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耳にすることも多い 「感慨深い」という表現は「非常に感動に浸っている様子や、心の底まで思いが届きしみじみと感じている様子」を表します。
実は間違った意味で使っている人が多く、実は何気に難しい用語です。
目上の人に対してや大勢人がいる前で、間違った「感慨深い」を使ってしまうと、自分が恥ずかしいだけではなく、社会人としての評価をさげてしまうことにも繋がります。
今回は、「感慨深い」の詳細まで理解を深めて、自信を持って使えるようにしましょう。
1.「感慨深い」の意味とは
非常に感動に浸っている様子
感慨深い
読み方:かんがいぶかい
意味:しみじみと感じ入るものがある、感じ入っている、という意味で用いられる表現。「感慨」の語そのものが「心に深く感じる」というような意味合いであり、「感慨深い」という表現は感慨を充分に感じ取っているようなさまを表明する言い方として用いられる。
(引用:weblio辞書)
「感慨深い」は、「感慨」が「深い」様を表す言葉です。
「感慨」のそれぞれの漢字を分解してみましょう。
「感」⇒感じる・心が動くといった心や気持ちの変化
「慨」⇒心を揺さぶる思い
両方とも心に響くニュアンスが込められており、「感慨」は「心の深くまで行き届いて、思いを馳せること」という意味となります。
以下に例文を紹介します。
- あなたもきっと感慨深いにちがいない。
- 感慨深いです。
「考え深い」は意味が違う
「感慨深い」の意味を解説しましたが、「考え深い」を混同している人がいます。
「考え深い」の意味は、「深く考えをめぐらすさま。思慮深いこと」です。(引用:weblio辞書)
それに対して「感慨深い」は、気持ちの揺れ動く様子・しみじみとした感情を表すため、意味が異なりますね。
読み方が似ているだけに、間違ったフレーズで使っている人がいますので注意しましょう。
「考え深い」は以下のような文章に使われます。
- 今回の討論会は、考え深くまとまりました。
- 彼の真剣な顔から考え深い様子がうかがえた。
2.感慨深いの使い方
感慨深い気持ち
「感慨深い気持ち」は、表現のまま、 感慨深いという気持ちを表しています。
ストレートな言い方なので、「感慨一入」などの用語が分からない人にも伝わりやすいですね。
- 初デートを思い出して感慨深い気持ちになった。
- 後輩の成長を見ることができて感慨深い気持ちになる。
「感慨深い」と「感動」は違う!
「感慨深い」という感情に似た表現に「感動」という用語がありますが、これらは場面によって使い分ける必要があるので注意しましょう。
- 「感慨深い」⇒主に 思い出や経験など過去に起こったことを目の前の事柄と結び付け思い出すことで感じる心を揺さぶる感情
- 「感動」⇒目の前の事柄に対してその場で感情が心に響いている様子
このように 「感動」には過去の思い出などは関与していません。
例えば同じシーンでも「感慨深い」と「感動」は以下のように異なります。
- イベントが大成功となり、これまでの長い準備期間を思い出して感慨深く感じる。
- 大盛り上がりのイベントを訪れ、感動している。
このように、自分に関係する事柄では例文1のように「感慨深い」を、目の前の事柄に対して単純に心を動かされているようであれば「感動」を用います。
3.「感慨深い」の類語と例文
「感慨深い」を言い換えたい時には、「 余韻のある」「 心に染みわたる」といった類語を用いることができます。
①余韻のある
これは、終わった後も響きや味わいの残る「余韻」の様子から、「 しみじみと感じ入る様」を表す言葉となりました。
余韻の意味
- 音の鳴り終わったのちに、かすかに残る響き。また、音が消えたのちも、なお耳に残る響き。余音
例文:「鐘の音の—が耳もとを去らない」 - 事が終わったあとも残る風情や味わい。
例文:「感動の—にひたる」 - 詩文などで言葉に表されていない趣。余情
例文:「—のある作品」
(引用:weblio辞書)
過去の事や自分の経験などにたいして、感慨深い名残が残る時に使うことができます。
- オーケストラの演奏は、どれも余韻のある曲ばかりだ。
- 母校を訪ね、余韻のある思い出に浸った。
②心に染みわたる
「心に染みわたる」は、 心にしみじみとした感情が入り込んでいく様子を表した言葉です。
「感慨深い」のように昔のことなどを思い出し懐かしい思いがじわーっと広がっていくニュアンスもあります。
また、目の前にある事柄に特に思い出などがなくても、感動を表す時に使える用語です。
- 励ましの言葉が心に染みわたる。
- 懐かしい音楽が疲れた心に染みわたる。
③感無量
「感無量(かんむりょう)」という表現は、「感慨無量(かんがいむりょう)」が省略されてできた言葉です。
「無量」には、「計り知れない」という意味がります。
「感慨無量」は「感慨」が「無量」の状態、つまり「 心の底まで届くような感情が図りしれない様子・しみじみとした様子」を表しています。
ニュアンス的には「感慨深い」と非常に似ています。
このように使うことで、計り知れないほどのしみじみとした感情を抱いていることを表すことができます。
まとめ
「しみじみとした感情」を意味する「感慨深い」は、過去の事や自分に関係のある事柄と結び付けた時の感情を表します。
微妙なニュアンスの違いにはなりますが、「感動」などといった目の前の事柄そのものに対する感情を表す用語と使い分けできると、非常に正しい日本語が使えます。
社会人として正確な言葉が使えるようになると、周囲からも「あんなに未熟だったのにこんなに成長して…」と「感慨深く」思われるかもしれませんね。