「参りました」の正しい使い方!間違った敬語の例も解説【例文つき】

参りましたの意味とは ビジネス用語

「参りました」は「行く」「来る」の謙譲語表現です。

「参りました」には他にも「降参した」「困った」などの意味があり、ビジネスシーンでも幅広く使われています。

ただ、何気なく使っていると「『お伺いしました』とはどう使い分けるの?」「そもそも敬語として使えるの?」など、正しく使えているか不安になることがありますよね。

そこで今回は「参りました」の正しい意味や敬語としての使い方を、例文で確認しながらわかりやすく解説していきます。

正しく使いこなすことができれば、ビジネスでも間違いなく役立ちますので、ぜひ最後までご確認ください。

1.「参りました」の意味

1-1.「行く」「来る」の謙譲語

参りました

読み:まいりました

意味:「行った」「来た」の謙譲語

「参りました」は「行きました」「来ました」という意味の敬語として、主にビジネスの場面で使われます。

謙譲語は「謙譲語I」と「謙譲語Ⅱ」に分類され、「参りました」は謙譲語Ⅱに属します。

謙譲語Ⅰと謙譲語Ⅱの違いは、以下の通りです。

謙譲語Ⅰ 自分がへりくだることで相手を高め、敬意を表す言葉
謙譲語Ⅱ  自分の動作をへりくだることで丁重さを表す言葉
(高める相手が文中にない場合に使う)

例えば、就職の面接で、次のような自己紹介をよく耳にしますよね。

<例文>

早稲田大学から参りました

自分の行動を丁重に伝えることで、相手に敬意を払った言い方です。

しかし、「早稲田大学」は敬意を払う対象ではありません。そのため、「参りました」は「高める相手がいない時に使う表現」の謙譲語Ⅱとなります

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  • 1-2.「参りました」その他3つの意味

    「行った」「来た」の敬語意外にも「参りました」にはいくつかの意味があります。

    ここではよく使われる3つの意味 「降参する」「困っている」「体調・精神状態が悪くなる」について解説します。

    意味1.「降参する」

    勝負ごとに負けて降参する、という意味があります。

    将棋では、自分の負けを認める時に「参りました。」と相手に伝えます。

    <例文>

    • 参りました、私の負けです。
    • 彼の営業トークには参りました。結局、彼の言う通りに発注することになりました。

    意味2.「困っている」

    以下のように 「自分がどうにもできない状況で困っている」という意味でも使われます。

    <例文>

    • サーバーがダウンして仕事ができず、参りましたがどうにかなりました。
    • 電車の遅延には参りました

    意味3.「体調・精神状態などが悪くなる」

    「参りました」は「体や心がすっかり弱ってしまった」という意味でもよく使われます。

    <例文>

    • この夏の暑さには参りました
    • インフルエンザには参りました

    2.「参りました」の正しい使い方

    「参りました」は敬語として、ビジネスシーンでも幅広く使われています。中でも、特に使われることが多いのは、次の3つの場面です。

    • 出身地や所属を表す時
    • 「来た」ことを表す時
    • 身内の行動を表す時

    ここからは、それぞれの場面での具体的な使い方を解説していきます。

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  • 2-1.出身地や所属を表す使い方

    「〜〜という場所からやってきた」というように、出身地や所属を表すために使うことができます。

    取引先への挨拶や自己紹介などの場面で役に立つ表現です。

    <例文>

    • 大阪府から参りました、木村と申します。
    • 佐藤さんとの打ち合わせでキャリアピックス社から参りました、伊藤です。

    2-2.「目的のために来た」「ある場所に来た」ことを表す使い方

    〜〜という目的で来た、〜〜という場所に来た、という意味で「参りました」を使用することもできます。

    面接やお見舞い、打ち合わせなど目的を相手に伝えたい場面で使う表現です。

    <例文>

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  • 2-3.身内の行動に対する使い方

    「参りました」は身内である人間に対して使うことができると、「敬語を使いこなしている」印象を相手に与えることができます。

    ビジネスでぜひ押さえておきたいポイントが、「社外の人間と話す時、社内の人間は立場が上でも身内扱いとなる」ということです。

    取引先が話し相手の場合、上司の行動に対して「参りました」という謙譲語を使うと敬意が十分に伝わります。ぜひ、覚えておきましょう。

    <例文>

    • 社長の河村が御社にご挨拶に参りました
    • 現場には主任の中村が昨日参りました

    3.「参りました」のよくある誤用

    次に、「参りました」を敬語として使う時にやってしまいがちな2つの誤用について解説します。

    • 目上の人の行動に対して使わない
    • 敬意は話し相手に払われる

    使い方を間違ってしまうと敬語を使ったつもりが失礼になってしまいかねないので、正確に理解しておきましょう。

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  • 3-1.目上の人の行動に対して使わない

    「参りました」は謙譲語なので、目上の人の行動に使ってはいけないので注意してください。

    目上の人の行動とは、例えば上司である部長やお客の行動に対してです。

    以下の例文では、尊敬の対象となる部長やお客様の「行く」「来る」という行動を「参りました」という敬語で表そうとしていますが、これは間違った使い方となります。

    <間違った使い方>

    • 3時に得意先に参りました。部長はどちらに参られましたか
    • お客様が先ほど弊社に参りました

    この場合、「部長もいらっしゃいますか。」「お客様がいらっしゃいました。」と「行く」「来る」の尊敬語を使うのが正解です。

    「参りました」を間違って使用すると相手が違和感を覚えるだけでなく、「へりくだる」表現なので失礼な印象を与えてしまいます。

    「参りました」は自分の行動に対してのみ使う、ということを覚えておきましょう。

    3-2.敬意は話し相手に払われる

    また、よくある間違いなのですが、 「参りました」が敬意を払う対象は話し相手であり、話題の中の人ではありません。

    冒頭でも説明しましたが、「参りました」が属する謙譲語Ⅱは文中の存在に敬意を表すことはできないので注意しましょう。

    例えば、同僚との会話で次のように発言したとします。

    これは、話し相手である「同僚」に対してへりくだっているのであって、「先生」に対して敬意を払っているということにはならないのです。 「先生」に対して敬語を使いたい場合は間違いです。

    <間違った使い方>

    昨日、先生のところへ参りました
    ⇒「先生」ではなく、話し相手である「同僚」への敬語表現

    また、「参りました」という謙譲語の敬意は話し相手に向けられているので以下の例文は正しい使い方です。

    身内である「弟」に対しては敬意を表していることにならないからです。

    <例文>

    弟のところへ参りました
    ⇒「弟」ではなく、話し相手への敬語表現

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  • 4.「参りました」の類語

    「参りました」以外で「行った」「来た」という意味を敬語で表したい時、以下のような類語を使ってみてください。

    • 伺いました
    • 行かせていただきました

    「参りました」との違いや使い分け方を例文とともに解説します。

    類語1.伺いました

    「参りました」と同様「 行った」「来た」の謙譲語として「伺いました」を使うことができます。

    <例文>

    • 御社に先ほど伺いました
    • 昨日お宅に伺いました

    「参りました」との違いは文中の敬意を払う相手の有無

    「伺いました」は謙譲語Ⅰで、「参りました」は謙譲語Ⅱです。どちらも自分ががへりくだる表現ですが、その違いは「文中に敬意を払う相手がいるかどうか」ということです。

    例えば、「先生」に対して敬意を払いたい時、正しい使い方と間違った使い方は以下の通りです。

    <例文>

    1. 先生のところへ伺いました。【正しい例】
    2. 先生のところへ参りました。【間違った例】

    ①は正しい使い方ですが、②は間違いです。「参りました」の敬意は「先生」ではなく、話し相手へ向けられているからです。

    また、以下の例文では①は正しく使われていますが、②は「会議室」は敬意を払う対象ではないため誤用となります。

    <例文>

    1. 会議室に参りました。【正しい例】
    2. 会議室に伺いました。【間違った例】

    「参りました」の方が使うことができる場面が多いので、迷った時は「参りました」と言うようにしましょう。

    類語2.行かせていただきました

    「行く」という言葉に謙譲語の「いただく」を使用し、 「行かせていただきました」と表現することもできます

    しかし、回りくどく聞こえるためスマートさに欠ける表現です。「参りました」を使う方が相手によい印象を与えることができるでしょう。

    「参りました」との違いは相手の許可の有無

    「行かせていただく」という表現は「相手が来てほしいと思っている場合」「相手が来てもいいと許可を出した場合」に限定されています。

    以下の例文で①は相手の許可をもらっているので「行かせていただく」の正しい使い方となりますが、②は許可が必要な内容ではないため間違った使い方です。

    <例文>

    1. 忘年会へのお招きありがとうございます。もちろん、行かせていただきます。【正しい例】
    2. この前のゴールデンウィークは海外に行かせていただきました。【間違った例】

    一方、「参りました」は許可の有無は関係ありません。

    5.「参りました」の英語表現

    英語は日本語のような敬語表現をしないため、「来た」「行った」と直接的に表すのが一般的です。

    5-1.「来る」という意味の”come”

    「来る」という意味の“come”がよく使われます。

    <例文>

    • I have come here.

      (こちらに参りました。)

    • I came to your office yesterday.

      (昨日御社に参りました。)

    5-2.「行く」という意味の”go”

    「行く」という意味の“go”も「参りました」の表現に使うことができます。

    <例文>

    • I went there the other day.

      (先日そこに参りました。)

    • I went to the meeting space but nobody was there.

      (会議室に参りましたが、誰もいませんでした。)

    “go”の代わりに、「訪ねる」という意味の”visit”を使っても同じ意味になります。

    <例文>

    I visited your house a week ago.

      (先週お宅に参りました。)

    5-3.出身地・所属を表す”from”

    「〜〜から来ました」と自分の出身地や所属を表したい時は「〜から」という意味の“from”を使いましょう。

    <例文>

    • I am Sasaki, from Microsoft.

      (マイクロソフト社から参りました、佐々木です。)

    • I am from Osaka.

      (大阪から参りました。)

    まとめ

    「参りました」は「行った」「来た」という意味の謙譲語 です。

    類語も含め、使用法と場面を把握して、「参りました」を正しく身につけましょう。

    「謙譲語を制するものが敬語を制する」と言っても過言ではありません。まずは、「参りました」から謙譲語を少しずつマスターしていきましょう。

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