最終更新日:2021/01/16
「年齢が上がると転職の際不利になるのでは」と不安に感じる方もいますよね。
結論からお伝えすると、薬剤師の転職に年齢制限はありません。
ただし、年齢によって転職の難易度が変わることは事実。
効率的に転職活動を進めるためには、年齢についてもしっかりと意識する必要があります。
そこで、本記事では転職先別の年齢目安、年齢別の転職傾向、転職成功のポイントなどをご紹介します。
本記事を読めば、年齢が気になっている方でも、自分に最適な転職先を見つけられるはずですよ。
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1.薬剤師の転職に年齢制限はない
薬剤師が転職する際、年齢制限が気になるものですが、通常、転職に年齢制限はありません。
法律により、求人に年齢制限をかけることを原則禁止しているためです。(参考:募集・採用における年齢制限禁止について|厚生労働省厚生労働省)
そのため、一部の例外を除いて、求人に「○○歳まで」と制限がかけられていることはありません。
また、薬剤師の求人需要は高い傾向にあり、中高年でも転職のチャンスがあります。
実際に令和2年8月分の有効求人倍率をみると、薬剤師の需要が高いことがわかります。
全体 | 0.95倍 |
---|---|
医師・薬剤師等 | 2.10倍 |
とくに薬剤師が不足している地域の場合は、年齢が高くても薬剤師を採用することがあります。
ただし、人気の求人の場合は、年齢が影響するケースがあるので注意が必要。
「ポテンシャルのある若手の薬剤師との競争に負けた」「希望の求人の内定をなかなかもらえない」という失敗も多いです。
薬剤師の転職には年齢制限はないですが、年齢が影響することがあることを考慮しておきましょう。
【注意】年齢が上がるにつれて難易度が高くなるのは事実
求人自体に「〇歳まで」と記載されていることはほとんどないですが、年齢が上がるにつれて難易度が高くなるのは事実です。
というのも、年齢が上がると以下のような理由で採用を掴みにくくなるのです。
- ポテンシャルが評価されなくなる
- 若手よりも採用コストがかかる
- 定年までの勤務年数が短い
「40代で転職しようとしたけれど、なかなか内定をもらえない」というケースも少なくありません。
転職に年齢制限はありませんが、転職を考えているのであれば、できるだけ早めに行動を起こすことをおすすめします。
2.【業種別】薬剤師が転職可能な年齢目安
「年齢が高く、転職できるか不安」という方も多いですよね。
先ほどお伝えしたように求人に年齢制限が設けられていることは少ないですが、一定の年齢を超えると難易度が上がる業種もあることは事実です。
業種によって、転職できる年齢の目安は異なるので、あらかじめ把握しておくことが大切です。
ここでは、「業種別の薬剤師が転職可能な年齢の目安」をご紹介します。
調剤薬局は40代後半以上から難易度が上がる
調剤薬局は年齢が上がっても比較的転職しやすいですが、40代後半以上からは難易度が高くなってきます。
経験のある40代は年収が高く採用コストがかかりますし、採用しても定年まであまり時間がないので、採用担当が抵抗を感じるケースが多いためです。
とくに、人気が集中しやすい大手の調剤薬局は、ポテンシャルを期待して若手の薬剤師を採用する傾向にあります。
各々の薬局の事情にもよりますが、40代後半以上から転職の難易度が上がることを把握しておきましょう。
地方の調剤薬局など、深刻な人手不足になっている職場では、40代後半以上でも採用される可能性があります。
40代後半以上で転職する場合は、人手不足の求人を狙うのがおすすめです。
ドラッグストアは40代・50代でも転職可能
ドラッグストアは比較的転職しやすく、40代・50代であっても転職可能です。
近年、ドラッグストアの人気は外国人観光客を含めて高まっており、店舗数が増えています。
そのため、人手不足になっているドラッグストアが多いのです。
深刻な人手不足に悩み「年齢が高い薬剤師であっても採用したい」という店舗も多くあります。
実際に、転職サイトの「ファルマスタッフ」には、50代歓迎の求人が複数掲載されています。
年齢が気になるのであれば、ドラッグストアへの転職を検討してみてはいかがでしょうか?
病院への転職は30代までがおすすめ
病院への転職は年齢が上がるとハードルが高くなるので、30代までがおすすめです。
病院薬剤師は、病棟業務や抗がん剤調製など業務の幅が広く、覚えるべきことが多いので、ポテンシャルを期待して若手の薬剤師を採用する傾向にあるためです。
とくに、総合病院など人気の高い病院は、40代になると書類審査に通りにくくなります。
「新卒薬剤師に人気が高く、新卒薬剤師メインで採用している」「ポテンシャルを期待して若手薬剤師を採用する」という病院も多いです。
病院への転職は、年齢が上がると難しくなるので、病院で勤務したいのであれば早めに転職を検討しましょう。
企業への転職は30代前半までがおすすめ
企業は年齢が高くなるとハードルが非常に高まるので、30代前半までに転職を検討するのがおすすめです。
企業では、ポテンシャルを期待して若手の薬剤師を採用することが多いため、30代後半以降になると転職難易度がぐんと上がるのです。
「40代で応募したら、書類選考にさえ受からなかった」というケースも少なくありません。
とくに、未経験の企業へ転職する場合は、1からスキルや経験をつける必要があるので、年齢が上がると採用に抵抗を感じる企業が多いです。
スキルや実績がある場合は例外がありますが、企業への転職は若手が有利であることを把握しておきましょう。
3.【年齢別】薬剤師転職の傾向とポイント
ここまで業種別の傾向について解説してきましたが、転職の失敗を防ぐためには「自分の年代の傾向」も知っておくことが大切です。
年代別の転職傾向を知ることで、必要な対策をしっかりと把握できます。
そこで、ここでは「年齢別の薬剤師転職の傾向とポイント」をご紹介します。
ポイント1.20代薬剤師はポテンシャル採用が期待できる
20代の転職は早いイメージがあるかもしれませんが、ポテンシャル採用に期待できます。
ポテンシャル採用とは、実績や経歴ではなく「将来」や「成長」を見込んで採用すること。
伸びしろが大きい20代の若手は、たとえ実績がなくても採用される可能性があります。
「20代のうちに転職を決断したことで、スムーズに職場を変えられた」「転職の選択肢が多かった」という声も多いです。
ポテンシャル採用を狙うのであれば、20代での転職を検討してみましょう。
20代薬剤師は、第二新卒扱いとなる可能性が高いです。
社会としての基礎が身についている第二新卒は「新卒者よりも教育コストがかからないから」と積極的に採用している企業もあり、有利に転職を進められるケースが多いです。
ポイント2.30代薬剤師は最も転職しやすい
30代は、ライフスタイルが変化し、転職を検討したりキャリアップを目指す方も多いでしょう。
30代薬剤師は、スキルや実績に加えポテンシャルもあり、最も転職しやすいと言われています。
20代にはない即戦力が期待できる上、40代よりも採用コストがかからないので、積極的に30代を採用する職場は多いのです。
また、30代では実績やスキルが評価され、年収アップを実現できる可能性も高いです。
「転職後、大幅に収入がアップした」「管理薬剤師候補として転職できた」という成功パターンは多くあります。
30代薬剤師は最も転職しやすい年代なので、転職活動を積極的に行うと良いでしょう。
ポイント3.40代以降になると徐々に転職の難易度が上がる
薬剤師は資格の効力があり、転職しやすいと言われていますが、40代以降になると徐々に転職の難易度が上がるので注意が必要です。
経験のある40代は年収が高く採用コストがかかるので、採用を控える職場が多いためです。
また、ポテンシャルを見越して若手の薬剤師が有利となるので、転職先の選択肢は年齢が上がるにつれて狭まってしまいます。
具体的には、未経験から病院や企業へ転職する場合、40代以降になると書類審査に通らない可能性が高いです。
40代以降になると転職の難易度が上がるので、転職したい場合は早めに行動しましょう。
ポイント4.50代薬剤師の転職は定年を意識して慎重に考えるべき
50代で転職する場合は、定年を意識した転職活動を行うことが大切です。
薬剤師の職場では定年が60歳や65歳に設定されていることが多く、50代で転職した場合、転職先で勤務できる期間はごくわずか。
50代を採用している職場もありますが、現職より年収が低くなってしまったり、転職活動に時間がかかることも少なくありません。
そのため「現職を続ける方が良さそう」「転職をするメリットがあまりない」と考える人も多いです。
50代の転職は、あと何年働けるのか意識つつ、残り時間が短かったり転職自体が厳しいと推測できる場合は、現職を続けることも視野に入れましょう。
ポイント5.60代薬剤師は「60歳以上可」の求人を狙うのがおすすめ
「定年後も働きたい」と再就職を決意する60代は、数多くいます。
ただ、求人の多くは20~40代を対象としており、60代向けの求人を探すのは簡単ではありません。
そのため、60代の薬剤師が効率良く求人を探す際には、「60歳以上可」の条件を設定して検索するのがおすすめです。
「60歳以上可」と記載されている求人であれば、スムーズに転職できる可能性が高いですよ。
また、選択肢を増やすために「パート」や「アルバイト」の雇用形態も視野に入れることをおすすめします。
4.年齢の高い薬剤師が転職を成功させるコツ
年齢が高くても、希望の職場を見つけ、転職活動を成功させたいですよね。
年齢の高い薬剤師が転職を成功させるためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
ここでは、「年齢の高い薬剤師が転職を成功させるコツ」をご紹介します。
コツ1.謙虚な気持ちを忘れない
年齢が高い薬剤師がスムーズに転職するためには、謙虚な気持ちを忘れないことが大切です。
年齢が高いと、スキルや経験があるので、気づかないうちに態度が横柄になりがちなのです。
しかし、転職後は新たな業務を行うにあたり、年下の薬剤師から指導を受ける機会が発生します。
「若手の薬剤師の刺激を受けたい」「さらに知識やスキルを高めたい」といった謙虚さがあると、周囲との関係も良くなります。
周囲とうまくやっていくためにも、謙虚な気持ちを忘れないようにしましょう。
コツ2.培ったスキルや実績をアピールする
年齢が高い薬剤師は、若手の薬剤師と比べると転職で不利になりやすいので、培ったスキルや実績を十分にアピールすることが大切です。
スキルや実績があれば、即戦力となることを期待され、転職の際有利になる可能性が高いです。
具体的には、「若手の教育ができる」「抗癌剤治療の副作用モニタリングができる」といったマネジメントスキルや専門的なスキルは、アピールポイントになります。
年齢が高いからこそできることをアピールし、内定率を上げましょう。
コツ3.求人の傾向を見極める
年齢が高いと、どうしても不利になるので、求人の傾向を見極めて転職活動を行うことが大切。
具体的には、「ベテラン薬剤師も活躍中!」などと記載されている求人であれば、40代以上でも積極的に採用している可能性が高いです。
以下は、転職サイト「ファルマスタッフ」に掲載されている「ベテラン薬剤師活躍中」の求人です。
(引用:ファルマスタッフ|2020年11月)
年齢が気になる場合は、上記のような求人に注目すると良いでしょう。
一方「第二新卒歓迎」や「若手活躍中」などと記載されている求人は、若い人材を欲している可能性が高く、年齢が高いと不利になる可能性があります。
40代以上の転職を成功させるためには、「自分の年代に向いている求人なのか」見極めることが大切です。
コツ4.転職サイトに相談する
年齢制限が気になり転職に自信がない場合、転職サイトに相談することでスムーズに転職活動を進められます。
転職サイトとは、求人紹介や転職のサポートをしてくれるサービスのこと。
転職サイトを利用すれば、転職のプロであるアドバイザーが求職者にマッチする求人を紹介してくれたり、応募書類の添削を行ってくれます。
年齢が高くなると、若手の薬剤師が強力なライバルとなるので、しっかりと自己アピールすることが大切。
転職サイトを利用すれば、面接対策等の手厚いサポートを受けられるので、内定の確率をぐんと高めることができますよ。
実際に、転職サイトに相談したことで「しっかり自分の強みをアピールできた」「クオリティの高い履歴書を作成できた」というケースも多いです。
年齢が高く、転職に不安を感じているのであれば、ぜひ転職サイトの利用を検討してみてください。
5.年齢制限が気になる方におすすめの転職サイト
年齢に関わらず薬剤師が転職を成功させるためには、サポートが手厚い転職サイトを利用することが大切です。
サポートが手厚いサイトは、選考対策などの体制も整っているため、転職の内定率を高めることができます。
ここでは、おすすめの転職サイトを3社ご紹介しますので、ぜひ活用してみてください。
本記事で紹介する3社は「【最新】薬剤師転職サイトおすすめランキングBEST4!正社員・パート・派遣別」から、さらに厳選した転職サイトです。
そのほかの転職サイトもチェックしたい方は、ぜひ上記の記事もご覧になってみてください。
個別面談でじっくり相談にのってもらいたいなら「ファルマスタッフ」
(引用:ファルマスタッフ)
「ファルマスタッフ」は、「日本調剤グループ企業」が運営している転職サイトです。
じっくり相談にのってもらえるので、年齢が高く、転職に不安がある方でも安心して転職活動を進めることができます。
さらにコンサルタントは積極的に紹介先を訪問しており、職場の内部情報を把握しているので、自力ではキャッチするのが難しい情報も把握できます。
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丁寧に就職のサポートをしてほしいなら「マイナビ薬剤師」
(引用:マイナビ薬剤師)
マイナビ薬剤師は、大手人材会社「マイナビ」グループが運営している転職サイト。
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希望をしっかり満たして転職したいなら「ファーマキャリア」
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まとめ
薬剤師の転職事情は、年代によって大きく異なります。
転職を成功させるためには、自分の年代の事情を考慮して転職活動を進めることが大切です。
- 20代薬剤師はポテンシャル採用が期待できる
- 30代薬剤師は最も転職しやすい
- 40代以降になると徐々に転職の難易度が上がる
- 50代薬剤師の転職は定年を意識して慎重に考えるべき
- 60代薬剤師は「60歳以上可」の求人を狙うのがおすすめ
また、転職活動をスムーズに進めるためには、求人紹介や選考対策を行ってくれる「転職サイト」の利用をおすすめします。
以下の3社は「転職活動を手厚くサポートしてくれる」と評判なので、ぜひ利用してみてください。
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