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「少なからず」とは「程度や数量が少しではなく、かなりであるさま」を意味する言葉です。
しかし、回りくどい表現となるので、実際使われるシーンでは、会話や文章の前後がかなり影響してくる言葉であります。
本記事では、「少なからず」の正しい意味や使い方を、例文と一緒にご紹介。
「少なからず」の意味を知ることで、混乱なく自分で使うことができるようになりますよ。
1.「少なからず」の意味
意味は「少しではなく、かなりであるさま」
少なからず
読み方:すくなからず
- 数や程度がわずかではなく、適量あること
- 何回か同じ事が繰り返されていること
「少なからず」の意味は「(程度や数量が)少しではなく、かなりあるさま」です。
「少ない」を「ず」で打ち消すので、意味は「かなり多い」になります。
ダイレクトに「多い」といった表現を用いるよりも、少し控えめに伝えたい時に使われます。
「少なからず」の量は「適量」か「多い」
「少なからず」は「少ない」を打ち消す意味の言葉なので、「適量(程度)もしくはそれ以上にあるさま」を意味します。
ただ「少なからず」には「少」という文字が含まれていることもあり、程度や数が少ない様子を意味していると勘違いされやすい言葉です。
さらに「少ないながらも」(少ないことを謙譲する表現)と同じ意味で使ってしまうなど、誤った使い方をされることがあります。
そのため、明確な数字を把握しているなら、数字をダイレクトに伝える方が相手にとってもわかりすいでしょう。
2.「少なからず」の使い方と例文
「少なからず」は「物」以外にも使える言葉
「少なからず」は「適量または多く」という意味があるため、 何か数量を表す「物」に使います。
また、「少なからず」は「物」以外にも、例えば「反響」や「感情」「需要」などの物体がないものに対しても使うことが可能です。
<例文>
- このアイドルイベントは、少なからずとも彼女のたちの知名度を上げることとなっただろう。
- すき間産業的でニッチなサービスなのですが、需要は少なからずあるのではと予測しています。
- 宇宙人の存在を信じる人は少なからずいる。
「多い」というのをダイレクトに言いたくない時に使う
また 「少なからず」は、あえて「多い」とダイレクトに伝えることを避けた表現です。
特に思わしくないこと・望まないことが「多い」様を控えめに伝える場合にも使われます。
<例文>
- 今回の人事異動の内容に従業員は皆、少なからず驚いております。
- ユーザーからのクレームが少なからず発生しています。
- リーマンショックのような大規模な金融危機が、今後発生する可能性は少なからずある。
3.「少なからず」の類語
ここからは、「少なからず」の類語を2つ紹介します。
- 大分(だいぶ)
- 相当(そうとう)
「少なからず」を「少ない」と取り違えてしまう人も少なくありません。
そこで誤解のないようにハッキリと「多い・たくさんある」といったニュアンスを持たせるために、類語に置き換えていきましょう。
それぞれ解説しますね。
類語1.「大分(だいぶ)」
大分
よみ:だいぶ
意味:相当な数、程度であること。かなりの。
「大分」は「かなりの程度」を表す言葉です。
また「物事が思っている以上に進んでいる」といったニュアンスも含んでいます。
<例文>
- 英語が大分上達してきたね。
- ケガが大分回復してきた。
類語2.「相当(そうとう)」
相当
よみ:そうとう
意味:かなりの程度である様子
「想定」は「かなりの程度」を示し、「思っていた以上にすごい」といった想定外を表した様子も加わります。
ただ、「相当」には「程度や待遇などがふさわしい」ことを表すケースもあるので、「少なからず」と全て置き換えられない場面もあるので注意です。
「想定外の程度」なのか、それとも「相応しい・ふさわしい」を意味するのかどうかは、会話や文章の流れから読み取るようにしましょう。
<例文>
- 宝くじで1等が当たるなんて相当すごいな!
- これまた相当な量のゴミになってしまった。
- 君が我が社に入社してくれるのなら、相当の待遇を用意しよう。
- 1万円分相当のプレゼントが当たる!
4.「少なからず」の対義語
ここからは、「少なからず」の対義語を、以下の2つ紹介します。
- 多からず
- わずかに
それぞれ解説しますね。
対義語1.「多からず」
多からず
よみ:おおからず
意味:多くないこと、少ない様子
「少なからず」と同じように構成された言葉で、「多い」を「ず」で打ち消すので「少ない」様子を意味します。
「多からず、少なからず」というフレーズを会話で耳にする機会があるでしょう。
意味は「多くもなければ少なくもない」となるため「適度」であることを表しているのです。
<例文>
- この販売戦略が成功する可能性は、多からず、少なからずといったところでしょうね。
- 元カノに彼氏ができたと知って、嫉妬してしまう気持ちは多からずある。
対義語2.「わずか」
わずか
意味:ほんの少しであること
「わずか」は物事などが、ほんの少しであることを指す言葉です。
漢字では「僅か」と表記します。
<例文>
- 位置がわずかにずれていても致命的なミスにつながる。
- 記憶の中でわずかに覚えている。
5.「少なからず」の英語
最後に「少なからず」の英語を、以下の2つ紹介します。
- not a little
- not a few
2つに共通する「not a …」は 「ただのひとつも…ない」を意味し、「…」の部分を打ち消す形です。
日本語と同じように控えめな否定をする時に使われます。
それぞれ解説しますね。
英語1.「not a little」
「not a little」の意味は「少なからず、相当多い、かなりの」です。
英語の「much(はるかに)」に相当します。
「not a little」フォーマルな場でも使われるので、ビジネスシーンで使っても問題ない英語表現です。
<例文>
- Not a little money is needed to buy such a house.
(あんな家を買うには少なからずお金が必要だ。) - She has not a little experience.
(彼女には少なからず経験がある。)
英語2.「not a few」
「少なからず」の英語表現2つ目は「not a few」です。
「few」が「少ない」を意味する言葉で、「a few」で「少し」という意味に変わります。
そこへ「not」を足すことで、「少し」を打ち消す表現となり、「not a few」が「少なからず」になるのです。
<例文>
- Not a few foreigners like Japaniese Tenpura.
(日本の天ぷらが好きな外国人は少なからずいます。) - He has not a few friends in China.
(彼は中国に友人が少なからずいる。)
まとめ
「少なからず」は「適量(程度)もしくはそれ以上にあるさま」を指す言葉です。
「少」という文字が使われているため、「少ない」と捉えらる人も多い言葉となります。
自分の伝えたいニュアンスを正しく伝えるためにも、「少なからず」またはその類語などをシーンによって使い分けできるようにってくださいね。