最終更新日:2021/02/13
「営業の経験を活かしたい」、「看護師の資格を持っているのでこの知識を活かしたい」、と考えているあなたにおすすめしたいのが医療機器の営業です。
しかし、そう言われても、医療機器を販売しているメーカーに転職すればいいのか、それとも医療機器を扱う商社に転職すればいいのか、未経験だとどう求人を探せばいいのか分かりませんよね。
患者さんの命を救う、最先端医療に関わる医療機器の営業は、大変ですがやりがいのある仕事です。
この記事では医療機器の営業は未経験でも転職できるのか悩んでいるあなたのために、転職事情と転職方法を詳しくご紹介します。
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1.医療機器の営業への転職は未経験でもできる
医療機器の営業の仕事は、専門知識がないとできないというイメージがありますが、実は未経験でも転職は可能です。
実際、未経験から医療機器の営業に転職しようと考える人は少なくありません。
20代後半男性で、車販売営業マンから医療機器営業への転職はリスクが高いのでしょうか??
(参考:知恵袋)
不動産業界に勤めている者ですが医療機器メーカーとSMA(治験)に転職を考えています。
どっちに転職しようか考えていますがどっちがいいか理由も含めてアドバイスをいただければと思います。
(参考:知恵袋)
私は手術室看護師として今年で5年働いてきました。(中略)
ただし、家庭がありますので看護師をやめてやるにはそれなりの覚悟が必要と思います。
そこで、保険や車の営業ではなく、手術室看護師を少し活かせる営業職として整形外科器械のメーカーへ入社したいと考えました。
(参考:知恵袋)
このように悩んでいる方のために、未経験でも転職できるのか、どんな仕事をするのかについて転職事情を詳しくご紹介します。
医療機器の営業未経験でも転職できる
医療機器の営業は、営業が未経験でも転職は可能です。
特に大手企業の場合は、未経験でも入社後に社内教育をして育成する余裕があるため、「医療機器の営業経験」よりも、「知識をしっかりと吸収し、顧客に対し訴求力がある人材」が求めています。
医療機器は日々進化する医療と共に変化していて、新しい機器が次々と出てきています。
そのため従来のように「自社で作っているものをただ売り込む」だけの営業ではなく、新しいものを吸収できる柔軟さを持つ営業ができれば、未経験でも問題はありません。
医療機器の営業は最先端の機械を売り込む仕事
医療機器の販売を通し、病気に苦しむ患者さんの幸せにつなげるのが医療機器の営業の仕事です。
医療機器の営業が扱うものには、「予防・治療機器」と「診断機器」の2つがあります。
- 予防・治療機器
疾病の予防および治療に使われる機器のことで、使用時の安全上のリスクや用途によって高度管理医療機器・管理医療機器・一般医療機器に分類される。ペースメーカーや固定用のボルト、輸液ポンプなどがある。 - 診断機器
疾病を診断するために使われる機器のこと。画像診断システムやX線関連装置や、生体現象計測や監視システムなどがある。
(参考:一般社団法人日本医療機器産業連合会)
予防・治療機器は海外の開発が進んでいるため、海外で買い付けて国内で販売する企業も多くあり、メーカー以外でも治療機器を販売している企業は増加しています。
ただ医療機器の市場は国内でも拡大していて、特定の分野では国内メーカーでトップシェアを誇っている企業も。
景気に左右されにくい医療機器は、不況でも落ち込むことはなく確実に売上げを伸ばしています。
医療機器の営業求人は少ない
市場として安定している医療機器の営業ですが、実際の求人は少ないのが現実です。
これは医療機器の営業が、ほぼ固定している取引先の病院や医師へ向けた仕事が中心となるためです。
よくある飛び込み営業ではなく、決まった取引先に繰り返し訪問し信頼を積み上げていくことが優先されるため、新しい営業の求人は少なくなっています。
そのため、求人があればすぐに面接など行動につなげる必要があります。
自力で転職先を見つけるのが難しい場合は、医療機器の営業の求人情報に強い、転職エージェントにぜひ登録しましょう。
おすすめの転職エージェントについては、「5.医療機器の営業転職におすすめの転職エージェント4選」で詳しくご紹介します。
2.医療機器の営業が求められるのはこんな職場
医療機器の営業は、医療機器を販売するさまざまな企業で求められています。
大きく分けて3つの業界がありますので、それぞれどういった立ち位置で営業をするのか詳しく見ていきましょう。
医療機器を開発販売する「メーカー」
医療機器の「メーカー」は、自社で製品を開発し販売をおこなっています。
その売り込みをするのが営業の仕事です。
今まで使っていただいていた製品の後発品の紹介や、新しい自社製品の良さを売り込む必要があります。
また機器の操作についても熟知しておかなければならず、他社製品との違いなど、知識が必要とされることも多い業界です。
海外から医療機器を仕入れる「輸入商社」
医療機器を仕入れて販売している「輸入商社」でも、医療機器の営業が求められています。
医療機器の中でも、治療に使われる機器である「治療機器」は海外で開発が進んでいるため、輸入品を取り扱う「輸入商社」で販売をおこなっています。
医療機器の専門ではありませんが、海外とのやり取りが必要となるため、専門用語を学んでおく必要があります。
メーカーと病院の仲立ちをする「卸商社」
医療機器をさまざまなメーカーから仕入れ、販売をするのが「卸商社」です。
医療機器の代理店やディーラーとも呼ばれます。
卸商社では、さまざまなメーカーの医療機器を取り扱っているので、医療機器を使う病院だけでなく、メーカーとのやり取りもおこないます。
そのため医療機器に関する詳しい知識よりも、病院側がどういった医療機器を求めているか、またメーカーがどういった新製品を考えているか、それぞれの考えを理解する必要があります。
また病院とメーカーの間に立つことから、代理で価格交渉もおこないます。
3.医療機器メーカーの営業転職に有利な3つのスキル
医療機器の営業への転職では、専門知識よりも営業のスキルが重要視されます。
転職する際、どういったスキルがあれば有利になるのか、詳しく見ていきましょう。
①営業経験
医療機器の営業で最も重視されるのは、営業としての経験です。
特に、以下のような営業スキルが求められます。
- コミュニケーション能力
顧客の信頼を集める、誠実な対応やマナー - 責任感
守秘義務の大切さや倫理観を理解しており、顧客の言葉に振り回されない - 計画力と実行力
どんな仕事でも目標を持ち、達成するための努力を惜しまず成果を挙げる
企業にアピールする際は、営業としてこんな状況のときにどういった対処をしてきたか、具体的に説明ができるようにしておきましょう。
②看護師や薬剤師など医療従事者としての経験
今まで看護師や薬剤師として働いてきた経験があれば、それも大きな強みになります。
看護師やMRの経験があれば、「医療の現場で働いていた人間から見てどんな医療機器が求められるのか」という視点で提案することができるからです。
また、医薬品の営業であるMR(Medical Representatives:医薬情報担当者)も同じ営業の仕事ということで、MRから医療機器の営業に転職するという人も多くいます。
<医療機器の営業とMRの違い>
- 医療機器の営業
- 資格なしで仕事ができる
- 扱うのは医療機器
- MR
- 資格を取得してから働くのが一般的
- 扱うのは医薬品
MRは資格がなくても仕事ができますが、MR認定試験に合格して資格を取得してから働くのが一般的です。
もしMRの資格を取得していれば、医療について詳しい人材と認めてもらえるので、転職で有利になる可能性があります。
MRについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事も読んでみてくださいね。
③機械や電気の基本知識
営業経験がない、また看護師や薬剤師の資格がなくても、機械や電気についての知識や資格があるのは大きな強みとなります。
医療機器は、その多くがオートメーション化されているため、営業に対し作動についての質問や、修理の依頼をされることも多くあります。
そういった場合にすぐ対応できるかできないかは、今後の顧客との信頼関係にも大きく影響します。
もちろん知識がなくても入社してから学ぶことは可能ですが、スキルがあることを転職時にアピールすることで有利になります。
4.未経験からの医療機器転職に有利なのは20代
医療機器の営業へ転職する場合、20代の転職が一番有利です。
なぜ20代の転職が有利なのか、年代別に転職事情について詳しくご紹介します。
20代後半は転職に一番有利
医療業界では、業界の未経験者でかつ若手の営業職が求められているため、20代後半が転職に有利です。
社会人になったばかりの場合は、まだ経験が浅く社会人としてのマナーも十分に身についていないため難しいのですが、短期でも営業の経験があれば十分に転職が可能です。
特に医療機器の営業は、営業だけでなく医療機器の知識も学ぶ必要があるため、色々なことを吸収することができる20代が有利なのです。
30代は医療機器業界の経験が必要
30代になってからの医療機器の営業への転職は、医療機器業界での経験が必要とされます。
医療機器の営業は、顧客との信頼関係が必要とされるため、30代で医療機器の営業は固定されていることがほとんど。
そのため募集自体が少なく、募集があったとしても競争率が高くなる傾向にあります。
その中で内定を勝ち取るためには、医療機器の業界の知識や他の人にはないスキルが求められます。
例えば医師との人脈が豊富にある、また前職でこれだけの実績を挙げたという具体的な数字を示すといったアピールが必要になってくるのです。
40代以上の転職は難しい
40代での医療機器の営業への転職は、20代30代よりずっと難しくなります。
これは医療機器の営業が転職する場合は実績も必要で、かつ求人もほぼないためです。
公開求人ではなく、企業側が実績のある人をスカウトして採用することがほとんどなので、未経験者はもちろん医療機器の営業の経験があったとしても採用はかなり難しいです。
20代であっても自力で転職するのが不安な人や、 転職が難しくなる30代や40代で医療機器の転職先を探したいなら、強みを生かした転職をサポートしてくれる転職エージェントを利用してみてください。
転職エージェントとは、転職先を探すあなたの希望や要望をヒアリングした上で、希望にマッチした求人を紹介してくれるサービス。
そして在籍するキャリアアドバイザーが、企業へ求職者のアピールポイントを紹介し、面接、内定へと橋渡しをしてくれます。
年齢や状況別に、おすすめの転職エージェントを次で詳しくご紹介します。
5.医療機器の営業転職におすすめの転職エージェント4選
転職エージェントは、医療機器という特殊な業界への転職を目指すならぜひ利用したいサービス。
提出書類の添削や、企業ごとの面接対策はもちろん、企業への年収交渉などもお願いすることができます。
転職を考えているあなたの状況に合わせ、ぜひ利用したい転職エージェントについて、詳しく見ていきましょう。
20代の転職なら「マイナビエージェント」
(引用:マイナビエージェント)
マイナビエージェントは、第二新卒や20代など若手向けの求人が多い転職エージェントです。
転職が初めてで、自分に合った企業をどう探せばいいのか分からない、経験や資格はあるけれど、どうアピールすればいいか分からない場合もしっかりアドバイスがもらえます。
特に医療関係の求人は豊富で、専門知識が豊富なキャリアアドバイザーが在籍していますので、自分に合った企業探しが可能です。
またマイナビエージェントでは企業ごとの面接対策をしっかりアドバイスしてもらえるので 自信を持って面接に挑みたい方におすすめです。
運営会社 | 株式会社マイナビ |
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公開求人数 | 約22,500件 (2021年2月時点) |
非公開求人数 |
約14,800件 (2021年2月時点) |
対応地域 | 全国+海外 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://mynavi-agent.jp/ |
詳しい解説は以下を確認してください。 「登録前に確認!マイナビエージェントの悪い評判と利用前の全注意点」 |
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たくさんの求人から選びたいなら「doda」
(引用:doda)
dodaは、転職エージェント業界の中でもトップクラスの求人数を誇るエージェントです。
20代から30代である程度経験があるなら、より条件のいい企業を選びたいですよね。
営業職の中でも、医療機器の営業は特殊なため求人自体が少ないのが現状。
dodaは求人数が多いので、たくさんの求人を見てから転職先を決めたいという人におすすめです。
転職エージェントとしての歴史も長く、大手企業とのパイプもあるのが強みです。
運営会社 | パーソルキャリア株式会社 |
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公開求人数 | 約72,000件 (2021年2月時点) |
非公開求人数 |
非公開 |
対応地域 | 全国+海外 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://doda.jp/ |
詳しい解説は以下を確認してください。 「【2月最新】doda(デューダ)の悪い評判と利用前の全注意点」 |
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初心者や女性の転職なら「パソナキャリア」
(引用:パソナキャリア)
パソナキャリアは、人材派遣事業をおこなっていた実績から、幅広い業界の求人を持つ転職エージェントです。
全国に拠点があることから、地域別の求人にも強く、求職者に合わせたサポートをおこなっています。
また医療業界の専門知識を持つキャリアアドバイザーが、専任でアドバイスをしてくれます。
さらに女性求職者への支援実績もあり、女性の立場に立った転職アドバイスも心強いです。
運営会社 | 株式会社パソナ |
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公開求人数 | 約28,400件 (2021年2月時点) |
非公開求人数 |
非公開 |
対応地域 | 全国+海外 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://www.pasonacareer.jp/ |
詳しい解説は以下を確認してください。 「登録前に確認!パソナキャリアの悪い評判と利用前の全注意点」 |
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外資系メーカーの求人を探すなら「JAC Recruitment」
(引用:JACリクルートメント)
JAC Recruitmentは、外資系の求人に強く、経験豊富な30代から40代で転職を考えているあなたにぜひおすすめしたい転職エージェントです。
医療機器業界では海外とのやり取りも多いため、営業経験があり、語学力もある場合、外資系の商社などの営業で必要とされます。
外資系企業では実績次第で年収もアップしますので、今よりも高い年収を目標としているのであればJAC Recruitmentに登録して求人を探すのがおすすめ。
また専門のコンサルタントがサポートしてくれるので、営業の経験はあるけれど医療機器業界は初めてというあなたも安心です。
運営会社 | 株式会社ジェイエイシーリクルートメント |
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公開求人数 | 約8,800件 (2021年2月時点) |
非公開求人数 |
非公開 |
対応地域 | 全国+海外 |
料金 | 無料 |
公式サイト | http://www.jac-recruitment.jp/ |
詳しい解説は以下を確認してください。 「登録前に確認!JACリクルートメントの悪い評判と登録前の全注意点」 |
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まとめ
医療機器の営業は、今まで医療機器業界で働いた経験がなくても、営業の経験があれば転職が可能です。
ただし年代が上がるにつれ、求人が少なくなるとともに、医療業界での経験や営業での実績が求められるようになります。
医療機器の営業は、メーカーだけでなく代理店や卸商社などでも求人がありますので、転職エージェントの利用をすることでより多くの求人を探すことができます。
今回ご紹介した「マイナビエージェント」や「doda」など求人の多いエージェントや、女性の求人に強い「パソナキャリア」、さらに外資系企業の求人の多い「JAC Recruitment」がおすすめ。
自分の希望や経験に合った転職エージェントを選んで、ぜひ転職を成功させましょう。