最終更新日:2021/02/14
雑誌の編集者やWeb編集者など、憧れの「編集職」に転職してみたいと考えている人は多いのではないでしょうか。
未経験から編集者に転職するのは難易度が高いですが、不可能ではありません。
この記事では、編集者への転職を成功させる方法を紹介します。
編集者の仕事内容、未経験でもチャレンジできる方法などから、転職を成功するための秘訣を解説。
記事をしっかりと読み込めば、編集者の仕事への理解が深まるばかりではなく、転職できる可能性も高まります。
記事後半では「転職エージェント」の活用方法も紹介しますので、最後まで読んでみてください。
1.編集者の仕事
「編集者」とひと口にいっても、出版業界の編集者と、Web業界での編集者は仕事内容が少し異なります。
共通しているのは、売れる・見られる企画を生み出し、その企画に最適なクリエイターを集め、形にしていくということです。
簡単に言えば、紙媒体やWeb媒体を一貫してディレクションする仕事です。
編集者にはこんな人が向いている
編集職に向いているのは下記のような人です。
<編集職に向いている人>
- 自分から情報を発信するのが好きな人
- 常に最新情報にアンテナを張っている、トレンドに強い人
- ひとつのことをとことん掘り下げて調べるのが好きな人
- コミュニケーション能力に長け、チームづくりのリーダーシップをとれる人
- ものづくり、コンテンツづくりが好きな人
出版業界でもWeb業界でも、編集者が目指すのは「作った媒体を多くの人に見てもらうこと」が目的です。
多くの人たちに情報を発信していくことに対して喜びを感じられる人が、向いています。
また、編集者は「ブームを作り出す人」でもあります。
トレンドに敏感で、人々のニーズをキャッチしながらも常に人の半歩先をいく、そんな千里眼を持っている人は、編集者になれば能力を発揮できるでしょう。
出版業界における編集者
一般的に「編集者」といえば、出版社や編集プロダクションに努め、紙媒体の編集をする人を指すことが多いです。
編集プロダクションとは、雑誌や書籍の発売・販売の機能を持たず、編集だけを請け負う会社のことで、編集者が所属しています。
出版業界の編集者は、雑誌や書籍などの紙媒体の全部、または一部を企画してディレクションします。
主な仕事の流れは下記のとおりです。
<出版編集者の仕事の流れ>
- 企画の立案
- 著者、監修者の選定・交渉
- ライター、カメラマン、デザイナー、イラストレーター、モデルなど、必要なスタッフの手配
- 取材の手配、原稿執筆の依頼、進行管理
- 印刷所の選定・交渉
- 紙面デザインの編集・発注
- プロモーションの企画・提案
- ゲラ(※校正刷のこと)の校正
- 校了(※校正が完了すること)
- 売上分析
これに加えて、ファッション誌の編集者ならスタイリングチェックなども行いますし、漫画や文芸の編集者は、漫画家や作家と一緒にストーリーなどを創りあげていくこともあります。
出版にもいろいろな媒体があるので、媒体ごとの編集者の特徴を解説します。
媒体 | 特徴 |
雑誌 |
定期刊行誌の編集。ファッション誌、女性誌、趣味雑誌、週刊誌、文芸誌、専門誌とさまざまなジャンルがある。トレンドに左右されるので、最新情報をキャッチして発信していく能力が必要。 |
漫画・文芸 |
漫画や文芸(純文学・ライト文芸・ライトノベル)などの編集。漫画家・作家と二人三脚で作品を創りあげる。漫画家・作家のモチベーションをあげたり、叱咤激励できるコミュニケーション能力が必要。 |
実用書籍 |
レシピ本やエクササイズ本、自己啓発本など、多くの人に親しまれる実用書の編集。著者や監修者から必要な情報を聞き出す取材力が必要。また、売り方ひとつでヒット商品が生み出せるので、販売までのアイデアを持っている人がベスト。 |
専門書籍 |
法律、美術、音楽などのコアなファンに向けた専門的な書籍の編集。編集能力も去ることながら、編集者自身も専門的な知識が必要。 |
どのジャンルの媒体も、ファッション誌ならファッションが好きなこと、漫画なら漫画が好きなことが前提です。
編集者を目指すなら、知識では「誰にも負けない」というジャンルをひとつは持っていることが不可欠です。
出版社の売上ランキング
ここで出版業界に転職したいなら知っておきたい、出版社の売上ランキングトップ5を紹介します。
順位 | 出版社名 | 売上 |
1位 | 講談社 | 3,056,043,511円 |
2位 | KADOKAWA | 2,783,677,074円 |
3位 | 集英社 | 2,109,980,905円 |
4位 | 小学館 | 1,983,341,016円 |
5位 | 学研プラス | 1,189,726,766円 |
参考:日本著者販促センター
出版社の御三家といえば「講談社・集英社・小学館」ですが、近年はKADOKAWAが売上を伸ばしています。
映画のノベライズや、アニメ・ゲーム関連の書籍がヒットしたり、YouTuberと連携した売り方を戦略的に行ってきたのが勝因と考えられます。
出版業界に転職したいと考えているなら、ヒット作がどこの出版社から発売されているのかをしっかりチェックしておきましょう。
Web業界における編集者
近年では、Webサイトやメールマガジンなど、インターネットを使って提供される記事をディレクションする「編集者」も増えてきています。
Web業界の編集者は、主にサイト内のコンテンツの全部、または一部を企画してディレクションをします。
主な仕事の流れは下記のとおりです。
<Webメディア編集者の仕事の流れ>
- 企画の立案
- 著者、監修者の選定・交渉
- ライター、カメラマン、デザイナー、イラストレーター、モデルなど、必要なスタッフの手配
- 取材の手配、原稿執筆の依頼、進行管理、エンジニアとの調整
- SEO集客対策、外部メディア提携
- ライターディレクション、執筆依頼
- 校正
- 校了(※校正が完了すること)
- アプリ・SNS運用・管理
- アクセス数値解析、効果測定
「SEO(Search Engine Optimization)対策」とは、検索エンジンで検索されたとき、自社サイトを多く露出をするために行う対策のことです。
「検索エンジン最適化」とも呼ばれます。
上位にくれば、記事が見られる確率も増えるため、Web編集者にとってはSEO対策はとても重要な課題です。
Web媒体にもいろいろなジャンルがあるので、ジャンルごとの編集者の特徴を解説します。
ジャンル | 特徴 |
ニュース系メディア |
「AERA dot.」「modelpress」のようなニュースサイトの編集者。トップページにどの記事を取り上げるかを選定したり、自社コンテンツの企画・立案をする。最新のニュースを求めてサイトを訪れる人が多いので、時事ネタに敏感であることが大切。 |
総合型情報メディア |
「All About」「BuzzFeed」のようなさまざまな情報を読み物で発信するメディア。このサイトに行けばなにかおもしろい記事が読める!と読者に思ってもらえるサイトづくりが必要。主にライターとのやりとりが中心で、「バズる」記事作りにやりがいを感じられる人が向いている。 |
ECメディア |
「FLAG SHOP」「北欧、暮らしの道具店」のようなECサイトメディア。物を売るための記事作りをするのが仕事。商品の魅力を最大限に引き出す力が必要。ファッションや雑貨好きな人が向いている。 |
キュレーションサイト |
「RETRIP」「NEVERまとめ」のようなキュレーションサイト。キュレーションサイトとは「特定のテーマに絞った情報を整理したサイト」という意味。美容、旅、金融などさまざまなジャンルのサイトがあり、ライターとのやりとりが主な仕事。あるものごとにおいて知見が深いことが不可欠。 |
読み物サイト |
「ほぼ日刊トイ新聞」のように雑誌のような読み物中心のサイト。面白い企画が思いつけば、企画から携わることができる。取材などが好きで、いろいろな知識を読者に届けたいと思っている人にうってつけ。 |
紙媒体と大きく異なるのは、記事執筆から記事が公開されるまでのスピード感です。
スピード感があるからこそ、紙媒体よりも最新の情報をユーザーに届けることができます。
ただ、早いだけではなく、近年ではWeb記事でも「信頼」「正確さ」「知識の量」も重要視されるようになってきました。
ユーザーが求める情報量を、正しく、そしていち早く発信していける、責任感ある人が向いている職業だといえます。
人気のWebメディアと運営会社
ここでWebメディアの編集者に転職したいなら知っておきたい、人気のWebメディアとその運営会社、運営会社の売上を紹介します。
媒体名 | 運営会社の売上 |
2,658,437,000円 (2017年度3月期) |
|
(LINE株式会社) |
207,182,437,000円 (2018年12月期) |
(朝日新聞出版) |
11,800,000,000円 (2019年3月期) 参考:会社概要 |
(株式会社集英社) |
2,109,980,905円 (2018年1月1日~12月31日) 参考:日本著者販促センター |
1,142,520,000円 (2019年9月期) 参考:起業ログ |
Webメディアの売上は、主に広告です。
タイアップ記事や、CM掲載、アフィリエイトなど、広告の種類もさまざま。
ECサイトの場合は、それに加えて商品の売上がプラスされます。
売れればその分売上が伸びますが、売れなければ在庫を抱えるというデメリットもあります。
平均年収
編集者の平均年収をみていきましょう。
「マイナビエージェント」の資料によると、出版業界の編集者(ライター・制作・校正を含む)の平均年収は、20代で368万円、30代で496万円とあります。
ただし、大手出版社では、30代で年収1,000万円を超えるケースもあったり、反対に小さな編集プロダクションの場合は、30代でも300万円程度の場合もあります。
Web業界も同様で、300万円〜700万円と幅があります。
出版業界もWeb業界も、役職があがれば、年収もあがっていきます。
編集者の年収は、どの規模の会社に入るのかで大幅に変化します。
編集者は、年収よりも仕事内容重視の人が多く、年収が低くてもやりがいを感じている人がほとんどです。
編集職の現状
結論からいうと、出版業界は不況、Web業界は好調といえます。
個別で詳しく見ていきましょう。
出版業界
出版業界は「出版不況」といわれ、1990年代末をピークに縮小傾向にあります。
雑誌も休刊が続き、有名な出版社も倒産、書店もどんどん減っています。
<出版業界の現状>
- 2018年の紙の出版物(書籍・雑誌合計)の推定販売金額は、前年比5.7%減の1兆2,921億円で14年連続のマイナス
- 内訳は、書籍が同2.3%減の6,991億円、雑誌は同9.4%減の5,930億円
いまだ厳しい状況が続いているといえます。
それに伴って求人も少ないので、転職難易度は高めです。
Web業界
一方、Webメディアは広告収入のおかげで、比較的好調です。
<Web業界の現状>
- 日本の2018年の総広告費6兆5,300 億円のうち、「インターネット広告費」は、全体の26.9%、1兆7,589億円(前年比116.5%)
- 「インターネット広告媒体費」は、1兆4,480億円、前年比118.6%で、順調に成長を続けている
これからさらに事業を広げていく会社も多いので、求人数は多く、出版業界と比べて転職難易度は低めといえます。
編集職の将来性
出版業界の将来性を不安に思う人もいると思いますが、スマートフォンの普及により出版業界にも光が見えてきました。
電子書籍の一般化です。
全国出版協会によると、2018年の電子出版市場は前年比11.9%増の2,479億円(参考:全国出版業界NEWS RELEASE)。
紙媒体ではなく電子で本を読む時代になったおかげで、電子書籍は小説や漫画だけではなく、ビジネス書や実用書、写真集などの売上も着実に伸びています。
この電子書籍の販売をどう伸ばしていくかで出版業界の将来は決まるといえます。
スマートフォンの普及で売上を伸ばしているのはWebメディアも同様です。
2018年の「インターネット広告媒体費」をデバイス別に見ると、モバイル広告費が全体の70.3%(1兆181億円)となり、初めて1兆円を突破(参考:電通「2018年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」)。
これからのWebメディアは、よりスマートフォンを中心として展開していくと考えられます。
将来性という観点からすると、出版よりもWebメディアのほうが収益の額も多く、これからも発展していくでしょう。
2.出版業界の編集者に転職するには?
上記のように出版業界の編集者には、未経験OKの求人も見つかります。
ただし、細かい条件がついていたり、経験者も応募してきた場合は採用が難しいことが多いです。
出版業界は未経験者だと難しい
出版業界の編集職の求人のほとんどは、必須条件として「編集経験◯年以上」という表記があります。
出版業界の場合、転職採用では即戦力を求めています。
つまり、それだけ未経験から編集者になるのはハードルが高く、未経験者が大手出版社に転職できる可能性はかなり低いです。
求人の現状
もともと出版業界は求人数が少なく、出版不況と重なり、優良な求人が少ないのが現状です。
年収が安めだったり、激務が想像できる求人が多数。
長い目で根気よく求人を探さなければなりません。
ただ、紙媒体ではなく、出版社が運営するWebサイトの求人は一定数あります。
近年ファッション誌を出版する出版社は、ECサイトの運営も強化。
集英社が運営する「FLAG SHOP」や、宝島が運営する「クラリネ」は、ファッション誌ならではの視点でサイトを運営し、会社の収益源のひとつとなっています。
まずは出版業界に入ることを目的として、いきなり雑誌や書籍の編集部を狙わず、Webサイトの運営などから狙ってみるのも手でしょう。
未経験者が狙うべきは?
未経験者の転職は難しいですが、年収や採用条件にこだわりがなければ、転職できる道は大きく分けて以下の3つあります。
①小さな編集プロダクションからスタートする
編集機能だけを持つ編集プロダクションは、社員100人規模の会社から、5人くらいの小さな会社まで数多く存在します。
<編集プロダクションとは>
- 出版・販売機能を持たない、編集に特化したプロダクション
- 出版社から媒体の全部、または一部を請け負って、企画・編集を行う
- 編集スタッフが主に在籍しており、大規模なところだとカメラマンやスタイリスト、デザイナーが在籍しているところもある
- 雑誌から書籍まで、いろんな種類の媒体を担当でき、編集スキルがあがる
- 激務なところもあるが、高い給与は期待できない
- 編集プロダクションで経験を積んだ後にフリーとして独立、または出版社へ転職する人がほとんど
現場仕事が多いので、取材や撮影現場が好きという人にはやりがいがある会社です。
多くの編集プロダクションは、即戦力になる経験者を求めていますが、稀に「未経験者OK」という条件で求人を出しているところもあります。
求人を見つけるのは難しいので、気になる編集プロダクションを見つけ、ホームページを随時チェックするようにしましょう。
「転職エージェント」に相談してみるのもよい方法です。
②育成講座に通う
直接就職につながるわけではありませんが、編集の基礎が学べる講座に通うのもおすすめです。
有名なところだと、宣伝会議が運営している「編集・ライター養成講座」があります。
講座を受けたからといって即戦力として扱われるわけではありませんが、関係者とのつながりができることもあります。
まったくの未経験の人は、業界を研究するという気持ちで通うのもよいでしょう。
③自費出版(リトルプレス)で経験を積む
自費出版(リトルプレス)とは、個人や団体が制作から流通までを手がける冊子のことで、別名を小出版と言ったりします。
近年は「コミケ(コミックマーケット)」が盛りあがりを見せ、自費出版でも数十万の売上を出している人もいます。
コミケで話題になった自費出版の本が、出版社の目に止まり商業出版されることも稀にあります。
表現したいこと、伝えたいことがあるなら、まず自分で編集した自費出版の本で経験を積み、それを自己PRの材料として出版業界に転職するのもひとつの方法です。
一度自費出版を経験すれば、編集の仕事の流れから、流通の流れまで学ぶことができます。
最近では逆に、大手出版社に在籍していた敏腕編集者が、独立して自費出版で自分が本当につくりたい本を出版することもあり、一部の人に注目されている分野です。
3.Web業界の編集者に転職するには?
求人サイトには未経験者歓迎の求人もありますが、基本的には「編集経験あり」の人を求めています。
出版不況の影響を受けて紙媒体からWebの編集者に転身する人も多く、Web業界も紙媒体の編集スキルを求めているので、紙媒体の編集経験がある人は特に優遇されます。
そのため未経験からWeb編集者になるのは難しいといえます。
未経験者でも募集しているところを狙う
編集経験がなくても募集している会社はあります。
ただ、業績がよく事業を広げようとしている会社は、単純に人手がほしいと考え「未経験者OK」としているところもあります。
ただし、会社研究をしっかりしないと、入社できたとしても激務だったり、環境が悪かったり、「思っていたのと違う」と感じてしまうということもあり得ますから、注意しましょう。
求人の現状
Web編集者の求人は出版の編集者に比べてかなり多いといえます。
多くの求人で条件として多いのは、下記の事項です。
- Webメディアのディレクション・編集経験
- Webコンテンツ作成の経験
- ウェブアクセス解析ツールを活用したKPI改善経験
- 編集者とライターのマネージメント経験
- 紙媒体やWeb媒体での校正・校閲経験または、編集経験
やはり即戦力が求められるようです。
しかし、中には「業界・経験年数は一切不問」といった求人も探せばあります。
ただし、評判が悪かったり、激務だったりすることもあるので、しっかりと求人は見極めるようにしましょう。
Web業界についてもっと詳しくしりたい人は「Web系への転職を未経験から成功させる方法!職種一覧から人気職種まで」も合わせて読んでみてください。
未経験者が狙うべきは?
出版業界よりも難易度は低いものの、経験者のほうが優遇されるのは間違いありません。
しかし、未経験でもWeb編集者へ転職できる道は大きく分けて以下の3つあります。
①編集の経験値よりも専門的な知識が求められる媒体を狙う
Webメディアの中には、法律、資産運用など、ある分野に特化したメディアが存在します。
その場合は、編集の経験よりも深い知識を求められることがあり、専門的な知識を持っている人なら採用してもらえる可能性は高まります。
大学で学んだ専門分野や、専門的な資格を持っているのであれば、その知識を生かして転職活動してみましょう。
②アシスタントからはじめてみる
業績がよく、事業拡大のために新しいWebメディアを立ち上げたり、コンテンツを増やしたりする会社の求人の中には、パートなどでアシスタントを募集している場合があります。
まずはアシスタントとして入社し、経験を積むことで、編集スキルを身につけるのもおすすめ。
経験者となれば、次のステップアップでより大きな媒体のWeb編集者を目指すことも可能です。
長期的に自分のキャリアプランを考えてみるのもよいでしょう。
③自分でWebサイトを運営してみる
これは直接転職には結びつきませんが、出版と違って、Webサイトはすぐに自分で開設することができます。
自分で運営するWebサイトで広告がとれ、売上が立つようになれば、起業することも可能。
経営者としての才能も必要ですから、全員におすすめするわけではありませんが、ひとつの方法として紹介します。
4.編集者への転職を成功させるコツ
編集者への転職を成功させるためのポイントを紹介します。
編集者の面接で求められるのは「企画力」や「発想力」、そして「コミュニケーション能力」です。
それがわかるように書類を作ったり、自己アピールすることが必要です。
転職理由を明確にする
まずは転職理由を明確にしておくこと。
未経験者なら「どうして編集職を目指しているのか」、経験者なら「どうして転職したいのか」をしっかりと述べられるようにしておきましょう。
また、面接で伝えなくても、自己分析をするためにネガガティブな理由も書き出すなどしておくと、転職の失敗は少なくなります。
たとえば「激務でプライベートな時間がないから転職したい」なら、応募する前に求人で残業時間をチェックしたり、ライフワークバランスについて口コミを調べて、プライベートな時間がとれる仕事を探しましょう。
口コミを調べたいなら、「転職会議」や「キャリコネ転職サービス」といった口コミサイトを活用してみてください。
編集者の転職理由
編集者の転職理由として多いものを見ていきましょう。
<主な編集者の転職理由>
- 紙媒体からWeb媒体に転身したくて
- 今よりも規模の大きなコンテンツの編集をしたくて
- 今とは別のコンテンツを扱いたくて
- 年収をもっとあげたくて
- 結婚や出産で環境が変わり、プライベートを大切にしたくて
編集者はそもそも編集が好きで続けている人が多いので、よりよい条件を求めて転職することが多いです。
近年では、紙媒体の業績悪化から、Web業界に転身する人も増えています。
未経験者の転職の場合は、経験者と勝負しなくてはいけないわけですから、具体的な「編集者になりたい理由」を伝えられるようにしておきましょう。
出版社の転職についてより詳しく知りたい人は「出版社の転職事情まとめ!未経験からの転職や人気の仕事まで徹底解説」もぜひ読んでみてくださいね。
ポートフォリオを作る
編集者の採用では、採用担当者自身も編集者であるというケースが多々あります。
同じ職種の人に「自分にはこんなスキルがある」「こういった企画を提案できる」といったことを表現するために必要なのが「ポートフォリオ」や「職務経歴書」です。
これまで手がけてきた仕事や、学んできたことを表現するための「集大成」であると思いながら作成しましょう。
ポートフォリオ(職務経歴書)は以下がしっかりわかるように作ります。
- これまでの職務経歴、経験
- 自分の強み、誰にも負けないスキル
- 自分でしかできなかった企画とその成果
- 新しい職場で活かせること
ポートフォリオづくりが楽になるツールを活用するのもおすすめ。
こちらの「MATCHBOX(マッチボックス)」というツールは、企業にアピールしたいポイントを汲み取れるような設計になっています。
「マイナビクリエイター」に登録すると、このMATCHBOXが無料で使えるので、この機会に登録してみてくださいね。
ポートフォリオを作ったら、転職エージェントの担当者など、第三者に客観的に見てもらうのがおすすめです。
転職エージェントを利用する
「転職エージェント」とは、 希望に合う求人を紹介してくれたり、転職時の悩みや不安点の相談にのってくれたり、あらゆるサポートを行ってくれる会社です。
経験者ならよりよい条件の求人を、未経験者なら未経験者でも応募できる求人を紹介してくれます。
また書類選考や面接のアドバイスもしてくれるので、ぜひ活用してください。
次の章では、編集者への転職におすすめの転職エージェントを紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
5.編集職への転職におすすめの転職エージェント
編集職へ転職するなら、「転職エージェント」を利用することをおすすめします。
自分の魅力を最大限に引き出せる書類選考の対策や、面接のアドバイスもしてくれるので、編集職の転職においても、強い味方となってくれます。
この章では、編集職への転職に強い転職エージェントを3社紹介します。
出版業界なら「マスメディアン」
(引用:マスメディアン)
「マスメディアン」は、宣伝会議グループの広告、Web、マスコミ業界に特化した人材紹介会社です。
広告、Web、マスコミ関連職種の求人数、転職実績NO.1クラスを誇ります。
編集者の求人は、公開されているもので6件(2019年10月時点)あります。
制作会社などの大手・優良企業の非公開求人も多くありますので、ぜひ相談してみてください。
Web、マスコミ関連の転職対策にものってくれるので、編集職に転職したい人にはおすすめです。
運営会社 | 株式会社マスメディアン |
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公開求人数 | 約2,400件 (2021年2月時点) |
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対応地域 | 全国+関東 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://www.massmedian.co.jp/ |
詳しい解説は以下を確認してください。 「登録前に確認!マスメディアンの悪い評判と利用前の全注意点」 |
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Web業界なら「マイナビクリエイター」
(引用:マイナビクリエイター)
「マイナビクリエイター」は20代の転職に強い「マイナビ」が運営する、Web、ゲーム、IT業界専門の転職エージェントです。
編集者の求人は、公開されているもので57件(2019年10月時点)あります。
経験豊富なキャリアアドバイザーが在籍し、専任担当としてアドバイスしてくれます。
また、オリジナルのポートフォリオ作成ツール「MATCHBOX」を使って、いままでの経歴や仕事の情報をビジュアル化し、企業応募に最適な形式にしてくれるサービスもあります。
Web系ならではの転職ノウハウを教えてくれるので、Web編集者に転職したい人は安心して転職活動に臨めます。
運営会社 | 株式会社マイナビワークス |
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公開求人数 | 約2,500件 (2021年3月時点) |
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非公開 |
対応地域 | 中部+九州+近畿+関東 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://mynavi-creator.jp/ |
詳しい解説は以下を確認してください。 「マイナビクリエイターって実際どう?気になる評判や注意点を紹介」 |
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手厚いサポートを求めるなら「パソナキャリア」
(引用:パソナキャリア)
「パソナキャリア」は、16,000社という業界トップクラスの取引企業を持つ転職エージェントです。
編集者の求人は、公開されているもので23件あります。
専門性の高い専任のキャリアアドバイザーが転職を支援してくれます。
幅広く求人があるので、出版業界からWeb編集者など、メディア系の求人も多数あります。
運営会社 | 株式会社パソナ |
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公開求人数 | 約29,900件 (2021年3月時点) |
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非公開 |
対応地域 | 全国+海外 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://www.pasonacareer.jp/ |
詳しい解説は以下を確認してください。 「登録前に確認!パソナキャリアの悪い評判と利用前の全注意点」 |
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まとめ
- 編集職には出版業界とWeb業界がある
- 出版業界の編集職は、未経験者の求人がほぼない
- Web編集者の場合は、稀に未経験者OKの求人がある
- 未経験者で出版業界の編集者に転職したいなら、小さな編集プロダクションの求人をリサーチする
- 未経験者でWeb編集者に転職したいなら、専門的なメディアか、事業拡大のための増員目的の求人に注目する
- 編集者は、ポートフォリオ(職務経歴書)で自分の「企画力」と「発想力」をアピールする
- 「転職エージェント」に登録してアドバイスをもらう
編集職への転職は、未経験者には難易度が高めです。
しかし、Web編集者なら転職成功する可能性もあります。
それには、まず自分の経験やスキルを生かせる転職先にめぐり合い、自己アピールをしっかりすること。
記事内で紹介した以下のことをもう一度おさらいして、転職に備えましょう。
ひとりで転職活動を進めるのが不安な方は、「マスメディアン」や「マイナビクリエイター」、「パソナキャリア」の転職エージェントを利用して編集職への転職を成功させてくださいね。