれば、短時間勤務が可能となるケースが多いです。
また、パートの求人は「未経験可」「主婦歓迎」など、ブランク明けでも応募しやすい案件が豊富です。
再就職に不安がある場合は、パートを選択するのが良いでしょう。
高時給の仕事がしたいなら「派遣社員」
高時給の仕事がしたいなら「派遣社員」がおすすめです。
場合によっては、正社員よりも稼ぐことができるケースもあります。
ただし、派遣社員として働く場合、基本的に即戦力として活躍することを求められます。
ブランク期間が長い場合は、受け入れてもらえない可能性もあるので注意が必要。
ある程度、知識や技術に自信がある場合に派遣社員を選択するのが良いでしょう。
4.ブランクがある薬剤師におすすめの再就職先
ブランクがあると、どうしても「不利になるのではないか」と不安に感じますよね。
ブランクがあると選考で不利になりやすいことは事実。
ただ、なかには「ブランク明けでも働きやすい職場」も存在します。
そこで、ここでは、「ブランクがある薬剤師におすすめの再就職先」をご紹介します。
記事後半「7.ブランクがある薬剤師におすすめの転職サイト」では、求人を効率的にチェックできる転職サイトを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
求人数が多い「ドラッグストア」
求人数が多いドラッグストアは、ブランクがある薬剤師におすすめです。
ドラッグストアは年々店舗数が増えていて、人手不足に陥っている店も多いです。
また、大手のドラッグストアは、研修制度が充実しているので、働きながら知識を取り戻すことも可能。
「ブランク期間中に知識が抜け落ちていて不安…」という方でも安心して再就職できるでしょう。
ブランク期間が長く、再就職に自信がない場合は、ドラッグストアを選択肢の1つとすると良いでしょう。
研修制度が充実している「大手の調剤薬局」
研修制度が充実している「大手の調剤薬局」は、ブランクがあっても再就職しやすいです。
再就職後、手厚い教育を受けられるケースが多いためです。
「ブランク期間が長くて、調剤技術や知識に不安がある…」という方は、あらかじめ研修制度について確認しておくと良いでしょう。
ブランクがある薬剤師にとって、研修制度が充実している調剤薬局は強い味方になります。
5.ブランクがある薬剤師が再就職するために準備すべきこと
ブランクがあると、「知識や技術が抜け落ちているのでは…」と不安になりますよね。
ブランク明けにスムーズ働くためには、事前の勉強や準備必須です。
そこで、ここでは「ブランクがある薬剤師が再就職するために準備すべきこと」をご紹介します。
保険制度の現状を把握する
まずは、保険制度の現状を把握しておきましょう。
ブランクの期間が長ければ長いほど、制度が変わってたり、変更点が多いケースが多いため、事前の確認が必須。
保険制度を確認せずに再就職した場合、業務を行う中で戸惑ってしまう可能性があります。
スムーズに業務を行うためにも、しっかりと保険制度の確認を行いましょう。
2年に1度行われる診療報酬改定については、厚生労働省のホームページで変更内容を確認できます。
新薬の情報収集や勉強をする
ブランク期間が長い場合は、新薬の情報収集や勉強をすることが大切です。
新薬に関しては、全てを網羅するのは難しいですが、使用頻度が高い薬や注目度の高い薬はチェックしておきましょう。
また、勉強をする際は、書籍を利用するのが有効です。
基本的なことを復習できるよう、新人向けの簡単なものから始めるのがスムーズです。
再就職前に、必要な知識を再確認しておきましょう。
以下に、おすすめの書籍をご紹介します。
薬の作用機序を整理するのにおすすめです。
薬局ですぐに使える知識が詰まっています。
研修制度を利用する
ブランク期間中に抜け落ちた知識を埋めるには、研修制度を利用するのがおすすめです。
メーカー主催の勉強会では新薬の情報を、薬剤師会・病院主催の勉強会では業務を行う上で必要な専門知識を身につけることができます。
研修制度に関しては、「日本薬剤師研修センター」のホームページに掲載されています。
研修会の情報は随時更新されるので、こまめにチェックしておくと良いでしょう。
6.ブランクのある薬剤師が再就職を成功させるポイント
ブランクがあっても、再就職を成功させたいですよね。
ここでは、「ブランクがある薬剤師が再就職を成功させるポイント」をご紹介します。
自分に合った職場を探す
ブランクがある薬剤師がスムーズに再就職するためには、自分に合った職場を探すことが大切です。
ブランク期間が比較的短い場合は、前職のスキルを活かせる職場を選ぶのがおすすめ。
ブランクが長くスキルに不安がある場合は、研修制度が整っている職場を選ぶことをおすすめします。
また、「職場の雰囲気が自分に合っているか」の確認も重要です。
ミスマッチがないよう、あらかじめ再就職先の情報をキャッチしておきましょう。
勤務時間や残業などの労働条件確認する
再就職後に大きな負担を感じないよう、勤務時間や残業などの労働条件確認することも大切です。
確認が不十分なまま再就職してしまうと「勤務時間が長くて家庭と両立できずに続けられない…」「残業が多すぎる…」といった事態になりかねません。
特に、ブランク期間の長い薬剤師は、身体への負担が大きいです。
あらかじめ、労働条件をしっかり確認しておきましょう。
ブランク期間中に行っていた努力を伝える
選考の際には「ブランク期間中に行っていた努力」を伝えましょう。
ブランク期間があると「退職後に何をしていたのか」聞かれるケースが多いですが、「何もしていませんでした」と答えるとマイナスに捉えられる恐れがあります。
育児や家事をしていた場合は、正直に伝えて良いですが「プラスアルファのアピールポイント」を盛り込むことが大切。
たとえば「育児をしている間に、新薬の勉強をしていました」「家事の間にスキルアップのための資格を取得しました」など。
ブランク期間中に行った努力を伝えることで、マイナスな印象をリカバリーできるでしょう。
転職サイトに相談する
ブランクがある薬剤師がスムーズに再就職するためには、転職サイトに相談するのがおすすめです。
転職サイトのアドバイザーにブランクの年数、希望する条件を伝えることで、自分に合う職場を紹介してもらうことができます。
また、面接対策を含めた総合的なサポートを受けられることも魅力のひとつ。
ブランクありの薬剤師が自力で求人を探すのは大変ですが、転職サイトの力を借りればスムーズに再就職を実現できるでしょう。
7.ブランクがある薬剤師におすすめの転職サイト
再就職を成功させるためには、「薬剤師に特化した転職サイト」を活用することをおすすめします。
転職サイトを利用すれば、求人紹介・選考対策など幅広いサポートを受けることが可能。
アドバイザーがあなたに合う求人を紹介してくれるので「ブランクがあるので再就職できるか不安…」という方にもぴったりです。
ここでは、おすすめの転職サイトを3社ご紹介しますので、ぜひ活用してみてください。
本記事で紹介する3社は「【最新】薬剤師転職サイトおすすめランキングBEST4!正社員・パート・派遣別」から、さらに厳選した転職サイトです。
そのほかの転職サイトもチェックしたい方は、ぜひ上記の記事もご覧になってみてください。
再就職の悩みを親身に聞いてもらいたいなら「ファルマスタッフ」
(引用:ファルマスタッフ)
「ファルマスタッフ」は、「日本調剤グループ企業」が運営している転職サイトです。
個別面談でじっくり相談にのってもらえるので、ブランクがあって就職活動に不安を感じている薬剤師にぴったり。
また、「ブランク可」の求人も多いので、無理なく働きたい方にもおすすめです。
2020年8月時点で、「ブランク可」の求人は36,671件あります。
再就職の悩みを親身に聞いてもらいたいのであれば、ぜひファルマスタッフを利用してみてください。
運営会社 | 株式会社メディカルリソース |
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公開求人数 | 61,132件 (2020年8月時点) |
公式サイト | https://www.38-8931.com/ |
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丁寧に再就職のサポートをして欲しいなら「マイナビ薬剤師」
(引用:マイナビ薬剤師)
マイナビ薬剤師は、大手人材会社「マイナビ」グループが運営している転職サイト。
アドバイザーの質が高いことで定評があり、希望を的確に汲み取って求人を紹介してくれます。
業務内容、勤務環境を把握し、最適な再就職先を提案してくれるので、「ブランクがあってどこに就職すれば良いか分からない…」という方はぜひ利用してみてください。
運営会社 | 株式会社マイナビ |
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対象地域 | 全国 |
公開求人数 | 63,214件 (2020年8月時点) |
公式サイト | https://pharma.mynavi.jp/ |
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再就職して長く働きたいなら「薬キャリ」
(引用:薬キャリ)
薬キャリは、医療従事者対象のサービスを提供する「エムスリー」グループが運営しています。
医療業界に強いコネクションがあり、他の転職サイトにはない情報も多いです。
また、「 未経験・ブランクのある方可」といった条件でも検索できるので、ブランクがあって不安に感じている方にもおすすめ。
2020年8月時点で、「 未経験・ブランクのある方可」の求人は11,592件あります。
再就職して長く働きたいという方は、ぜひ薬キャリを利用してみてください。
運営会社 | エムスリーキャリア株式会社 |
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対象地域 | 全国 |
全体の求人数 | 約50,000件 (2020年8月時点) |
公式サイト | https://agent.m3career.com/ |
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まとめ
需要が高い薬剤師は、ブランクがあっても再就職可能です。
ただし、ブランクの期間によって、再就職のしやすさは異なります。
「ブランクがあって再就職が不安…」という方は、以下のポイントを意識しましょう。
- ブランクがある薬剤師が再就職しやすい職場を選択する
- 保険制度・新薬・薬学的知識を事前に確認しておく
- 自分に合う働き方を考える
また、自分に合う再就職先を見つけるためには、求人紹介等のサポートを受けられる「薬剤師専門の転職サイト」の利用がおすすめです。
以下の3社はとくにサポートが充実していると評判なので、ぜひ利用してみてください。