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「淘汰」とは、 「環境・条件に適応するものが生き残り、それ以外は滅びること」「不必要・不適切なものを取り除くこと」を意味する言葉です。
ビジネスやスポーツなどでは、「競争と淘汰」などの表現がよく使われる言葉のため、意味を間違って覚えると恥をかく可能性があります。
そこで今回は、「淘汰」の意味と読み方を説明し、さらに意味別の使い分けも例文と合わせて解説していきます。
「淘汰」の類語・対義語も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
1.「淘汰」の意味・読み方・語源とは
まずは、「淘汰」の意味について解説していきます。
淘汰
読み:とうた
意味:
-
水で洗ってより分けること。転じて、不必要なもの、不適当なものを除き去ること。「不良企業は—される」
-
環境に適応した生物が子孫を残し、他は滅びる現象。選択。
-
流水や風による運搬の過程で、堆積物(たいせきぶつ)が粒径・形状・比重などに応じて選別される現象。
(引用:weblio辞書)
元々、「環境・条件に適応するものが生き残り、それ以外は滅びること」は、主に生物学用語として発達してきたため、「生物」を対象に使用される言葉です。
転じて、「不必要・不適切なものを取り除くこと」という意味で、「人間・モノ・組織」などを対象にすることができます。
2.「淘汰」の使い方と意味別の例文
「淘汰」の意味について確認したので、次は具体的な使い方と例文を紹介していきます。
「淘汰」の使い方
「淘汰」の主な使い方は、「淘汰する」「淘汰される」の2つです。
「淘汰」は、明確な主語や目的をはっきりさせない場合、「自然による生存競争」という意味合いで使用されます。
「不必要・不適切なものを取り除くこと」として利用する場合は、主語と目的を明確にします。
「淘汰」の例文
「淘汰」の例文を、以下の2つの意味に分けて説明していきます。
- 環境・条件に適応するものが生き残り、それ以外は滅びること。
- 不必要・不適切なものを取り除くこと。
「環境・条件に適応するものが生き残り、それ以外は滅びること」という意味では、主に 自然に関する物事を対象にとります。
<例文>
(環境・条件に適応するものが生き残り、それ以外は滅びること)
- 降水量が多い地域では、水に弱い生物はみな淘汰されている。
- 草食動物が少ない地域では、肉食動物が淘汰される傾向にある。
また、「不必要・不適切なものを取り除くこと」という意味では、主に 人為的な物事を対象にとります。
主にビジネスシーンなどでは、「企業競争」「人員整理」などのことを、「淘汰」という言葉を使って表現することができます。
<例文>
(不必要・不適切なものを取り除くこと。)
- 消費者のニーズに答えられない企業は、市場によって淘汰された。
- このままでは事業の存続が不可能になるため、団塊世代の従業員を淘汰する必要があるだろう。
3.「淘汰」と「排除」の違い
「排除」は「淘汰」の類語の1つです。
しかし、微妙に意味が異なります。
「淘汰」と「排除」の違いは、以下の通りです。
- 「淘汰」は、「いらないものを取り除いて、良いものを選別する」という意味。
- 「排除」は、「いらないものや障害物を取り除く」という意味。
「淘汰」には、ただ「排除」するだけでなく、 「適切なもの・良いものを選別する」という意味があります。
その理由は、「排除」で用いられている「排」は「おしのける」という意味ですが、「淘汰」で用いられている「淘」は「すすぐ」という意味を持つからです。
「淘汰」と「排除」の違いは、それぞれの漢字の意味から区別することができるので、正しい使い方を覚えましょう。
<例文>
ゴミ集積場で異臭騒ぎが起きたため、早急にゴミを排除する命令が下った。
4.「淘汰」の類語
「淘汰」の注意点を確認したので、次からは類語と対義語を解説していきます。
「淘汰」の類語は、以下の3つです。
それぞれの類語について、例文と一緒に意味を解説していきます。
「選別(せんべつ)」
「選別」は、 「選び分けること。より分けること」という意味です。(引用:weblio辞書)
「淘汰」と異なり、「選別」には「取り除く」という意味合いはなく、「選びぬく」という意味合いで使われます。
<例文>
年末の大掃除に向けて、捨ててはいけないものを選別しておいた。
「ふるいにかける(篩に掛ける)」
「ふるいにかける」は、 「ふるいを使ってより分ける。転じて、条件・基準に合わないものを除外する」という意味の言葉です。(引用:weblio辞書)
「ふるい」は、細かいものと粗いものを分別する道具に由来があり、転じて「選び出すこと」という意味で使用されるようになりました。
<例文>
定員より多くの希望者が集まったため、ふるいにかける必要がある。
「適者生存(てきしゃせいぞん)」
「適者生存」は、 「生存競争で環境に最も適したものだけが生き残って子孫を残しうること」という意味です。(引用:weblio辞書)
「適者生存」は「生き残る」という意味合いが強いので、「生き残った理由」と一緒に文章を構成するとよいでしょう。
<例文>
広大な砂漠を生き抜くために、ラクダがこぶを持っていることは、まさに適者生存である。
5.「淘汰」の対義語
「淘汰」の対義語は、以下の3つです。
それぞれの対義語について、例文と一緒に意味を解説していきます。
「受容(じゅよう)」
「受容」は、 「受け入れて、とりこむこと」を意味する言葉です。(引用:weblio辞書)
また、「受容」を訓読みすると、「受け容れる(うけいれる)」「受け入れる(うけいれる)」の2通りの言葉がありますが、一般的には「受け入れる」のほうが多く使用されます。
<例文>
批判的な意見をすべて受容することで、よりよい議論に期待することができる。
「導入(どうにゅう)」
「導入」の意味は、以下の3つです。
- 外部から導き入れること。引き入れること。「新型機器を—する」「外資—」
- 小説や音楽などで、主題に入る前のはじまりの部分。「—部」
- 学習を始めるにあたり、児童・生徒に関心・興味をよびおこさせるための準備的段階。
(引用:weblio辞書)
「問題を解決する」「新しい考えが必要である」など、具体的な目的と合わせて使用することができます。
<例文>
今回の商品戦略では、顧客数を伸ばすために、youtubeを介した広告を導入しようと思う。
「共存(きょうぞん)」
「共存」は、 「二つ以上のものが同時に生存・存在すること」を意味する言葉です。(引用:weblio辞書)
似た言葉に「共生」という言葉があり、「共生」は「助け合って生きること」を意味するのに対し、「共存」は「ただ2つ以上存在すること」という意味になります。
<例文
広大なサバンナでは、肉食動物と草食動物が共存している。
まとめ
「淘汰」とは、 「不必要・不適切なものを取り除くこと」「環境・条件に適応するものが生き残り、それ以外は滅びること」を意味する言葉です。
「淘汰」には「良いものを残す」という意味合いがありますが、「排除」は「退ける」を意味する言葉なので、混同しないようにしましょう。
「淘汰」は生物だけでなく、企業やスポーツ選手などにも広く使われる言葉なので、機会があればぜひご活用ください。