『CAREER PICKS』は、複数の企業と提携し情報を提供しており、当サイトを経由して商品への申込みがあった場合には、各企業から報酬を受け取ることがあります。ただし当サイト内のランキングや商品の評価に関して、提携の有無や支払いの有無が影響を及ぼすことはございません。 また当サイトで得た収益は、サイトを訪れる皆様により役立つコンテンツを提供するために、情報の品質向上・ランキング精度の向上等に還元しております。
「趣旨」とは 「あることをする理由・目的」を意味する語です。
よく似た語である「主旨」は、「文章や話の中心となること」を表しています。
「主旨」は「理由や目的」というニュアンスは含まず、単純に「ものごとの中心」だけを表しているという違いがあります。
本記事では、「趣旨」と「主旨」をどんなときに使い分けるのか、例文を用いて解説しています。
1.「趣旨」の意味
意味は「話や会議などの要点のこと」
「趣旨」という言葉は、「おもむき・意味・考え」を表す「趣」と、「意味・考え」を表す「旨」が組み合わされた語です。
形式的な表現のため、公的な文書や、ビジネスメールでも多く使われます。
2.趣旨と主旨の違いと使い方
「趣旨」とよく似た語に「主旨」があります。「主旨」の意味は以下の通りです。
「主旨」の「主」は「おもな」、「旨」は「意味・考え」を表します。
「趣旨」とは読み方が同じで意味も似ているため、混同しやすい語です。
「趣旨」と「主旨」の違いは、「趣旨」は「ものごとの中心」だけではなく「目的」も表す語であるという点です。
両方の詳しい意味を理解して、使い分けられるようになりましょう。
「趣旨」は目的を伝える
「趣旨」と「主旨」は、どちらも「文章や話の意味や考え」を表します。
ただし、「趣旨」は「文章の大まかな意味や考え」に加え、「文章や話の目的や真意」も表す語です。
このことを踏まえて、「趣旨」の例文を見てみましょう。
<例文>
- 私はこのプロジェクトの趣旨に賛同します。
- 弊社からの依頼の趣旨を理解していただき、感謝しています。
①の例文では、「このプロジェクトの目的に賛同する」ことを表すために、「主旨」ではなく「趣旨」を用いています。
②の例文では、「依頼の目的を汲み取ってくれた」ということに対して感謝を述べているので、「趣旨」を用いています。
「主旨」は簡潔に伝える
「主旨」は「ものごとの主な意味」「大まかな意味」を簡潔に伝えたいときに用いる語です。
「趣旨」と違って「目的」という意味は含みません。
「主旨」の例文は以下の通りです。
<例文>
- この論文の主旨は、環境問題についてです。
- 私は今回のその会議の主旨をまとめました。
①の例文では、「論文の大まかな意味」を簡潔に伝えたいので、「趣旨」ではなく「主旨」を用います。
②の例文は「趣旨」でも意味が通りますが、「主旨」を用いることで「会議の要点を簡潔にまとめた」というニュアンスになります。
迷ったら「趣旨」を使えばOK
「趣旨」と「主旨」、どちらを使えばいいか迷った場合は「趣旨」を使いましょう。
「趣旨」と「主旨」の違いは、「趣旨には目的という意味が含まれている」という点です。
つまり「趣旨」は「主旨」の持つ意味に加え、より幅広い意味を含んでいる語なので、迷ったときに「趣旨」を使えば間違いにはなりません。
ちなみに、新聞やテレビなどのメディアでは、「主旨」を使わず「趣旨」で統一している場合が多いです。
3.「趣旨」の類語
「趣旨」に意味が似た語は以下の通りです。
- 論旨(ろんし)
- 趣意(しゅい)
類語1.論旨(ろんし)
「論旨」の意味は、「論文・議論の主旨。議論の筋道」です。(引用:weblio辞書)
単なる会話や文章ではなく、論文や議論の趣旨を表したいときに使います。
「話している内容の筋道・道理がとおっていてわかりやすいこと」を指す「論旨明快」という四文字熟語もあります。
論文や議論の要点や目的について言及するときには「趣旨」ではなく「論旨」を使いましょう。
「論旨」の例文は以下の通りです。
<例文>
- この論文は、論旨が不明確なので書き直して提出してください。
- コメンテーターになるには、明快な論旨を示すことができる素質が必要だ。
類語2.趣意(しゅい)
「趣意」の意味は、「物事をなすときの考えやねらい。また、言わんとする意味」です。
最も「趣旨」に意味が近い類語です。
ただし、「趣意」は「始めようとしている物事」について言及するときに使います。
「既に用意された物事」に対しては使わないので注意しましょう。
たとえば、「企画を始めるにあたっての主なねらい」をまとめた書類のことを「趣意書」と言います。
以上を踏まえて、「趣意」の例文を見てみましょう。
<例文>
- プロジェクトを始める前に、趣意を説明してください。
- 彼が新しく立ち上げた団体の趣意に賛成した。
まとめ
「もとにある考えや主なねねらい」を表す語である「趣旨」は、企画の目的やプロジェクトの目標を言い表すときに使える語です。
「ものごとの主な意味」を表す「主旨」とよく似ているので混同しやすいですが、迷ったときは「趣旨」を使いましょう。
ビジネスメールや企画書で「趣旨」を用いた文を作成すると、ビジネスシーンの格式ばった印象を与えることができます。
社会人としてぜひマスターしておきましょう。