防火管理者資格とは?取得方法や有効期限・更新・難易度を解説!

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資格

防火管理者資格とは、 建物や工作物などの防火管理や予防、消火活動などを行う責任者になるための資格です。

防火管理者は一定以上の規模の建物や工作物に配置しなければならないと定められており、必要に迫られて取得する場合が多いです。

そこで、今回は防火管理者について、 資格の種類や取得方法、資格要件などを解説していきます。

この記事を読んでいただければ、防火管理者がどのような資格なのか詳しく知ることができますよ。

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1.防火管理者資格の種類・取得方法・資格要件

ここからは防火管理者資格について、以下の3つを解説していきます。

  1. 防火管理者は防火管理の責任者
  2. 防火管理者の種類は甲種と乙種の2つ
  3. 防火管理者資格の取得方法と資格要件

それぞれ見ていきましょう。

1-1.防火管理者は防火管理の責任者

防火管理者は、 一定以上の規模の防火対象物(建物・工作物)の防火上の管理や予防、消火活動などを行う責任者になるための資格です。

一定以上の規模の防火対象物であれば、防火管理者を必ず選任しなければならないと消防法に定められています。

防火管理者が必要となる防火対象物では、防火対象物の種類(映画館、飲食店、病院など)によって面積と収容人数の条件が決まっているのです。

また、防火対象物には「甲種防火対象物」と「乙種防火対象物」の2つの分類があり、それぞれ以下のことを意味しています。

  1. 甲種防火対象物:特定防火対象物で、建物全体の収容人員の合計が30人以上かつ、建物の延べ面積が300㎡以上のもの及び、非特定防火対象物で、建物全体の収容人員の合計が50人以上かつ、建物の延べ面積が500㎡以上のもの。
  2. 乙種防火対象物:特定防火対象物で、建物全体の収容人員の合計が30人以上かつ、建物の延べ面積が300㎡未満のもの及び、非特定防火対象物で、建物全体の収容人員の合計が50人以上かつ、建物の延べ面積が500㎡未満のもの。

防火対象物には、「特定防火対象物」と「非特定防火対象物」の2つがあります。

特定防火対象物とは、「 多数のものが出入りするものと政令で定められているもの」のことです。

例えば、以下のような建物が特定対象物として指定されています。

  • 劇場、映画館、演芸場又は観覧場
  • 公会堂又は集会場
  • キャバレー、カフェー、ナイトクラブその他これらに類するもの
  • 遊技場又はダンスホール
  • 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第2条 第5項に規定する性風俗関連特殊営業を営む店舗((1)項イ、(4)項、(5)項イ及び(9)項イに掲げる防火対象物の用途に供されているものを除く。)その他これに類するものとして総務省令で定めるもの
  • 待合、料理店その他これらに類するもの
  • 飲食店
  • 旅館、ホテル又は宿泊所
  • 百貨店、マーケットその他の物品販売業を営む店舗又は展示場
  • 病院、診療所又は助産所
  • 幼稚園、特別支援学校
  • 公衆浴場のうち、蒸気浴場、熱気浴場その他これらに類するもの

また、「非特定防火対象物」とは以下のような建物が指定されています。

  • 寄宿舎、下宿又は共同住宅
  • 小学校、中学校、高等学校、高等専門学校、大学、専修学校、各種学校その他これらに類するもの
  • 図書館、博物館、美術館その他これらに類するもの
  • 車両の停車場又は船舶若しくは航空機の発着場(旅客の乗降又は待合いの用に供する建築物に限る。)
  • 神社、寺院、教会その他これらに類するもの
  • 工場又は作業場
  • 映画スタジオ又はテレビスタジオ
  • 自動車車庫又は駐車場
  • 飛行機又は回転翼航空機の格納庫
  • 倉庫
  • 文化財保護法(昭和二十五年 法律第二百十四号)の規定によつて重要文化財、重要有形民俗文化財、史跡若しくは重要な文化財として指定され、又は旧重要美術品等の保存に関する法律(昭和八年法律第四十三号)の規定によつて重要美術品として認定された建築物
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  • 1-2.防火管理者の種類は甲種と乙種の2つ

    防火管理者には甲種と乙種の2種類があり、選任が必要な防火対象物が異なります。

    甲種には制限がなく、 すべての防火対象物で防火管理者として選任されることが可能です。

    しかし、乙種は以下の通り、 防火対象物の用途と収容人数に応じて選任できない場合が定められています。

    防火対象物の用途 収容人数 乙種防火管理者に選任できる条件
    救護施設、乳児院、認知症グループホームなどの
    自力避難困難者が入所する社会福祉施設等
    10人以上 できない
    劇場、飲食店、物品販売店、旅館、病院などの
    不特定の人が出入りする建物等
    30人以上
    • 延べ面積が300㎡未満のもの
    • 収容人員が30人未満のテナント等
    共同住宅、学校、工場、事務所などの特定の人が
    出入りする建物等
    50人以上
    • 延べ面積が500㎡未満のもの
    • 収容人員が50人未満のテナント等
    一定規模以上の新築工事中(電気工事中等)の
    建築物又は建造中(進水後で艤装中)の旅客船
    50人以上  できない

    このように防火対象物の用途と収容人数の条件が定められているのは、防火対象物の用途や規模によって必要となる防火管理が異なるからです。

    防火対象物の規模が大きければ大きいほど、集まる人も多くなるため、火災が発生した時の被害が大きくなります。

    そのため、面積が広く、収容人数が多い防火対象物ほど、防火管理者を選任することで厳重に防火対策をする必要があるのです。

    1-3.防火管理者資格の取得方法と資格要件

    防火管理者資格を取得するには、 以下の4つの資格要件のいずれかを満たしている必要があります。

    1. 講習を受講して試験に合格する
    2. 一定の学歴があること
    3. 消防職員
    4. 一定の学識経験を有すること

    それぞれ見ていきましょう。

    講習を受講して試験に合格すること

    防火管理者資格を取得するための第一の方法は、 防火管理者講習を受講して効果測定試験に合格することです。

    防火管理者講習は、都道府県知事や、市町村の消防長、総務大臣登録講習期間(日本防火・防災協会)が行うこととされています。

    講習の受講資格は、「 中学校卒業程度以上で日本語を理解できる」ことです。

    防火管理者講習は以下の3種類あります。

    講習の種類 概要
    甲種防火管理新規講習

    甲種防火管理者として選任されることができる資格を取得するための講習

    乙種防火管理講習 乙種防火管理者として選任されることができる資格を取得するための講習
    甲種防火管理再講習  一定の防火対象物(特定用途、収容人員300人以上)において、甲種防火管理者として選任されている方が受ける講習

    一定の学歴があること

    防火管理者資格を取得するための第二の方法は、 一定の学歴があることです。

    一定の学歴とは、「 大学、短期大学、高等専門学校で防災に関する学科や課程を修めて卒業したもので、一年以上防火管理の実務経験を有する」と定められています。

    この条件を満たしていると、防火管理者講習試験が免除されます。

    消防職員

    防火管理者資格を取得するための第三の方法は、 消防職員であることです。

    この場合、市町村の消防職員で、管理的又は監督的な職に1年以上あったことが条件となります。

    一定の学識経験を有すること

    防火管理者資格を取得するための第四の方法は、 一定の学識経験を有することです。

    以下の9つの項目のいずれかを満たしていることが条件です。

    • 市町村の消防職員で、管理的又は監督的な職に1年以上あった者
    • 労働安全衛生法第11条第1項に規定する安全管理者として選任された者
    • 防火対象物点検資格者講習の課程を修了し、免状の交付を受けているもの
    • 危険物保安監督者として選任された者で、甲種危険物取扱者免状の交付を受けているもの
    • 鉱山保安法第22条第3項の規定により保安管理者又は保安統括者として選任された者
    • 国若しくは都道府県の消防の事務に従事する職員で、1年以上管理的又は監督的な職にあった者
    • 警察官又はこれに準ずる警察職員で、3年以上管理的又は監督的な職にあった者
    • 建築主事又は一級建築士の資格を有する者で、1年以上防火管理の実務経験を有するもの
    • 市町村の消防団員で、3年以上管理的又は監督的な職にあった者
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  • 2.防火管理者資格の講習とは

    防火管理者資格講習について、以下の2つを解説していきます。

    1. 講習の時間・内容・受験料
    2. 講習の修了試験の内容と難易度

    それぞれ見ていきましょう。

    2-1.講習の時間・内容・受験料

    講習の時間と内容は、以下のように講習の種類ごとに異なっています。

    講習の種類 講習時間 内容
    甲種新規講習 約10時間
    (2日間講習)
    防火管理の意義及び制度、火気管理、施設・設備の維持管理、
    防火管理に係る訓練及び教育、防火管理に係る消防計画など
    乙 種 講 習 約5時間
    (1日講習)
    上記の講習事項のうち、基礎的な知識及び技能
    甲種再講習 約2時間
    (半日講習)
     最近の法令改正概要、火災事例研究

    また、受講料は以下の通り講習ごとに異なります。

    講習の種類 受講料
    甲種新規講習 7,500円
    乙 種 講 習 6,500円
    甲種再講習 6,500円
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  • 2-2.講習の修了試験の科目と難易度

    講習の修了試験の科目は、以下の通り講習の種類ごとに異なっています。

    甲種

    1. 防火管理の意義及び制度
    2. 火気管理
    3. 施設・設備の維持管理
    4. 防火管理に係る訓練及び教育
    5. 防火管理に係る消防計画など

    甲種再講習

    1. 最近の法令改正概要
    2. 火災事例研究

    乙種

    1. 甲種講習事項のうち、基礎的な知識及び技能

    また、甲種防火管理新規講習では、以下の2つのうちのいずれかの資格を取得している場合、「防火管理の意義および制度」の科目が免除されます。

    1. (特殊・一種・二種)消防設備点検資格者
    2. 自衛消防業務講習修了者

    修了試験は、基本的には講習の受講者全員が合格することができます。

    そのため 合格率はほぼ100%であり、難易度は非常に低いです。

    3.講習の実施場所は都道府県ごとに異なる

    防火管理者講習は全国一律に行われるわけではなく、都道府県ごとに行われます。

    そのため、 防火管理者講習の実施場所も各都道府県ごとに異なるので注意してください。

    そこで、ここからは東京都と大阪府の防火管理者講習の実施場所をご紹介していきます。

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  • 3-1.東京都の防火管理資格講習

    東京都の防火管理講習が行われる場所は、以下の3つです。

    実施場所 住所
    試験講習場(消防技術試験講習場) 東京都千代田区外神田4-14-4
    立川防災館(立川都民防災教育センター) 東京都立川市泉町1156-1
    本所防災館(本所都民防災教育センター) 東京都墨田区横川4-6-6 

    実施の日程は毎年変わりますので、講習場所に確認が必要です。

    3-2.大阪府の防火管理資格講習

    大阪府の防火管理講習が行われる場所は、以下の4つです。

    実施場所 住所
    大阪市消防局高度専門教育訓練センター 大阪府東大阪市三島2丁目5番43号 
    大阪市消防局 大阪市西区九条南1丁目12番54号
    大阪市立西区民センター 大阪市西区北堀江4丁目2番7号
    大阪市消防局生野分室(生野図書館1階)  大阪市生野区勝山南4丁目7番11号

    こちらも、講習の日程は毎年違うので、講習場所に確認が必要です。

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  • 4.防火管理者資格の有効期限・再講習・再発行

    防火管理者資格に合格すると修了証が発行されます。

    そこで、ここからは資格証の有効期限や再講習、再発行について以下の2つを解説していきます。

    1. 有効期限はないが再講習が必要になる
    2. 修了証を紛失したら再発行できる

    それぞれ見ていきましょう。

    4-1.有効期限はないが再講習が必要になる

    防火管理者資格の修了証には 有効期限はないので、更新の必要はありません。

    ただし、防火管理義務対象物に選任されている防災管理者は、 講習終了後の5年以内に再講習することが義務付けられています。

    ただし、講習以外に資格を取得した場合は再講習の受講義務はありません。

    4-2.修了証を紛失したら再発行できる

    防火管理者資格の 修了証を紛失した場合は、日本防火・防災協会に申請すると再発行してくれます。

    再発行手数料は、修了証一枚につき2,000円で、前納です。

    5.防火管理者資格の履歴書への書き方

    防火管理者資格を取得したことを履歴書に記載する場合は、以下のように 甲種なのか乙種なのかに応じて書き分けましょう。

    甲種

    平成○年○月○日 甲種防火管理者資格取得

    乙種

    平成○年○月○日 乙種防火管理者資格取得

    6.資格取得のためのおすすめ通信講座3選

    仕事や、家事・育児をしながら資格を取得するのに欠かせないのが通信講座です。

    ここでは、 キャリアピックスおすすめの通信講座を3つご紹介します

    それぞれの通信講座の特徴を、順にご紹介します。

    ①財務・法律系の国家試験に強い「クレアール」

    資格難易度 クレアール
     
    クレアール」は、1998年設立の資格教育機関です。
     
    公認会計士、税理士、司法書士といった財務・法律系に特に力を入れています。
     
    「クレアール」は、Webに特化した通信学習の専門スクールのため、忙しい方でも時間を効率的に使うことができます。
     
    また、独自の学習法である「非常識合格法」は、勉強時間を圧倒的に減らせるという点で注目されています。
     
    合格に必要な学習範囲だけを徹底的に習得することで、勉強時間は圧倒的に減らすことが可能になるのです。
     

    ②事務系・美容や健康など女性向け資格なら「たのまな(ヒューマンアカデミー)」

    資格難易度 たのまな 資格難易度 たのまな

    たのまな」は、ヒューマンアカデミーが運営する通信講座です。

    『たのしい未来へ導く、学びサポーター』 というコンセプトから、「たのまな」という名前が付けられています。

    事務系はもちろん、女性ならではの美容系やフード系の講座も充実しています。

    「たのまな」の講座は、基本的にテキストとDVDが中心です。

    ただし、学習教材や学習方法は講座によって異なるため、まずは希望の講座ホームページを確認しましょう。

    また、同じ資格取得を目指す者同士のコミュニティがあったり、最寄の校舎でサポートを受けることの出来るコースがあるのも嬉しいポイントです。

    質問無制限、受講延長制度などのサポートも利用者からの評価が高い通信講座です。

    ③教員など公務員資格に強い「東京アカデミー」

    資格難易度 東京アカデミー 資格難易度 東京アカデミー

    東京アカデミー」は、全国に75拠点あり、25万人以上が受講している通学・通信講座最大手です。

    「東京アカデミー」では、公務員をはじめ、教員や看護師の採用・資格試験対策の講座を中心に行っています。

    DVDやWEB講義中心の通信講座が多い中、「生」講義にこだわっていることが大きな特徴のひとつです。

    大手ならではのノウハウと、資格に応じた対策と指導ができることが「東京アカデミー」の強味と言えるでしょう。

    まとめ

    防火管理者は、一定以上の規模の建物の防火管理や防火予防、消防活動などを行う責任者になるための資格です。

    特定の種類の建物や一定以上の規模の建物であれば防火管理者を選任しなければならないと消防法で定められているので、防火管理者の配置は義務となっています。

    また、自治体によっては、防火管理者の受講資格に「防火管理者として選任されていること」といった条件がつけられている場合があり、誰でも資格を取得できるわけではありません。

    そのため、防火管理者資格は職場で必要に迫られて取得する場合が多く、就職や転職のために取得する人は基本的にはいません。

    しかし、防火管理者資格の取得は法律で義務付けられているので、規模の大きい建物で営業する仕事であれば必ず必要になる資格です。

    もし防火管理者に選任されたら、それは職場でも重要なポストに就いたということなので、これからもお仕事の方頑張ってください。

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