最終更新日:2021/01/31
30代薬剤師はある程度経験を積み、将来について考え出す時期。
「転職したいけど、職場を変えるのは不安」「30代で転職するのは遅いのでは?」とお悩みではありませんか?
結論からお伝えすると、薬剤師が30代で転職するのは全く遅くありません。
転職によって、年収アップやキャリアアップを狙うことも可能です。
ただし、30代の転職には押さえておくべき注意点も存在します。
そこで本記事では、30代薬剤師が転職する際の注意点や成功のポイントを詳しく解説します。
ぜひ最後まで読み、転職のコツを掴んでください。
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1.薬剤師の転職は「30代でも遅くない」と断言できる理由
30代薬剤師が転職について考える場合、30代では遅いかなと不安になりますよね。
結論からお伝えすると、薬剤師は30代でも十分転職可能です。
そこでまずは、「薬剤師の転職は30代でも遅くない」といえる理由をご紹介します。
理由1.薬剤師の需要は高いから
2020年現在、薬剤師の需要は高め。
薬剤師は不足状態にあり、求職者が優位な「売り手市場」の状態にあるのです。
実際に令和2年2月分の有効求人倍率をみると、全体の倍率が1.38であるのに対し、医師・薬剤師等は3.41となっています。(出典:一般職業紹介状況(令和2年2月分)|厚生労働省)
求人情報をみて「たくさんの転職先がある」と感じている方も多いのではないでしょうか?
人手不足の職場も数多くあるため、薬剤師であれば30代でもまだまだ転職可能です。
理由2.「即戦力」として採用される可能性があるから
30代薬剤師は「即戦力」として、人手不足の職場に採用される可能性があります。
現在、薬剤師の数は調剤薬局や病院の数に対して足りていない状態。
人材不足で困っている調剤薬局や病院は、積極的に即戦力となる30代薬剤師を採用しているのです。
経験や技術のある30代薬剤師の需要は高いと言えるでしょう。
2.30代薬剤師によくある転職理由
転職を検討する際は、「他の30代薬剤師がどのような理由で転職しているのか」も気になりますよね。
ここからは、30代薬剤師によくある転職理由をご紹介します。
理由1.年収を上げたい
「収入が上がらない」という不満は、転職理由として非常に多いです。
薬剤師収入あるけど伸びないのが難点だよな
開業しろってことか— しょた。 (@syota111222) June 19, 2019
特に調剤薬局は、初任給は高めであるものの「ある程度上がったあとは頭打ちになる」ケースが多いようです。
給与が上がらないことに不満を感じ、年収アップを目指して転職する人は多いです。
理由2.キャリアアップしたい
人手不足の職場では、十分な教育体制が整っていないこともあります。
私の勤めているドラッグストアは、薬剤師の教育担当がいないので、薬学的分野の社内研修や教育は一切無いですね。全て現場任せ。半年いましたが、自分で勉強したこと以外は全く新しい知識は得てないです。
同期、上司の熱量大事です。 https://t.co/8nmGqZqvQf— こなみ@ドラッグストア薬剤師 (@phtk2) January 6, 2019
長期間勤務してもスキルアップにつながらないことから、転職を考える人もいます。
スキルアップを目指す場合は、専門性を高められる職場へ転職することも選択肢のひとつです。
理由3.人間関係が悪い
人間関係についての問題は、転職理由としてよくあります。
やっぱり一番のストレスは人間関係じゃない?
嫌いな同僚・上司がいるだけで毎日が憂鬱だし仕事行きたくなくなる…#フリーランス薬剤師 なら、自分で好きな職場をいくらでも選べるし、合わない人がいるところには行かなければいいだけ。
私は今、人間関係のストレス0です👍
— もとめ@フリーランス薬剤師年収900万 (@motome_pharma) June 15, 2020
薬剤師は少人数で働くことが多く、人間関係のストレスを感じる人も少なくありません。
改善が見込めない場合は、転職して環境を変えることも手段です。
理由4.結婚・子育てなどライフステージの変化
薬剤師は女性が多いため、結婚・子育てなどのライフステージの変化が転職理由になりやすいです。
昨日から新しい正社員薬剤師さんが入った。病院に4年半くらい勤めて、結婚を期に転職したらしい。これで薬剤師が3人になったので、ちょっと楽になりそうで嬉しい。
— mari mizutani (@mari_fl) September 16, 2010
ライフスタイルの変化に合わせて働き方をかえれば、プライベートの時間をしっかり確保することもできるでしょう。
ただ、転職ではなく、「現職で産休・育休制度を活用する」という手段もあります。
ライフステージの変化に合わせて転職を検討する際は、「本当に転職すべきなのか」「現職で働き方を考えることはできないのか」も考えてみてください。
3.30代薬剤師が転職時に注意すべきポイント
「薬剤師は30代でも十分転職可能」とお伝えしましたが、30代だからこその注意点も存在します。
ここでは、転職前に押さえておくべき注意点について解説します。
注意点1.経験がないと転職が難しい職場もある
経験がないと転職が難しい職場もあります。
特に人手不足の病院では未経験の薬剤師を受け入れる余裕がありません。
また、経験がない状態で転職すると、転職後に大変な思いをする可能性が高いです。
30代薬剤師を採用する場合は、即戦力として期待されていることが多いので、未経験OKかを確認する必要があるでしょう。
注意点2.30代後半以上のキャリアチェンジは難しい
30代後半以上のキャリアチェンジは難しいので注意が必要です。
というのも薬剤師の求人には年齢制限が設けられていることが多いのです。
とくに未経験者を採用する場合は「伸びしろがある若い年代」を欲しがるところが多く、30代後半以降の未経験者が採用される可能性は低くなります。
35歳を超えると転職先の選択肢が少なくなってしまうため、できるだけ早く行動を起こすことをおすすめします。
注意点3.転職の難易度は年齢を重ねるにつれて高くなる
転職の難易度は、年齢を重ねるにつれて高くなります。
20代であれば、能力ではなく「伸びしろ」を見込んで採用されることも多いですが、年齢を重ねるほど「即戦力」「経験」「高いスキル」などが求められるようになるのです。
30代はまだまだ転職できる年齢ですが、40代・50代になると転職の難易度はかなり高くなります。
「転職したい」という気持ちがあるのなら、ぜひ30代のうちに行動することをおすすめします。
4.30代薬剤師の転職を成功させるポイント
30代で転職を検討している方のなかには「年齢的に最後の転職かも…」と考えている方もいらっしゃいますよね。
40代以降になると転職の難易度がさらに上がるため、出来る限り30代のうちに転職を成功させたいものです。
ここでは30代薬剤師の転職を成功させるポイントをご紹介しますので、参考にしてみてください。
ポイント1.転職の目的を明確にする
転職の目的を明確にすることは、転職を成功させる重要なポイントです。
転職活動を始めると様々な情報を目にしますが、目的が明確になっていないと情報に流され、転職の軸がブレてしまうことも多いです。
しかし「専門病院に転職して専門性を高めたい」「ドラッグストアでセルフメディケーションの提案をしたい」など、明確な目的があると気持ちがぶれません。
目的を持つことで納得できる転職先を見つけることができるでしょう。
ポイント2.経験を活かせる転職先を選ぶ
キャリアアップや年収アップを目指す方は特に、経験を活かせる転職先を選ぶことが大切です。
培った経験があると転職する際に有利になりますし、昇級できる可能性も高いです。
もちろん未経験の業種にチャレンジするというのも良いですが、難易度は高め。
30代の転職では、経験を活かしてさらにスキルアップするのが良いでしょう。
ポイント3.労働条件をしっかり確認する
労働条件をしっかり確認することが大切です。
「土日休み希望だったのに、休日出勤があった」など、希望と労働条件が合っていないと、長続きしないことが多いです。
また、失敗して転職を繰り返すと、採用側から敬遠されてしまいます。
何度も転職を繰り返さないためにも、労働条件を十分確認することが重要です。
ポイント4.薬剤師に特化した転職サイトを利用する
転職の成功確率を高めるためには、「薬剤師に特化した転職サイト」を利用しましょう。
転職サイトを利用することで、求人紹介・選考対策など総合的なサポートを受けることができます。
とくに初めての転職では、対策不足・準備不足が失敗につながるケースも多いです。
万全の状態で転職活動を行うためにも、転職サイトを利用することをおすすめします。
5.30代の薬剤師におすすめの転職サイト
転職活動を成功させるためには、「薬剤師に特化した転職サイト」を活用することをおすすめします。
転職サイトを利用すれば、転職相談・求人紹介・選考対策など幅広いサポートを受けられますよ。
ここでは、おすすめの転職サイトをご紹介しますので、ぜひ活用してみてください。
本記事で紹介する3社は「【最新】薬剤師転職サイトおすすめランキングBEST4!正社員・パート・派遣別」から、さらに厳選した転職サイトです。
そのほかの転職サイトもチェックしたい方は、ぜひ上記の記事もご覧になってみてください。
個別面談でじっくり相談にのってもらいたいなら「ファルマスタッフ」
(引用:ファルマスタッフ)
「ファルマスタッフ」は、「日本調剤グループ企業」が運営している転職サイトです。
個別面談でじっくり相談にのってもらえるので、キャリアや方向性に悩んでいる30代の方にぴったり。
「年収600万円」「時給4,000円以上」の高収入求人も多いので、「年収アップを狙いたい」という方にもおすすめです。
また、ファルマスタッフのコンサルタントは積極的に紹介先を訪問しており、職場の雰囲気など求人情報だけでは分からない情報を丁寧に教えてくれます。
ミスマッチのない転職を実現したいのであれば、ぜひファルマスタッフを利用してみてください。
運営会社 | 株式会社メディカルリソース |
---|---|
対象地域 | 全国 |
公開求人数 | 61,024件 (2020年7月時点) |
公式サイト | https://www.38-8931.com/ |
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アドバイザーの質を重視するなら「マイナビ薬剤師」
(引用:マイナビ薬剤師)
マイナビ薬剤師は、大手人材会社「マイナビ」グループが運営している転職サイト。
求人数も多く、幅広い求人を比較できます。
また、マイナビ薬剤師の強みのひとつが「アドバイザーの質が高いこと」です。
大手人材会社ならではの転職ノウハウを活かして、実践的なサポートを受けられますよ。
「30代までの経験を活かせる職場を見つけたい」「自分のスキルを高められる職場を紹介して欲しい」という方はぜひ利用してみてください。
なお、マイナビ薬剤師は全国15カ所に拠点があるので、地方在住でも便利に利用可能です。
運営会社 | 株式会社マイナビ |
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対象地域 | 全国 |
公開求人数 | 63,106件 (2020年7月時点) |
公式サイト | https://pharma.mynavi.jp/ |
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医療業界転職の詳しい情報を入手したいなら「薬キャリ」
(引用:薬キャリ)
薬キャリは、医療従事者対象のサービスを提供する「エムスリー」グループが運営しています。
医療業界に強いコネクションがあり、他の転職サイトにはない情報も多いです。
スピード感もあり、電話とメールだけで素早く転職活動ができます。
また、「産休・育休取得実績あり」といった条件でも検索できるので、ライフスタイルの変化に伴い転職を検討している30代にもおすすめです。
他にはない情報を入手したい方は、ぜひ利用してみてください。
運営会社 | エムスリーキャリア株式会社 |
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全体の求人数 | 約50,000件 (2020年8月時点) |
公式サイト | https://agent.m3career.com/ |
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6.【職場別】30代薬剤師の平均年収まとめ
最後に、30代薬剤師の平均年収をご紹介します。
転職活動をする際年収が気になる方は、チェックしてみてください。
30代薬剤師全体の平均年収
2018年賃金構造基本統計調査をもとに計算すると、30代薬剤師全体の平均年収は以下の通りです。
年齢 | 男性(万円) | 女性(万円) |
---|---|---|
30~34歳 | 599.1万円 | 551.7万円 |
35~39歳 | 661.7万円 | 576万円 |
(参考:2018年賃金構造基本統計調査から計算)
また、薬剤師の年収については以下の記事で詳しく解説しています。
「年収について詳しくチェックしたい」という方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。
病院:400万円~500万円程度
マイナビ薬剤師が保有している求人において、病院薬剤師の平均年収は「434.6万円」(出典:薬剤師の平均年収(給料)はいくらぐらいですか? |マイナビ薬剤師)
病院勤務の30代薬剤師の平均年収は、400万円~500万円程度と推測できるでしょう。。
また、病院は調剤薬局やドラッグストア勤務に比べて年収が低いといわれています。
夜勤や諸手当の多い病院は年収が高めにはなりますが、体力的な負担は大きいので注意が必要です。
調剤薬局:450万円~600万円程度
マイナビ薬剤師が保有している求人において、調剤薬局薬剤師の平均年収は「488.3万円」(出典:薬剤師の平均年収(給料)はいくらぐらいですか? |マイナビ薬剤師)
調剤薬局での30代薬剤師の平均年収は、450万円~600万円程度と推測できるでしょう。
調剤薬局は病院より年収が高めであるものの、管理薬剤師や薬局長などに昇進しなければ給与が頭打ちになってしまうケースが多いです。
ドラッグストア:500万円~700万円程度
マイナビ薬剤師が保有している求人において、ドラッグストア薬剤師の平均年収は「512.5万円」(出典:薬剤師の平均年収(給料)はいくらぐらいですか? |マイナビ薬剤師)
ドラッグストアでの30代薬剤師の平均年収は、500万円~700万円と推測できるでしょう。
ドラッグストアでは、調剤薬局より給与が高いケースが多いです。
ただし、ドラッグストアでは薬剤師に特化した調剤業務のみならず、レジ業務や品出し業務もあります。
給与は高めですが、体力的な負担も大きいでしょう。
製薬会社:500万円~700万円程度
マイナビ薬剤師が保有している求人において、ドラッグストア薬剤師の平均年収は「543.2万円」(出典:薬剤師の平均年収(給料)はいくらぐらいですか? |マイナビ薬剤師)
製薬会社の30代薬剤師の平均年収は500万円~700万円程度と推測できるでしょう。
薬剤師の年収としては最も高い傾向にありますし、福利厚生が充実している企業も多いです。。
また、製薬会社のなかでも特に年収が高い傾向にあるのが「MR」。
インセンティブがつくこともあり、成績次第で高収入を狙うことも可能です。
ただし、営業職の一種であるMRは体力的な負担が大きく、すぐに辞めてしまう人も少なくありません。
MRについては以下の記事で詳しく解説しているので、興味がある方はぜひご覧ください。
まとめ
30代薬剤師の転職のポイントをご紹介しました。
転職を成功させるために大切なポイントは、以下の通りです。
- 明確な転職理由を設定すること
- 年収のみにとらわれず労働条件や将来性を考慮すること
- 経験を生かせる転職先を選択すること
また、30代の転職を有利に進めるためには、総合的なサポートを受けられる「薬剤師専門の転職サイト」の利用がおすすめです。
以下の3社はサポート面が充実していると評判なので、ぜひ利用してみてください。