最終更新日:2021/01/16
資格の効力が大きい薬剤師は、比較的容易に転職できるイメージがありますが「なかなか内定をもらえない…」など、厳しい転職状況に悩むケースも多いです。
さらに、薬剤師は将来的に「資格を保有しているだけでは内定をもらうのが難しくなる」といわれています。
転職の厳しい状況を打破するには、薬剤師としての市場価値を高めることが重要です。
そこで本記事では、転職が厳しい薬剤師の特徴、薬剤師の市場価値を高める方法や内定率を高めるためのポイント、おすすめの転職サイトなどをご紹介します。
本記事を読めば、薬剤師が置かれている現状を把握し、市場価値を高める方法が分かるはずです。
薬剤師としての市場価値を高めて、転職成功を目指しましょう。
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1.資格を持っているだけの薬剤師は転職が厳しくなる可能性大
近年、薬剤師の数は増加傾向にあり「将来的に求人需要が減っていくのではないか」といわれています。
実際に、以下「施設の種別にみた薬局・医療施設に従事する薬剤師数の年次推移」をみても、薬剤師数が増加していることがうかがえます。
(引用:施設の種別にみた薬局・医療施設に従事する薬剤師数の年次推移|厚生労働省)
また、薬学部が6年制に移行し全国に薬学部が多数新設された結果、急激に薬剤師の供給が過剰になることも懸念されています。
2020年時点では、まだ薬剤師の需要が高い状況ですが、今後薬剤師の供給過剰により、転職が厳しくなる可能性は否定できません。
特に、「専門的なスキルや強みがない」「薬剤師数が多い都会で働きたい」という場合は、内定をもらうのが難しくなるでしょう。
そのため、転職を成功させるには、薬剤師が置かれている現状を把握した上で、対策を講じることが重要です。
2.【要注意】こんな薬剤師は転職が厳しい!
薬剤師の転職が厳しくなるといっても、現状は求人数も多く、転職に困ることは少ないため「実感がわかない」という方が多いでしょう。
ただ、今後転職が厳しくなる可能性があることは、否定できません。
とくに、以下にあてはまる場合は内定を獲得するのが困難になりやすいので、注意が必要です。
特徴1.転職回数が多い
転職回数が多いと「採用してもすぐにやめてしまうのでは?」と思われる可能性が高く、転職が厳しくなります。
採用側は人材を採用するにあたり、多大な時間やコストをかけています。
入職してすぐに辞められるとダメージが大きいので、「すぐに辞めるのは避けて欲しい」と考えているのです。
転職回数が多いと、書類審査に通りにくく、転職が厳しくなることを把握しておきましょう。
【職場別】許容される転職回数の目安
許容される転職回数は、職場によって異なることが多いです。
以下に目安をまとめたので、ひとつの参考にしてください。
- 調剤薬局:2~3回
- ドラッグストア:3~4回
- 病院:1~2回
- 企業:1~2回
また、以下の記事では薬剤師の転職回数について詳しく解説しているので、ぜひあわせてご覧になってみてください。
特徴2.アピールポイントを持っていない
アピールポイントを持っていない薬剤師は、内定を掴みにくいので注意が必要です。
競合者が多くなっていくと予測される将来において、必要最低限のスキルしか身についていない薬剤師が採用を勝ち取れる可能性は低いためです。
薬剤師の過剰供給が問題視されているなか、第一線で活躍し続けるためには、アピールポイントを持ち、他の薬剤師と差別化をはかる必要があります。
具体的には、「かかりつけ薬剤師として活躍している」「癌薬物療法認定薬剤師の資格を持っている」などのアピールポイントがあると、転職時有利になります。
希望の転職先から内定をもらいたいのであれば、他の人にはないアピールポイントを身につけるようにしましょう。
特徴3.転職先への理想が高すぎる
なかなか内定をもらえない人の特徴として、「転職先への条件が多すぎること」が挙げられます。
薬剤師の求人需要が低い地域では、人材を確保するのが比較的容易であるため、好条件の案件が少ない傾向にあります。
好条件の案件が少ない状況に置かれているにもかかわらず、理想が高すぎると、なかなか条件にマッチする求人を見つけられません。
「その地域や業種の平均を大幅に超える年収を希望している」「残業ゼロで週休3日」など、高すぎる希望を持っている場合は注意が必要です。
なかなか転職できずに困っている場合は「転職先への理想が高すぎないか」考えてみましょう。
<希望条件を整理してみよう!>
理想が高い場合は、希望条件に優先順位をつけて「譲れない条件」と「妥協できる条件」を切り分けてみることをおすすめします。
妥協できる条件がわかれば、求人も探しやすくなるはずです。
特徴4.協調性がない
薬剤師は、限られた空間で密になって勤務することが多いです。
そのため、協調性がないと、円滑に業務を進めることができません。
「転職後職場の薬剤師とうまくやっていけず、続けるのが難しい」と感じている薬剤師も少なくありません。
なかなかうまくいかない場合は、職場で上司や同僚とコミュニケーションを積極的に取るよう心がけましょう。
薬剤師が転職を成功させるためには、協調性も重要です。
3.転職が厳しい薬剤師必見!市場価値を高める方法
薬剤師が転職を成功させるためには、市場価値を高めることが重要。
他の薬剤師と差別化することで、転職の際有利になります。
ここでは、薬剤師が市場価値を高める方法をご紹介します。
方法1.認定薬剤師などの資格を取得する
効率良く市場価値を高めたいのであれば、認定薬剤師などの資格を取得するのがおすすめです。
資格を持っていると、他の薬剤師との差別化につながり、選考の際にアピールできるので、有利になりやすいのです。
「資格を持っていることで、面接の際にアピールできた」「希望の転職先からスムーズに内定をもらえた」というケースは多くあります。
市場価値を高めて転職を有利に進めたいのであれば、資格取得を目指してみましょう。
<研修認定薬剤師とは?>
「研修認定薬剤師」は、薬剤師の研修実績により「薬剤師としての知識、スキルの維持のために自己研鑽している」と認定される資格です。
以下の記事ではおすすめの資格をまとめているので、ぜひチェックしてみてください。
方法2.かかりつけ薬剤師を目指す
近年の薬剤師には、かかりつけ薬剤師としての活躍も求められています。
かかりつけ薬剤師とは、特定の患者に対し、薬管理等を継続的に行う薬剤師のこと。
日本は今後も高齢化が進むと予測されるため、かかりつけ薬剤師の需要もますます高まっていくことが予想されます。
かかりつけ薬剤師の育成に積極的な薬局も増加傾向にあり、「かかりつけ薬剤師として活躍したいことをアピールしたら、スムーズに内定をもらえた」というケースも多いです。
薬剤師として市場価値を高めたいのであれば、需要の増加が見込まれるかかりつけ薬剤師を目指してみてはいかがでしょうか?
方法3.在宅医療に関与する
薬剤師としての市場価値を高めたいのであれば、在宅医療へ積極的に関与することも一つの方法です。
高齢化が進む日本では、薬剤師の在宅医療への関与が求められており、訪問薬剤師のニーズが高まっているためです。
実際に「薬剤師の訪問サービス」を実施している薬局も増えており、在宅医療への関心を示すことで内定を掴むことができたケースも多くあります。
在宅医療に関する優れたスキルを持つ薬剤師は、市場価値が高くなるでしょう。
方法4.管理薬剤師等へのキャリアアップを目指す
薬剤師が市場価値を高めるためには、管理薬剤師等へのキャリアアップを目指すのもおすすめです。
薬剤師としてのスキルはもちろん、マネジメント経験やリーダー能力を兼ね備えた管理薬剤師は、薬局等からのニーズが高いのです。
また、管理薬剤師等へキャリアアップできると、年収も上がるので一石二鳥。
市場価値を高めて転職を成功させたいのであれば、管理薬剤師等へのキャリアアップを目指してみてはいかがでしょうか?
4.薬剤師が内定率を高めるためのポイント
「薬剤師の転職が厳しくなる」と予測されている近年ですが、転職の際には何としてでも内定を掴みたいですよね。
薬剤師が内定率を高めるためには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。
ここでは、「薬剤師が内定率を高めるためのポイント」をご紹介します。
ポイント1.面接対策を十分に行う
薬剤師が内定率を高めるためには、面接対策を十分に行い、しっかり自己アピールすることが大切です。
特に、競争率が激しい職場への転職の場合「いかに採用担当に印象を与えるか」が重要。
「どのようなスキルや実績があるのか」「転職後どのような活躍ができるのか」をしっかり伝えることで、採用担当の目にとまり、有利になります。
転職を少しでも有利に進めたいのであれば、面接対策を十分に行うようにしましょう。
面接対策に関しては、以下の記事も参考にしてみてください。
ポイント2.志望動機を明確にする
志望動機が明確になっていると、採用担当にモチベーションの高さが伝わるので、内定率が高まりやすいです。
採用担当は、志望動機を、求職者との相性を確かめるための一つの要素にしています。
志望動機を見て、「企業の方針を理解してくれている」「転職後活躍してくれそう」と思ってもらえると、転職の際有利になります。
内定率を高めたいのであれば、採用担当の目にとまる志望動機を考えるようにしましょう。
ポイント3.転職サイトを利用する
転職サイトを利用して転職活動をフォローしてもらうことで、内定率が格段に高まります。
転職サイトとは、求人紹介や転職のサポートをしてくれるサービスのこと。
転職サイトを利用すれば、転職のプロであるアドバイザーが説得力のある志望動機の伝え方を考えてくれたり、よく聞かれる質問に対する答え方を伝授してくれます。
「転職サイトを活用して、理想の職場へ転職できた」「面接に落ち着いて臨めた」というケースは多いです。
転職サイトを利用すれば、プロ目線から実践的なアドバイスをもらえるため、内定率をぐんと高めることができるでしょう。
5.内定率を高めたい薬剤師におすすめの転職サイト
内定率を高めるためには、転職サイトを利用するのがおすすめです。
転職サイトを利用することで、転職相談、応募書類の添削・面接対策などを手厚くサポートしてもらえ、内定率が高まります。
ここでは、内定率を高めたい薬剤師におすすめの転職サイトを厳選してご紹介します。
本記事で紹介する3社は「【最新】薬剤師転職サイトおすすめランキングBEST4!正社員・パート・派遣別」から、さらに厳選した転職サイトです。
そのほかの転職サイトもチェックしたい方は、ぜひ上記の記事もご覧になってみてください。
個別面談でじっくり相談にのってもらいたいなら「ファルマスタッフ」
(引用:ファルマスタッフ)
ファルマスタッフは、「日本調剤グループ企業」が運営している転職エージェントです。
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親身にサポートしてくれるため、安心して転職活動を進められるでしょう。
さらにコンサルタントは積極的に紹介先を訪問しており、職場の内部情報を把握しているので、募集要項だけでは分からない情報も把握でき、転職先のミスマッチを防ぐことができます。
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(引用:マイナビ薬剤師)
マイナビ薬剤師は、大手人材会社「マイナビ」グループが運営している転職エージェント。
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まとめ
「薬剤師の転職が厳しくなる」と予測されているなか、転職を成功させるためには、自身の市場価値を高めることが大切です。
市場価値を高める方法としては、以下が挙げられます。
- 認定薬剤師などの資格を取得する
- かかりつけ薬剤師を目指す
- 在宅医療に関与する
- 管理薬剤師等へのキャリアアップを目指す
また、内定率を高めるためには、質の高い転職サイトに面接対策をサポートしてもらうことが有効です。
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