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「来る」の尊敬語は、敬意の高い順に「お見えになる」「いらっしゃる」「お越しになる」「来られる」です。
同じように聞こえる尊敬語ですが、相手やシーンによって使い方が異なります。
また、普段からビジネスで使う言葉なので、注意が必要です。
今回は、「来る」の尊敬語や謙譲語、ビジネスでの用例を解説します。
1.「来る」の尊敬語は?
尊敬語とは、話す相手や話題になる人のことを敬う言い方です。
「来る」の尊敬語は以下の通りです。
- お見えになる
- いらっしゃる
- お越しになる
お見えになる
「お見えになる」は、目上の人が来る意味というです。
以下は例文です。
<例文>
社長がお見えになりました
この例文では「お見えになる」という「目上の人が来る」という意味の尊敬語です。
良くある誤用として「お見えになられる」と使うケースがありますが、これは二重敬語なので使わないようにしましょう。
いらっしゃる
「いらっしゃる」は、「行く」「来る」「居る」「ある」という意味の尊敬語です。
「入(い)らせらる」(=「お入(はい)りになる」)という言い方からできた言葉です。
一人の相手だけではなく、複数の人物にも使うことができます。
以下の例文は、それぞれ田中さん、プロジェクトメンバーの方々が「来る」を尊敬語に言い換えています。
<例文>
- ◯◯課長、◯◯食品の田中さんがいらっしゃいました
- プロジェクトメンバーの方々がいらっしゃいます
お越しになる
「お越しになる」は、「来る」という直接的な表現よりも、「赴く(ある場所に向かっていく)」「足を運ぶ」といった間接的な意味を持つ敬語です。
「お越しになる」に比べて「いらっしゃる」の方が少し丁寧語に近い表現になります。
<例文>
また当旅館にお越しくださいませ
「足を運びにいらしてください」というニュアンスのため、「来てください」というよりも間接的な意味合いを持ちます。
そのため、直接的な表現よりも柔らかい印象で捉えられます。
2.ビジネスシーンで「来る」の尊敬語を使う場面と例文
ビジネスシーンで「来る」の尊敬語を使う場面と例文を説明します。
その場面は、以下の3つが想定されます。
- 相手が来た場合
- 相手に来てほしい場合
- 自分が行く場合
3番の「自分が行く場合」は、自分自身に尊敬語は使いませんので、必然的に謙譲語となります。
謙譲語は、自分の立場を低めて相手の立場を高める敬語です。主語は自分です。
では、順番に見ていきましょう。
場面1.相手が来た場合
相手が来た場合は、「お見えになる」「いらっしゃる」「お越しになる」「来られる」のどれを使っても問題はありません。
しかし「いらっしゃる」には「居る」の意味も含まれますから、より気をつけるのであれば「お見えになる」を使いましょう。
<例文>
- お客様がお見えになりました
- 奥様が、お一人でお見えになりました
- 遠い所、わざわざお越しくださり、ありがとうございます
よくある間違いとして「お客様をお連れしました」や「お客様が参られました」があります。
この2つはどちらもお客様に対して謙譲語を使ってお客様の立場を低めているので、失礼な表現です。
相手が来たことを敬語で表したいなら、「お見えになる」「いらっしゃる」「お越しになる」などの尊敬語を使いましょう。
場面2.相手に来てほしい場合
相手に来てほしい場合は「お越しになる」「いらっしゃる」を使います。
「お見えになってください」とは使わないので、注意が必要です。
<例文>
- また当店へ羽を伸ばしにいらしてください
-
当地へお越しになるときは、ぜひご一報ください
「いらっしゃってください」という表現は、意味としては問題ありません。
しかし「行く」の尊敬語も「いらっしゃる」なので、「来る」尊敬語と区別するために「いらして」という言葉を使います。
ちなみに「行く」の尊敬語としては「いかれる」と表現します。
場面3.自分が行く場合
自分が行く場合は、謙譲語である「伺う」「参る」を使います。
なお、謙譲語とは、自分が相手に何かをするときに使う言葉です。
その際に自分をへりくだる言葉が、謙譲語です。
<例文>
- 休日は旅行で沖縄に参ります
- 御社に書類を取りに伺います
まとめ
「来る」の尊敬語は「おみえになる」「いらっしゃる」「お越しになる」「来られる」です。
今、紹介した順番で、敬意の度合いが大きくなっています。
また自分が相手先に行く場合は、謙譲語の「参る」「伺う」を使います。
基本的な尊敬語、謙譲語なので正確にマスターして使えるようになりましょう。