最終更新日:2020/11/08
「長時間労働でまとまった休みが取れず辞めたい…」「乗客の命を預かる責任の重さに耐えきれない…」
このような思いを抱え、辞めたいと考えているバス運転手は少なくありません。
バスの運転手からの転職は可能ですが、転職活動の前に、仕事のどの部分に不満を感じたのか・次はどんな仕事がしたいのかなどを明確にすることが大切です。
今回は、バス運転手を辞めたいと感じる理由や、具体的な転職先などを紹介します。
悩みを解決する上で参考になるので、ぜひご一読ください。
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1.バス運転手を辞めたいと感じる理由
バスの運転手を辞めたいと感じる理由は、大きく以下の7つに分けられます。
拘束時間が長い
1つ目は拘束時間が長いことです。
「中勤」といって、朝出社して日中休憩を取り、夜また稼働するというシフトがあります。
中勤では、休憩を含めると、1日でトータル15時間程度、会社で過ごさなくてはいけないこともあります。
休憩中は勤務時間外の扱いとなるため、給料が発生しない点も辛いところです。
また、観光バスの場合、朝〜夜だけでなく2日から3日連続して運転を担当することもあります。
座っていられるとはいえ、肉体的な負担は相当なものといえるでしょう。
勤務時間が不規則
2つ目は勤務時間が不規則ということです。
シフト制で働くことがほとんどで、深夜から昼まで、朝早くから夜までなど、日によって運転を担当する時間が変わるので、健康面でも良くありません。
また、バスは休日や祝日も稼働するため、休日も不規則になりがちです。
そして、友人と時間が合わず、なかなか気分転換する機会をつくりにくい、という問題もあります。
まとまった休みを取りづらい
まとまった休みを取りづらいことも、理由のひとつと考えられます。
長期休暇を取得して旅行に行くといったことは、中々難しい状況です。
最小限の人数でローテンションを組んでいる会社の場合は、なかなか有給なども申請できません。
家族旅行など、一定の期間、仕事を忘れられることがないと、モチベーションを維持するのも難しくなってしまいます。
責任の重大さの割に給与が少ない
人の命を預かる責任が重大な仕事の割りに、給与が少ないことに不満を感じている人もいるでしょう。
求人ボックスというサイトによれば、バス運転手の平均年収は360万円です。
バス運転手の仕事の平均年収は約360万円。日本の平均年収と比較すると低い傾向にあります。
月収に換算すると30万円となり、そこまで低くありませんが、割に合わないと感じる人は多くいます。
給与が上がれば、それをモチベーションに仕事を我慢することも可能ですが、実際はなかなか難しいのが現実です。
乗客からのクレーム対応に迫られる
5つ目は乗客からのクレーム対応に迫られることです。
乗客するお客さんの層は様々なので、運転手側では解決できない、理不尽なことでクレームを入れられることもあります。
例えば、通常通り、普通に運転をしているだけなのに「態度が悪い!」と注意されることもあるかもしれません。
運転で疲れている時にこういった対応に迫られると、より疲労度が増してしまいます。
常にドライブレコーダーで監視され息苦しい
常にドライブレコーダーで監視されていることも、ストレスの原因のひとつです。
ちなみにドライブレコーダーは事故があった際などに、運転手の行動に問題がないか確認するものです。
運転に集中しているとはいえ、自分の様子が記録されていると思うと、どうしてもストレスを感じてしまうという人も、少なくありません。
我慢することが多すぎると、ストレスがどんどん溜まっていき、悪循環に陥ってしまいます。
長時間座りっぱなしのため体に悪影響を与える
長時間座りっぱなしなので、体に悪影響を与えることも要因のひとつです。
体に疲労がたまると、内臓や神経などにも影響が出てくる可能性があります。
少しでも異常を感じた場合は、病院を受診するなど、注意して早めに対応しなければいけません。
2.バス運転手を続けることによるメリット
バスの運転手を辞めたいと感じる理由を紹介しましたが、一方で、バスの運転手を続けるメリットも3つあります。
メリットも考慮することで本当に辞めるべきなのか後悔しない判断につなげることができるでしょう。
乗客や街の人々と親睦を深めることができる
メリットの1つ目は乗客や街の人々と親睦を深められることです。
送迎を担当するバスの場合は、定期的にお客さんと会話することになります。
顔見知りの人だと、より親近感を持って接することができます。
しかし辞めるということは、せっかく仲良くなったお客さんたちと会えなくなることを意味します。
また観光バスの場合も、休憩や食事の際など、お客さんと会話する機会が多くなります。
観光を兼ねて仕事ができる
観光を兼ねて仕事ができることもメリットのひとつです。
仕事なのでどうしても疲労はたまると思いますが、観光バスの運転手の場合、サラリーマンと比べ、様々な場所に行くことができます。
宿泊アリの観光なら、旅館やホテルに泊まることもできるため、かなりの特権だといえます。
待機時間が多く体力的な負担が少ない
比較的、待機時間が多く用意されていることもメリットのひとつです。
特に、観光バスの運転手ではお客さんが観光している間、たっぷりと待機時間があります。
待機時間中に、バスの掃除をしたり仮眠をとったり自分の好きなように過ごすことができます。
途中、昼寝などをして休むことが難しい仕事も多いので、バス運転手は休憩を取りやすい職業です。
3.バス運転手を辞める前に考えるべきこと
バスの運転手を続けるメリットについては、ご理解いただけたでしょう。
それでも「バスの運転手を辞めたい」と考えている人は、辞める前に考えるべきことが、大きく分けて3つあります。
会社や業務形態を変えることで対応できないか検討する
1つ目は、会社や業務形態を変えることで対応できないか検討することです。
市・町営バスから観光バスの運転手に変更するなど、乗るバスの種類を変えるのもひとつです。
観光の場合、毎回色々な場所に行けるので「飽きる」という問題はクリアできます。
一方で家族との時間が取れないなどの場合は、逆に時間が固定されている市バスや町バスなどを運営する会社に転職すると、勤務時間が不規則という問題をクリアできます。
会社負担で資格を取得した際の金銭的な負担
2つ目は、会社負担で資格を取得した際の金銭的な負担についてです。
バスを運転するには大型二輪免許が必要なケースがほとんどです。
ただし、普通免許さえ取得していれば、大型二輪免許は入社後に取得すれば足りるとする求人も少なくありません。
資格取得のための費用が会社負担で出ている場合、辞める時に一括で返金しなくてはならない可能性があることも考えておく必要があります。
このため、金銭的に辞めることが難しいケースも想定されます。
やりたいことを明確にする
最後の3つ目は、次にやりたいことを明確にすることです。
仕事をやめて無職の状態で転職活動する場合、次の目標がある程度決まってから辞めないと、貯金がない人はお金もなくなってしまう上に、空白期間が長くなり採用に不利に働く可能性があります。
辞めた後、具体的にどんな仕事がしたいのか、そして実際にそれは自分でも出来そうなのか、事前に確認することが重要です。
4.バス運転手からの転職活動は転職エージェントの利用がおすすめ
バスの運転手から転職する際は、転職エージェントを利用するのもひとつです。
転職エージェントの仕組みや利用するメリットについて紹介していきます。
転職エージェントとは?
転職エージェントは、転職希望者と採用したい企業をマッチングさせるサービスです。
転職希望者1人に、エージェントの担当者が1人付き、転職活動のサポートを行ってくれます。
ちなみにどのエージェントも無料で利用できます。
無料で利用できる理由は、企業に転職希望者を紹介することによって、企業から報酬を得ているためです。
転職エージェントを利用するメリット
転職エージェントを利用するメリットは大きく5つあります。
求職者の希望を考慮して複数の会社を探して提案してくれること
まず1つ目は、求職者の希望を考慮して、複数の会社を探して提案してくれることです。
通常は自分で会社を探して応募するのが基本ですが、エージェントを利用すると、求人検索の手間を少なくすることができます。
自分に合った会社を見つけられる確率が高まるでしょう。
一般的に公開されていない非公開の求人があること
2つ目は、一般的に公開されていない非公開の求人に応募できることです。
同業他社に取り組んでいる内容が知られないようにするためなど、企業の都合上、公にはできない求人もあり、そういった案件は転職エージェントを通して募集が行われています。
非公開求人の中には、高年収など待遇の良い求人が多くあります。
応募書類の添削や面接対策をしてくれること
転職エージェントを利用すると応募書類の添削や面接対策もしてもらえます。
自分1人だけでは難しいポイントに気付くことができるので、転職が初めての人には心強い存在となるでしょう。
選考を受ける企業にはどのような点をアピールすると効果的かなど、実践的なアドバイスも期待できます。
面接の日程を調整してくれること
4つ目は、面接の日程を調整してくれることです。
現在の仕事を続けながら転職活動を行う場合、日程や時間を会社側に合わせることが難しかったりしますが、転職エージェントでは企業側の担当者との日程調整を代行してくれます。
こういったコミュニケーションが苦手な人も安心して任せることができます。
給与の交渉をしてくれること
最後の5つ目は、給与交渉をしてくれることです。
内定した際、これまでの経験や希望をもとに、もう少し年収をUPさせることができないか交渉してくれる場合もあります。
毎回成功するわけではありませんが、自分では言いにくいという人も多いと思うので、希望がある際は伝えるようにしましょう。
転職サイトとの違い
今回紹介した「転職エージェント」と「転職サイト」は別物なので注意しましょう。
転職サイトは担当者がサポートをしてくれるわけではありません。
あくまで求人を探すことのみに特化したサービスです。
ちなみに転職サイトには「リクナビNEXT」や「マイナビ転職」などがあります。
5.おすすめの転職エージェント3選
ここでは、バスの運転手から転職する際におすすめのエージェントを紹介します。
選定の基準は以下の3つです。
- 知名度が高い
- 求人数が多い
- 20代でも利用できる
※こちらの転職エージェントは、「【9割が間違える】人気の転職エージェントおすすめ一覧と1,102人の口コミ・評判で分かった賢い選び方」の記事で、利用者からの評価が高かった転職エージェントです。
求人数を重視する方は「リクルートエージェント」
一つ目のリクルートエージェントは、転職支援実績No,1とされている大手のエージェントです。
東京・大阪などの大都市圏だけではなく、それぞれの各地方にも拠点を構えています。
リクルートエージェントには非公開求人も合わせると20万件以上の求人があるので、希望に合った仕事を見つけやすいでしょう。
運営会社 | 株式会社リクルートキャリア |
---|---|
公開求人数 | 約107,700件 (2021年2月時点) |
非公開求人数 |
約137,800件 (2021年2月時点) |
対応地域 | 全国+海外 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://www.r-agent.com/ |
詳しい解説は以下を確認してください。 「【2月最新】リクルートエージェントの悪い評判と利用前の全注意点」 |
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コンサルタントの質を重視する方は「doda」
dodaも大手エージェントのひとつで、こちらも各地方にも拠点を構えています。
リクルートエージェントよりも求人をチェックしやすく、職種・勤務地・キーワード検索など、様々な軸で探すことができます。
また業界や職種ごとに分かれて、専門的な知識を持ったキャリアアドバイザーが多く在籍しているため、効果的なアドバイスを受けられる可能性が高いです。
運営会社 | パーソルキャリア株式会社 |
---|---|
公開求人数 | 約72,000件 (2021年2月時点) |
非公開求人数 |
非公開 |
対応地域 | 全国+海外 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://doda.jp/ |
詳しい解説は以下を確認してください。 「【2月最新】doda(デューダ)の悪い評判と利用前の全注意点」 |
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未経験職種へチャレンジするなら「ハタラクティブ」
未経験職種にチャレンジしたい20代の方はハタラクティブというエージェントを利用するのもひとつです。
フリーター・既卒・第二新卒の人を対象にしており、学歴よりも人柄を重視する企業を多く扱っていることをウリにしています。
未経験可の求人だけでも2,300件以上あります。
運営会社 | レバレジーズ株式会社 |
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公開求人数 | 非公開 |
非公開求人数 |
非公開 |
対応地域 | 全国 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://hataractive.jp/ |
詳しい解説は以下を確認してください。 「騙されるな!ハタラクティブの悪い評判と利用前の全注意点」 |
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6.バス運転手のおすすめ転職先
バス運転手の経験が活かしやすいという観点から、おすすめの職種を4つピックアップしました。
トラック運転手
1つ目はトラック運転手です。
バスと同じように、基本的に運転している時間がほとんどです。
バスの時よりも人と話す機会は減るため、黙々と一人で運転するほうが合っているという人には向いているかもしれません。
タクシー運転手
2つ目はタクシー運転手です。
バスの時よりも、お客さんとコミュニケーションを取る機会が多くなり、長時間連続で運転することも少なくなります。
またバスよりも運転する車両がずっと小さくなるため、運転が楽になるでしょう。
接客
3つ目はアパレルや飲食店のホールスタッフなど接客の仕事です。
もっと多くのお客さんやスタッフと、コミュニケーションを取りながら仕事をしたいという人に向いています。
自分の希望と意志によっては、一度飲食店で経験を積み、その経験をもとにして自分のお店をオープンする、といったことも可能です。
営業
最後は営業の仕事です。
コミュニケーションスキルが重視される仕事なので、バスの運転手の時には感じなかった種類のストレスを感じる可能性があります。
しかし、営業という仕事は成果に応じた給料設定にしている会社も多く、年収UPを期待できる可能性が高いです。
お金の部分に強い不満を感じている人は、求人内容をチェックしてみてください。
7.まとめ
バスの運転手を辞めたいと考えている人は、実際に辞める前に、バス運転手を続けることのメリットやリスク、次にやりたいことについてもしっかりと検討する必要があります。
働く会社を変えたり、乗るバスの種類を変えることで不満を解決できる可能性もあります。
転職するメリット・デメリットを自分で整理してから行動を起こすことが重要です。
そのうえで転職エージェントを利用するようにしましょう。