最終更新日:2020/11/08
職場の人間関係で悩む人は多いです。
とくに職場いじめの被害者になると、辛い日々を送ることになるでしょう。
また、あなた自身が被害者でなくても、いじめやハラスメントが職場で起きて、業務に集中できなくなる場合もあります。
今回は職場いじめのよくある内容や、いじめられる理由、やめない相手への対策について紹介します。
労働局が介入して解決した事例も掲載しているので、参考にしてくださいね。
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1.職場いじめの内容とは?
職場いじめの原因や内容はケースによってさまざまですが、ここでは多くの人が経験しているよくある被害を紹介します。
現在職場で人間関係のトラブルを抱えている人は、当てはまる点はないか確認しながらご覧ください。
事例1.発言しただけで攻撃される
必要な発言であったとしても、意見を言っただけで攻撃されるのは職場いじめでよくあるパターンの1つです。
明らかに嫌ってくる先輩がいる職場に(⌒▽⌒)発言がいじめっぽい。くそー産休でそろそろ居なくなるから構わん
— 松尾ロイ(24) (@matuoroy) April 21, 2015
会議や打ち合わせ中にミスの指摘や反対意見を言うと、引き金になることがあります。
場合によっては質問しただけで、叱られることもあるようです。
自尊心が高い上司や先輩社員が、加害者になるケースが多いです。
事例2.性格が合わないという理由で嫌がらせされる
「性格が合わないから」「気に食わないから」など性格の不一致を理由に嫌がらせをしてくるのも、職場いじめと言えるでしょう。
大手上場企業子会社で、変に権力を持ってしまった中小企業の社員がなんでも許されると勘違いして、差別的発言やいじめが常習化された職場の離職が止まらない。
根っこから変えないといけないから人事部門に行きたいと、友人から聞いて
とても高い壁で難しいと感じるが、それも立派な志だと思う— 小松 祐介@Rentio (@yusuke_komatsu1) August 31, 2019
さまざまな人が集まる会社で、気が合わない社員がいるのは当然です。
分別のある大人であれば、仕事に支障が出ない方法を模索して良好な人間関係を維持できますが、人間的に未熟な人が多いと職場いじめに発展してしまうことがあります。
事例3.指導や注意を装って理不尽な扱いを受ける
行き過ぎる指導や、業務上の注意を装った職場いじめもあります。
日々のニュース見てると思うんだが学校だろうと職場だろうともう「いじめ」じゃなくて「暴行」とか「恐喝」って言い方にした方がいいし「強い言葉で注意するのも相手の成長の為」とか考える教育者とか指導者とか上司はそんなもん相手に与える精神的苦痛の方がデカいってことをいい加減学んでほしい
— 霜月 要@雑多垢(腐) (@ShimoTsuki_Knm) October 5, 2019
指導や注意を装った職場いじめとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 仕事を教えている最中に、明らかに相手を侮辱する言葉を使う
- 叱責する原因を作るため、指示の事実があるのに「そんなこと言っていない」と言う
-
仕事を教えない
指導といじめの境目が分かりづらいため、「すべて自分に原因があるのではないか」と自分を責めてしまう被害者も多いです。
「自分がいじめを受けている」と気が付くのに時間がかかってしまう傾向があるので、注意してください。
また、指導なのかいじめなのか判断つかない人は、パワハラの基準を紹介している下記記事をご覧ください。
事例4.無視される
話しかけても聞こえないふりをするなど、無視する行為は職場いじめの常套手段です。
言ってしまえば,無視と仲間外れという職場いじめ。
— 東雲響姫from響姫電子工業 (@GOD_snowshower) October 17, 2013
暴言や暴力を受けるわけではないものの、無視されると存在自体を否定されている気分になるので、徐々に精神的苦痛が増していきます。
個人間のやり取りだけでなく、職場全体など集団で無視が行われているなら、かなり悪質と言えるでしょう。
事例5.業務を妨害される
仕事を邪魔されるような嫌がらせも、職場いじめと言えるでしょう。
以前の職場。率先して仕事をする、テキパキやる。→なにでしゃばってんだ、とグチグチ言われる。職場いじめが当たり前のように横行している。財布、重要書類がよくなくなる。逮捕者が出る。今の職場。率先して仕事をする。テキパキやる。→そんなやり方があるのかと感心され、教えて欲しいと頼まれる。
— artist Soichiro (@artistsoichiro) December 4, 2017
例えば次のような妨害も、職場いじめになる可能性があります。
- 必要な業務連絡を教えてもらえない
- 電話を回してもらえない
- わざと終業時間間際に仕事を言いつけて残業させられる
どんなに頑張って仕事をこなしても、仲間であるはずの同じ職場の人に嫌がらせされてしまっては業務に支障が出てしまいます。
事例6.無理な仕事を押し付けられる
誰が考えても無理難題な仕事を押し付けたり、退勤間際に仕事を押し付けることもいじめに値します。
- 大量の仕事を一人でやらせる
- 初めて行う業務を何の説明もなしにやらせる
こういった行為はパワハラにも該当します。
また、サービス残業を強いる行為も不当であるため、サービス残業をさせられている場合はハッキリと断りましょう。
サービス残業については以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
事例7.失敗を自分のせいにされる
見に覚えのない失敗を自分のせいにされることも、いじめの一種です。
この歳になって虐められるとか思わんかったなーWWWWWW
挨拶してもガン無視、グループLINEはハブられる、明らかに態度おかしい、失敗押し付け、もうなに?— 🍥 なるとチャン@P丸様vo. 🍥 (@IZO7_cp) December 26, 2019
例えば、共同で行った作業で上司がミスをしたのに、あなたのミスだと濡れ衣を着せる行為などがあります。
もし、見に覚えがないなら自分のミスではないことを告げましょう。
ただ、本人は自分のミスを認めない恐れがあるため、上司のさらに上の上司に告げることをおすすめします。
また、こういったパターンはモラハラにもつながります。
モラハラの特徴や対処法については、以下の記事を参考にしてみてください。
2.なぜあなたはいじめられるのか?
記事をご覧の方のなかには「どうして自分がいじめられるのか分からない…」と悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。
この見出しでは『いじめが発生する理由』についてお伝えしますが、その前に1つだけ覚えておいて欲しいことがあります。
それは「いじめにおいて悪いのは加害者であり、被害者ではない」ということ。
いじめのきっかけにはいくつかの原因が考えられますが、悪いのは決してあなただけではありません。
ここからは『よくあるいじめの原因やきっかけ』を解説しますが、思い当たる節があっても決して自分を責めないでくださいね。
<よくあるいじめの原因やきっかけ>
順番に確認していきましょう。
加害者より弱いと思われているから
いじめをする加害者は、自分より強い人にはいじめをしません。
そのため、加害者は自分より弱い人を狙います。
ミスをして必要に責められたり、人前で恥をかかされたりすることはありませんか?
相手はあなたを弱いと判断し、ストレスのはけ口にしている恐れがあります。
距離が近すぎるから
心理的距離が近すぎると、ふとしたことがきっかけでいじめが始まることがあります。
これは、距離が近いことでなんでも言いやすくなってしまうためです。
例えば、ちょっと前までは優しくしてくれて良い人だなと思っていた矢先、仕事を手伝おうとしたら「私の仕事取らないで!」と急に気性が荒くなったりします。
こういった相手との距離が近すぎる場合、振り回されることになるので、極力距離を取るようにしましょう。
相手が期待する反応をしてしまうから
いじめをする人は、反応を楽しんでいます。
相手の挑発に乗ってしまい、ワーッとなって感情的に返してしまうと相手の思う壺。
加害者以外にも他の人がいる前で感情的になると、すぐに泣く人、不満を出す人など社内でも噂が立つ恐れがあります。
相手に主導権を握らせないためには、挑発に乗らないことが大切。
辛いかもしれませんが、何を言われてもスルーすることを心がけましょう。
期待通りの反応をしてくれないと分かれば、あなたへの挑発も減ってくるはずです。
嫉妬されているから
仕事の成績が良い人・仕事をこなすのが早い・ミスが少ない人などが、職場いじめのターゲットになってしまうことがあります。
いわゆる「出来る人」は、周囲の人間の嫉妬心を刺激してしまうことが多いのです。
業務の一環で他人のミスを指摘しなければならない場合、さらに状況が悪化しやすいです。
人間関係と仕事との板挟みにあい、精神的に追い詰められてしまうことがあるので注意してください。
3.職場いじめへの対処法
いじめを受けるのは、本当につらいこと。
我慢していじめを受け続けていると、心身に悪影響を及ぼしてしまうこともあるので、早めに対処することをおすすめします。
とはいえ、無理をしていじめと真っ向から戦う必要はありません。
ここからは、いくつかの対処法を解説するので「自分にもできそう」と思う方法を試してみてください。
対処法1.毅然とした態度を取る
いじめを受けたら毅然とした態度を取るようにしましょう。
先程も説明しましたが、相手は反応を見て楽しんでいます。
相手の思うつぼになって、舐められないようにするには、「毅然とした態度」が必要です。
どんなことをされても、動じず、堂々とした対応をするようにしましょう。
対処法2.相手と距離を置く
職場いじめをしそうな人がいるなら、心理的・物理的な距離を置きましょう。
加害者と仕事以外でも距離が近い場合は、意識して変えていく必要があります。
急に態度を変えると相手を刺激してしまうので、徐々にフェードアウトしていくのがおすすめ。
関係改善が難しい場合は、部署の異動願いを出すのも手段です。
対処法3.信頼できる同僚や上司に相談する
職場いじめで困っているときは、信頼できる上司や先輩に相談してみるのがおすすめです。
ただ、直属の上司など、本来なら相談相手になるべき相手が加害者のケースも多く、助けを求められない場合もあります。
そのような場合は、さらに上の上司やベテランの先輩社員など、社内で職場いじめを解決するために協力してくれる人がいないか探してみましょう。
相談相手には「相談内容を口外しない人」「個人的主観で動かず、客観的かつ冷静な対処をしてくれそうな人」を選ぶことをおすすめします。
対処法4.いじめの内容を記録する
社内いじめの内容は、できるだけ詳細に記録してください。
後々被害を訴えられるよう、証拠として残しておくためです。
徳島労働局のHPでは、以下のように述べられています。
いじめ・嫌がらせと感じたら、その状況を記録しておきましょう。
録音など出来ればいいですが、その場の状況が分かるメモがあれば、人に説明するのが容易になります。
記憶に頼って被害状況を説明する場合、相手になかなか伝わりません。
日時や周りに誰が居たかなど詳しいほど信憑性が高まります。
記録、日記、遺書などが裁判の証拠として採用されることがあります。
(引用:徳島労働局 職場でいじめ被害にあったら)
上記の引用をまとめると、次のような内容を記録しておくべきことがわかります。
職場いじめを受けたら記録しておくべきこと
- 日時
- 周りに誰がいたか
- 可能であれば録音する
上記の内容以外にも、その場の状況がわかる詳細な内容を記録しておけば、第三者に被害を訴える際、強力な証拠としてあなたの証言を裏付けてくれる可能性があります。
対処法5.会社内の窓口に相談する
会社にハラスメントの相談ができる窓口がある場合、利用できないか検討してください。
加害者との間に入って指導してくれたり、トラブルがある人と職場を離したりするなど、解決の糸口が見つかる可能性があります。
特に、大企業では社員を守るための制度がマニュアル化されていることも多いです。
対処法6.転職を検討する
いじめが改善されない場合や、心身ともに限界で「職場にいるのが嫌」という場合は転職を検討するのも手段の一つです。
とはいえ、いきなり転職するのは勇気が必要ですよね。
少しでも転職に興味があるなら、まずは求人のチェックから始めてみることをおすすめします。
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4.悪質過ぎる職場いじめは外部機関に相談しよう
会社の窓口に相談しても解決できない悪質ないじめに会っているならば、外部機関に相談することをおすすめします。
実際に解決した事例ものせていくので、参考にしてみてください。
労働局
厚生労働省のHPには、労働局に相談して実際に解決した事例が掲載されています。
例えば、次のような事例があります。
申出人は、先輩社員から、毎日、「のろい」「気が利かない」「やめたらどう」などと侮辱的な発言を受けていた。
店長に、先輩社員の発言が辛いことを訴えたが、「口が悪いから」というだけで対応してくれなかった。
先輩社員とは別の部門に異動したいとして、助言・指導を申し出た。
【助言の結果】
(前略)助言に基づき、責任者から先輩社員に注意し、申出人の意向のとおり、申出人は先輩社員と別の部門に異動することが認められた。
(引用:個別労働紛争解決制度)
上記の事例では、労働局が加害者に注意し、被害者は加害者と別の部署に異動できたため、仕事を続ける形で職場いじめから脱却できています。
状況によって労働局の対応は異なりますが、労働局に相談することで職場いじめから抜け出せる可能性があります。
弁護士
労働局でも解決できない場合、弁護士に相談しましょう。
いじめが法律上の不法行為にあたる場合、慰謝料や損害賠償請求ができます。
准看護師として勤務していたAが、上司に当たるBから個人的な命令をされたり、飲み会に朝まで無理やり付き合わせたり、「死ねよ」「殺すぞ」などの暴言・メールを受けた結果Aが自殺し、Aの遺族がBと病院に対し訴訟を起こした事件です。
Aの自殺はBのパワハラが原因のものと認められBに対し1,000万円、病院とBが連帯して500万円の損害賠償責任を負うように命じました。
ただし弁護士から請求される費用は高額です。
また、訴訟を起こす場合は、今の職場にいることもできなくなる可能性が高いので、慎重に行動するようにしましょう。
警察
職場でのいじめが明らかに犯罪行為であった場合は、警察に被害届を出すのも一つの手です。
それが例えば暴行だったり、脅迫を受けたりした場合、刑法に当てはまる確率が高いからです。
ただし、証拠がなければいくら訴えかけてもことが進まないので、いじめを受けてるのが分かる証拠(録音、診断書)を揃えてから被害届を出すようにしましょう。
5.職場いじめを受けたときやってはいけないこと
いじめの対処法には、様々な手段があります。
ただ、なかにはやってはいけない行動もあります。
場合によってはいじめを加速させてしまうことにもなりかねないので、十分注意してくださいね。
仕返し
仕返しをするのは絶対にやめてください。
「自分だけ辛い思いをするのは不公平だ」と感じてしまうこともあるでしょう。
しかし、仕返しをすると被害者から加害者に立場が逆転してしまう可能性があります。
被害者であれば、会社の窓口や外部機関に助けを求められますが、加害者になると逆に注意や指導を受ける立場になってしまいます。
職場いじめの連鎖を起こさないためにも、仕返しを実行してはいけません。
いじめの証拠を消す
職場いじめの内容によっては証拠が残る場合があるので、保管しておきましょう。
見るとネガティブな感情を思い出してしまうので、捨てたくなる気持ちもわかります。
しかし、証拠はあなたの証言を証明してくれる重要なもの。
第三者にいじめの被害を説明する際に、証拠の存在は必須です。
いじめの証拠となり得る物
- SNSのメッセージやメール
- 破壊された私物
- 証拠となる動画や写真
上記のようなものは、消したり捨てたりせず、保管しておきましょう。
1人で抱え込む
職場いじめを1人で抱え込んでしまうのは、精神衛生上良くないので止めましょう。
誰かに相談して、辛かった感情や悩みを聞いてもらってください。
職場いじめの問題を根本的に解決できなかったとしても、次のような効果が期待できます。
- 言えなかったことを言ってストレス発散できる
- 起こった事実や感情を言葉で表現して、客観的に状況を把握できる
- 否定せずに話を聞いてもらい、自己肯定感を高められる
職場いじめが悪化したり、状況がこじれたりするのを避けるためにも、仕事と全く関係のない友人や家族に聞いてもらうのがおすすめです。
相談相手の選び方も重要で、あなたの意見を否定する人は相談相手として適切ではありません。
話をじっと聞いてくれたり、共感してくれる人を相談相手として選んでください。
良い相談相手がいなければ、カウンセリングに頼ってみるのもよいでしょう。
落ち度がないのに自分を責める
「いじめられるのは自分が悪いからだ」と自責の念に駆られて、自分を追い詰めないようにしてください。
自分で自分を責め続けると、仕事を続けるのが難しくなります。
いじめにおいて悪いのは加害者であり、被害者ではありません。
最後の最後まで、自分は自分の味方でいるようにしましょう。
まとめ
職場いじめで悩んでいる場合、まず個人ですぐにでもできる職場いじめ対策をとってみましょう。
職場いじめ対策
- 毅然とした態度をとる
- 相手と距離を置く
- いじめの内容を記録する
自力での対策が難しい場合は、第三者を頼ることも手段。
職場いじめの相談先としては、以下が挙げられます。
職場いじめから抜け出すための相談先
- 上司
- 職場の窓口
- 各都道府県の労働局・弁護士・警察
また、職場いじめの被害にあうと精神的に追い詰められてしまう人も少なくありません。
気持ちに余裕がない場合は、転職など職場自体を変えることも検討しましょう。