最終更新日:2021/02/12
製薬業界で転職するとなれば、不安な点も多いですよね。
業界の将来性や転職の難易度など、転職前に確認しておきたいところもたくさんあると思います。
そこで今回は、製薬会社への転職を決める前に確認しておくべきポイントを余すことなくまとめました。
気になる口コミや製薬会社への転職でおすすめの転職エージェントについても解説します。
製薬会社への転職を成功させるために疑問を解消して、納得のいく転職をしましょう。
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1.製薬業界の転職はどうなの?転職前の疑問点を解決
製薬会社への転職を迷った時に、以下5つの疑問点を思い浮かべると思います。
1つずつ疑問点について解説していくので、製薬会社への転職を考えるきっかけとしてお考えください。
【疑問1】製薬業界の転職は難しい?
製薬会社への転職では、人間性よりもスキルを重要視されます。
それは他業種よりも非常に専門性の高い職業だからです。
製薬業界の中でも採用されやすいと言われている営業(MR)も専門的な知識が必要ですが、研究や開発職は経験がないとまず難しいでしょう。
また、専門性が高いゆえ、MR含め一度この業界に転職すると他業種への転職がしにくいと言われています。
そのため、異業種からの転職はあっても製薬業界から異業種へ転職する人は少ないです。
以下は製薬会社の主な職種とその仕事内容・スキルをまとめた表です。
職種 | 仕事内容・スキル |
---|---|
研究職 | 分析研究・工業化研究・製剤技術・製薬技術などの医薬品のメカニズム解析や製剤化に関する研究、医薬品の安全性・有効性に関する試験などを行う。 |
臨床開発職 | 研究で分かったデータを元に医薬品の開発を行う。新薬開発には20年ほどの歳月をかける。 |
生産職 | 工務管理・品質管理をふくめた医薬品の品質チェックを行う。 |
営業・販売促進 | MR(医療情報提供者)は医者を顧客にした営業が中心。医療器具に詳しくなる必要がある。 |
経営企画 | 経営・事業戦略や企画、立案、遂行、資源の配分を行う。 |
人事 | 新卒・中卒者などの人事採用から人事制度の策定・実行、人事評価、人材の育成までを行う。 |
総務 | 庶務・法務・経営管理などの一般事務を行う。 |
経理財務 | 企業の経理業務や資金調達、投資などを行う。 |
MRと同じように、製薬会社での転職が多い職種に「臨床開発職」があります、
ただし、臨床開発職は薬を開発する時のみ必要とされる職種のため、自社に臨床開発部門を抱える会社が少ないのが現状です。
■CRO(製薬開発のときだけに派遣される会社)とは
臨床開発職は薬を開発する時のみ必要とされる職種です。
そこで、製薬開発のときだけに派遣される会社として作られたのが「CRO」です。
CROの中で活躍する人たちをCRAと呼び、CRO同様CRAへの転職が増加していくとされています。
【疑問2】製薬業界の将来性は高い?
製薬業界でいざ転職しようと思った時に、思い浮かべるのが今後の将来性ですよね。
需要があるから安定しているのかと思いきや、実は将来性が危ない会社も実在しています。
ここでは、将来性について詳しく見ていきましょう。
内資系製薬会社の将来性は厳しい予想
現在、医療費削減による荒波で内資系製薬会社の主力となる商品価格が大幅にダウンする危機にあります。
そのため、内資系製薬会社の将来性は厳しいと予想されます。
実際に、2018年に武田薬品では約3000人のリストラが行われたこともありました。
若い20代・30代のうちは良いですが、40・50代になったとたんにリストラされた、なんてことも可能性としてはあり得ます。
業界の市場規模は増加している
内資系製薬会社の将来性は厳しいと予想しましたが、市場規模を見ると、ここ数年では増加傾向が見られます。
業界規模は2017年~2018年にかけて、+10兆8,518億円で130業界内では28位を記録し、伸び率も+2.5%、収益性は+10.2%と増加傾向にあります。
再編・結合・買収と繰り返されてきた製薬業界ですが、例にとってみるとシャイアーを買収した武田薬品工業は世界7位にもなる売り上げ(3.3兆円)を立てる見込みとされています。
外資系製薬会社の首位となる会社(ロシュ約6兆円やファイザー約5兆7,000億円)に比べると売り上げは劣りますが、内資系も首位を目指す売り上げとなるよう買収や結合を繰り返しているのです。
【疑問3】製薬業界の給料は高い?
イメージとしても高めだと思われる製薬業界ですが、実態はやはり高めです。
内資系製薬会社・外資系製薬会社ごとに年収が高い企業を紹介するとともに、なぜ給料が高いかについて解説します。
年収は他の業界に比べて高め
製薬業界が他の業界と比べて高めなのは以下の理由があります。
- 利益率が高く市場規模が大きいため
- MRの離職率が高いため
製薬会社において、新薬の開発が鍵です。
この新薬1つが売れれば数千億のお金が動き、社員への還元率も高くります。
ただ、売れなければ全く利益は上がらないので、自然と職員の離職率も高くなりますよね。
その離職率を上げないために、給与を高くしているという背景もあるんです。
次で、内資系製薬会社の平均年収を見てみましょう。
【内資系製薬会社の年収ランキング】
- 【1,460万円】ソレイジア・ファーマ株式会社
- 【1,350万円】サンバイオ株式会社
- 【1,241万円】そーせいグループ株式会社
- 【1,097万円】第一三共株式会社
- 【1,099万円】エーザイ株式会社
- 【1,094万円】武田薬品工業
- 【1,076万円】シンバイオ製薬
- 【1,071万円】アステラス製薬
上記は四季報による数字をもとに作成したランキングですが、8社を平均しても1,186万円と1,000万円を超える年収です。
続いて外資系製薬会社の年収を見てみましょう。
【外資系製薬会社ランキング】
- 【921万円】サノフィ
- 【889万円】ファイザー
- 【843万円】ノバルティスファーマ
- 【842万円】グラクソ・スミスクライン
- 【786万円】ジョンソン・エンド・ジョンソン
上記のランキングは転職会議から調査し作成したものです。
5社を平均すると856万円。内資系製薬会社よりも低い平均年収となりました。
内資系製薬会社と300万ほどの差をつけている理由は働き方にあります。
内資系製薬会社 | 外資系製薬会社 |
---|---|
年功序列 | 実力・能力主義 |
インセンティブなし | インセンティブあり |
家賃手当や福利厚生が充実 | 住宅補助や退職金制度はなし |
会社勤務 | 在宅勤務 |
能力に見合う昇格やインセンティブがある外資系製薬会社では、実力主義な面があるため、能力を発揮できなければ平均年収もそこまであがりません。
対して、内資系製薬会社では勤続年数や年齢に比例して給与が上昇する年功序列制度な面があるため、安定して平均年収が高くなる傾向があるようです。
【疑問4】製薬会社で人気の企業はどこ?
製薬業界の将来性や年収を見てきたところで、人気の企業についてもっと詳しく知りたいですよね。
今回は内資系製薬会社で狙い目の5社について紹介します。
ソレイジア・ファーマ
がん領域に注力している企業で有名なソレイジア・ファーマの年収は1,460万円です。(参照:四季報 2019年時点)
製薬業界の中でも群を抜く年収の高さを誇っています。
製薬の販売・輸出入等を行っていますが、臨床開発を主体とした企業で、ファブレス(工場を持たない製薬会社)という体制をとっています。
社員は15人という少数精鋭ではありますが、製薬の開発成功率はなんと100%。
今まで市場に出回った薬も2剤と実績を積んでいます。
エーザイ
チョコラBBなど肌荒れ・ニキビ・口内炎に効く薬で有名なエーザイの年収は1,099万円です。(参照:四季報 2019年現在)
国内でも有名な企業の一つとされていますが、海外での売上比率も高いといった特徴があります。
ここでエーザイの口コミ・評判を見ていきましょう。
30代前半
MR・MS
【良い点】医薬品という生命に関連する職業に携わり、実際に自社製品で患者様に貢献できた時の達成感は非常に大きいと感じる。
また営業としての自由度も高いと思う。(後略)
口コミからはやりがいがあり、福利厚生、勤務時間の柔軟性も見られ、大変働きやすい雰囲気が伺えますね。
シンバイオ製薬
がん、血液領域などに有効な希少疾患薬に特化している企業のシンバイオ製薬の年収は1,076万円です。(参照:四季報 2019年現在)
特徴としては医療現場も患者も求める新薬の提供を掲げ、成長を続けるために得られた利益から疾患分野・治療領域の拡大を行っています。
また、研究機関を持たないことでも有名とされています。
ここでシンバイオ製薬の口コミ・評判を見ていきましょう。
50代
人事
【良い点】仕事の内容から女性も男性も区別はないと思います。
薬学部出身者が多くて、薬剤師の資格を持っている人もいて、男女の差別はなかったと思います。(後略)
口コミからは女性が活躍できる環境であることや、ゆとりをもった働き方ができることが伺えますね。
他にも残業時間は多くないという口コミを多く見かけました。
大塚ホールディングス
ポカリスエットなどの機能性食品で有名な大塚ホールディングスの年収は1,054万円です。(参照:四季報 2019年時点)
医薬品・医療機器・化粧品の製造、販売、輸出ならび輸入を行っており、世界80カ国以上に製品を展開しています。
ここで大塚ホールディングスの口コミ・評判を見て行きましょう。
30代前半
プログラマ(オープン系・WEB系)
【良い点】ポイントレース評価があり、きっちり評価を積み上げていけば昇給していく。
そのために常に自分を向上させる必要があり、自然とスキルアップしていく。(後略)
口コミから、女性社員がとても働きやすい環境ということが分かります。
また、評価制度が整っている点も、転職先として検討する上で安心できるポイントです。
武田薬品工業
国内製薬業界売り上げ首位を誇る武田薬品工業の年収は1,094万円です。(参照:四季報 2019年現在)
武田薬品工業は製薬部門に注力しており、得にがん・消化器系疾患・中枢神経系疾患に集中しています。
また、近年ではグローバル化が進み、外資系製薬会社のような風潮に変わりつつあります。
ここで武田薬品工業の口コミ・評判を見ていきましょう。
20代後半
MR・MS
【良い点】数年前より有休取得率が80%を超えることがKPIに入っており、どの社員も当たり前のように休むし、とても休みやすい環境である。(後略)
30代前半
法人営業
【良い点】人格面では基本的に良い人が多いと感じる。相談には乗ってくれるし依頼には応えてくれる。
仕事面でも個人プレーというより協力しようという風土が根付いている(後略)
口コミサイト、「転職会議」では1,071件もの口コミが寄せられており、得に休暇のとりやすさに触れている人が多いといった結果が出ていました。
また、優秀で真面目な人が多く、社員同士協力して仕事を進める雰囲気があるとのことです。
【疑問5】製薬会社で転職しやすい職種は?
ここからは製薬業界での職種別の転職のしやすさについて解説していきます。
自分が転職を考えている職種の転職しやすさ度を確認してみましょう。
職種 | 転職しやすさ |
---|---|
研究職 | ★☆☆☆☆ |
臨床開発職 | ★★★★★ |
生産職 | ★☆☆☆☆ |
営業・販売促進 | ★★★★★ |
経営企画 | ★★★★☆ |
人事 | ★★★★☆ |
総務 | ★★★★☆ |
総理財務 | ★★★★☆ |
まず、臨床開発職とMRは他の職種と比べて転職がしやすいです。
業界内で多い転職傾向を以下でまとめました。
- 未経験 → MR・経営企画・人事・総務・総理財務
- 研究職 → 研究職
- 臨床開発職 → 臨床開発職、CRA
- 生産職 → 生産職
- MR → MR、CRA、薬剤師
- 経営企画・人事・総務・総理財務 → 経営企画・人事・総務・総理財務
研究職と生産職は同じ職種間であっても他の職種と比べて転職がしにくいです。
理由は、職種自体が転職傾向になく、中途・キャリア採用をしている企業が少ないためです。
また、この業界は人柄よりもどれだけ経験を積んだか?ということが鍵となります。
転職しやすいとされるMRや臨床開発職でも、応募をかけている企業が望むスキルを持っていなければ採用はされにくくなります。
2.製薬会社での転職で失敗しないために
ここまで5つの疑問点を見てきましたが、全てを確認して今の会社の現状から待遇が改善されないなら転職すべきです。
そして、確実に製薬業界への転職を成功させるなら、転職エージェントを利用しましょう。
転職エージェントならば、コンサルタントが担当に付いてくれて、気になった企業の内情を教えてくれます。
「実際に転職した人はどんな仕事をしているのか?」
「転職の難易度は高いか?」
などなど、ミスマッチを防ぐために知っておきたいポイントを細かく教えてくれるので、安心して転職活動を進められます。
転職の成功率を高めるためにも、転職エージェントを最大限活用して情報収集を行いましょう。
次では、おすすめの転職エージェントについて解説していきます。
3.製薬業界への転職で利用すべき転職エージェント3選
まずは転職エージェントに相談して、どんな求人を紹介してえもらえるのか確認してみましょう。
企業に直接応募するよりも転職エージェントを使った方が、コンサルタントがあなたのことを強く推薦してくれるので、有利に転職を進められますよ。
製薬業界の転職におすすめの転職エージェントは以下の3つです。
外資系製薬会社を希望するなら「エンワールド」
(引用:エンワールド)
エンワールドは、人材大手エン・ジャパンの子会社エン・ワールドジャパンが運営するエージェントです。
多国籍企業と関わりを持ち、外資系や日系グローバル企業の転職支援に強みを持つのが特徴なので、外資系製薬会社を希望する人にはおすすめできます。
また、「入社後活躍」という企業ミッションを掲げており、採用後も継続的なフォローアップを行ってくれます。
一人ひとりに合わせたサポートを大切にしており、キャリアアドバイザーの親身な対応への評判は高いです。
さらに、派遣・契約雇用向けの専門的なサポートを行っているため、正社員以外で働きたい人にもおすすめです。
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詳しい解説は以下を確認してください。 「登録前に確認!エンワールド・ジャパンの悪い評判と利用前の全注意点」 |
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(引用:マイナビエージェント)
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まとめ
製薬業界への転職で考えられる5つの疑問からおすすめの転職エージェントまでを解説しました。
最後にもう一度おさらいしてみましょう。
- 転職業界での転職ではスキルが重要視される
- 内資系製薬会社の将来性は厳しい
- 給料は他の業種に比べて全体的に高め
- 内資系製薬会社は年功序列、外資系製薬会社は実力主義の風潮がある
また、一人で転職をすすめるよりも、転職エージェントを利用することで転職を有利にすすめることができますよ。
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時間を有効活用しながらスムーズな転職ができることを祈っています。
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30代前半
MR・MS
【良い点】自身の裁量で予定を調整し、早めに帰社したり、自由に有給取得をしやすい風土だと思われる。(後略)