最終更新日:2021/02/24
「SEは他職種へ転職しやすい」ことをご存じでしょうか?
なぜなら、SEが行う「要件定義」や「設計」などの経験は、他職種に活かしやすいからです。
また、転職サイト「doda(2020年12月)」によると技術系(IT・通信)の有効求人倍率は6倍近くあり、求職者1人に対して6件近い求人があるという売り手市場です。
エンジニア経験20年の筆者も2回転職を経験しており、IT系の売り手市場を実感しています。
しかし、転職しやすいからと言って「適当に転職サイトを見て、気に入ったところに応募すればいいか」という気持ちで臨んだら失敗しかねません。
この記事では、適当な気持ちで転職活動を始めて後悔しないように、SEの転職失敗談を紹介した上で、正しい転職活動のやり方を解説します。
また、SEからおすすめの転職先もご紹介します。
※転職の悩みは「ワークポート」に相談しよう!
(引用:ワークポート)
転職のことで不安があるなら、「ワークポート」への相談がおすすめです。
ワークポートはIT専門で、未経験から経験者まで対応してくれる転職エージェント。
キャリアの相談から、希望にあった求人紹介など、様々なサポートを受けることができます。
電話・Web面談も行っているため、自宅から気軽に相談することが可能です。
完全無料で利用できるので、まずは気軽に登録してみましょう。
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気になる項目をクリック
1.よくあるSEの転職失敗談
SEは残業や土日出勤している方も多く、自然と周りから転職に関する情報収集を行う時間が少ないため、失敗談が後を絶ちません。
Twitterなどでもそういった声が見られます。
[24歳 未経験エンジニアの就活まとめ] 2020/2~2020/4
応募総数:106 (約70%が自社)
内定:4
(自社:1, SES:3)書類落ち:71
一次面接落ち:19
二次面接落ち:2
辞退(選考途中):11私の失敗は転職成功した先輩方からアドバイスを早く頂かなかったことです😅#駆け出しエンジニアと繋がりたい
— しょーじ (@shoji_621) April 10, 2020
転職失敗の原因はたくさんありますが、よくある失敗としてここでは4つ紹介します。
失敗談1.転職を後回しにしてきた
「思い立ったらすぐに行動!」という人は少ないかもしれません。
確かにすぐに判断することは難しいですが、「忙しかった」「求人が見つからなかった」「周囲の目が気になって…」などの理由で 先延ばしにしてしまうと失敗のリスクが高くなります。
実際、後回しにした結果、「若い時よりも転職しづらくなった」「体を壊してしまった」という失敗体験を語っている人は少なくありません。
転職サイト眺めると、条件の良いお仕事として社内SEがやたら多く、やっぱそういうのやっとくべきだったなーって5年遅い
— 内房(もるもる) (@irisgazer) 2018年4月11日
ろくに技術力も積んでこなかったクズSEが、今更転職に成功できる?IT業界はもう嫌だ。他業種になんていけるのか?あまりにもハードルが高い。でもこのままでは年齢も増すし精神もさらに削られる。今のうちなのでは?
— クズトロ (@quzttro) 2012年8月23日
無計画で転職をするのはよくありませんが、転職を後回しにして状況が悪化してしまうのは避けたいですよね。
SEは30代前後になると、求められるスキルが高くなり、転職が難しくなります。
「いつかやろう」「そのうち誰かいい仕事を紹介してくれるかも」「周りも転職なんてしてないし」と考えているSEの方は注意が必要です。
年齢が気になってきた方は、下記の記事でエンジニアの転職年齢の限界について解説していますので、確認してみてください。
失敗談2.誰にも頼らずに決めた
誰にも相談せず、一人で転職を決めたというSEも、失敗している人が多いです。
プライドが邪魔したり、周りにバレずに転職活動したかったり、便利な転職サービスがあるのに知らなかった、というのが理由です。
一人で転職を決めた結果、断片的な情報だけで転職先を決めてしまったり、働きながら転職活動をするのがストレスになるというケースもあります。
また、情報が多すぎて決められないというSEの方の口コミもありました。
今日は気分が乗らなかったので体調不良と言うことにして休んだ。暇だったので職安に行って転職したらどれだけの仕事があるのか、ちょっと検索してみたが・・・
職種をSE・プログラマーにして近隣だけ検索にしても8500件とか出てくる。みんなどうやって探してるんだ#転職 #職安 #ハローワーク #新宿— ペッツォーネ (@ichimantw) 2018年11月13日
成功している人は、 身近にいる転職成功者に話を聞いたり、転職エージェントなどの便利なサービスを使いこなしています。
転職するときはどんな働き方になるのかが分かるように、必ず頼れる人に相談しましょう。
転職エージェントに相談をしたい方は「3.迷ったら転職エージェントに相談しよう」をご覧ください。
失敗談3.スキルが足りないうちに転職を決断した
十分なスキルが身につかないまま、転職を決断し、あとから後悔する人が多いです。
「楽をして収入が得られればよい」という考えで転職を決断したものの、スキル不足により転職先が見つからないケースです。
多くの場合は自分自身の能力を過大評価している等、自分自身の価値を理解していないのが理由です。
転職するなら、企業から求められるくらいの十分なスキルがないといけません。
転職で失敗しやすい人の特徴ですが
①スキルがないうちにホワイトな環境を求めすぎる
②自身の市場価値を把握していない
この2つがそろうと危ないです。以前に話題になったSESと言いつつ家電量販店でお仕事をするパターンの企業の採用ターゲットはここです。
スキルがないうちに企業は選べません。
— IT菩薩@モロー(毛呂 淳一朗) (@Morow99956707) January 15, 2021
少なくとも「自分は〜ができます」と胸を張って言えるだけのスキルがなければ、転職先に魅力を感じてもらうのは難しいでしょう。
失敗談4.転職の目的を決めずに転職
「早く転職して今の会社から抜け出そう」と退職することを目的とし、転職先を特に考えないままだと、同じような企業に入社しかねません。
「転職の経験者に言われるがまま」「とりあえずアバウトに転職先を決める」といった、自分自身の目的を考えずに転職を決断するのはNGです。
自分がやりたいと思うことを明確にし、長く安心して働ける企業への転職を目指しましょう。
【定期】
ブラック企業を転々としてしまう人がいますが、
今勤めている会社から逃げるように転職活動をしている方ほど
焦ってまた同じようなブラック企業に入社してしまうケースをよく見かけます。
じっくり見極めて長く安心して働けるような企業を選びましょう— 村田社労士(元SE職) (@murata_sr) January 16, 2021
次に、これらの失敗談を元に、失敗しない方法について解説していきます。
2.SE転職に失敗したくないなら「情報収集」を怠るな!
SE転職を失敗しないためのコツは「情報収集」です。
当たり前と思うかもしれませんが、ここで手を抜いてしまうと後悔してしまうリスクが高くなります。
ただ、SEは忙しくて時間をかけられないのも事実。
そこで、ここでは最低限やっておきたいことを3つ紹介します。
方法1.転職成功者に話を聞く
もし 身近に転職に成功したSEがいれば、その人に話を聞いてみるのがおすすめです。
成功のコツや、ちょっとした失敗談なども聞けるかもしれません。
社内SE時代のこと
会社の規模感で、ミッションもやり甲斐も、仕事内容も変わるなぁと。
前職の社内SEの時の前後は、大手勤務なので、中小企業の社内SEのイメージを具体的に持っていなかった。
それが転職の失敗だったと思う。
会社の規模、仕事内容や業務の進め方など、自分に合う合わないがある。
— きらら@IT企業の会社員 (@sekilalalala) April 25, 2020
利害関係を持たない友人・知人であれば、本音を聞き出しやすいのでおすすめです。
「転職して良かった?」「転職するときに使ってよかったサービスはある?」など、気になることを聞いてみましょう。
ただし、人によって転職成功したと感じるポイントは異なるので、聞いた内容はあくまで参考程度に留めておきましょう。
「自分はどう感じるか」しっかりと自分の考えを明確にしておくことが大事です。
■身近に聞ける人がいないなら「転職会議」を使ってみよう
とはいえ、「身近に相談できる人がいない」という方もいると思います。
その場合は、、日本最大級の社員口コミサイト「転職会議」の利用がおすすめです。
転職会議は、社員や元社員が会社の口コミを投稿しているサイト。
社風や職場の雰囲気など、求人票には書かれてない口コミも投稿されているため、会社の裏側を知りたい人にぴったりです。
口コミを見るためには、自分自身も口コミを書かないといけないので、ちょっと面倒ですが、公式サイトに書かれてない『志望企業の裏側』がわかるので、使うメリットの方が大きいです。
登録しなくても閲覧できる口コミもあるので、まずは気軽に確認してみてください。
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方法2.「求人情報」と「就職四季報」をチェックする
転職に失敗しないためには、「求人票」と「就職四季報」の2つは必ずチェックしておきましょう。
どちらも情報量が多いですが、見るべきポイントは以下の通りです。
【求人票で見るべきポイント】
- 「平均残業時間〇時間」といった、具体的な数値があるか
- ずっと募集していないか
- 極端に給料が高くないか
【四季報で見るべきポイント】
- 3年後離職率が40%を超えていないか
- 採用実績で新卒採用の割合が30%を超えていないか
求人票
求人票は、企業の採用情報ページや、「Green」や「ワークポート」などの転職サイト、エージェントなどで確認できます。
求人票に「やりがいがある」「活躍できる職場」といった、具体的な数値がない求人票は要注意です。
綺麗な言葉に惑わされると、実際は「こんなはずじゃなかった」となりかねません。
また、ずっと募集している会社は、それだけ社員が集まりにくいということなのでブラックな確率が高いので注意しましょう。
極端に給料が高い場合も要注意です。
例えば「年俸制」「固定残業代」といった給与制度の場合、いくら残業しても給料は変わらず、長時間労働を強いられる可能性があるからです。
四季報
「会社四季報」は『東洋経済新報社』が発行している、国内上場企業の情報をまとめたデータ集です。
四季報で見るべきは、「3年後離職率」と「採用実績」の2つ。
3年後離職率は、3年前に新卒入社した社員が退職した割合で、平均値は30%程度なので、40%を超える場合は注意が必要です。
また、採用実績は一般的な企業は、全社員数に対して採用人数が5〜10%くらいで収まりますが、ブラック企業の場合、20~30%を上回っていたりします。
「採用実績が高いと業績が良いのでは?」と思うかもしれませんが、社員が定着せず、自転車操業しているため、新入社員の割合が高いケースもあります。
企業選びをするときは、ここで解説した見るべきポイントをしっかり確認して、転職しても大丈夫か確認しておきましょう。
方法3.転職エージェントに頼る
とはいえ、口コミや求人票・四季報から集められる情報にも限界はあります。
特に、働きながら転職活動をしているSEだと、時間が取れなくてせっかく情報を集めても十分に生かしきれないなんてこともあるでしょう。
そんな方こそ使った方がいいのが、転職エージェントです。
転職エージェントとは、希望にあった求人を紹介してくれるサービスのことです。
転職サイトだと求人検索しかできませんが、転職エージェントはキャリア相談から求人紹介、さらに書類添削や面接対策など、あらゆる事をサポートしてくれます。
「転職エージェントと関係の深い企業については書類選考通過率、内定率が高まる」というメリットもありますし、完全無料で利用できるので、ぜひ登録しておきましょう。
3.迷ったら転職エージェントに相談しよう
「自分にあった転職先がわからない」という場合は、転職エージェントに相談しましょう。
転職エージェントは社員を募集している企業から報酬を受け取るので、求職者は完全無料で使えます。
また、詳しく求人票の内容を知りたい場合にも、企業の情報含めて教えてもらえます。
ここでは、SEの転職を有利に進めてくれる転職エージェントを3つ紹介します。
ワークポート |
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レバテックキャリア |
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マイナビITエージェント |
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【転職エージェントは複数利用がおすすめ】
転職エージェントはそれぞれ保有している求人が異なるため、気になったエージェントは全て登録しておくのがおすすめです。
大手転職サイト「リクナビNEXT」によると、転職成功者は平均4.2社のエージェントを併用しています。
つまり、本気で転職成功したいなら転職エージェントは3〜4社同時に登録しておいた方がいいということです。
ここで紹介する3社は全て無料で利用できますし、登録は3分ほどで簡単に完了します。
なるべく多くのエージェントで情報収集をして、失敗を防ぎましょう。
経験に不安があるなら「ワークポート」
(引用:ワークポート)
- IT・Web・ゲーム業界の求人を多数保有
- 対応スピードが早いので、待ち時間なしで転職活動を進められる
- 登録が簡単なので気軽に利用できる
ワークポートは、IT・Web・ゲーム業界の求人を多数紹介している転職エージェントです。
経験が浅い人へのサポートに力を入れているため、経験に不安があるSEに特におすすめです。
また、ワークポートは対応スピードの早さにも定評があります。
面談をした日のうちにおすすめの案件が送られてくる、というスピード感なので、待ち時間なしで転職活動を進められます。
登録も簡単で、名前と生年月日、メールアドレス、パスワードの設定だけですぐに利用できます。
「企業名など聞かれるのが面倒」という理由で転職エージェントの登録を先延ばしにされている方も、ワークポートなら簡単に登録できるので、ぜひ利用してみてください。
運営会社 | 株式会社ワークポート |
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公開求人数 | 約34,200件 (2021年2月時点) |
非公開求人数 |
非公開 |
対応地域 | 全国+海外 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://www.workport.co.jp/ |
詳しい解説は以下を確認してください。 「【未経験OK!】ワークポートの評判・口コミと登録前の注意点を解説!」 |
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今の年収に不満があるなら「レバテックキャリア」
(引用:レバテックキャリア)
- IT・Web業界専門でアドバイザーが業界知識に詳しい
- ヒアリングを細かく行ってくれるので、マッチングの精度が高い
- 利用者の60%以上が年収アップに成功
レバテックキャリア は、IT・Web業界専門の転職エージェントです。
レバテックキャリアをおすすめする理由は、徹底的なヒアリングによりマッチングの精度を高めているからです。
時間をかけてヒアリングを行うため、求職者のアピールポイントを逃さずキャッチします。
転職後もスキルを活かして活躍できる求人を紹介してくれるので、利用者の60%以上が年収アップに成功しています。
レバテックキャリアは求人数は少なめですが、その分一人ひとりに時間をかけて対応してくれるのがメリットです。
東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・福岡の求人が充実しているので、この地域で転職する方はぜひ利用してみてください。
運営会社 | レバテック株式会社 |
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公開求人数 | 約11,300件 (2021年3月時点) |
非公開求人数 |
非公開 |
対応地域 | 九州+京都+兵庫+千葉+和歌山+埼玉+大阪+奈良+東京+神奈川+福岡+近畿+関東 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://career.levtech.jp/ |
詳しい解説は以下を確認してください。 「レバテックキャリアの評判は悪い?「しつこい」「断られた」の口コミを調査!」 |
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大手企業に転職したいなら「マイナビITエージェント」
(引用:マイナビITエージェント)
「マイナビITエージェント」は、IT・Webに特化したエージェント。
大手「マイナビ」が運営しているエージェントのため、とにかく求人数が豊富なのが魅力です。
そのため、たくさんの求人の中から転職先を選びたいという方に向いています。
特に大手の求人が多いので、大手でSEとして活躍したいという方におすすめです。
一般には公開されていない非公開求人も多いので、他のエンジニアが知らない求人に応募して内定率をアップさせることもできます。
対象地域が全国なので、地方で転職活動をしているエンジニアも求人を探しやすいでしょう。
運営会社 | 株式会社マイナビ |
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公開求人数 | 約10,000件 (2021年3月時点) |
非公開求人数 |
約6,000件 (2021年3月時点) |
対応地域 | 全国+海外 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://mynavi-agent.jp/it/ |
詳しい解説は以下を確認してください。 「登録前に確認!マイナビIT AGENTの悪い評判と利用前の全注意点」 |
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その他のエージェントも検討したい方は「IT転職エージェント未経験&経験者向けおすすめ10選!正しい選び方も解説」をご覧ください。
4.あなたにあった転職先の見つけ方をチェック!
転職したいということは、「こうなりたい」「こんな状況から抜け出したい」というプラスやマイナスの理由があるのだと思います。
今の職場に対する不満を解消するためには、 自分に向いている仕事かどうかの確認が欠かせません。
ここでは、SEの仕事の種類や向き不向き、仕事内容や年収についてタイプ別に解説します。
タイプ1.開発工程の細かさから解放されたいなら「Webエンジニア」
向いている人 | 向いていない人 |
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SEの開発工程の細かさが嫌という人に向いているのが、Webエンジニアです。
逆に、合わないのはSEの仕事を続けたい人や、技術を追求できない人です。
ずっとコードを書いている仕事なので、コードを書くのが好きで、SEのような細かいスケジューリングから逃れたい人におすすめです。
代表的なWeb系企業には以下のようなところがあります。
- ポータル・検索サイト:Google、yahoo!、NAVER、食べログ、クックパッド
- ニュースサイト:yahoo!ニュース、スマートニュース、グノシー
- ショッピングサイト:Amazon、楽天、スタートトゥデイ(旧ZOZOTOWN)
仕事内容
Web系企業のシステム開発をする仕事です。
Webエンジニアは「自社開発SE」と呼ばれることがありますが、SEとは働き方が全く異なります。
Webエンジニアの開発プロセスは、「アジャイル開発」という1〜14日でリリースを進める小さな開発を繰り返し進めていくものです。
一方、SEは「ウォーターフォール開発」という長期間、大人数で行う開発プロセスを採用しています。
Web系のビジネスは変化が激しいため、短期間で対応が求められます。
Webエンジニアの世界では、「計画は変化することを想定している」「仕様変更OK」ので、 厳密なスケジューリングが性に合わないと感じているSEも働きやすいです。
Webエンジニア | SE | |
---|---|---|
開発手法 | アジャイル | ウォーターフォール |
開発期間 | 短い(最長14日) | 長い |
ドキュメンテーション | 少ない | 多い |
柔軟性 | 高い | 低い |
年収
30代前半のWebエンジニアの平均年収は 425.0万円です。(参考:doda)
Web系は薄利多売のビジネスが中心のため、残念ながらWebエンジニアの年収は上がりにくいです
より年収をアップさせたい場合は、 Webディレクターなど、エンジニアスキルと別の役割を掛け合わせる職業にキャリアアップする必要があります。
「Web系エンジニアに転職したいけれど、給料が低いのは嫌」という人は転職エージェントに相談してみてください。
転職エージェントなら高給与な求人を紹介してくれたり、給与の条件交渉をあなたの代わりに行ってくれます。
求人例
(参考:マイナビエージェント2021年01月時点)
未経験からWebエンジニアに転職したい方は、こちらの記事もチェックしてみてください。
タイプ2.下請けや受託業務をしたくなければ「社内SE」
向いている人 | 向いていない人 |
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社内SEは自社企業のシステムを開発するので、下請けや受託業務は発生しません。
そのため、「下請けでこき使われたくない」「受託業務で派遣のような仕事をやらされたくない」という人に向いています。
自社のシステム開発の仕事なので、必要な技術は固定されています。
そのため、クライアントに合わせて常に新しい技術を勉強しなければいけないWebエンジニアに比べると、技術力は磨きにくいのがデメリットです。
仕事内容
社内SEとSIerの違いを確認しておきましょう。
社内SEの仕事は 「経営戦略→事業戦略→システム戦略→要件定義→設計→開発→テスト→導入」です。
社内SE | SIer | |
---|---|---|
仕事の領域 | SIerの仕事にプラスして経営戦略、事業戦略、システム戦略 | 要件定義、設計、開発、テスト、導入 |
開発するもの | 自社のシステム | 他社(クライアント)のシステム |
技術 | 必要な技術は固定される | 常に勉強が必要 |
勤務地 | 自社のみ | 自社よりもクライアント先が多い |
一方、SIerのSEは「要件定義→設計→開発→テスト→導入」までで、経営戦略〜システム戦略は行いません。
自社のシステムを開発するには、経営層が作成した経営戦略をもとに、事業戦略が作られて、さらにシステム戦略が作られます。
社内SEはそれを元に要件定義を行います。
そのため社内SEは、経営戦略や事業戦略を理解してシステム戦略を立案することも仕事に含まれます。
年収
社内SEの平均年収は 464.3万円です。(参考:doda)
年功序列の企業もありますが、年収はここからあまり変わらないことが多いです。
もし年収アップを狙いたいなら、より高いスキルを身につけ別の企業への転職を検討したほうがよいでしょう。
求人例
(参考:マイナビエージェント2021年01月時点)
社内SEは人気があり、仕事が見つけにくいので、「社内SE転職ナビ」などの専門サイトを使って仕事を紹介してもらうのがおすすめです。
タイプ3.人間関係の負担を減らしたいなら「フリーランスSE」
向いている人 | 向いていない人 |
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上司、部下などの 会社の人間関係から解放されたいというのであれば、フリーランスSE以外にありません。
独立して自分の実力を試したい、絶対にやりたいことがあるという人もフリーランスが向いているでしょう。
逆に、人間関係は面倒でも、会社から給料をもらってそれなりに安定して暮らしていたいという人はフリーランスは不向きです。
また、それまで営業や税金関係の処理など、会社で行っていたことを全て自分でやらなければいけません。
フリーランスでは人間関係から解放される代わりに、さまざまな作業やリスクを伴います。
以下に、有名フリーランスエンジニアと、公開しているブログを以下に紹介しておくので、どんな活動をしているか確認してみてください。
- 迫祐樹(さこ ゆうき):ロボット・IT雑食日記
- やまもとりゅうけん:フリーランスエンジニア人生逃げ切り戦略
仕事内容
フリーランスと会社員SEの最大の違いは、自分で営業〜アフターフォローまで行うところです。
案件を獲得するには、主に以下の3つの方法があります。
- マッチングサイトを利用する
プロジェクトに加わって欲しいという案件が掲載されているサイトから、好きな案件を選んで応募する。ネットで検索するだけなので、初心者向け - 企業へ飛び込み営業する
仲介者なしで企業に直接自分を売り込む。経験実績が必要なので、フリーランス上級者向け - 人脈を利用する
会社員時代の人脈を利用。年賀状や名刺、携帯の番号などを使って連絡。人脈が多い人向け
フリーランスSEは、開発のスキルはもちろん、営業、経理、アフターサポートなど全て一人で行う必要があります。
働く場所ですが、フリーランスといえば自宅やカフェでまったり作業というイメージがありますが、そういうフリーランスSEはほとんどいません。
ほとんどの フリーランスSEは「出向型」で、出向先の会社のオフィスに常駐して働くからです。
出向というのは、クライアントの企業に常駐して、そこの社員と一緒に仕事することです。
案件によっては在宅仕事もありますが、現実には在宅仕事は多くありません。
なぜなら、クライアントとなる企業はセキュリティや業務効率の観点から、プロジェクトチームにSEを入れておきたいからです。
「じゃあフリーになっても意味ないじゃん・・」とがっかりするかもしれませんが、フリーの方が報酬は高くなりやすいです。
また、社内で行われる研修会や勉強会、サークル活動、飲み会などの面倒なイベントにも顔を出さずに済みます。
この点で、人間関係のストレスを減らせるメリットもあります。
「どうしても出向は嫌だ」という方は、マッチングサイトに登録して在宅案件を探してみてください。
おすすめなのは「レバテックフリーランス」や「ギークスジョブ」です。
ここだとアドバイザーがあなたの希望にあった案件を紹介してくれるので、理想の案件が見つけやすく、時短にもなりますよ。
レバテックフリーランス |
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ギークスジョブ |
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年収
フリーランスが、法人並みの単価で依頼を受けるのは難しいです。
平均単価は月60〜90万円程度で、単純計算だと 年収相場は700〜1,000万円程度です。
会社員のSEの平均年収は600万円程度(参考:令和元年賃金構造基本統計調査)なので、独立した方が年収アップが期待できますが、これにはリスクも含まれることも覚悟しておく必要があります。
病気やケガで働けなくなるリスクもありますし、案件が入って来ないということもあるので、その辺りも含めて計画を立てておく必要があります。
もっと詳しくSEの年収について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
タイプ4.稼ぎたいなら「ITコンサルタント」「セールスエンジニア」
向いている人 | 向いていない人 |
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プログラミングが苦手という人は、異業種である「ITコンサルタント」や「セールスエンジニア」の仕事がおすすめです。
これまでのITの専門性を活かすことで、クライアントに質の高い提案ができるからです。
経営層に直接やりとりすることもあるため、コミュニケーションが得意な人にはうってつけです。
また、ライバルが少なく報酬も高いので稼ぎたい人にも向いています。
代表的な企業
- ITコンサルタント:アクセンチュア、IBM、デロイトトーマツコンサルティング、マッキンゼー
- セールスエンジニア:キャノン・マーケティングジャパン、大塚商会、富士ゼロックス、楽天
仕事内容
セールスエンジニアとITコンサルタントの仕事内容の関係は、「セールスエンジニア>ITコンサルタント」です。
- セールスエンジニア:商談〜アフターフォロー
- ITコンサルタント:解決に必要な提案〜導入サポート
セールスエンジニアは、 企業のサービスを販売するセールス(営業)+技術知識を持つエンジニア(技術者)の両方の要素を持ちます。
クライアントに対して、自社製品の導入の提案や導入後のサポートが仕事です。
営業を行いつつ、クライアントのシステムの入れ替えについてコンサルタントのような仕事をすることもあります。
一方、 ITコンサルタントはセールスエンジニアほど業務の幅は広くありません。
クライアントの問題解決に必要なパッケージとカスタマイズの提案をして、導入までをサポートするのが仕事です。
仕事の幅が狭い一方で、高い専門性が求められるため、すでにSEとして専門性を身につけているならITコンサルタントが向いているでしょう。
年収
dodaの平均年収ランキング2020年によると、 平均年収はセールスエンジニア(プリセールス)が628万円、ITコンサルタントは601万円です。
どちらもIT業界の中では、年収が高めなことで有名です。
特に外資系のITコンサルタントは年収が高めなので、 年収アップを狙いたいなら外資系のコンサル会社への転職がおすすめ。
中小企業だと、ITコンサルタントとして採用しておきながら、客先常駐SEをさせる(名ばかりコンサル)ケースもあるので注意しましょう。
良い求人を見つけたいなら、転職エージェントに相談して詳しい情報を教えてもらうと安心です。
求人例
(参考:マイナビエージェント2019年10月時点)
5.IT業界以外への転職先は?
SE以外へ転職をする場合「キャリアが無駄になるのではないか」「30代以上でも大丈夫だろうか」「どんな業界が自分に向いているのかわからない」など不安が出てきますよね。
「どうしてもIT業界以外に転職したい」なら、今までのスキルを活かせる転職先を見つけることが大切です。
SE時代に培ったスキルが少しでも活かせる職場ならば、一からスタートということにならずに済むので、みじめな思いをすることもありません。
ここでは、SEの知識やスキルを活かせる職種を6つ紹介します。
未経験の業界転職で転職エージェントを使うなら、求人数No.1の「リクルートエージェント」がおすすめです。
たくさんの選択肢の中から、あなたの希望にあった求人を業界専属のアドバイザーが紹介してくれるので、ぴったりの求人が見つかります。
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①データ入力、資料作成経験を活かすなら「事務職」
事務職は、女性SEの異業種転職で一番人気があります。
データ入力、文書作成、資料作成など、パソコンを使う機会が多いので、スキルが活かせるからです。
会社のWEBサイトの管理やIT担当などを任せられる可能性もあります。
年収は少なめですが、残業が少なめで定時で帰れることが多いです。
SE時代、長時間勤務がストレスになっていた人に向いています。
②クライアントとのコミュニケーションが得意なら「営業職」
SE時代にクライアントとのやり取りが得意だった人は、そのコミュニケーション能力を活かした営業の仕事がおすすめです。
例えば、自動車、保険、金融など扱う商品やサービスは様々ですが、SEとして培ったコミュニケーション能力はどの分野でも活かせます。
少しでも今までの経験を活かしたいなら、IT機器販売などの営業職がおすすめです。
③設計やプログラミング経験を活かすなら「製造業」
製造業ならば、設計やプログラミングの経験を存分に活かすことができます。
自動車業界、電機業界などでは、ITは欠かすことができない存在です。
製造工程管理、外注への発注管理、生産高の管理など、大量のデータをITで管理しているからです。
製造業は労働組合を持っている企業が多いので、労働時間が守られおり残業が少ないです。また、福利厚生も充実しています。
メーカーのIT管理はキャリアアップには繋がりにくいですが、ワークライフバランスを第一に考えたい人には向いています。
④金融系の業務知識やセキュリティのスキルを活かすなら「金融業」
地方銀行、証券会社、メガバンクなどからもITの経験がある人材の求人はあります。
AI(人工知能)を使った資産運用や、社内メールシステム、決算システム、ビデオ会議などを自社開発している企業であれば、設計や開発、運用などの業務も用意されています。
年収を減らしたくないという場合は、外資系の金融企業への転職がおすすめです。
日系企業に比べて、外資系は給与水準が20〜30%以上高いからです。
40代であれば、外資系金融企業への転職で1,500万円以上も不可能ではありません。
⑤医療システムの開発に携わるなら「医療業界」
医療業界では、電子カルテで患者のデータを管理することが増えています。
医療業界に転職する場合、 院内SEとして働くか、医療システムを開発する会社に転職するという2つの選択肢があります。
【院内SEとして働く】
- 病院内のパソコンシステムの保守管理などの仕事を行う
- システム開発はせず、事務作業が多いので残業が少なめなのがメリット
- 給料は低めで年収400〜500万円程度
【医療システム開発者として働く】
- 自社で医療システム開発を行う会社に転職
- システムの実装から導入、テスト、運用まで行う
- 医療機器メーカーのソフト系エンジニアの平均年収は520万円
どちらもワークライフバランスが取りやすいというメリットがあります。
ただし、 医療系SEになる場合、人命に関わる仕事をしているというストレスがあるので、ストレスに弱い方は注意してくださいね。
⑥自分の持つスキルを人材育成に役立てるなら「教育」
人材育成に興味がある方は、教育の分野に携わるという方法もあります。
自分が経験したことを活かして、IT研修やIT系の専門学校、セミナーなどの講師を務めるのが仕事です。
昨今ではリモートワークができることから、IT系の仕事が注目されています。
そのため、IT系スキルを身につけたいという人が多く、今がチャンスと言えるでしょう。
給料は年収300〜650万円程度と、教えられる内容によって異なるため幅も広いです。
PCの基本操作やメールの読み書き、ソフトの使い方を教える場合だとアルバイトやパートというケースもあります。
より専門的な内容であれば、高い年収を狙うことができます。
まとめ
SEの転職の失敗で多いのは、以下の4つです。
【SEの転職でよくある失敗】
- 転職を後回しにしてきた
- 誰にも頼らずに決めた
- スキルが足りないうちに転職を決断
- 転職の目的を決めずに転職
転職の失敗を回避するために大切なのは「情報収集」。
どんな職種があるのか調べたり、転職エージェントなどの専門家に相談するようにしましょう。
今回はSEの転職を有利に進めてくれる転職エージェントを、3つ紹介しました。
ワークポート |
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レバテックキャリア |
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マイナビIT AGENT |
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また、SEにおすすめの転職先として、今回は以下の4つを紹介しました。
- 開発工程の細かさから解放されたいなら「WEBエンジニア」
- 会社から頼られたいなら下請けや受託業務をしたくなければ「社内SE」
- 人間関係の負担を減らしたいなら「フリーランスSE」
- 稼ぎたいなら「ITコンサルタント」「セールスエンジニア」
SE転職で悩んでいるという方は、情報収集をしっかり行い、転職を成功させましょう。