最終更新日:2021/02/17
新薬の開発に貢献できる治験コーディネーター。
薬剤師が活躍できる職業のひとつですが、業務負担が大きく「辛い…」「やめたい…」と思う人も少なくありません。
しかし、治験コーディネーターは将来性のある業種なので、すぐに「辞める」という選択をすることはおすすめできません。
状況に応じて「続ける」という選択肢を考慮することも大切です。
そこで本記事では、治験コーディネーターが辛い理由や後悔しないための対処法について解説します。
最後まで読めば、自分に合う対処法を見つけられるはずですよ。
気になる項目をクリック
1.治験コーディネーターが辛いと感じる理由
治験コーディネーターが辛いと感じている人は多いです。
ここでは、「治験コーディネーターが辛いと感じる理由 」をご紹介します。
理由1.薬局やドラッグストア等と比べて給与が安い
治験コーディネーターの給与の低さに、不満を感じる方は多いです。
薬局からCRCに転職して年収が下がってしまいました。なかなか年収が上がらず辛いです。
前職で調剤薬局やドラッグストアなどで勤務していた場合、年収が下がるケースが多く、不満に感じがち。
CRCが即戦力として活躍できるまでには、数年かかるので、その間は特に給与が低いケースが多いです。
また、2~3年経過して業務に慣れてきたにも関わらず昇給せず、不満に感じるCRCも少なくありません。
理由2.CRCの管理作業をこなすのがつらい
「CRCの管理作業をこなすのがつらい」という不満もあります。
CRCの仕事は、被験者への服薬指導や治験薬の管理が主にはなりますが、書類作成やデータの提示など、事務作業も多く発生するのです。
ただ、CRCの仕事は繁忙期があり、新しい試験が始まる時などはタスクが山積みになります。
Nsのように走り回るような忙しさではないのですが、書類を確認したり施設の環境を整えたりとやることがたくさんあります。また、担当試験数が多いとけっこうバタバタすることもありますね…。↓— 治験コーディネーター(CRC)なつ@看護師辞めた (@CRCnatsu) June 3, 2020
特に、臨床の現場での仕事に慣れており、パソコン作業に慣れていない方はストレスに感じがちです。
データの管理作業は、辛いと感じるケースが多いでしょう。
理由3.プライベートの時間に緊急連絡が入る可能性がある
プライベートの時間に緊急連絡が入る可能性があるというのは、CRCが辛いと感じる理由のひとつです。
被験者の症状が予想外に変化した場合など、終業後に連絡が入ることも少なくありません。
なんでやりがいありそうなCRC辞めるの?って面接で1000%聞かれるけど
おぬさんは、半年間ずっと24時間いつ呼び出しあるか分からん仕事やりたいかい???替わる???やってくれる???
やりがいだけじゃやってけないよ???— 豆じ (@8ame5) August 11, 2020
症状が急に変わったり、何かトラブルが生じたりした場合は、休日・夜間に関わらず、CRCの携帯電話に連絡が来る可能性があります。
プライベートの時間に仕事の連絡がくることで、ストレスに感じる方は多いでしょう。
2.「辛いから辞めよう」と決断を早まるのはNG!
治験コーディネーターを辛いと感じる方は多いですが、「辛いから辞めよう」と決断を早まるのはNGです。
ここでは、「辞めるという決断を早まるのが良くない理由」についてご紹介します。
辞め癖がついてしまう可能性があるから
安易に転職を決断すると、「辞め癖」がついてしまう恐れがあります。
需要が高い薬剤師は「辞めても転職先がある」という気持ちから、転職を繰り返してしまう人も少なくありません。
しかし、頻繁に仕事を変えると「嫌なことがあるたびに辞める」という癖がついてしまう可能性があります。
2~3回の転職であれば問題視されることは少ないですが、あまりにも回数が多いと選考で不利になるケースもあるので注意が必要。
治験コーディネーターが辛い場合、辞める以外の選択肢で解決できないか検討してみることも大切です。
たとえば、「CRCの管理業務が辛い場合は、上司に相談し、仕事の分担を検討する」などの対処ができます。
現職での悩みがある場合は、まず辞めずに解決する方法を検討してみましょう。
焦って転職先を決めてしまう恐れがあるから
「辛い」という気持ちだけで転職をすると、焦って転職先を決めてしまう恐れがあります。
CRCが辛いという気持ちが先行し、転職先を十分に検討せずに決めてしまうと、新しい職場でも同様の不満を感じ、転職を繰り返すことになりがち。
たとえ「友人に紹介された」「転職先から好条件を提示された」などのアプローチがあっても、冷静に考えたり、情報収集したりする時間を確保することが大切です。
焦って転職先を決めるのではなく、一度立ち止まって考え、転職すべきか、現職を続けるべきか検討しましょう。
CRCは将来性のある職業だから
CRCは将来性のある職業なので、辞めるという決断を早まるのは良くありません。
現代の日本では新薬の開発が盛んであるため、CRCを求める企業は多いのです。
特に、がんに関する治験薬は増加傾向にあり、「がん領域専門CRC」の育成も進められています。
CRCは今後さらに評価される可能性を秘めているので、職業自体に不満を持っていないのであれば「辞めない」という選択も検討してみてはいかがでしょうか?
3.治験コーディネーターが辛いときの対処法
先ほど説明したように、治験コーディネーターを安易に辞めるのはおすすめできません。
治験コーディネーターが辛い場合は、まず『辞めずに悩みを解消する方法がないか』考えてみましょう。
そのうえで「やっぱり無理だ…」と感じた場合は、やめる選択をすることも手段です。
ここでは、「治験コーディネーターが辛い場合の対処法」をご紹介します。
対処法1.プライベートを大切にしたい場合「雇用形態を見直す」
プライベートを大切にしたい場合、雇用形態を見直すことで悩みを解決できる可能性があります。
業務量が多くてプライベートの時間が犠牲になっている場合、パートなどに雇用形態を変えることで労働時間が減り、負担を軽減することが可能です。
また、パートであれば、プライベートの時間に緊急連絡が入る可能性も低いです。
労働時間や残業量に不満を抱えている場合は、雇用形態を変えて負担を減らすことを検討してみましょう。
対処法2.職場環境がつらい場合「CRCを辞めずに別の職場へ転職する」
職場環境がつらい場合、CRCを辞めずに別の職場へ転職するのも対処法の1つです。
CRC自体ではなく「人間関係」「待遇」などに不満がある場合は、他の職場に転職することで問題を解消できる可能性があります。
「残業が多い場合は、労働環境が恵まれている職場へ転職する…」「人間関係に悩んでいる場合は、雰囲気の良い職場へ転職する…」というのが良いでしょう。
CRC自体に不満があるのではなく、現職の職場環境に不満がある場合、転職して環境を変えることを検討してみましょう。
対処法3.CRC自体に不満がある場合「別の業種に転職する」
CRC自体に不満がある場合、別の業種に転職することも手段です。
需要高い薬剤師は、比較的転職しやすく、CRC業界から抜け出して他業種へ転職することも可能です。
「CRCを辞めて、ドラッグストアで勤務する」「調剤薬局へ転職する」というのもありでしょう。
業種を変えることで、気持ちをリフレックスして働くことができるはずですよ。
4.後悔しない転職を実現するポイント
転職を決断する場合、同じような悩みを繰り返したくないですよね。
転職の失敗を避けるためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
ここでは、「後悔しない転職を実現するポイント 」をご紹介します。
ポイント1.転職目的と希望条件を明確にする
転職を成功させるためには、転職目的と希望条件を明確にすることが大切です。
転職目的が曖昧な状態では、転職先に求める条件が明確にならず、軸がぶれがち。
転職の軸がぶれると、転職先でも待遇や環境に満足できず、転職を繰り返してしまう可能性があります。
反対に「専門病院に転職して専門性を高めたい…」「残業を減らしてワークライフバランスを整えたい」など、明確な目的があると、軸がぶれることなく転職先を見つけられます。
後悔のない転職を実現するためにも、転職目的と希望条件を明確にしておきましょう。
ポイント2.労働条件や働きやすさを十分確認する
転職先で同じような不満を抱えないためには、労働条件や働きやすさを十分確認することも大切です。
労働条件や働きやすさの確認が不十分なまま再就職してしまうと「勤務時間が長すぎて体力的にきつい…」「残業が多すぎて家庭と両立できない…」といった事態になりかねません。
特に、CRCの業務の多さが不満で転職を検討している方は、あらかじめ労働条件をしっかり確認しておきましょう。
ポイント3.将来を見据えて転職先を決める
後悔のない転職を実現するためには、将来を見据えて転職先を決めることが大切です。
将来を見据えずに、CRCが辛いという理由だけで転職すると、のちのち後悔してしまう可能性が高いためです。
「年収が高いので転職する…」「残業がないので、業務が楽そう…」といった目先の情報に流されるのではなく、将来を見据えて転職先を決めることが大切。
「転職先が自分のキャリアプランに合っているのか」「数年後も働けそうか」しっかりと考えましょう。
ポイント4.薬剤師に特化した転職サイトを活用する
転職を成功させるためには、薬剤師に特化した転職サイトを活用するのがおすすめです。
転職サイトを利用すれば、転職のプロである「アドバイザー」が求職者にぴったりの求人を紹介してくれます。
さらに、面接対策や履歴書チェックなど転職のサポートを受けることもできます。
薬剤師専門の転職サイトを活用すれば、転職の成功率をぐんと高められるはずですよ。
5.治験コーディネーターの転職におすすめのサイト
治験コーディネーターが辛くて転職する場合は、薬剤師に特化した転職サイトの利用がおすすめ。
転職サイトを利用すれば、募集要項のみではわからない内部の情報もキャッチできるので、最適な転職先を見つけられますし、面接対策など総合的なサポートをしてもらえます。
ここでは、おすすめの転職サイトを3社ご紹介しますので、ぜひ活用してみてください。
本記事で紹介する3社は「【最新】薬剤師転職サイトおすすめランキングBEST4!正社員・パート・派遣別」から、さらに厳選した転職サイトです。
そのほかの転職サイトもチェックしたい方は、ぜひ上記の記事もご覧になってみてください。
CRCの仕事を続けるなら「マイナビ薬剤師」
(引用:マイナビ薬剤師)
マイナビ薬剤師は、大手人材会社「マイナビ」グループが運営している転職サイト。
アドバイザーが薬剤師の仕事に精通しており、専門性が高いことが魅力です。
求職者の希望をしっかりとくみ取り、実践的なサポートをしてもらえます。
また、公式サイトでは「治験コーディネーター(CRC)」の条件で検索可能で、2020年8月時点で149件の求人がヒットします。
「CRCの仕事を続けたいけれ現職の労働環境が辛い…」「CRCとしてスキルアップできる職場に転職したい…」という方は、ぜひマイナビ薬剤師を利用してみてください。
運営会社 | 株式会社マイナビ |
---|---|
対象地域 | 全国 |
公開求人数 | 約60,000件 (2020年8月時点) |
公式サイト | https://pharma.mynavi.jp/ |
詳しくは「マイナビ薬剤師の解説記事」をご覧ください |
\スマホで簡単!3分以内で無料登録!/
個別面談でじっくり相談にのってもらいたいなら「ファルマスタッフ」
(引用:ファルマスタッフ)
「ファルマスタッフ」は、「日本調剤グループ企業」が運営している転職サイトです。
個別面談でじっくり相談にのってもらえるので、CRCの業務が辛いと感じている薬剤師にぴったり。
さらにコンサルタントは積極的に紹介先を訪問しており、職場の雰囲気など求人情報だけでは分からない情報を丁寧に教えてくれます。
個別面談でじっくり相談にのってもらいたいのであれば、ぜひファルマスタッフを利用してみてください。
運営会社 | 株式会社メディカルリソース |
---|---|
対象地域 | 全国 |
公開求人数 | 約61,000件 (2020年8月時点) |
公式サイト | https://www.38-8931.com/ |
詳しくは「ファルマスタッフの解説記事」をご覧ください |
\スマホで簡単!3分以内で無料登録!/
希望をしっかり満たして転職したいなら「ファーマキャリア」
(引用:ファーマキャリア)
ファーマキャリアは、オーダーメイド求人にこだわりのある転職サイトです。
単に求人を紹介するだけでなく、条件交渉をして、求職者にベストマッチする求人をつくりあげてくれます。
「残業少なめ」「年収600万円以上」など、希望を伝えてみると良いでしょう。
また、コンサルタントの教育を徹底しており、コンサルタントのヒアリング力や交渉力は一流です。
希望をしっかり満たして転職したいのであれば、ぜひファーマキャリアを利用してみてください。
運営会社 | エニーキャリア株式会社 |
---|---|
対象地域 | 全国 |
公開求人数 | 約35,220件 (2020年8月時点) |
公式サイト | https://pharmacareer.jp/ |
\スマホで簡単!3分以内で無料登録!/
6.治験コーディネーターから別業種に転職する時のコツ
別業種に転職する場合、不安も大きいですよね。
ここでは、「治験コーディネーターから別業種に転職する時のコツ 」をご紹介します。
コツ1.CRCのスキルを活かせる職場を選ぶとキャリアアップにつながる
CRCのスキルを活かせる職場を選ぶと、キャリアアップにつながります。
即戦力で働くことができるため、重要なポジションを任される可能性があるためです。
CRCのスキルを活かせる職場の例としては、入院患者の薬の管理や服薬指導を行う病院薬剤師などが挙げられます。
現職で培ったスキルを活かすことができれば、転職先でも働きやすいでしょう。
コツ2.異業種へ転職する場合は「未経験可」の求人を選ぶ
初めての業種にチャレンジする場合は、「未経験可」の薬剤師求人を選ぶのがおすすめです。
「未経験可」の求人であれば、即戦力となることを期待していないということなので、スキルがなくても採用してもらえる可能性があります。
また、未経験者を積極的に採用する職場では、業務に関する教育体制が整っている傾向にあります。
CRCから他業種へ転職する場合は、「未経験可」の求人をチェックしてみると良いでしょう。
まとめ
治験コーディネーターが辛い場合の対処法をご紹介しました。
治験コーディネーターが辛い場合は、以下の3つの対処法をチェックしてみてください。
- プライベートを大切にしたい場合「雇用形態を見直す」
- 職場環境がつらい場合「CRCを辞めずに転職する」
- CRC自体に不満がある場合「別の業種に転職する」
また現職から転職する場合は、総合的なサポートを受けられる「薬剤師専門の転職サイト」の利用がおすすめです。
以下の3社はサポート面が充実していると評判なので、ぜひ利用してみてください。