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「慧眼」は「けいがん」と読み、「物事の本質を見抜く洞察力」「将来を見通す能力」を指す言葉です。
元々「えげん」と読む仏教用語であり、褒め言葉として使用することができます。
「ご慧眼」は、フォーマルな場所でも使用できる敬語表現ですので、社会人としてしっかり確認しましょう。
そこで今回は、「慧眼」の意味・読み方を説明し、「ご慧眼」の使い方・類語も解説していきます。
1.「慧眼」の意味
慧眼
読み:けいがん
- 物事の本質を見抜く洞察力。
- 将来を見通す能力。
①物事の本質を見抜く洞察力
「慧眼」は「物事の本質を見抜く洞察力」を意味し、「慧眼がある」「慧眼の持ち主」などと使用される言葉です。
肯定的な意味合いがあり、ビジネスシーンで誉め言葉としてよく使用されます。
例文
成功するビジネスマンは、将来の経済運動を見極める慧眼の持ち主であることが多い。
②将来を見通す能力
「慧眼」は「物事の本質を見抜く洞察力」から転じて、「将来を見通す能力」として使用することもできます。
本質を見抜くことによって、将来の変化に備えることができるようになるので、「慧眼」のメリットの1つとして捉えるとよいでしょう。
例文
彼の慧眼によって、あらかじめリスクを回避できるよう準備することができた。
「慧眼」の由来:仏教用語「五眼」の内の1つ
「慧眼」の由来は、「真理を認識する能力」を指す仏教用語「五眼(ごげん)」であり、仏教語で「慧眼(えげん)」と読みます。
「慧眼」を含む「五眼」は、以下の5つの眼で成り立っています。
- 「肉眼(にくげん)」は、現実の色形を見る眼。
- 「天眼(てんげん)」は、三世十方を見とおす眼。
- 「法眼(ほうげん)」は、現象の差別を見極める眼。
- 「慧眼(えげん)」は、真理の平等を見抜く眼。
- 「仏眼(ぶつげん)」は、上記4つの目を備える仏の眼。
「三世」は「過去・現在・未来」を指し、「十方」は「東西南北、北東、南東、南西、北西、上下」の10方角を指します。
「慧眼(えげん)」は「真理の平等を見抜く眼」ですので、現代使いでも同じ意味で使用することができるのです。
2.「慧眼」の使い方と例文
「慧眼」は肯定的な意味を持つフォーマルな言葉なので、ビジネスシーンでよく使用されます。
「ご慧眼」と表記し、目上の方に対する敬語としても活用されるので、失礼のないように確認しておきましょう。
「慧眼」の使い方を、以下の3つのシーンに分けて説明していきます。
それぞれの例文を紹介し、使い方を解説していきます。
「慧眼である・がある・を持つ」で使用する場合
「慧眼」は相手に対する称賛の意として、「慧眼である」「慧眼がある」「慧眼を持つ」などと使用されます。
言い切りの表現は目上の人には使用できませんので、状況や様子を説明する時に限定して活用しましょう。
例文
- 彼は不況を予測して、備えを指示していた。まさに慧眼である。
- 才能を一早く見極める慧眼がなければ、コーチとして優秀ではない。
- 仏のような慧眼を持つことで、世相の変化をいち早く見極めよう。
「慧眼の持ち主・慧眼の士」で使用する場合
「慧眼」は「慧眼の持ち主」「慧眼の士」などと、人を指す言葉と一緒に使用されます。
「士」は「学問や道徳を備えた人物」を指しますが、「男性」によく使用される言葉なので、「女性」には使用しないように注意しましょう。
例文
- 成功体験から秘訣を見抜く力は、まさに慧眼の持ち主と言わざるを得ない。
- すぐに犯人を言い当てるなんて、慧眼の持ち主ですね。
- あの有識者会議は、慧眼の士だけを集めた選りすぐりのメンバーで構成されている。
「ご慧眼には~する」で使用する場合
「ご慧眼には~する」は、相手に対する敬意を込めて「感服する」「恐れ入る」などと一緒に使用される表現です。
「~する」の部分には、相手に対してへりくだる言葉が用いられ、目上の方に対しても使用できます。
例文
- 本物と偽物を見分けるご慧眼には感服いたします。
- オリンピック選手の逸材を探し当てたご慧眼には恐れ入ります。
- 事件の真相を突き止めたご慧眼には脱帽します。
3.「慧眼」と「炯眼」の違い
「慧眼」には、意味が似ている「炯眼(けいがん)」という言葉があります。
同じ読み方のため、混同して使用されることが多いので、この機会にしっかり使い分け方を覚えましょう。
「慧眼」と「炯眼」の違いは、以下の通りです。
- 「慧眼」は、「物事の本質を見抜く洞察力」「将来を見通す能力」
- 「炯眼」は、「物事の本質を見抜く洞察力」「鋭く光る眼つき」
「慧眼」と「炯眼」はともに、「物事の本質を見抜く洞察力」を意味する言葉です。
ただし、「炯眼」には「将来を見通す能力」といった意味合いはなく、「鋭く光る眼つき」といった様子を説明する言葉として使用できます。
また、誉め言葉として使用する場合は、仏教用語に由来する「慧眼」を使用した方が良いでしょう。
4.「慧眼」の類語と例文
「慧眼」を代表とする「先を見通す力」は、ビジネスシーンではよく使用する意味合いです。
スピーチでは同じ言葉を繰り返すと印象が悪くなるので、類語・言い換え表現も確認しましょう
「慧眼」の類語は、以下の通りです。
それぞれ類語について、例文を紹介してきます。
類語1.観察眼(かんさつがん)
観察眼
読み:かんさつがん
意味:観察したものから本質を推理・考察する力。
「観察眼」は「観察したものから本質を推理・考察する力」を意味し、「観察眼がある」「観察眼に優れた」などと使用される言葉です。
「慧眼」を直接的に言い換えた言葉ですので、日常的なシーンでも使用することができます。
例文
彼の観察眼によって相手の癖を見抜き、試合に勝利することができた。
類語2.先見の明(せんけんのめい)
「先見の明」は「将来の物事を見通す力」を意味し、「先見の明がある」「先見の明を持つ」などと使用される言葉です。
「慧眼」と異なり、「本質を見抜く」といった意味合いはないので注意してください。
例文
ブームが起きる前に先取りしていたなんて、先見の明があると言わざるを得ない。
5.「慧眼」の対義語と例文
「慧眼」は元々仏教用語のため、対義語はイメージしづらいと思います。
しかし、相手に使用された時に意味が分からないと困るので、しっかり対義語の意味もチェックしておきましょう。
「慧眼」の対義語は、以下の2つです。
それぞれの対義語について、例文と一緒に意味を解説していきます。
対義語1.凡眼(ぼんがん)
凡眼
読み:ぼんがん
意味:良し悪し・優劣を見極められない普通の目利き。
「凡眼」は「良し悪し・優劣を見極められない普通の目利き」を意味し、「凡眼である」「凡眼の持ち主」などと使用される言葉です。
「凡」は「並である・普通である」などを意味し、「優れてはいない」といった意味合いを含みます。
例文
学生とプロの違いも見極められないなんて、凡眼にもほどがある。
対義語2.節穴(ふしあな)
節穴
読み:ふしあな
意味:物事の意味を見抜く力がないさま。
「節穴」は「物事の意味を見抜く力がないさま」を意味し、「お前の眼は節穴か」というフレーズがよく使用される言葉です。
「節穴」は元々「木の板にある穴」を指し、転じて「その穴しか見えておらず、役に立たない」といった否定的な意味合いを含みます。
例文
キャベツとレタスを間違うなんて、お前の眼は節穴か。
6.「慧眼」の英語表現と例文
「慧眼」は、ビジネスシーンで使用することができる便利な誉め言葉です。
ビジネスコミュニケーションを円滑に進めるためにも、ぜひ英語表現も覚えましょう。
「慧眼」の英語は、以下の2つです。
それぞれについて、例文と合わせて解説していきます。
よく使用されるのは「insight」
「insight」は「洞察力・見識」を意味し、「慧眼」にもっとも対応する英語表現です。
物事の本質を見極める能力・幅広い視野から物事を考える能力を表わす際に使用できます。
例文
She has a keen insight of social issues.
(彼女は社会問題に対する慧眼の持ち主である。)
「vision」も使用することができる
「vision」は「視界・洞察力・先見性のある・未来像」を意味し、和製英語としてもよく使用される英語表現です。
ビジネスシーンでは、人に対して使用する場合は「洞察力・先見性のある」と使用され、単独で使用する場合は「未来像」と訳されます。
例文
Our company wishs for a man of vision.
(私たちの会社は、先見性のある人を求めています。)
まとめ
「慧眼」は「けいがん」と読み、「物事の本質を見抜く洞察力」「将来を見通す能力」を指す言葉です。
「ご慧眼」は元々仏教用語であり、フォーマルな場所での誉め言葉として使用することができます。
同じ読み方をする「炯眼」には、「先を見通す力」といった意味合いはないので、注意してください。